雑文発散

▼ [旅] なんとなく東北方面へ #2

旅の2日目。

情報を貰ったので、今日は福島県内の「通過はできるけど居住はできない」という原発事故の避難区域（正式名称知らず）を通ってみることにした。

田舎の道路をクルマで走っていると、人を見かけないこともまぁあるにはあるんだけど、ここまで生活感がないところ（でも建物だけはある）は初めてだったな。たぶん、水田か畑だったところは生い茂った雑草が枯れていた。ビニールハウスと思われるものもだいぶ傷んでしまっていた。

町のなかに居住者はいなかったけど、猫だけはいた。ガリガリってほどじゃないので、食べ物は何かあるんだろうか。。。

玄関前にパイプ材を使ったバリケードを作っている家が何軒もあったり、パトカーが何台も巡回していたりしていた。無人の町の家に侵入して悪さする輩がいるのだろうか。。。

そんなこんなで、南相馬市の方へ抜け、かしま福幸商店街へ。

ちょうど昼どきだったので、「さくら はる食堂」へ入ってみた。

注文したのは、味噌ラーメンセット。写ってないけど、ミニ豚丼が横っちょに付いていた。

正直に言って、味はあまり期待していなかったのだけど、これがなんと美味かった。味噌ラーメンも良ければ、ミニ豚丼もうまい。この味だったら、近所に欲しいわ。通う。

「さくら はる食堂」の中で「復興商店街スタンプラリー」というチラシを見つけたので、「これはイイ！」と企画した人に踊らされることにした。で、一番近いと思われた「島の海ふれあい市場」へ向かうことにした。

その「島の海ふれあい市場」は海岸線沿いにあるので、ナビ（iOSのMapFan+）も海岸に近い通りにコースが設定された。ナビに連れられるまま行ってみると、そこには津波の跡がまだまだ残されていたのであった。

家の土台の横に、こんなにデカい岩も転がっていた。この近くを見回すと、他にも数個の巨大な岩があった。こんなのが波と共に転がってきたと思うと恐ろしい。。。

ちょっと先には、外郭だけ残っている建物があった。この周囲は無事に残っている建物は他に1件もなく、目立って残っていたのはコレだけだった。

更にナビに導かれるまま進んでいると「あれ？なんか道路が変だな？」と思うところへブチ当たった。ここは道路が津波でえぐられてしまったようだ。左右に避けられるところもなく、仕方なくUターンして、もっと内陸側の通りまで戻った。

どうしても海岸線沿いに曲がろうとするナビと格闘しつつ、なんとか「鳥の海ふれあい市場」へ辿り着いた。と言っても、最初はこちらの「鳥の海ふれあい市場のWebページ]の住所を参考にして言ったら、場所が違っていた。Webページに書かれている住所は、もともと営業していた場所だったようだ。その地点まで行ってしまったんだけど、そこも建物は残っていたけど、だいぶ被害にあっていたようだ。その建物の駐車場もボコボコの穴だらけになっていて、ひどい有様だった。。。

市場では、パンを買ったりして、ほんの少しだけ散財してきた。その時にお店の人にちょっと話を聞いてみた。

「このあたりは周囲に建物が少しありますけど、被害が避けられた家もあったんですか？」と聞くと「少しは残った家もあるけど、建て直した家も多い。中学校の方はもっとひどい状態だった」と答えて頂けた。

「中学校の方」と言われてもピンと来なかったんだけど、市場からの帰りがけに、言及されていた中学校だと思われるところを通りがかった。中学校の校舎は、建物そのものは残っているものの、1F部分は全てビニールシートで覆われていた。また、その周りには何も建物が残っていない状態だった。

中学校の脇を抜けて少し行ったところの神社を通りすぎようとしたときに、この姿が目に入ってなんか衝撃を受けてしまって、クルマを停めて写真を撮った。

境内の何かの建物の屋根。新設された水場が近くにあったので、もしかしたら、手や口を清める水場（手水場[ちょうずば]というらしい）だったのかも。この神社は、他にも石碑が折れていたり、石の囲いも破壊されてしまっていて、かなり被害にあってしまったようだ。

その後、仙台市内の宿に辿り着き、夕食。いくつかネタを貰ったものの、ホテルでクーポンを貰ったので、牛たん炭焼 利久 花京院店へ。「利休」はたくさん店舗があって、ホテルから最寄りの店は別のところなんだけど、「花京院」に惹かれてこの店舗へ。

食べたのは「牛タン定食1.5人前」。想像していた牛タンより厚めでジューシーでボリュームあって、大変満足であった。