「スター・ウォーズ エピソード7 / フォースの覚醒」の劇場公開が3月25日で終わるという話を聞いて、観ようかどうしようか迷っていた 4DX 版を観ることにした。4DX は面白そうではあるものの、「モーションなどの演出を誰が行なっているの? 製作者側の意図通りの動きなの?」という疑問が解決できずに、なかなか食指が動かなかった。
とは言え、さすがに「動く椅子」などは、劇場でしか体験できないので、その疑問はいったん置いておき、体験してきた。
4DX のムービングシートは、アクションが激しい特定のシーンのみ動くのかと思ったら、ゆっくり上下に視点が動くシーンでも、その目線を追うように静かに動いていた。「フォースの覚醒」だと、オープニングのシーンで、ゆっくり大きな戦艦が下から現れるところとか。激しい動きではなく、ゆっくりした動きを使うのはうまいなぁといきなり思った。
逆に動きの激しいところでは、戦闘機同士の戦いのシーンでかなり臨場感あふれる気持ちになった。「スター・ツアーズ」などでの体験に一番近いのが、この戦闘シーンではなかろうか。
ムービングシート以外の演出で良いなと思ったのは、風を使ったもの。強風が吹いているシーンで、顔全体に感じる風が吹いてきて、ちょっとその気になれた。あとは、ストーム・トルーパーとの乱戦のシーンで、敵のブラスターがすぐ近くを掠めたシーンで首筋にシュッと風が吹いて来て、「おぉ、危なかったぜ!」みたいな気分になった。
他にも「見た目」の演出として、例えば、ビークルが墜落して爆発するようなシーンで、スクリーンの下部から薄く煙が立ち込めたりもしていた。あんまり感動しなかったけど(笑)。あと雪山のシーンでは、同じくスクリーンのあたりで雪のような何かが降っていたような気がしたけど、あまり効果的な気がしなかった。
4DX には、香りの演出もあるのだけど、緑が豊かな惑星のシーンで「緑っぽい」匂いを感じたけど、その他の香りは良くわからなかった。「緑っぽい」のも、オレにはそんなにはっきりした感じを得られなかったので、余程ハッキリしたもの(例えばピザの香りとか)ではないと難しそうな演出だよなぁ。
それから、フラッシュライトの演出は不快だった。ファイター同士の戦闘時に爆発があるとピカっと光る時があったんだけど、それで一瞬スクリーンが見えなくなる。映像を終えなくなるのも不満なんだけど、何より暗闇でいきなり自分に照明を当てられるのは不快感がある。結構な明るさで光るので、これで体調を崩す人がいるんじゃ無いか?と映画の最中に余計なことを考え始めてしまっていた。もちろん、「ポケモンショック」のことを思い出していた。
そういうイヤだったところもあるんだけど、全体的としては、なかなか面白い体験だった。他の映画も 4DX で観たいかというと、、、ちょっと分からない。モノによっては 4DX 版を選択することも出てくるかもしれないけど、基本的には IMAX 版のほうがいいな、今のところ。