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2008-11-07 [長年日記]

[] 謎のキーボード配列

スゴ録がアニメ版の美味しんぼ「寿司の心」を勝手に録画していたので、ちょっと見ていたのだが、大学病院の CT スキャナで使っていたキーボード配列が凄かった。

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こういう配列ってあるの?

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地方税法 (2018-06-20 06:23)

昭和二十五年法律第二百二十六号 <br>地方税法 <br>目次 <br>第一章 <br>総則 <br>第一節 <br>通則(第一条―第八条の五) <br>第二節 <br>納税義務の承継(第九条―第九条の四) <br>第三節 <br>連帯納税義務等(第十条―第十条の四) <br>第四節 <br>第二次納税義務(第十一条―第十一条の九) <br>第五節 <br>人格のない社団等の納税義務(第十二条・第十二条の二) <br>第六節 <br>納税の告知等(第十三条―第十三条の三) <br>第七節 <br>地方税優先の原則及び地方税と他の債権との調整(第十四条―第十四条の二十) <br>第八節 <br>納税の猶予(第十五条―第十五条の九) <br>第九節 <br>納税の猶予に伴う担保等(第十六条―第十六条の五) <br>第十節 <br>還付(第十七条―第十七条の四) <br>第十一節 <br>更正、決定等の期間制限及び消滅時効 <br>第一款 <br>更正、決定等の期間制限(第十七条の五・第十七条の六) <br>第二款 <br>消滅時効(第十八条―第十八条の三) <br>第十二節 <br>行政手続法との関係(第十八条の四) <br>第十三節 <br>不服審査及び訴訟 <br>第一款 <br>不服審査(第十九条―第十九条の十) <br>第二款 <br>訴訟(第十九条の十一―第十九条の十四) <br>第十四節 <br>雑則(第二十条―第二十条の十三) <br>第十五節 <br>罰則(第二十一条―第二十二条の二) <br>第二章 <br>道府県の普通税 <br>第一節 <br>道府県民税 <br>第一款 <br>通則(第二十三条―第三十一条) <br>第二款 <br>個人の道府県民税 <br>第一目 <br>課税標準及び税率(第三十二条―第三十八条) <br>第二目 <br>賦課徴収(第三十九条―第五十条) <br>第三目 <br>退職所得の課税の特例(第五十条の二―第五十条の十) <br>第三款 <br>法人の道府県民税 <br>第一目 <br>税率(第五十一条・第五十二条) <br>第二目 <br>申告納付並びに更正及び決定(第五十三条―第六十五条) <br>第三目 <br>督促及び滞納処分(第六十六条―第七十条) <br>第四目 <br>犯則取締り(第七十一条―第七十一条の四) <br>第四款 <br>利子等に係る道府県民税 <br>第一目 <br>課税標準及び税率(第七十一条の五―第七十一条の八) <br>第二目 <br>徴収(第七十一条の九―第七十一条の十六) <br>第三目 <br>督促及び滞納処分(第七十一条の十七―第七十一条の二十一) <br>第四目 <br>犯則取締り(第七十一条の二十二―第七十一条の二十五) <br>第五目 <br>交付(第七十一条の二十六) <br>第五款 <br>特定配当等に係る道府県民税 <br>第一目 <br>課税標準及び税率(第七十一条の二十七―第七十一条の二十九) <br>第二目 <br>徴収(第七十一条の三十―第七十一条の三十七) <br>第三目 <br>督促及び滞納処分(第七十一条の三十八―第七十一条の四十二) <br>第四目 <br>犯則取締り(第七十一条の四十三―第七十一条の四十六) <br>第五目 <br>交付(第七十一条の四十七) <br>第六款 <br>特定株式等譲渡所得金額に係る道府県民税 <br>第一目 <br>課税標準及び税率(第七十一条の四十八・第七十一条の四十九) <br>第二目 <br>徴収(第七十一条の五十―第七十一条の五十七) <br>第三目 <br>督促及び滞納処分(第七十一条の五十八―第七十一条の六十二) <br>第四目 <br>犯則取締り(第七十一条の六十三―第七十一条の六十六) <br>第五目 <br>交付(第七十一条の六十七) <br>第二節 <br>事業税 <br>第一款 <br>通則(第七十二条―第七十二条の十一) <br>第二款 <br>法人の事業税に係る課税標準及び税率等(第七十二条の十二―第七十二条の四十九の十) <br>第三款 <br>個人の事業税に係る課税標準及び税率等(第七十二条の四十九の十一―第七十二条の六十五) <br>第四款 <br>督促及び滞納処分(第七十二条の六十六―第七十二条の七十) <br>第五款 <br>削除 <br>第六款 <br>犯則取締(第七十二条の七十三―第七十二条の七十六) <br>第三節 <br>地方消費税 <br>第一款 <br>通則(第七十二条の七十七―第七十二条の八十五) <br>第二款 <br>譲渡割(第七十二条の八十六―第七十二条の九十九) <br>第三款 <br>貨物割(第七十二条の百―第七十二条の百十三) <br>第四款 <br>清算及び交付(第七十二条の百十四・第七十二条の百十五) <br>第五款 <br>使途等(第七十二条の百十六・第七十二条の百十七) <br>第四節 <br>不動産取得税 <br>第一款 <br>通則(第七十三条―第七十三条の十二) <br>第二款 <br>課税標準及び税率(第七十三条の十三―第七十三条の十五の二) <br>第三款 <br>賦課及び徴収(第七十三条の十六―第七十三条の三十三) <br>第四款 <br>督促及び滞納処分(第七十三条の三十四―第七十三条の四十) <br>第五款 <br>犯則取締(第七十三条の四十一―第七十三条の四十四) <br>第五節 <br>道府県たばこ税 <br>第一款 <br>通則(第七十四条―第七十四条の八) <br>第二款 <br>徴収(第七十四条の九―第七十四条の二十四) <br>第三款 <br>督促及び滞納処分(第七十四条の二十五―第七十四条の二十九) <br>第四款 <br>犯則取締り(第七十四条の三十―第七十四条の三十五) <br>第六節 <br>ゴルフ場利用税 <br>第一款 <br>通則(第七十五条―第八十一条) <br>第二款 <br>徴収(第八十二条―第九十一条) <br>第三款 <br>督促及び滞納処分(第九十二条―第九十六条) <br>第四款 <br>犯則取締り(第九十七条―第百二条) <br>第五款 <br>交付(第百三条―第百十二条) <br>第七節 <br>自動車取得税 <br>第一款 <br>通則(第百十三条―第百十七条) <br>第二款 <br>課税標準及び税率(第百十八条―第百二十条) <br>第三款 <br>申告納付並びに更正及び決定等(第百二十一条―第百三十三条) <br>第四款 <br>督促及び滞納処分(第百三十四条―第百三十八条) <br>第五款 <br>犯則取締り(第百三十九条―第百四十二条) <br>第六款 <br>市町村に対する交付(第百四十三条) <br>第七節の二 <br>軽油引取税 <br>第一款 <br>通則(第百四十四条―第百四十四条の十二) <br>第二款 <br>徴収(第百四十四条の十三―第百四十四条の四十八) <br>第三款 <br>督促及び滞納処分(第百四十四条の四十九―第百四十四条の五十三) <br>第四款 <br>犯則取締り(第百四十四条の五十四―第百四十四条の五十九) <br>第五款 <br>指定市に対する交付(第百四十四条の六十) <br>第八節 <br>自動車税(第百四十五条―第百七十七条) <br>第九節 <br>鉱区税(第百七十八条―第二百三十五条) <br>第十節 <br>削除 <br>第十一節 <br>道府県法定外普通税(第二百五十九条―第二百九十一条) <br>第三章 <br>市町村の普通税 <br>第一節 <br>市町村民税 <br>第一款 <br>通則(第二百九十二条―第三百九条) <br>第二款 <br>課税標準及び税率(第三百十条―第三百十七条) <br>第三款 <br>申告義務(第三百十七条の二―第三百十七条の七) <br>第四款 <br>賦課及び徴収(第三百十八条―第三百二十七条) <br>第五款 <br>退職所得の課税の特例(第三百二十八条―第三百二十八条の十六) <br>第六款 <br>督促及び滞納処分(第三百二十九条―第三百三十四条) <br>第七款 <br>削除 <br>第八款 <br>犯則取締り(第三百三十六条―第三百四十条) <br>第二節 <br>固定資産税 <br>第一款 <br>通則(第三百四十一条―第三百五十八条の二) <br>第二款 <br>賦課及び徴収(第三百五十九条―第三百七十条) <br>第三款 <br>督促及び滞納処分(第三百七十一条―第三百七十九条) <br>第四款 <br>固定資産課税台帳(第三百八十条―第三百八十七条) <br>第五款 <br>固定資産の評価及び価格の決定(第三百八十八条―第四百二十二条の三) <br>第六款 <br>固定資産の価格に係る不服審査(第四百二十三条―第四百三十六条) <br>第七款 <br>犯則取締(第四百三十七条―第四百四十一条) <br>第三節 <br>軽自動車税(第四百四十二条―第四百六十三条) <br>第四節 <br>市町村たばこ税 <br>第一款 <br>通則(第四百六十四条―第四百七十一条) <br>第二款 <br>徴収(第四百七十二条―第四百八十四条) <br>第三款 <br>督促及び滞納処分(第四百八十五条―第四百八十五条の五) <br>第四款 <br>犯則取締り(第四百八十五条の六―第四百八十五条の十二) <br>第五款 <br>交付(第四百八十五条の十三) <br>第六款 <br>雑則(第四百八十五条の十四) <br>第五節 <br>削除 <br>第六節 <br>鉱産税(第五百十九条―第五百五十条) <br>第七節 <br>削除 <br>第八節 <br>特別土地保有税 <br>第一款 <br>通則(第五百八十五条―第五百九十二条) <br>第二款 <br>課税標準及び税率(第五百九十三条―第五百九十七条) <br>第三款 <br>申告納付並びに更正及び決定等(第五百九十八条―第六百十条) <br>第四款 <br>督促及び滞納処分(第六百十一条―第六百十五条) <br>第五款 <br>犯則取締(第六百十六条―第六百二十条) <br>第六款 <br>遊休土地に係る特別土地保有税(第六百二十一条―第六百六十八条) <br>第九節 <br>市町村法定外普通税(第六百六十九条―第六百九十八条) <br>第四章 <br>目的税 <br>第一節 <br>削除 <br>第二節 <br>削除 <br>第三節 <br>狩猟税(第七百条の五十一―第七百条の六十九) <br>第四節 <br>入湯税(第七百一条―第七百一条の二十九) <br>第五節 <br>事業所税 <br>第一款 <br>通則(第七百一条の三十―第七百一条の三十九) <br>第二款 <br>課税標準及び税率(第七百一条の四十―第七百一条の四十四) <br>第三款 <br>申告納付並びに更正及び決定等(第七百一条の四十五―第七百一条の六十二) <br>第四款 <br>督促及び滞納処分(第七百一条の六十三―第七百一条の六十七) <br>第五款 <br>犯則取締(第七百一条の六十八―第七百一条の七十二) <br>第六款 <br>使途等(第七百一条の七十三・第七百一条の七十四) <br>第六節 <br>都市計画税(第七百二条―第七百二条の八) <br>第七節 <br>水利地益税、共同施設税、宅地開発税及び国民健康保険税(第七百三条―第七百三十条) <br>第八節 <br>法定外目的税(第七百三十一条―第七百三十三条の二十七) <br>第五章 <br>都等及び固定資産税の特例 <br>第一節 <br>都等の特例(第七百三十四条―第七百三十九条) <br>第二節 <br>固定資産税の特例(第七百四十条―第七百四十七条) <br>第六章 <br>電子計算機を使用して作成する地方税関係帳簿の保存方法等の特例(第七百四十八条―第七百五十六条) <br>第七章 <br>地方税における税負担軽減措置等の適用状況等に関する国会報告(第七百五十七条―第七百六十条) <br>附則 <br>第一章 総則 <br>第一節 通則 <br>(用語) <br>第一条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 <br>一 地方団体 道府県又は市町村をいう。 <br>二 地方団体の長 道府県知事又は市町村長をいう。 <br>三 徴税吏員 道府県知事若しくはその委任を受けた道府県職員又は市町村長若しくはその委任を受けた市町村職員をいう。 <br>四 地方税 道府県税又は市町村税をいう。 <br>五 標準税率 地方団体が課税する場合に通常よるべき税率でその財政上その他の必要があると認める場合においては、これによることを要しない税率をいい、総務大臣が地方交付税の額を定める際に基準財政収入額の算定の基礎として用いる税率とする。 <br>六 納税通知書 納税者が納付すべき地方税について、その賦課の根拠となつた法律及び当該地方団体の条例の規定、納税者の住所及び氏名、課税標準額、税率、税額、納期、各納期における納付額、納付の場所並びに納期限までに税金を納付しなかつた場合において執られるべき措置及び賦課に不服がある場合における救済の方法を記載した文書で当該地方団体が作成するものをいう。 <br>七 普通徴収 徴税吏員が納税通知書を当該納税者に交付することによつて地方税を徴収することをいう。 <br>八 申告納付 納税者がその納付すべき地方税の課税標準額及び税額を申告し、及びその申告した税金を納付することをいう。 <br>九 特別徴収 地方税の徴収について便宜を有する者にこれを徴収させ、且つ、その徴収すべき税金を納入させることをいう。 <br>十 特別徴収義務者 特別徴収によつて地方税を徴収し、且つ、納入する義務を負う者をいう。 <br>十一 申告納入 特別徴収義務者がその徴収すべき地方税の課税標準額及び税額を申告し、及びその申告した税金を納入することをいう。 <br>十二 納入金 特別徴収義務者が徴収し、且つ、納入すべき地方税をいう。 <br>十三 証紙徴収 地方団体が納税通知書を交付しないでその発行する証紙をもつて地方税を払い込ませることをいう。 <br>十四 地方団体の徴収金 地方税並びにその督促手数料、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金及び滞納処分費をいう。 <br>2 この法律中道府県に関する規定は都に、市町村に関する規定は特別区に準用する。この場合においては、「道府県」、「道府県税」、「道府県民税」、「道府県たばこ税」、「道府県知事」又は「道府県職員」とあるのは、それぞれ「都」、「都税」、「都民税」、「都たばこ税」、「都知事」又は「都職員」と、「市町村」、「市町村税」、「市町村民税」、「市町村たばこ税」、「市町村長」又は「市町村職員」とあるのは、それぞれ「特別区」、「特別区税」、「特別区民税」、「特別区たばこ税」、「特別区長」又は「特別区職員」と読み替えるものとする。 <br>3 都の市町村及び特別区に対するこの法律の適用については、「道府県知事」とあるのは、「都知事」と読み替えるものとする。 <br>(地方団体の課税権) <br>第二条 地方団体は、この法律の定めるところによつて、地方税を賦課徴収することができる。 <br>(地方税の賦課徴収に関する規定の形式) <br>第三条 地方団体は、その地方税の税目、課税客体、課税標準、税率その他賦課徴収について定をするには、当該地方団体の条例によらなければならない。 <br>2 地方団体の長は、前項の条例の実施のための手続その他その施行について必要な事項を規則で定めることができる。 <br>(地方団体の長の権限の委任) <br>第三条の二 地方団体の長は、この法律で定めるその権限の一部を、当該地方団体の条例の定めるところによつて、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百五十五条第一項の規定によつて設ける支庁若しくは地方事務所、同法第二百五十二条の二十第一項の規定によつて設ける市の区の事務所、同法第二百五十二条の二十の二第一項の規定によつて設ける市の総合区の事務所又は同法第百五十六条第一項の規定によつて条例で設ける税務に関する事務所の長に委任することができる。 <br>(道府県が課することができる税目) <br>第四条 道府県税は、普通税及び目的税とする。 <br>2 道府県は、普通税として、次に掲げるものを課するものとする。ただし、徴収に要すべき経費が徴収すべき税額に比して多額であると認められるものその他特別の事情があるものについては、この限りでない。 <br>一 道府県民税 <br>二 事業税 <br>三 地方消費税 <br>四 不動産取得税 <br>五 道府県たばこ税 <br>六 ゴルフ場利用税 <br>七 自動車取得税 <br>八 軽油引取税 <br>九 自動車税 <br>十 鉱区税 <br>3 道府県は、前項各号に掲げるものを除くほか、別に税目を起こして、普通税を課することができる。 <br>4 道府県は、目的税として、狩猟税を課するものとする。 <br>5 道府県は、前項に規定するものを除くほか、目的税として、水利地益税を課することができる。 <br>6 道府県は、前二項に規定するものを除くほか、別に税目を起こして、目的税を課することができる。 <br>(市町村が課することができる税目) <br>第五条 市町村税は、普通税及び目的税とする。 <br>2 市町村は、普通税として、次に掲げるものを課するものとする。ただし、徴収に要すべき経費が徴収すべき税額に比して多額であると認められるものその他特別の事情があるものについては、この限りでない。 <br>一 市町村民税 <br>二 固定資産税 <br>三 軽自動車税 <br>四 市町村たばこ税 <br>五 鉱産税 <br>六 特別土地保有税 <br>3 市町村は、前項に掲げるものを除く外、別に税目を起して、普通税を課することができる。 <br>4 鉱泉浴場所在の市町村は、目的税として、入湯税を課するものとする。 <br>5 指定都市等(第七百一条の三十一第一項第一号の指定都市等をいう。)は、目的税として、事業所税を課するものとする。 <br>6 市町村は、前二項に規定するものを除くほか、目的税として、次に掲げるものを課することができる。 <br>一 都市計画税 <br>二 水利地益税 <br>三 共同施設税 <br>四 宅地開発税 <br>五 国民健康保険税 <br>7 市町村は、第四項及び第五項に規定するもの並びに前項各号に掲げるものを除くほか、別に税目を起こして、目的税を課することができる。 <br>(公益等に因る課税免除及び不均一課税) <br>第六条 地方団体は、公益上その他の事由に因り課税を不適当とする場合においては、課税をしないことができる。 <br>2 地方団体は、公益上その他の事由に因り必要がある場合においては、不均一の課税をすることができる。 <br>(受益に因る不均一課税及び一部課税) <br>第七条 地方団体は、その一部に対して特に利益がある事件に関しては、不均一の課税をし、又はその一部に課税をすることができる。 <br>(関係地方団体の長の意見が異なる場合の措置) <br>第八条 地方団体の長は、課税権の帰属その他この法律の規定の適用について他の地方団体の長と意見を異にし、その協議がととのわない場合においては、住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第三十三条の規定の適用がある場合を除き、総務大臣(関係地方団体が一の道府県の区域内の市町村である場合においては、道府県知事)に対し、その決定を求める旨を申し出なければならない。 <br>2 総務大臣又は道府県知事は、前項の決定を求める旨の申出を受けた場合においては、その申出を受けた日から六十日以内に決定をし、遅滞なく、その旨を関係地方団体の長に通知しなければならない。 <br>3 第一項の申出及び前項の決定は、文書をもつてしなければならない。 <br>4 第二項の規定による道府県知事の決定に不服がある市町村長は、同項の通知を受けた日から三十日以内に総務大臣に裁決を求める旨を申し出ることができる。 <br>5 第二項の通知を郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便(以下「信書便」という。)をもつて発送した場合においてその到達した日が明らかでないときは、その発送した日から四日を経過した日をもつて第二項の通知を受けた日とみなす。この場合において、市町村長が到達した日を立証し得るときは、その立証に係る日をもつて通知を受けた日とみなす。 <br>6 第四項の申出に関する書類を郵便又は信書便をもつて差し出す場合においては、送付に要した日数は、同項の期間に算入しない。 <br>7 総務大臣は、第四項の申出を受けた場合においては、その日から六十日以内にその裁決をしなければならない。 <br>8 総務大臣は、前項の裁決をした場合においては、遅滞なく、その旨を関係地方団体の長に通知しなければならない。 <br>9 総務大臣は、第二項の決定又は第七項の裁決をしようとするときは、地方財政審議会の意見を聴かなければならない。 <br>10 第二項の規定による総務大臣の決定又は第七項の規定による総務大臣の裁決について違法があると認める関係地方団体の長は、その決定又は裁決の通知を受けた日から三十日以内に裁判所に出訴することができる。 <br>(市町村の廃置分合があつた場合の課税権の承継) <br>第八条の二 市町村の廃置分合があつた場合(次条第一項本文の規定に該当する場合を除く。)においては、当該廃置分合により消滅した市町村(以下この条において「消滅市町村」という。)に係る地方団体の徴収金の徴収を目的とする権利(以下この条において「消滅市町村の徴収金に係る権利」という。)は、当該消滅市町村の地域が新たに属することとなつた市町村(以下この条において「承継市町村」という。)の区域によつて、当該承継市町村が承継する。この場合において、消滅市町村の徴収金に係る権利について、消滅市町村がした賦課徴収その他の手続及び消滅市町村に対してした申告、審査請求その他の手続は、それぞれ承継市町村がした賦課徴収その他の手続及び承継市町村に対してした申告、審査請求その他の手続とみなす。 <br>2 前項の規定によつて消滅市町村の徴収金に係る権利を承継する承継市町村が二以上ある場合において、当該承継市町村がそれぞれ承継すべき当該消滅市町村の徴収金に係る権利について当該承継市町村の長の間において意見を異にし、その協議がととのわないときは、道府県知事(当該承継市町村が二以上の道府県の区域にわたる場合においては、総務大臣)に対し、その決定を求める旨を申し出なければならない。 <br>3 前条第二項から第十項までの規定は、前項の申出及び当該申出に係る道府県知事又は総務大臣の決定について準用する。 <br>4 前三項の規定によつて承継市町村が消滅市町村の徴収金に係る権利を承継する場合においては、当該承継市町村が条例で別段の定めをしない限り、その承継すべき当該消滅市町村に係る地方団体の徴収金の賦課徴収に関しては、当該消滅市町村に係る地方団体の徴収金の賦課徴収に関して定められている消滅市町村の条例、規則その他の定めの例によるものとする。この場合において、承継市町村が第五条第三項の規定によつて課する普通税又は同条第七項の規定によつて課する目的税(以下本項において「法定外税」という。)を課することとしており、かつ、当該承継市町村が承継する当該消滅市町村に係る地方団体の徴収金のうちにこれらと課税客体を同じくする同種の法定外税があるため、同種の法定外税を重複して課することとなるときは、当該消滅市町村に係る法定外税の納税義務者に対しては、当該承継市町村は、当該承継市町村の条例の定めるところによつて、これらの法定外税のうちいずれか一を課するものとしなければならない。 <br>(市町村の境界変更等があつた場合の課税権の承継) <br>第八条の三 市町村の境界変更があつたとき、又は市町村の廃置分合があつた場合で当該廃置分合により新たに設置された市町村の地域の全部若しくは一部が従来属していた市町村がなお存続するときは、当該境界変更があつた区域又は新たに設置された市町村の地域の全部若しくは一部が従来属していた市町村(以下本条において「旧市町村」という。)の当該区域又は地域に係る地方団体の徴収金で次の各号に掲げるもの(第二号に掲げる地方税に係る地方団体の徴収金にあつては、当該境界変更又は廃置分合のあつた日の属する年度分以後の年度分として課されるべきものに限る。)の徴収を目的とする権利は、当該区域又は地域によつて、当該区域又は地域が新たに属することとなつた市町村(以下本条において「新市町村」という。)が承継する。ただし、旧市町村と新市町村が協議の上これと異なる定をしたときは、その定めたところによることができる。 <br>一 申告納付又は申告納入の方法によつて徴収する地方税に係る地方団体の徴収金にあつては、当該境界変更又は廃置分合があつた日前に納期限の到来しないもので当該旧市町村に収入されていないもの <br>二 前号以外の地方税に係る地方団体の徴収金にあつては、当該境界変更又は廃置分合があつた日前に当該旧市町村に収入されていないもの <br>2 前条第一項後段及び第二項から第四項までの規定は、前項本文の規定によつて新市町村が旧市町村の地方団体の徴収金に係る権利を承継する場合について、前条第一項後段及び第四項の規定は、前項ただし書の規定による協議によつて新市町村が旧市町村の地方団体の徴収金に係る権利を承継する場合について準用する。 <br>3 前二項の規定によつて新市町村が旧市町村の地方団体の徴収金に係る権利を承継した場合において、当該徴収金を賦課徴収しようとするときは、旧市町村は、新市町村の求に応じ必要な便宜を提供しなければならない。 <br>(都道府県の境界変更があつた場合の課税権の承継) <br>第八条の四 都道府県の境界にわたつて市町村の設置又は境界の変更があつたため都道府県の境界に変更があつた場合における当該境界変更のあつた区域に係る都道府県の地方団体の徴収金の徴収を目的とする権利の承継については、前二条に規定する方法に準じて関係都道府県が協議して定めるものとする。 <br>2 第八条の規定は前項の協議がととのわない場合について、第八条の二第一項後段及び第四項の規定は前項の協議によつて境界変更のあつた区域に係る都道府県の地方団体の徴収金の徴収を目的とする権利の承継があつた場合について準用する。 <br>(政令への委任) <br>第八条の五 前三条に定めるもののほか、市町村の廃置分合若しくは境界変更があつた場合又は都道府県の境界にわたつて市町村の設置若しくは境界の変更があつたため都道府県の境界に変更があつた場合における課税権の承継について必要な事項は、政令で定める。 <br>第二節 納税義務の承継 <br>(相続による納税義務の承継) <br>第九条 相続(包括遺贈を含む。以下本章において同じ。)があつた場合には、その相続人(包括受遺者を含む。以下本章において同じ。)又は民法(明治二十九年法律第八十九号)第九百五十一条の法人は、被相続人(包括遺贈者を含む。以下本章において同じ。)に課されるべき、又は被相続人が納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金(以下本章において「被相続人の地方団体の徴収金」という。)を納付し、又は納入しなければならない。ただし、限定承認をした相続人は、相続によつて得た財産を限度とする。 <br>2 前項の場合において、相続人が二人以上あるときは、各相続人は、被相続人の地方団体の徴収金を民法第九百条から第九百二条までの規定によるその相続分によりあん分して計算した額を納付し、又は納入しなければならない。 <br>3 前項の場合において、相続人のうちに相続によつて得た財産の価額が同項の規定により納付し、又は納入すべき地方団体の徴収金の額をこえている者があるときは、その相続人は、そのこえる価額を限度として、他の相続人が同項の規定により納付し、又は納入すべき地方団体の徴収金を納付し、又は納入する責に任ずる。 <br>4 前三項の規定によつて承継する義務は、当該義務に係る申告又は報告の義務を含むものとする。 <br>(相続人からの徴収の手続) <br>第九条の二 納税者又は特別徴収義務者(以下本章(第十三条を除く。)においては、第十一条第一項に規定する第二次納税義務者及び第十六条第一項第六号に規定する保証人を含むものとする。)につき相続があつた場合において、その相続人が二人以上あるときは、これらの相続人は、そのうちから被相続人の地方団体の徴収金の賦課徴収(滞納処分を除く。)及び還付に関する書類を受領する代表者を指定することができる。この場合において、その指定をした相続人は、その旨を地方団体の長に届け出なければならない。 <br>2 地方団体の長は、前項前段の場合において、すべての相続人又はその相続分のうちに明らかでないものがあり、かつ、相当の期間内に同項後段の届出がないときは、相続人の一人を指定し、その者を同項に規定する代表者とすることができる。この場合において、その指定をした地方団体の長は、その旨を相続人に通知しなければならない。 <br>3 前二項に定めるもののほか、第一項に規定する代表者の指定に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>4 被相続人の地方団体の徴収金につき、被相続人の死亡後その死亡を知らないでその者の名義でした賦課徴収又は還付に関する処分で書類の送達を要するものは、その相続人の一人にその書類が送達された場合に限り、当該被相続人の地方団体の徴収金につきすべての相続人に対してされたものとみなす。 <br>(法人の合併による納税義務の承継) <br>第九条の三 法人が合併した場合には、合併後存続する法人又は合併により設立した法人は、合併により消滅した法人(以下本章において「被合併法人」という。)に課されるべき、又は被合併法人が納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金を納付し、又は納入しなければならない。 <br>2 前項の規定によつて承継する義務は、当該義務に係る申告又は報告の義務を含むものとする。 <br>(信託に係る納税義務の承継) <br>第九条の四 信託法(平成十八年法律第百八号)第五十六条第一項各号に掲げる事由により受託者の任務が終了した場合において、新たな受託者(以下この項及び第六項において「新受託者」という。)が就任したときは、当該新受託者は当該受託者に課されるべき、又は当該受託者が納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金(その納付し、又は納入する義務が信託財産責任負担債務(同法第二条第九項に規定する信託財産責任負担債務をいう。以下この章において同じ。)となるものに限る。以下この条において同じ。)を納付し、又は納入する義務を承継する。 <br>2 受託者が二人以上ある信託において、その一人の任務が信託法第五十六条第一項各号に掲げる事由により終了した場合には、前項の規定にかかわらず、他の受託者のうち、当該任務が終了した受託者(以下この項及び第五項において「任務終了受託者」という。)から信託事務の引継ぎを受けた受託者は、当該任務終了受託者に課されるべき、又は当該任務終了受託者が納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務を承継する。 <br>3 信託法第五十六条第一項第一号に掲げる事由により受託者の任務が終了した場合には、同法第七十四条第一項に規定する法人は、当該受託者に課されるべき、又は当該受託者が納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務を承継する。 <br>4 受託者である法人が分割をした場合における分割により受託者としての権利義務を承継した法人は、当該分割をした受託者である法人に課されるべき、又は当該分割をした受託者である法人が納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務を承継する。 <br>5 第一項又は第二項の規定により地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務が承継された場合にも、第一項の受託者又は任務終了受託者は、自己の固有財産をもつて、その承継された地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務を履行する責任を負う。ただし、当該地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務について、信託法第二十一条第二項の規定により、信託財産に属する財産のみをもつてその履行の責任を負うときは、この限りでない。 <br>6 新受託者は、第一項の規定により地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務を承継した場合には、信託財産に属する財産のみをもつて、その承継された地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務を履行する責任を負う。 <br>第三節 連帯納税義務等 <br>(連帯納税義務) <br>第十条 地方団体の徴収金の連帯納付義務又は連帯納入義務については、民法第四百三十二条から第四百三十四条まで、第四百三十七条及び第四百三十九条から第四百四十四条までの規定を準用する。 <br>第十条の二 共有物、共同使用物、共同事業、共同事業により生じた物件又は共同行為に対する地方団体の徴収金は、納税者が連帯して納付する義務を負う。 <br>2 共有物、共同使用物、共同事業又は共同行為に係る地方団体の徴収金は、特別徴収義務者である共有者、共同使用者、共同事業者又は共同行為者が連帯して納入する義務を負う。 <br>3 事業の法律上の経営者が単なる名義人であつて、当該経営者の親族その他当該経営者と特殊の関係のある個人で政令で定めるもの(以下本項において「親族等」という。)が事実上当該事業を経営していると認められる場合においては、前項の規定の適用については、当該経営者と当該親族等とは、共同事業者とみなす。 <br>(法人の合併等の無効判決に係る連帯納税義務) <br>第十条の三 合併又は分割(以下この条において「合併等」という。)を無効とする判決が確定した場合には、当該合併等をした法人は、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人又は分割により事業を承継した法人の当該合併等の日以後に納付し、又は納入する義務の成立した地方団体の徴収金について、連帯して納付し、又は納入する義務を負う。 <br>(法人の分割に係る連帯納税の責任) <br>第十条の四 法人が分割(法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第二条第十二号の十に規定する分社型分割を除く。以下この条において同じ。)をした場合には、当該分割により事業を承継した法人(第十四条の九第一項第七号において「分割承継法人」という。)は、当該分割をした法人の次に掲げる地方税(当該地方税に係る督促手数料、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金及び滞納処分費を含み、その納付し、又は納入する義務が第九条の四第四項の規定により受託者としての権利義務を承継した法人に承継されたもの及びその納付し、又は納入する義務が信託財産限定責任負担債務(信託法第百五十四条に規定する信託財産限定責任負担債務をいう。第十七条の二第一項において同じ。)となるものを除く。)について、連帯して納付し、又は納入する責めに任ずる。ただし、当該分割をした法人から承継した財産(当該分割をした法人から承継した信託財産に属する財産を除く。)の価額を限度とする。 <br>一 分割の日前に納付し、又は納入する義務の成立した地方税(第七十四条の九及び第四百七十二条の規定により申告納付の方法によつて徴収される道府県たばこ税及び市町村たばこ税(次号において「申告納付に係るたばこ税」という。)を除く。) <br>二 分割の日の属する月の前月末日までに納付する義務の成立した申告納付に係るたばこ税 <br>2 第四条第三項の規定により課する普通税(以下「道府県法定外普通税」という。)若しくは第五条第三項の規定により課する普通税(以下「市町村法定外普通税」という。)又は第四条第六項若しくは第五条第七項の規定により課する目的税(以下「法定外目的税」という。)のうち前項の規定により難いものとして当該地方団体の条例で定めるものに対する同項の規定の適用については、同項第一号中「分割の日前」とあるのは、「分割の日前の日で地方団体の条例で定める日まで」とする。 <br>第四節 第二次納税義務 <br>(第二次納税義務の通則) <br>第十一条 地方団体の長は、納税者又は特別徴収義務者の地方団体の徴収金を次条から第十一条の九まで又は第十二条の二第二項若しくは第三項の規定により第二次納税義務を有する者(以下「第二次納税義務者」という。)から徴収しようとするときは、その者に対し、納付又は納入すべき金額、納付又は納入の期限及び納付又は納入の場所その他必要な事項を記載した納付又は納入の通知書により告知しなければならない。 <br>2 第二次納税義務者が地方団体の徴収金を前項の納付又は納入の期限までに完納しないときは、地方団体の長は、第十三条の二の規定により繰上徴収をする場合を除き、その期限後二十日以内に納付又は納入の催告書を発して督促しなければならない。 <br>3 第二次納税義務者の財産の換価は、その財産の価額が著しく減少するおそれがあるときを除き、第一項の納税者又は特別徴収義務者の財産を換価に付した後でなければ、することができない。 <br>4 第二次納税義務者が第一項の告知、第二項の督促又はこれらに係る地方団体の徴収金に関する滞納処分につき出訴したときは、その訴の係属する間は、その財産の換価をすることができない。 <br>5 次条から第十一条の九まで並びに第十二条の二第二項及び第三項の規定は、第二次納税義務者から第一項の納税者又は特別徴収義務者に対してする求償権の行使を妨げない。 <br>(無限責任社員の第二次納税義務) <br>第十一条の二 合名会社又は合資会社が地方団体の徴収金を滞納した場合において、その財産につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められるときは、その社員(合資会社にあつては、無限責任社員)は、当該滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を負う。この場合において、その社員は、連帯してその責めに任ずる。 <br>(清算人等の第二次納税義務) <br>第十一条の三 法人が解散した場合において、その法人に課されるべき、又はその法人が納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金を納付し、又は納入しないで残余財産の分配又は引渡しをしたときは、その法人に対し滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合に限り、清算人及び残余財産の分配又は引渡しを受けた者(前条の規定の適用を受ける者を除く。以下この項において同じ。)は、当該滞納に係る地方団体の徴収金につき第二次納税義務を負う。ただし、清算人は分配又は引渡しをした財産の価額を限度として、残余財産の分配又は引渡しを受けた者はその受けた財産の価額を限度として、それぞれその責めに任ずる。 <br>2 信託法第百七十五条に規定する信託が終了した場合において、その信託に係る清算受託者(同法第百七十七条に規定する清算受託者をいう。以下この項において同じ。)に課されるべき、又はその清算受託者が納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金(その納付し、又は納入する義務が信託財産責任負担債務となるものに限る。以下この項において同じ。)を納付しないで信託財産に属する財産を残余財産受益者等(同法第百八十二条第二項に規定する残余財産受益者等をいう。以下この項において同じ。)に給付をしたときは、その清算受託者に対し滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合に限り、清算受託者(信託財産に属する財産のみをもつて当該地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務を履行する責任を負う清算受託者に限る。以下この項において「特定清算受託者」という。)及び残余財産受益者等は、その滞納に係る地方団体の徴収金につき第二次納税義務を負う。ただし、特定清算受託者は給付をした財産の価額の限度において、残余財産受益者等は給付を受けた財産の価額の限度において、それぞれその責めに任ずる。 <br>(同族会社の第二次納税義務) <br>第十一条の四 滞納者がその者を判定の基礎となる株主又は社員として選定した場合に法人税法第二条第十号に規定する会社に該当する会社(以下本章において「同族会社」という。)の株式又は出資を有する場合において、その株式又は出資につき次に掲げる理由があり、かつ、その者の財産(当該株式又は出資を除く。)につき滞納処分をしてもなお徴収すべき地方団体の徴収金に不足すると認められるときは、その者の有する当該株式又は出資(当該滞納に係る地方団体の徴収金の法定納期限(この法律又はこれに基づく条例の規定により地方税を納付し、又は納入すべき期限(修正申告、期限後申告、更正若しくは決定、繰上徴収又は徴収の猶予に係る期限その他政令で定める期限を除く。)をいい、地方税で納期を分けているものの第二期以降の分については、その第一期分の納期限をいい、督促手数料、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金及び滞納処分費については、その徴収の基因となつた地方税の当該期限をいう。以下本章において同じ。)の一年前までに取得したものを除く。)の価額を限度として、当該会社は、当該滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を負う。 <br>一 その株式又は出資を再度換価に付してもなお買受人がないこと。 <br>二 その株式若しくは出資の譲渡につき法律若しくは定款に制限があり、又は株券の発行がないため、これらを譲渡することにつき支障があること。 <br>2 前項の同族会社の株式又は出資の価額は、第十一条第一項の納付又は納入の通知書を発する時における当該会社の資産の総額から負債の総額を控除した額をその株式又は出資の数で除した額を基礎として計算した額による。 <br>3 第一項の同族会社であるかどうかの判定は、第十一条第一項の納付又は納入の通知書を発する時の現況による。 <br>(実質課税額等の第二次納税義務) <br>第十一条の五 滞納者の次の各号に掲げる地方団体の徴収金につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められるときは、第一号に定める者は同号に規定する収益が生じた財産(その財産の異動により取得した財産及びこれらの財産に基因して取得した財産(以下この条及び次条において「取得財産」という。)