雑文発散

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過去の日記

2016-08-21 [長年日記]

[] コンピュータ歴史博物館(Computer History Museum)へ行ってきた

サンフランシスコ市内から Uber を使って、マウンテンビューにあるコンピュータ歴史博物館(Computer History Museum)へ行ってきた。高速道路を使って40〜50分くらい。料金は $40 くらいだった。

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入場時に係員に確認したところ、フラッシュを使わなければ展示品の写真撮影は OK とのこと。これは撮りまくるしかない!と思った結果がこの日記だ。

「コンピュータ」の歴史なので、最初の展示は計算尺の展示から始まる。そして東洋が誇るそろばんとかも。

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シャープの「電卓付きそろばん」も展示されていた。これが展示されているって話は、どこかで耳にした気がする。

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電卓付きそろばんよりは時代が戻るけど、機械式の計算機とか萌える。パッと見だと使い方がわからないけれど。

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パンチカード関連の展示なども見ながら、先に進むと「ORIGINAL ENIAC」と書かれたパネルが貼られているヤツが!

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ガラス越しの展示で写真がいまいちだ。

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ドイツが第二次世界大戦中に使っていた暗号機「エニグマ」も展示されていた。ちょっと「イミテーション・ゲーム」をもう一度観てみたくなってしまった。

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記録媒体の歴史についての展示もあった。昔の特撮に出てきそうなテープ媒体。

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むかしむかしのハードディスク。これで 5MB に満たないのだとか。

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他にも集積回路の集積度の変化の展示などもあったりしながら、ソフトウェアのコーナーへ。そこに「Computer programming is an art」という言葉が飾られていて、プログラミングを生業としている自分にはグッと来た。

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プログラミング言語の系譜図もあった。全ての言語は FORTRAN から始まる。

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もちろん Ruby や PHP もあった。

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Ruby は幾つかの言語の流れが入っているけど、PHP はひとつ。その元を辿っていくと、、、Perl に到着する。

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ソフトウェアの偉人たちみたいなコーナーで、この人を発見。AND / OR / NOT のブール論理(Boolean Logic)を考えた George Boole 氏だそうだ。この展示を見るまで「Boolean」が人の名前から付けられた言葉だって知らなかったよ!

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Lisp マシンの「LAMBDA」も展示されていた。ロゴがかっこいい。

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スティーブ・ジョブズが Lisa / Macintosh を作るきっかけになった(インスパイアされた?)というゼロックスの「Alto」もあった。「おお、これが!」と wktk しながら見てた。

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「コンピュータ」とは切っても切れない「ゲーム」のコーナーには、ATARI の「PONG」のプロトタイプの展示もあった。

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NES やゲームボーイの展示もある中で、ひときわ目立っていたのがこいつ。アップルとバンダイが共同でリリースしたゲーム機「Pipin」。展示されるのは、まぁ、いいとして、なぜこの色。。。

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「パーソナル」なコンピュータの展示になってくると、黎明期の様々なマシンがあった。

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この博物館で、一番衝撃を受けたのが「ポータブル」の展示での Palm Pilot の扱い。そのコーナーの入口に、ででんとパネルがあって、「歴史を変えた一品」という扱いになっていた。日本では、ごく一部の人しか知らないし、使っている人はもっと珍しいという扱いだったと思うんだけど、あれはやっぱりエポックメイキングだったんだよなぁ。

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箸をスタイラスに見立てたモックとか。

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プロトタイプの展示もあった。

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キーボードベースの Palm とかも検討されていたようだ。

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そして展示は「ネットワーク」になっていく。音響カプラの展示があった。

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ボタンを押すとモデムの「ピーガー音」が鳴る仕組みもあったので、行ったら押してみるといいよ。懐かしくなる。

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Google が 1999 年ごろに使っていたサーバ群。これ自分たちで部品調達して作っていたんだっけ?

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もはやこれも懐かしい「Web 2.0」のカンファレンスプログラム。

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最後は「この先のコンピュータ」的な展示で締められて終了。結局2時間くらいかけて巡ったかな。オレの世代のパソコンオタクにとっては、リアルタイムで体験してきたことの再確認の部分も多くて、とても楽しめる博物館ではなかろうか。それよりグッと若い世代だと「ふーん」ってなってしまうかもしれないけど。

ちょっと遠いし、どうしようかなと思っていたけど、行ってみて良かった。


博物館からの帰りは、駅まで Uber で移動し、Caltrain に乗ってみた(写真は反対方向へ行く列車)。

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ところが、信号故障で予定時刻からどんどん遅れて行く。当初5分遅れというアナウンスだったものが、最終的には30分遅れで乗車。乗ってみると、座席は空いてなくて、仕方なくドア横に立っていたら、なにやら見慣れた単語が目に入った。

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Caltrain の(一部の?)車両は、日本製なんだね。

先頭車両には、自転車用のスペースがあって、みんな普通に使っていた。

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駐輪スペースの上に座席があって、ライダー(に限らないけど)はそこに座れるようになっている。

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車両内は結構混んでいて、それが遅延によるものなのか、普段からそうなのかはちょっと分からない。走行中は揺れが激しかったり、踏切や駅に近くたびに警笛を鳴らすので、あまり乗り心地は良くなかった。