ゴールデンウィークに台湾へ行く飛行機の中で読み始めた「ゼロ」をようやく読み終えた。時間がかかったのは、物語がすごく長いからというわけではなく、単に断続的に読んでいたため。
この本では以下のキーワードが含まれるほんの少しだけ近未来の小説である。ほとんどのものはもう実用化されているし、近未来と言っても、現在からほんの2〜3年後くらいのイメージ。場合によっては1年後かもしれない。
こういったインターネット業界にいる人なら大好きそうなキーワードが出てくる上に、「スマートウォッチで生活習慣を測定してインターネット上のサービスへ送信して、記録を見る」みたいな話も出てくる。また、その情報を元に広告やらなんやらがレコメンドされる話も出てくる。
そんな世界の中での「プライバシー」についてが、この作品の中心の話題。そこにサスペンス要素が入ってきて、味付けをしている。
購入時には、少しは SF 要素が入っているのかな?と思ったりもしたのだけど、「スペース・ファンダジー」でもないし「サイエンス・フィクション」でもない。さらに「すこしふしぎ」というわけでもないので、この作品は SF ではなかったようだ。まぁ、もともと SF だとは言って売られているわけじゃないし。
サスペンス的なストーリーは、ちょっとラストが物足りないかも?という気はするけれど、こんな感じで終わる映画もなくもないので及第点と言ったところかなー。そうそう、この作品、「いま」映画化すれば、演出次第ではちょっと受けるんじゃないかな。かつての「ザ・インターネット」くらいには。
しかし、この「ゼロ」というタイトルは、ググラビリティが悪くてイマイチだなー(笑)