を含む。)を限度として、第二号に定める者は同号に規定する貸付けに係る財産(取得財産を含む。)を限度として、第三号に定める者はその受けた利益の額を限度として、第四号に定める者は同号に規定する事業の用に供する財産(取得財産を含む。)を限度として、それぞれその滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を負う。 <br>一 第二十四条の二の二若しくは第二百九十四条の二の二の規定により課された道府県民税若しくは市町村民税の所得割に係る地方団体の徴収金、道府県民税若しくは市町村民税の法人税割で法人税法第十一条の規定により課された法人税の課税に基づいて課されたもの(当該法人税に係る個別帰属法人税額を課税標準として課する道府県民税又は市町村民税の法人税割を含む。)に係る地方団体の徴収金又は第七十二条の二の三の規定により課された事業税に係る地方団体の徴収金 その道府県民税若しくは市町村民税の所得割、法人税又は事業税の賦課の基因となつた収益が法律上帰属するとみられる者 <br>二 第七十二条の七十九の規定により課された地方消費税の譲渡割(消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第二条第一項第八号に規定する貸付けに係る部分に限る。)に係る地方団体の徴収金 その地方消費税の譲渡割の賦課の基因となつた当該貸付けを法律上行つたとみられる者 <br>三 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第百五十七条の規定による計算がなされた所得に基づいて課された道府県民税若しくは市町村民税の所得割に係る地方団体の徴収金若しくは個人の事業税に係る地方団体の徴収金、法人税法第百三十二条、第百三十二条の二若しくは第百三十二条の三の規定による計算がなされた所得若しくは同法第二条第十八号の四に規定する連結所得に基づいて課された道府県民税若しくは市町村民税の法人税割に係る地方団体の徴収金若しくは法人の事業税に係る地方団体の徴収金又はこの法律の第七十二条の四十三の規定により課された法人の事業税に係る地方団体の徴収金 これらの規定により否認された納税者の行為(否認された計算の基礎となつた行為を含む。)につき利益を受けたものとされる者 <br>四 第七百一条の三十三の規定により課された事業所税に係る地方団体の徴収金 その事業所税の賦課の基因となつた事業を法律上行うとみられる者 <br>(共同的な事業者の第二次納税義務) <br>第十一条の六 次の各号に掲げる者が納税者又は特別徴収義務者の事業の遂行に欠くことができない重要な財産を有し、かつ、当該財産に関して生ずる所得が納税者又は特別徴収義務者の所得となつている場合において、その納税者又は特別徴収義務者がその供されている事業に係る地方団体の徴収金を滞納し、その地方団体の徴収金につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められるときは、当該各号に掲げる者は、当該財産(取得財産を含む。)を限度として、当該滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を負う。 <br>一 納税者又は特別徴収義務者が個人である場合 その者と生計を一にする配偶者その他の親族で納税者又は特別徴収義務者の経営する事業から所得を受けているもの <br>二 納税者又は特別徴収義務者がその事実があつた時の現況において同族会社である場合 その判定の基礎となつた株主又は社員 <br>(事業を譲り受けた特殊関係者の第二次納税義務) <br>第十一条の七 納税者又は特別徴収義務者が生計を一にする親族その他納税者又は特別徴収義務者と特殊の関係のある個人又は被支配会社(当該納税者を判定の基礎となる株主又は社員として選定した場合に法人税法第六十七条第二項に規定する会社に該当する会社をいい、これに類する法人を含む。)で政令で定めるものに事業を譲渡し、かつ、その譲受人が同一又は類似の事業を営んでいる場合において、納税者又は特別徴収義務者の当該事業に係る地方団体の徴収金につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められるときは、その譲受人は、譲受財産の価額の限度において、当該滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を負う。ただし、その譲渡が当該滞納に係る地方団体の徴収金の法定納期限より一年以上前にされている場合は、この限りでない。 <br>(無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務) <br>第十一条の八 滞納者の地方団体の徴収金につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合において、その不足すると認められることが、当該地方団体の徴収金の法定納期限の一年前の日以後に滞納者がその財産につき行つた政令で定める無償又は著しく低い額の対価による譲渡(担保の目的でする譲渡を除く。)、債務の免除その他第三者に利益を与える処分に基因すると認められるときは、これらの処分により権利を取得し、又は義務を免れた者は、これらの処分により受けた利益が現に存する限度(これらの者がその処分の時にその滞納者の親族その他滞納者と特殊の関係のある個人又は同族会社(これに類する法人を含む。)で政令で定めるものであるときは、これらの処分により受けた利益の限度)において、当該滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を負う。 <br>(自動車等の売主の第二次納税義務) <br>第十一条の九 第百四十五条第二項に規定する自動車又は第四百四十二条の二第二項に規定する軽自動車等(以下本条において「自動車等」という。)の買主が当該自動車等に対して課する自動車税又は軽自動車税に係る地方団体の徴収金を滞納した場合において、その者の財産につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められるときは、当該自動車等の売主は、当該自動車等の譲渡価額として政令で定める額を限度として、当該滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を負う。 <br>2 道府県又は市町村は、自動車等の所在及び買主の住所又は居所が不明である場合において、当該自動車等の売主が当該自動車等の売買に係る代金の全部又は一部を受け取ることができなくなつたと認められるときは、当該受け取ることができなくなつたと認められる額を限度として、当該自動車等の売主の前項の規定による第二次納税義務に係る地方団体の徴収金の納付の義務を免除するものとする。 <br>3 前項の規定は、自動車等の売主から同項の規定の適用があるべき旨の申告があり、当該申告が真実であると認められるときに限り、適用する。 <br>第五節 人格のない社団等の納税義務 <br>(人格のない社団等に対する本章の規定の適用) <br>第十二条 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定があるもの(以下本章において「人格のない社団等」という。)は、法人とみなして、本章中法人に関する規定をこれに適用する。 <br>(人格のない社団等の納税義務の承継等) <br>第十二条の二 法人が人格のない社団等の財産に属する権利義務を包括して承継する場合(第九条の三の規定の適用がある場合を除く。)には、その法人は、その人格のない社団等に課されるべき、又はその人格のない社団等が納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金(その承継が権利義務の一部であるときは、その額にその承継の時における人格のない社団等の財産のうちにその法人が承継した財産の占める割合を乗じて計算して得た額の地方団体の徴収金)を納付し、又は納入する義務を負う。 <br>2 人格のない社団等が地方団体の徴収金を滞納した場合において、これに属する財産(第三者が名義人となつているため、当該第三者に法律上帰属するとみられる財産を除く。)につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められるときは、当該第三者は、その法律上帰属するとみられる財産を限度として、当該滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を負う。 <br>3 滞納者である人格のない社団等の財産の払戻又は分配をした場合(第十一条の三の規定の適用がある場合を除く。)において、当該人格のない社団等(前項に規定する第三者を含む。)につき滞納処分をしてもなお徴収すべき額に不足すると認められるときは、当該払戻又は分配を受けた者は、その受けた財産の価額を限度として、当該滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を負う。ただし、その払戻又は分配が当該滞納に係る地方団体の徴収金の法定納期限より一年以上前にされている場合は、この限りでない。 <br>第六節 納税の告知等 <br>(納付又は納入の告知) <br>第十三条 地方団体の長は、納税者又は特別徴収義務者から地方団体の徴収金(滞納処分費を除く。)を徴収しようとするときは、これらの者に対し、文書により納付又は納入の告知をしなければならない。この場合においては、当該文書には、この法律に特別の定がある場合のほか、その納付又は納入すべき金額、納付又は納入の期限及び納付又は納入の場所その他必要な事項を記載するものとする。 <br>2 地方団体の徴収金(滞納処分費を除く。)が完納された場合において、滞納処分費につき滞納者の財産を差し押さえようとするときは、地方団体の長は、政令で定めるところにより、滞納者に対し、納付の告知をしなければならない。 <br>(繰上徴収) <br>第十三条の二 地方団体の長は、次の各号のいずれかに該当するときは、既に納付又は納入の義務の確定した地方団体の徴収金(第三号に該当する場合においては、その納付し、又は納入する義務が信託財産責任負担債務であるものを除く。)でその納期限においてその全額を徴収することができないと認められるものに限り、その納期限前においても、その繰上徴収をすることができる。 <br>一 納税者又は特別徴収義務者の財産につき滞納処分(その例による処分を含む。)、強制執行、担保権の実行としての競売、企業担保権の実行手続又は破産手続(以下「強制換価手続」という。)が開始されたとき(仮登記担保契約に関する法律(昭和五十三年法律第七十八号)第二条第一項(同法第二十条において準用する場合を含む。)の規定による通知がされたときを含む。)。 <br>二 納税者又は特別徴収義務者につき相続があつた場合において、相続人が限定承認をしたとき。 <br>三 法人である納税者又は特別徴収義務者が解散したとき。 <br>四 その納付し、又は納入する義務が信託財産責任負担債務である地方団体の徴収金に係る信託が終了したとき(信託法第百六十三条第五号に掲げる事由によつて終了したときを除く。)。 <br>五 納税者又は特別徴収義務者が納税管理人を定めないで当該地方団体の区域内に住所、居所、事務所又は事業所を有しないこととなるとき(納税管理人を定めることを要しない場合を除く。)。 <br>六 納税者又は特別徴収義務者が不正に地方団体の徴収金の賦課徴収を免れ、若しくは免れようとし、又は地方団体の徴収金の還付を受け、若しくは受けようとしたと認められたとき。 <br>2 前項に規定する既に納付又は納入の義務の確定した地方団体の徴収金とは、次に掲げるものとする。 <br>一 納付又は納入の告知(第十一条第一項(これを準用する場合を含む。)の規定による告知を含む。)をした地方団体の徴収金 <br>二 申告又は更正若しくは決定の通知があつた申告納付に係る地方税 <br>三 特別徴収義務者が徴収した個人の市町村民税(これと併せて課する個人の道府県民税を含む。) <br>四 課税すべき売渡し又は消費その他の処分があつた道府県たばこ税及び市町村たばこ税 <br>五 課税すべき行為又は事実があつた特別徴収の方法によつて徴収される道府県税及び市町村税 <br>3 地方団体の長は、第一項の規定により繰上徴収をしようとするときは、その旨を納税者又は特別徴収義務者に告知しなければならない。この場合において、すでに納付又は納入の告知をしているときは、納期限の変更を告知しなければならない。 <br>(強制換価の場合の道府県たばこ税等の徴収) <br>第十三条の三 地方団体の長は、道府県たばこ税若しくは市町村たばこ税が課される製造たばこ又は軽油引取税が課される軽油が、強制換価手続により換価された場合において、当該製造たばこ又は軽油につき道府県たばこ税若しくは市町村たばこ税又は軽油引取税の納税義務が成立するときは、その売却代金のうちから当該道府県たばこ税若しくは市町村たばこ税又は軽油引取税を徴収することができる。 <br>2 地方団体の長は、前項の規定により道府県たばこ税若しくは市町村たばこ税又は軽油引取税を徴収しようとするときは、あらかじめ、執行機関(滞納処分を執行する行政機関その他の者(以下本章において「行政機関等」という。)、裁判所(民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行にあつては、裁判所書記官)、執行官及び破産管財人をいう。以下同じ。)及び特別徴収義務者又は納税者に対し、前項の規定により徴収すべき税額その他必要な事項を通知しなければならない。 <br>3 第一項の換価がされたときは、執行機関に対する前項の通知は交付要求として、特別徴収義務者又は納税者に対する同項の通知は納入又は納付の告知としてそれぞれされたものとみなす。 <br>4 前三項の規定は、道府県法定外普通税若しくは市町村法定外普通税又は法定外目的税のうちその課税客体が売渡し又は引取りに係る物件等道府県たばこ税若しくは市町村たばこ税又は軽油引取税の課税客体に類するもので総務大臣が指定するものについて準用する。 <br>第七節 地方税優先の原則及び地方税と他の債権との調整 <br>(地方税優先の原則) <br>第十四条 地方団体の徴収金は、納税者又は特別徴収義務者の総財産について、本節に別段の定がある場合を除き、すべての公課(滞納処分の例により徴収することができる債権に限り、かつ、地方団体の徴収金並びに国税及びその滞納処分費(以下本章において「国税」という。)