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過去の日記

2015-06-20 [長年日記]

[]攻殻機動隊 新劇場版を観てきた(ネタバレあるよ)

TOHO シネマズ新宿。新宿ではここの他にバルト9でも上映されているけど、こちらの劇場のほうが入りやすい入口だし、ロビーが広々としているし、人混み嫌い症候群(最近とくにひどい)を患っているオレには適している。もっと良いのは、ユナイテッドシネマとしまえんなのだが、残念ながらそちらでは上映してなかった。攻殻機動隊は、それなりのメジャータイトルだと思うけど、それなりでしかない現実がこの辺にあるということか。

ちなみにポイントが溜まっていたので、ゼロ円で観てきた。

映画

さて、この「攻殻機動隊 新劇場版」は「攻殻機動隊 ARISE」の直後なのだけど「攻殻機動隊 ARISE 劇場版」ではない。

タイトルだけ発表されたときは「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」のリメイクかな?と思ったけど、蓋を開けてみれば「ARISE」のスタッフとキャストによる完全新作というものだった。最近よくあるような「総集編的なものに少しだけ新作カットを加えた劇場版」でもないことは良かった。

とはいえ、周辺の登場人物など、ARISE から引き継がれているものがほとんどなので、ARISE (特に TV 版の ARISE)を観ているほうが楽しめるのは間違いない。


以下、ネタバレあり


ラスト前に外交官と荒巻課長(部長?)が窓のある部屋でやりとりをしているとき、あのシーンを思い浮かべたけど、やっぱりあのシーンだった。セリフや演出などの違いを知りたくて、GHOST IN THE SHELL を見返したくなった。

例の24時間監視のシーン、あれを「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」で観たときには感動したものだが、二度目ともなると少し悪いほうの意味で驚いてしまった。観終わってしばらく経ってから、「もしかしたら、あれはあれで良いのかも」と思い直したけど、観ている最中には「えー、これを持ってきちゃう?!」と思っていた。まぁ、でもあのシーンは、オレも好きなシーンなのでスタッフがあれを選んじゃうのもしかたないかな(笑)

他に印象に残っているシーンは、素子がサンドイッチを食べるシーン。

そういえば攻殻機動隊で何かを食べるシーンはあまり観たことがない。バトーが「(トグサが)少佐はロボットじゃないか?って疑ってるらしい」と言って、3人で食事する風景が描かれていたのだけど、それが「全身義体は食事しなくても生きられるのではないか?」という疑問に繋がり、さらに「全身義体とロボットの違いは?」という「GOHST IN THE SHELL」から連綿と続くテーマを思い出させてくれて、とても良いシーンだった。

この新劇場版の全体的な満足度は、これまで公開されてきた ARISE シリーズよりも上だけど、この作品はそれら ARISE があってこそだと思うし、なかなか難しい。まぁ、新劇場版 + ARISE シリーズは、ひとつの作品として考えるのが良さそうかな。それらを合わせたとしても、まだ STAND ALONE COMPLEX シリーズの方が上だな。あのシリーズを超えるのはなかなか大変だ。