を除く。以下本章において同じ。)その他の債権に先だつて徴収する。 <br>(強制換価手続の費用の優先) <br>第十四条の二 納税者又は特別徴収義務者の財産につき強制換価手続が行われた場合において、地方団体の徴収金の交付要求をしたときは、その地方団体の徴収金は、その手続により配当すべき金銭(以下本章において「換価代金」という。)につき、当該強制換価手続に係る費用に次いで徴収する。 <br>(直接の滞納処分費の優先) <br>第十四条の三 納税者又は特別徴収義務者の財産を地方団体の徴収金の滞納処分により換価したときは、その滞納処分に係る滞納処分費(督促手数料を含む。第十四条の五第二項及び第十四条の二十において同じ。)は、次条、第十四条の八から第十四条の十一まで、第十四条の十三から第十四条の十五まで及び第十四条の十七の規定にかかわらず、その換価代金につき、他の地方団体の徴収金、国税その他の債権に先立つて徴収する。 <br>(強制換価の場合の道府県たばこ税等の優先) <br>第十四条の四 第十三条の三の規定により徴収する地方団体の徴収金は、第十四条の六から第十四条の十一まで及び第十四条の十三から第十四条の十五までの規定にかかわらず、その徴収の基因となつた売渡し又は引取り等に係る物件の換価代金につき、他の地方団体の徴収金、国税その他の債権に先立つて徴収する。 <br>(地方団体の徴収金のうちの優先順位) <br>第十四条の五 地方団体の徴収金を滞納処分により徴収する場合において、当該地方団体の徴収金に配当された金銭を地方税及び当該地方税の延滞金、過少申告加算金、不申告加算金又は重加算金に充てるべきときは、その金銭は、まず地方税に充てるものとする。 <br>2 滞納処分費については、その徴収の基因となつた地方団体の徴収金に先立つて配当し、又は充当する。 <br>(差押先着手による地方税の優先) <br>第十四条の六 納税者又は特別徴収義務者の財産につき地方団体の徴収金の滞納処分による差押をした場合において、他の地方団体の徴収金又は国税の交付要求があつたときは、当該差押に係る地方団体の徴収金は、その換価代金につき、当該交付要求に係る地方団体の徴収金又は国税に先だつて徴収する。 <br>2 納税者又は特別徴収義務者の財産につき他の地方団体の徴収金又は国税の滞納処分による差押があつた場合において、地方団体の徴収金の交付要求をしたときは、当該交付要求に係る地方団体の徴収金は、その換価代金につき、当該差押に係る地方団体の徴収金又は国税(第十四条の二の規定の適用を受ける費用を除く。)に次いで徴収する。 <br>(交付要求先着手による地方税の優先) <br>第十四条の七 納税者又は特別徴収義務者の財産につき強制換価手続(破産手続を除く。)が行われた場合において、地方団体の徴収金及び国税の交付要求があつたときは、その換価代金につき、先にされた交付要求に係る地方団体の徴収金は、後にされた交付要求に係る地方団体の徴収金又は国税に先だつて徴収し、後にされた交付要求に係る地方団体の徴収金は、先にされた交付要求に係る地方団体の徴収金又は国税に次いで徴収する。 <br>(担保を徴した地方税の優先) <br>第十四条の八 地方団体の徴収金につき徴した担保財産があるときは、前二条の規定にかかわらず、当該地方団体の徴収金は、その換価代金につき、他の地方団体の徴収金及び国税に先だつて徴収する。 <br>(法定納期限等以前に設定された質権の優先) <br>第十四条の九 納税者又は特別徴収義務者がその財産上に質権を設定している場合において、その質権が地方団体の徴収金の法定納期限等(次の各号に掲げる地方税については、それぞれ当該各号に定める日とし、当該地方税に係る督促手数料、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金及び滞納処分費については、その徴収の基因となつた地方税に係る当該各号に定める日とし、その他の地方税に係る地方団体の徴収金については、法定納期限とする。以下この章において同じ。)以前に設定されているものであるときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その質権により担保される債権に次いで徴収する。 <br>一 法定納期限後にその納付し、又は納入すべき税額が確定した地方税 その納付又は納入の告知書を発した日(申告により税額が確定されたものについては、その申告があつた日) <br>二 法定納期限前に繰上徴収に係る告知がされた地方税 その告知により指定された納期限 <br>三 随時に課する地方税 その納付の告知書を発した日 <br>四 第十四条の十八第二項又は第十六条の四第二項(同条第十二項において準用する場合を含む。)の規定により告知し、又は通知した金額の地方税 これらの規定による告知書又は通知書を発した日 <br>五 相続人の固有の財産から徴収する被相続人の地方税及び相続財産から徴収する相続人の固有の地方税(相続があつた日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。) その相続があつた日 <br>六 被合併法人に属していた財産から徴収する合併後存続する法人又は当該合併に係る他の被合併法人の固有の地方税及び合併後存続する法人の固有の財産から徴収する被合併法人の地方税(合併のあつた日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。) その合併のあつた日 <br>七 分割を無効とする判決の確定により当該分割をした法人(以下この号において「分割法人」という。)に属することとなつた財産から徴収する分割法人の固有の地方税及び分割法人の固有の財産から徴収する分割法人の第十条の三に規定する連帯して納付し、又は納入する義務に係る地方税(当該判決が確定した日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。) 当該判決が確定した日 <br>八 分割承継法人の当該分割をした法人から承継した財産(以下この号において「承継財産」という。)から徴収する分割承継法人の固有の地方税、分割承継法人の固有の財産から徴収する分割承継法人の第十条の四に規定する連帯して納付し、又は納入する責任(以下この号において「連帯納税責任」という。)に係る地方税及び分割承継法人の承継財産から徴収する分割承継法人の連帯納税責任に係る当該分割に係る他の分割をした法人の地方税(分割のあつた日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。) その分割のあつた日 <br>九 第二次納税義務者又は保証人として納付し、又は納入すべき地方税 第十一条第一項(これを準用する場合を含む。)の納付又は納入の通知書を発した日 <br>2 次の各号に掲げる地方税について前項、次条、第十四条の十四第一項、第十四条の十六第一項、第十四条の十七第一項、第十四条の十八第九項及び第十四条の二十第二号の規定を適用する場合には、当該地方税に係る法定納期限等は、それぞれ当該各号に定める期限又は日とし、当該地方税に係る督促手数料、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金及び滞納処分費については、その徴収の基因となつた地方税に係る当該各号に定める期限又は日とする。 <br>一 法人税の課税に基づいて課する道府県民税又は市町村民税の法人税割(当該法人税に係る個別帰属法人税額を課税標準として課する道府県民税又は市町村民税の法人税割を含む。)(これらと併せて課する均等割を含む。) 当該法人税の国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第十五条第一項に規定する法定納期限等 <br>二 法人税の課税標準を基準として課する事業税の所得割(これと併せて課する付加価値割及び資本割を含む。) 当該法人税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等 <br>三 所得税の課税標準を基準として課する事業税 当該所得税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等 <br>四 消費税の課税に基づいて課する地方消費税 当該消費税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等 <br>五 個人の市町村民税(これと併せて課する個人の道府県民税を含む。以下この号において同じ。) 次に掲げる個人の市町村民税の区分に応じそれぞれ次に定める期限又は日 <br>イ 所得税の課税標準を基準として課する普通徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税(これと併せて課する均等割を含む。) 当該所得税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等 <br>ロ 第三百二十一条の三の規定により特別徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税 第三百二十一条の四第二項に規定する期限(当該期限後にされた通知に係る特別徴収税額については、当該通知があつた日) <br>ハ 第三百二十一条の七の二第一項及び第二項並びに第三百二十一条の七の八第一項の規定により特別徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税 第三百二十一条の七の五第一項(第三百二十一条の七の八第三項において準用する場合を含む。)に規定する年金保険者に対する通知の期限 <br>六 第七百六条第二項及び第三項、第七百十八条の七第一項及び第二項並びに第七百十八条の八第一項の規定により特別徴収の方法によつて徴収する国民健康保険税 第七百十八条の三第一項(第七百十八条の六、第七百十八条の七第三項又は第七百十八条の八第三項において準用する場合を含む。)に規定する年金保険者に対する通知の期限 <br>3 第一項の規定は、登記(登録及び電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子記録を含む。以下この章において同じ。)をすることができる質権以外の質権については、その質権者が、強制換価手続において、その執行機関に対し、その設定の事実を証明した場合に限り適用する。この場合において、有価証券を目的とする質権以外の質権については、その証明は、次の各号に掲げる書類によつてしなければならない。 <br>一 公正証書 <br>二 登記所又は公証人役場において日付のある印章が押されている私署証書 <br>三 郵便法(昭和二十二年法律第百六十五号)第四十八条第一項の規定により内容証明を受けた証書 <br>四 民法施行法(明治三十一年法律第十一号)第七条第一項において準用する公証人法(明治四十一年法律第五十三号)第六十二条ノ七第四項の規定により交付を受けた書面 <br>4 前項各号の規定により証明された質権は、第一項の規定の適用については、民法施行法第五条の規定により確定日付があるものとされた日に設定されたものとみなす。 <br>5 第一項の質権を有する者は、第三項の証明をしなかつたため地方団体の徴収金におくれる金額の範囲内においては、第一項の規定により地方団体の徴収金に優先する後順位の質権者に対して優先権を行うことができない。 <br>(法定納期限等以前に設定された抵当権の優先) <br>第十四条の十 納税者又は特別徴収義務者が地方団体の徴収金の法定納期限等以前にその財産上に抵当権を設定しているときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その抵当権により担保される債権に次いで徴収する。 <br>(譲受前に設定された質権又は抵当権の優先) <br>第十四条の十一 納税者又は特別徴収義務者が質権又は抵当権の設定されている財産を譲り受けたときは、地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その質権又は抵当権により担保される債権に次いで徴収する。 <br>2 前項の規定は、登記をすることができる質権以外の質権については、その質権者が、強制換価手続において、その執行機関に対し、同項の譲受前にその質権が設定されている事実を証明した場合に限り適用する。この場合においては、第十四条の九第三項後段及び第四項の規定を準用する。 <br>(質権及び抵当権の優先額の限度等) <br>第十四条の十二 前三条の規定に基き地方団体の徴収金に先だつ質権又は抵当権により担保される債権の元本の金額は、その質権者又は抵当権者がその地方団体の徴収金に係る差押又は交付要求の通知を受けた時における債権額を限度とする。ただし、その地方団体の徴収金に優先する他の債権を有する者の権利を害することとなるときは、この限りでない。 <br>2 質権又は抵当権により担保される債権額又は極度額を増加する登記がされた場合には、その登記がされた時において、その増加した債権額又は極度額につき新たに質権又は抵当権が設定されたものとみなして、前三条の規定を適用する。 <br>(不動産保存の先取特権等の優先) <br>第十四条の十三 次の各号に掲げる先取特権が納税者又は特別徴収義務者の財産上にあるときは、地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その先取特権により担保される債権に次いで徴収する。 <br>一 不動産保存の先取特権 <br>二 不動産工事の先取特権 <br>三 立木の先取特権に関する法律(明治四十三年法律第五十六号)第一項の先取特権 <br>四 商法(明治三十二年法律第四十八号)第八百十条若しくは第八百四十二条の先取特権、国際海上物品運送法(昭和三十二年法律第百七十二号)第十九条の先取特権、船舶の所有者等の責任の制限に関する法律(昭和五十年法律第九十四号)第九十五条第一項の先取特権又は船舶油濁損害賠償保障法(昭和五十年法律第九十五号)第四十条第一項の先取特権 <br>五 地方団体の徴収金に優先する債権のため又は地方団体の徴収金のために動産を保存した者の先取特権 <br>2 前項第三号から第五号までの規定(同項第三号に掲げる先取特権で登記をしたものに係る部分を除く。)は、その先取特権者が、強制換価手続において、その執行機関に対し、その先取特権がある事実を証明した場合に限り適用する。 <br>(法定納期限等以前にある不動産賃貸の先取特権等の優先) <br>第十四条の十四 次に掲げる先取特権が納税者又は特別徴収義務者の財産上に地方団体の徴収金の法定納期限等以前からあるとき、又は納税者若しくは特別徴収義務者がその先取特権のある財産を譲り受けたときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その先取特権により担保される債権に次いで徴収する。 <br>一 不動産賃貸の先取特権その他質権と同一の順位又はこれらに優先する順位の動産に関する特別の先取特権(前条第一項第三号から第五号までに掲げる先取特権を除く。) <br>二 不動産売買の先取特権 <br>三 借地借家法(平成三年法律第九十号)第十二条又は接収不動産に関する借地借家臨時処理法(昭和三十一年法律第百三十八号)第七条に規定する先取特権 <br>四 登記をした一般の先取特権 <br>2 前条第二項の規定は、前項第一号に掲げる先取特権について準用する。 <br>(留置権の優先) <br>第十四条の十五 留置権が納税者又は特別徴収義務者の財産上にある場合において、その財産を滞納処分により換価したときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その留置権により担保されていた債権に次いで徴収する。この場合において、その債権は、質権、抵当権、先取特権又は第十四条の十七第一項に規定する担保のための仮登記により担保される債権に先立つて配当するものとする。 <br>2 前項の規定は、その留置権者が、滞納処分の手続において、その行政機関等に対し、その留置権がある事実を証明した場合に限り適用する。 <br>(担保権付財産が譲渡された場合の地方税の徴収) <br>第十四条の十六 納税者又は特別徴収義務者が他に地方団体の徴収金に充てるべき十分な財産がない場合において、その者がその地方団体の徴収金の法定納期限等後に登記した質権又は抵当権を設定した財産を譲渡したときは、納税者又は特別徴収義務者の財産につき滞納処分をしてもなおその地方団体の徴収金に不足すると認められるときに限り、その地方団体の徴収金は、その質権者又は抵当権者から、これらの者がその譲渡に係る財産の強制換価手続においてその質権又は抵当権によつて担保される債権につき配当を受けるべき金額のうちから徴収することができる。 <br>2 前項の規定により徴収することができる金額は、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した額をこえることができない。 <br>一 前項の譲渡に係る財産の換価代金から同項に規定する債権が配当を受けるべき金額 <br>二 前号の財産を納税者又は特別徴収義務者の財産とみなし、その財産の換価代金につき前項の地方団体の徴収金の交付要求があつたものとした場合に同項の債権が配当を受けるべき金額 <br>3 地方団体の長は、第一項の規定により地方団体の徴収金を徴収するため、同項の質権者又は抵当権者に代位してその質権又は抵当権を実行することができる。 <br>4 地方団体の長は、第一項の規定により地方団体の徴収金を徴収しようとするときは、その旨を質権者又は抵当権者に通知しなければならない。 <br>5 地方団体の長は、第一項の譲渡に係る財産につき強制換価手続が行われた場合には、同項の規定により徴収することができる金額の地方団体の徴収金につき、執行機関に対し、交付要求をすることができる。 <br>(法定納期限等以前にされた仮登記により担保される債権の優先等) <br>第十四条の十七 地方団体の徴収金の法定納期限等以前に納税者又は特別徴収義務者の財産につき、その者を登記義務者(登録義務者を含む。)として、仮登記担保契約に関する法律第一条に規定する仮登記担保契約に基づく仮登記又は仮登録(以下本条において「担保のための仮登記」という。)がされているときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その担保のための仮登記により担保される債権に次いで徴収する。 <br>2 担保のための仮登記がされている納税者又は特別徴収義務者の財産上に、第十四条の十三第一項各号に掲げる先取特権があるとき、地方団体の徴収金の法定納期限等以前から第十四条の十四第一項各号に掲げる先取特権があるとき、又は地方団体の徴収金の法定納期限等以前に質権若しくは抵当権が設定され、若しくは担保のための仮登記がされているときは、その地方団体の徴収金は、仮登記担保契約に関する法律第三条第一項(同法第二十条において準用する場合を含む。)に規定する清算金に係る換価代金につき、同法第四条第一項(同法第二十条において準用する場合を含む。)の規定により権利が行使されたこれらの先取特権、質権及び抵当権並びに同法第四条第二項(同法第二十条において準用する場合を含む。)において準用する同法第四条第一項の規定により権利が行使された同条第二項に規定する後順位の担保仮登記により担保される債権に次いで徴収する。 <br>3 第十四条の十一第一項の規定は、納税者又は特別徴収義務者が担保のための仮登記がされている財産を譲り受けたときについて、前条(第三項を除く。)の規定は、納税者又は特別徴収義務者が他に地方団体の徴収金に充てるべき十分な財産がない場合において、その者がその地方団体の徴収金の法定納期限等後に担保のための仮登記をした財産を譲渡したときについて、それぞれ準用する。 <br>4 仮登記担保契約に関する法律第一条に規定する仮登記担保契約で、消滅すべき金銭債務がその契約の時に特定されていないものに基づく仮登記及び仮登録は、地方団体の徴収金の滞納処分においては、その効力を有しない。 <br>(譲渡担保権者の物的納税責任) <br>第十四条の十八 納税者又は特別徴収義務者が地方団体の徴収金を滞納した場合において、その者が譲渡した財産でその譲渡により担保の目的となつているもの(以下この章において「譲渡担保財産」という。)があるときは、その者の財産につき滞納処分をしてもなお徴収すべき地方団体の徴収金に不足すると認められるときに限り、譲渡担保財産から納税者又は特別徴収義務者の地方団体の徴収金を徴収することができる。 <br>2 地方団体の長は、前項の規定により徴収しようとするときは、譲渡担保財産の権利者(以下この条において「譲渡担保権者」という。)に対し、徴収しようとする金額その他必要な事項を記載した文書により告知しなければならない。この場合においては、納税者又は特別徴収義務者に対し、その旨を通知しなければならない。 <br>3 前項の告知書を発した日から十日を経過した日までにその徴収しようとする金額が完納されていないときは、徴税吏員は、譲渡担保権者を第二次納税義務者とみなして、その譲渡担保財産につき滞納処分をすることができる。 <br>4 第十一条第三項から第五項まで及び第十三条の二の規定は、前項の場合について準用する。 <br>5 譲渡担保財産を第一項の納税者又は特別徴収義務者の財産としてした差押えは、同項の要件に該当する場合に限り、第三項の規定による差押えとして滞納処分を続行することができる。この場合において、地方団体の長は、遅滞なく第二項の告知及び通知をしなければならない。 <br>6 地方団体の長は、前項の規定により滞納処分を続行する場合において、譲渡担保財産が次の各号に掲げる財産であるときは、当該各号に定める者に対し、納税者又は特別徴収義務者の財産としてした差押えを第三項の規定による差押えとして滞納処分を続行する旨を通知しなければならない。 <br>一 第三者が占有する動産(国税徴収法第二十四条第五項第一号に規定する動産をいう。以下この号において同じ。)又は有価証券 動産又は有価証券を占有する第三者 <br>二 国税徴収法第六十二条又は第七十三条の規定の適用を受ける財産(これらの財産の権利の移転につき登記を要するものを除く。) 第三債務者又はこれに準ずる者(第十五条の二の三第三項及び第十六条の四第十項において「第三債務者等」という。) <br>7 地方団体の長は、第五項の規定により滞納処分を続行する場合において、国税徴収法第五十五条第一号又は第三号に掲げる者のうち知れている者があるときは、これらの者に対し、納税者又は特別徴収義務者の財産としてした差押えを第三項の規定による差押えとして滞納処分を続行する旨を通知しなければならない。 <br>8 第二項の規定による告知又は第五項の規定の適用を受ける差押えをした後、納税者又は特別徴収義務者の財産の譲渡により担保される債権が債務不履行その他弁済以外の理由により消滅した場合(譲渡担保財産につき買戻し、再売買の予約その他これらに類する契約を締結している場合において、期限の経過その他その契約の履行以外の理由によりその契約が効力を失つたときを含む。)においても、なお譲渡担保財産として存続するものとみなして、第三項の規定を適用する。 <br>9 第一項の規定は、地方団体の徴収金の法定納期限等以前に、担保の目的でされた譲渡に係る権利の移転の登記がある場合又は譲渡担保権者が地方団体の徴収金の法定納期限等以前に譲渡担保財産となつている事実を、その財産の売却決定の前日までに証明した場合には、適用しない。この場合においては、第十四条の九第三項後段及び第四項の規定を準用する。 <br>10 第一項の規定の適用を受ける譲渡担保権者は、この法律中滞納処分に関する罪及び滞納処分に関する検査拒否等の罪に関する規定の適用については、納税者又は特別徴収義務者とみなす。 <br>(譲渡担保財産の換価の特例等) <br>第十四条の十九 買戻しの特約のある売買の登記、再売買の予約の請求権の保全のための仮登記(仮登録を含む。)その他これに類する登記(以下本条において「買戻権の登記等」という。)がされている譲渡担保財産のその買戻権の登記等の権利者が滞納者であるときは、その差し押さえた買戻権の登記等に係る権利及び前条第三項の規定により差し押さえたその買戻権の登記等のある譲渡担保財産を一括して換価することができる。 <br>2 前条及び前項に規定するもののほか、譲渡担保財産からする納税者又は特別徴収義務者の地方団体の徴収金の徴収に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(地方税及び国税等と私債権との競合の調整) <br>第十四条の二十 強制換価手続において地方団体の徴収金が国税、他の地方団体の徴収金又は公課(以下本条において「国税等」という。)及びその他の債権(以下本条において「私債権」という。)と競合する場合において、本節又は国税徴収法その他の法律の規定により、地方団体の徴収金が国税等に先だち、私債権がその国税等におくれ、かつ、当該地方団体の徴収金に先だつとき、又は地方団体の徴収金が国税等におくれ、私債権がその国税等に先だち、かつ、当該地方団体の徴収金におくれるときは、換価代金の配当については、次に定めるところによる。 <br>一 第十四条の二若しくは第十四条の三に規定する費用若しくは滞納処分費、第十四条の四に規定する地方団体の徴収金(国税徴収法第十一条に規定する国税を含む。)、第十四条の十五の規定の適用を受ける債権、この法律においてその例によるものとされる国税徴収法第五十九条第三項若しくは第四項(同法第七十一条第四項において準用する場合を含む。)の規定の適用を受ける債権又は第十四条の十三の規定の適用を受ける債権があるときは、これらの順序に従い、それぞれこれらに充てる。 <br>二 地方団体の徴収金及び国税等並びに私債権(前号の規定の適用を受けるものを除く。)につき、法定納期限等(国税又は公課のこれに相当する納期限等を含む。)又は設定、登記、譲渡若しくは成立の時期の古いものからそれぞれ順次に本節又は国税徴収法その他の法律の規定を適用して地方団体の徴収金及び国税等並びに私債権に充てるべき金額の総額をそれぞれ定める。 <br>三 前号の規定により定めた地方団体の徴収金及び国税等に充てるべき金額の総額を第十四条若しくは第十四条の六から第十四条の八までの規定又は国税徴収法その他の法律のこれらに相当する規定により、順次地方団体の徴収金及び国税等に充てる。 <br>四 第二号の規定により定めた私債権に充てるべき金額の総額を民法その他の法律の規定により順次私債権に充てる。 <br>第八節 納税の猶予 <br>(徴収猶予の要件等) <br>第十五条 地方団体の長は、次の各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その該当する事実に基づき、納税者又は特別徴収義務者が当該地方団体に係る地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することができないと認められるときは、その納付し、又は納入することができないと認められる金額を限度として、その者の申請に基づき、一年以内の期間を限り、その徴収を猶予することができる。 <br>一 納税者又は特別徴収義務者がその財産につき、震災、風水害、火災その他の災害を受け、又は盗難にかかつたとき。 <br>二 納税者若しくは特別徴収義務者又はこれらの者と生計を一にする親族が病気にかかり、又は負傷したとき。 <br>三 納税者又は特別徴収義務者がその事業を廃止し、又は休止したとき。 <br>四 納税者又は特別徴収義務者がその事業につき著しい損失を受けたとき。 <br>五 前各号のいずれかに該当する事実に類する事実があつたとき。 <br>2 地方団体の長は、納税者又は特別徴収義務者につき、当該地方団体に係る地方団体の徴収金の法定納期限(随時に課する地方税については、その地方税を課することができることとなつた日)から一年を経過した日以後にその納付し、又は納入すべき額が確定した場合において、その納付し、又は納入すべき当該地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することができない理由があると認められるときは、その納付し、又は納入することができないと認められる金額を限度として、当該地方団体の徴収金の納期限内にされたその者の申請に基づき、その納期限から一年以内の期間を限り、その徴収を猶予することができる。 <br>3 地方団体の長は、前二項の規定による徴収の猶予(以下この章において「徴収の猶予」という。)をする場合には、当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金の納付又は納入について、当該地方団体の条例で定めるところにより、当該徴収の猶予をする金額を当該徴収の猶予をする期間内において、当該徴収の猶予を受ける者の財産の状況その他の事情からみて合理的かつ妥当なものに分割して納付し、又は納入させることができる。 <br>4 地方団体の長は、徴収の猶予をした場合において、当該徴収の猶予をした期間内に当該徴収の猶予をした金額を納付し、又は納入することができないやむを得ない理由があると認めるときは、当該徴収の猶予を受けた者の申請に基づき、その期間を延長することができる。ただし、その期間は、既にその者につき徴収の猶予をした期間と合わせて二年を超えることができない。 <br>5 地方団体の長は、前項の規定による徴収の猶予をした期間の延長(以下この章において「徴収の猶予期間の延長」という。)をする場合には、当該徴収の猶予期間の延長に係る地方団体の徴収金の納付又は納入について、当該地方団体の条例で定めるところにより、当該徴収の猶予をする金額を当該徴収の猶予期間の延長をする期間内において、当該徴収の猶予期間の延長を受ける者の財産の状況その他の事情からみて合理的かつ妥当なものに分割して納付し、又は納入させることができる。 <br>(徴収猶予の申請手続等) <br>第十五条の二 徴収の猶予(前条第一項の規定によるものに限る。)の申請をしようとする者は、同項各号のいずれかに該当する事実があること及びその該当する事実に基づき当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することができない事情の詳細、当該徴収の猶予を受けようとする金額及びその期間その他の当該地方団体の条例で定める事項を記載した申請書に、当該該当する事実を証するに足りる書類、財産目録、担保の提供に関する書類その他の当該地方団体の条例で定める書類を添付し、これを当該地方団体の長に提出しなければならない。 <br>2 徴収の猶予(前条第二項の規定によるものに限る。)の申請をしようとする者は、当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することができない事情の詳細、当該徴収の猶予を受けようとする金額及びその期間その他の当該地方団体の条例で定める事項を記載した申請書に、財産目録、担保の提供に関する書類その他の当該地方団体の条例で定める書類を添付し、これを当該地方団体の長に提出しなければならない。 <br>3 徴収の猶予期間の延長を申請しようとする者は、徴収の猶予を受けた期間内に当該徴収の猶予を受けた金額を納付し、又は納入することができないやむを得ない理由、徴収の猶予期間の延長を受けようとする期間その他の当該地方団体の条例で定める事項を記載した申請書に、財産目録、担保の提供に関する書類その他の当該地方団体の条例で定める書類を添付し、これを当該地方団体の長に提出しなければならない。 <br>4 第一項又は前項の規定により添付すべき書類(地方団体の条例で定める書類を除く。)については、これらの規定にかかわらず、前条第一項(第一号、第二号又は第五号(同項第一号又は第二号に該当する事実に類する事実に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)の規定による徴収の猶予(以下この項及び第十五条の九第一項において「災害等による徴収の猶予」という。)又は当該災害等による徴収の猶予をした期間の延長をする場合において、当該災害等による徴収の猶予又は当該災害等による徴収の猶予をした期間の延長を受けようとする者が当該添付すべき書類を提出することが困難であると地方団体の長が認めるときは、添付することを要しない。 <br>5 地方団体の長は、第一項から第三項までの規定による申請書の提出があつた場合には、当該申請に係る事項について調査を行い、徴収の猶予若しくは徴収の猶予期間の延長をし、又は徴収の猶予若しくは徴収の猶予期間の延長を認めないものとする。 <br>6 地方団体の長は、第一項から第三項までの規定による申請書の提出があつた場合において、これらの申請書についてその記載に不備があるとき、又はこれらの申請書に添付すべき書類についてその記載に不備があるとき、若しくはその提出がないときは、当該申請書を提出した者に対して当該申請書の訂正又は当該添付すべき書類の訂正若しくは提出を求めることができる。 <br>7 地方団体の長は、前項の規定により申請書の訂正又は添付すべき書類の訂正若しくは提出を求める場合においては、その旨を記載した書面により、これを当該申請書を提出した者に通知するものとする。 <br>8 第六項の規定により申請書の訂正又は添付すべき書類の訂正若しくは提出を求められた者は、前項の規定による通知を受けた日から当該地方団体の条例で定める期間内に当該申請書の訂正又は当該添付すべき書類の訂正若しくは提出をしなければならない。この場合において、当該期間内に当該申請書の訂正又は当該添付すべき書類の訂正若しくは提出をしなかつたときは、当該申請書の訂正又は添付すべき書類の訂正若しくは提出を求められた者は、当該期間を経過した日において当該申請を取り下げたものとみなす。 <br>9 地方団体の長は、第一項から第三項までの規定による申請書の提出があつた場合において、当該申請書を提出した者について前条第一項、第二項又は第四項の規定に該当すると認められるときであつても、次の各号のいずれかに該当するときは、徴収の猶予又は徴収の猶予期間の延長を認めないことができる。 <br>一 第十五条の三第一項第一号に掲げる場合に該当するとき。 <br>二 当該申請書を提出した者が、次項の規定による質問に対して答弁せず、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。 <br>三 不当な目的で徴収の猶予又は徴収の猶予期間の延長の申請がされたとき、その他その申請が誠実にされたものでないとき。 <br>四 前三号に掲げるもののほか、これらに類する場合として当該地方団体の条例で定める場合に該当するとき。 <br>10 地方団体の長は、第五項の規定による調査をするため必要があると認めるときは、その必要な限度で、その徴税吏員に、当該申請書を提出した者に質問させ、又はその者の帳簿書類その他の物件を検査させることができる。 <br>11 前項の規定により質問又は検査を行う徴税吏員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。 <br>12 第十項の規定による地方団体の徴税吏員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。 <br>(徴収猶予の通知) <br>第十五条の二の二 地方団体の長は、徴収の猶予をし、又は徴収の猶予期間の延長をしたときは、その旨、猶予をする金額、猶予をする期間その他必要な事項を当該徴収の猶予又は当該徴収の猶予期間の延長を受けた者に通知しなければならない。 <br>2 地方団体の長は、前条第一項から第三項までの規定による申請書の提出があつた場合において、徴収の猶予又は徴収の猶予期間の延長を認めないときは、その旨を当該申請書を提出した者に通知しなければならない。 <br>(徴収猶予の効果) <br>第十五条の二の三 地方団体の長は、徴収の猶予をしたときは、当該徴収の猶予をした期間内は、当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金について、新たに督促及び滞納処分(交付要求を除く。)をすることができない。 <br>2 地方団体の長は、徴収の猶予をした場合において、当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金について差し押さえた財産があるときは、当該徴収の猶予を受けた者の申請により、その差押えを解除することができる。 <br>3 地方団体の長は、徴収の猶予をした場合において、当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金について差し押さえた財産のうちに果実を生ずるもの又は有価証券、債権若しくは無体財産権等(国税徴収法第七十二条第一項に規定する無体財産権等をいう。第十六条の四第十項において同じ。)があるときは、第一項の規定にかかわらず、その取得した果実又は第三債務者等から給付を受けた財産で金銭以外のものについて滞納処分を執行し、その財産に係る換価代金等(同法第百二十九条第一項に規定する換価代金等をいう。第十九条の四第四号において同じ。)を当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金に充てることができる。 <br>4 前項の場合において、同項の第三債務者等から給付を受けた財産のうちに金銭があるときは、第一項の規定にかかわらず、当該金銭を当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金に充てることができる。 <br>(徴収猶予の取消し) <br>第十五条の三 徴収の猶予を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、地方団体の長は、当該徴収の猶予を取り消し、当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金を一時に徴収することができる。 <br>一 第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その者が当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金を当該徴収の猶予を受けた期間内に完納することができないと認められるとき。 <br>二 第十五条第三項又は第五項の規定により分割して納付し、又は納入することを認めた地方団体の徴収金をその期限までに納付し、又は納入しないとき(地方団体の長がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)。 <br>三 当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金につき提供された担保について地方団体の長が第十六条第三項の規定により行つた求めに応じないとき。 <br>四 新たに当該徴収の猶予に係る当該地方団体の徴収金以外に、当該地方団体に係る地方団体の徴収金を滞納したとき(新たに当該地方団体の条例で定める当該地方団体の債権(地方自治法第二百四十条第一項に規定する債権をいう。第十五条の六第二項において同じ。)に係る債務の不履行が生じたときを含み、地方団体の長がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)。 <br>五 偽りその他不正な手段により当該徴収の猶予又は徴収の猶予期間の延長の申請がされ、その申請に基づき当該徴収の猶予をし、又は徴収の猶予期間の延長をしたことが判明したとき。 <br>六 徴収の猶予を受けた者の財産の状況その他の事情の変化により当該徴収の猶予を継続することが適当でないと認められるとき。 <br>七 前各号に掲げるもののほか、これらに類する場合として当該地方団体の条例で定める場合に該当するとき。 <br>2 地方団体の長は、前項の規定により徴収の猶予を取り消す場合には、第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実があるときを除き、あらかじめ、当該徴収の猶予を受けた者の弁明を聞かなければならない。ただし、その者が正当な理由がなくその弁明をしないときは、この限りでない。 <br>3 地方団体の長は、第一項の規定により徴収の猶予を取り消したときは、その旨を当該徴収の猶予の取消しを受けた者に通知しなければならない。 <br>(修正申告等に係る道府県民税、市町村民税又は事業税の徴収猶予) <br>第十五条の四 地方団体の長は、次の各号に掲げる場合において、当該各号の申告書、修正申告書若しくは更正に係る道府県民税及び事業税の額の合計額又は第一号若しくは第二号の申告書若しくは更正に係る市町村民税の額が政令で定める金額に満たないときは、これらの税額につき、偽りその他不正の行為により道府県民税、市町村民税又は事業税を免れた場合その他政令で定める場合を除き、当該申告書若しくは修正申告書を提出した日後又は当該更正に係る納期限後最初に到来する道府県民税、市町村民税又は事業税(本条の規定によつてその徴収を猶予されるものを除く。)に係る納付に関する期限まで、その徴収を猶予するものとする。 <br>一 二以上の道府県又は市町村において事務所又は事業所を有する法人が第五十三条第二十二項又は第三百二十一条の八第二十二項の規定による申告書を提出した場合 <br>二 前号の法人が第五十五条第一項若しくは第三項又は第三百二十一条の十一第一項若しくは第三項の規定による更正(第五十八条又は第三百二十一条の十四の規定による修正に基づくものに限る。)を受けた場合 <br>三 二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人が第七十二条の三十三第二項又は第三項の規定による修正申告書を提出した場合 <br>2 前項の規定の適用を受けようとする法人は、同項の申告書若しくは修正申告書又は更正に係る税額の納期限までに、その事務所又は事業所所在の地方団体の長に対し、総務省令で定める届出書を提出しなければならない。 <br>(職権による換価の猶予の要件等) <br>第十五条の五 地方団体の長は、滞納者が次の各号のいずれかに該当すると認められる場合において、その者が当該地方団体に係る地方団体の徴収金の納付又は納入について誠実な意思を有すると認められるときは、その納付し、又は納入すべき地方団体の徴収金(徴収の猶予又は第十五条の六第一項の規定による換価の猶予(以下この章において「申請による換価の猶予」という。)を受けているものを除く。)につき滞納処分による財産の換価を猶予することができる。ただし、その猶予の期間は、一年を超えることができない。 <br>一 その財産の換価を直ちにすることによりその事業の継続又はその生活の維持を困難にするおそれがあるとき。 <br>二 その財産の換価を猶予することが、直ちにその換価をすることに比して、滞納に係る地方団体の徴収金及び最近において納付し、又は納入すべきこととなる他の地方団体の徴収金の徴収上有利であるとき。 <br>2 第十五条第三項から第五項までの規定は、前項の規定による換価の猶予(以下この章において「職権による換価の猶予」という。)について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。 <br>第十五条第三項 <br>金額 <br>金額(その納付又は納入を困難とする金額として政令で定める額を限度とする。) <br>ことができる <br>ものとする <br>第十五条第四項 <br>当該徴収の猶予を受けた者の申請に基づき、その <br>その <br>第十五条第五項 <br>ことができる <br>ものとする <br>(職権による換価の猶予の手続等) <br>第十五条の五の二 地方団体の長は、職権による換価の猶予をする場合において、必要があると認めるときは、滞納者に対し、財産目録、担保の提供に関する書類その他の当該地方団体の条例で定める書類の提出を求めることができる。 <br>2 地方団体の長は、前条第二項において読み替えて準用する第十五条第四項の規定により職権による換価の猶予をした期間を延長する場合において、必要があると認めるときは、当該職権による換価の猶予を受けた者に対し、財産目録、担保の提供に関する書類その他の当該地方団体の条例で定める書類の提出を求めることができる。 <br>3 第十五条の二の二第一項の規定は、職権による換価の猶予について準用する。 <br>(職権による換価の猶予の効果等) <br>第十五条の五の三 地方団体の長は、職権による換価の猶予をする場合において、必要があると認めるときは、差押えにより滞納者の事業の継続又は生活の維持を困難にするおそれがある財産の差押えを猶予し、又は解除することができる。 <br>2 第十五条の二の三第三項及び第四項並びに第十五条の三第一項(第五号を除く。)及び第三項の規定は、職権による換価の猶予について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。 <br>第十五条の二の三第三項 <br>第一項の規定にかかわらず、その <br>その <br>第十五条の二の三第四項 <br>第一項の規定にかかわらず、当該 <br>当該 <br>第十五条の三第一項 <br>次の <br>第十五条の五第一項の規定に該当しないこととなつた場合又は次の <br>第十五条の三第一項第二号 <br>第十五条第三項 <br>第十五条の五第二項において読み替えて準用する第十五条第三項 <br>(申請による換価の猶予の要件等) <br>第十五条の六 地方団体の長は、職権による換価の猶予によるほか、滞納者が当該地方団体に係る地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することによりその事業の継続又はその生活の維持を困難にするおそれがあると認められる場合において、その者が当該地方団体の徴収金の納付又は納入について誠実な意思を有すると認められるときは、当該地方団体の徴収金の納期限から当該地方団体の条例で定める期間内にされたその者の申請に基づき、一年以内の期間を限り、その納付し、又は納入すべき地方団体の徴収金(徴収の猶予を受けているものを除く。)につき滞納処分による財産の換価を猶予することができる。 <br>2 前項の規定は、当該申請に係る地方団体の徴収金以外に、当該地方団体に係る地方団体の徴収金(次の各号に掲げるものを除く。)の滞納がある場合(当該地方団体の条例で定める当該地方団体の債権に係る債務の不履行がある場合を含む。)その他申請による換価の猶予をすることが適当でない場合として当該地方団体の条例で定める場合には、適用しないことができる。 <br>一 徴収の猶予又は申請による換価の猶予を申請中の地方団体の徴収金 <br>二 徴収の猶予、職権による換価の猶予又は申請による換価の猶予を受けている地方団体の徴収金(第十五条の三第一項第四号(前条第二項又は第十五条の六の三第二項において準用する場合を含む。)に該当し、徴収の猶予、職権による換価の猶予又は申請による換価の猶予が取り消されることとなる場合の当該地方団体の徴収金を除く。) <br>3 第十五条第三項から第五項までの規定は、申請による換価の猶予について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。 <br>第十五条第三項 <br>金額 <br>金額(その納付又は納入を困難とする金額として政令で定める額を限度とする。) <br>ことができる <br>ものとする <br>第十五条第五項 <br>ことができる <br>ものとする <br>(申請による換価の猶予の申請手続等) <br>第十五条の六の二 申請による換価の猶予の申請をしようとする者は、当該申請による換価の猶予に係る地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することによりその事業の継続又はその生活の維持が困難となる事情の詳細、納付又は納入が困難である金額、当該申請による換価の猶予を受けようとする期間その他の当該地方団体の条例で定める事項を記載した申請書に、財産目録、担保の提供に関する書類その他の当該地方団体の条例で定める書類を添付し、これを当該地方団体の長に提出しなければならない。 <br>2 前条第三項において準用する第十五条第四項の規定により申請による換価の猶予をした期間の延長を申請しようとする者は、申請による換価の猶予を受けた期間内に当該申請による換価の猶予を受けた金額を納付し、又は納入することができないやむを得ない理由、申請による換価の猶予をした期間の延長を受けようとする期間その他の当該地方団体の条例で定める事項を記載した申請書に、財産目録、担保の提供に関する書類その他の当該地方団体の条例で定める書類を添付し、これを当該地方団体の長に提出しなければならない。 <br>3 第十五条の二第五項から第九項まで及び第十五条の二の二の規定は、申請による換価の猶予について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。 <br>第十五条の二第五項及び第六項 <br>第一項から第三項まで <br>第十五条の六の二第一項又は第二項 <br>第十五条の二第九項 <br>第一項から第三項まで <br>第十五条の六の二第一項又は第二項 <br>前条第一項、第二項又は第四項 <br>第十五条の六第一項又は同条第三項において準用する前条第四項 <br>第十五条の二第九項第一号 <br>第十五条の三第一項第一号 <br>第十五条の六の三第二項において準用する第十五条の三第一項第一号 <br>第十五条の二第九項第二号 <br>次項の規定による <br>徴税吏員の <br>又は同項の規定による <br>又は <br>第十五条の二の二第二項 <br>前条第一項から第三項まで <br>第十五条の六の二第一項又は第二項 <br>(申請による換価の猶予の効果等) <br>第十五条の六の三 地方団体の長は、申請による換価の猶予をする場合において、必要があると認めるときは、差押えにより滞納者の事業の継続又は生活の維持を困難にするおそれがある財産の差押えを猶予し、又は解除することができる。 <br>2 第十五条の二の三第三項及び第四項並びに第十五条の三第一項及び第三項の規定は、申請による換価の猶予について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。 <br>第十五条の二の三第三項 <br>第一項の規定にかかわらず、その <br>その <br>第十五条の二の三第四項 <br>第一項の規定にかかわらず、当該 <br>当該 <br>第十五条の三第一項第二号 <br>第十五条第三項 <br>第十五条の六第三項において読み替えて準用する第十五条第三項 <br>(滞納処分の停止の要件等) <br>第十五条の七 地方団体の長は、滞納者につき次の各号のいずれかに該当する事実があると認めるときは、滞納処分の執行を停止することができる。 <br>一 滞納処分をすることができる財産がないとき。 <br>二 滞納処分をすることによつてその生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき。 <br>三 その所在及び滞納処分をすることができる財産がともに不明であるとき。 <br>2 地方団体の長は、前項の規定により滞納処分の執行を停止したときは、その旨を滞納者に通知しなければならない。 <br>3 地方団体の長は、第一項第二号の規定により滞納処分の執行を停止した場合において、その停止に係る地方団体の徴収金について差し押さえた財産があるときは、その差押えを解除しなければならない。 <br>4 第一項の規定により滞納処分の執行を停止した地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務は、その執行の停止が三年間継続したときは、消滅する。 <br>5 第一項第一号の規定により滞納処分の執行を停止した場合において、その地方団体の徴収金が限定承認に係るものであるとき、その他その地方団体の徴収金を徴収することができないことが明らかであるときは、地方団体の長は、前項の規定にかかわらず、その地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務を直ちに消滅させることができる。 <br>(滞納処分の停止の取消) <br>第十五条の八 地方団体の長は、前条第一項各号の規定により滞納処分の執行を停止した後三年以内に、その停止に係る滞納者につき同項各号に該当する事実がないと認めるときは、その執行の停止を取り消さなければならない。 <br>2 地方団体の長は、前項の規定により滞納処分の執行の停止を取り消したときは、その旨を滞納者に通知しなければならない。 <br>(納税の猶予の場合の延滞金の免除) <br>第十五条の九 災害等による徴収の猶予若しくは第十五条の七第一項の規定による滞納処分の執行の停止をした場合又は事業の廃止等による徴収の猶予(徴収の猶予のうち災害等による徴収の猶予以外のものをいう。以下この項において同じ。)若しくは職権による換価の猶予若しくは申請による換価の猶予をした場合には、その猶予又は停止をした地方税に係る延滞金額のうち、それぞれ、当該災害等による徴収の猶予若しくは執行の停止をした期間に対応する部分の金額に相当する金額又は当該事業の廃止等による徴収の猶予若しくは職権による換価の猶予若しくは申請による換価の猶予をした期間(延滞金が年十四・六パーセントの割合により計算される期間に限る。)に対応する部分の金額の二分の一に相当する金額は、免除する。ただし、第十五条の三第一項(第十五条の五の三第二項及び第十五条の六の三第二項において読み替えて準用する場合を含む。)又は前条第一項の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日以後の期間に対応する部分の金額については、地方団体の長は、その免除をしないことができる。 <br>2 徴収の猶予、職権による換価の猶予又は申請による換価の猶予をした場合において、納税者又は特別徴収義務者が次の各号のいずれかに該当するときは、地方団体の長は、その猶予をした地方税に係る延滞金(前項の規定による免除に係る部分を除く。)につき、猶予した期間(当該地方税を当該期間内に納付し、又は納入しなかつたことについてやむを得ない理由があると地方団体の長が認める場合には、猶予の期限の翌日から当該やむを得ない理由がなくなつた日までの期間を含む。)に対応する部分の金額でその納付又は納入が困難と認められるものを限度として免除することができる。 <br>一 納税者又は特別徴収義務者の財産の状況が著しく不良で、納期又は弁済期の到来した他の地方団体に係る地方団体の徴収金、国税、公課又は債務について軽減又は免除をしなければ、その事業の継続又は生活の維持が著しく困難になると認められる場合において、その軽減又は免除がされたとき。 <br>二 納税者若しくは特別徴収義務者の事業又は生活の状況によりその延滞金額の納付又は納入を困難とするやむを得ない理由があると認められるとき。 <br>3 第二十条の九の三第五項ただし書の規定により徴収を猶予した場合には、その猶予をした地方税に係る延滞金につき、その猶予をした期間(延滞金が年十四・六パーセントの割合により計算される期間に限るものとし、前二項の規定により延滞金の免除がされた場合には、当該免除に係る期間に該当する期間を除く。)に対応する部分の金額の二分の一に相当する金額は、免除する。 <br>4 地方団体の長は、滞納に係る地方団体の徴収金の全額を徴収するために必要な財産につき差押えをした場合又は納付し、若しくは納入すべき地方団体の徴収金の額に相当する担保の提供を受けた場合には、その差押え又は担保の提供に係る地方税を計算の基礎とする延滞金につき、その差押え又は担保の提供がされている期間(延滞金が年十四・六パーセントの割合により計算される期間に限るものとし、前三項の規定により延滞金の免除がされた場合には、当該免除に係る期間に該当する期間を除く。)に対応する部分の金額の二分の一に相当する金額を限度として、免除することができる。 <br>第九節 納税の猶予に伴う担保等 <br>(担保の徴取) <br>第十六条 地方団体の長は、徴収の猶予、職権による換価の猶予又は申請による換価の猶予をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保で次に掲げるものを徴さなければならない。ただし、その猶予に係る金額、期間その他の事情を勘案して担保を徴する必要がない場合として当該地方団体の条例で定める場合は、この限りでない。 <br>一 国債及び地方債 <br>二 地方団体の長が確実と認める社債(特別の法律により設立された法人が発行する債券を含む。)その他の有価証券 <br>三 土地 <br>四 保険に付した建物、立木、船舶、航空機、自動車及び建設機械 <br>五 鉄道財団、工場財団、鉱業財団、軌道財団、運河財団、漁業財団、港湾運送事業財団、道路交通事業財団及び観光施設財団 <br>六 地方団体の長が確実と認める保証人の保証 <br>2 前項の規定により担保を徴する場合において、その猶予に係る地方団体の徴収金につき差し押さえた財産があるときは、その担保の額は、その猶予をする金額からその財産の価額を控除した額を限度とする。 <br>3 地方団体の長は、第一項の規定により担保を徴した場合において、担保財産の価額若しくは保証人の資力の減少その他の理由により猶予に係る金額の納付若しくは納入を担保することができないと認めるとき、又は第十五条の二の三第二項、第十五条の五の三第一項若しくは第十五条の六の三第一項の規定により差押えを解除したときは、納税者又は特別徴収義務者に対し、増担保の提供、保証人の変更その他担保を確保するため必要な行為を求めることができる。 <br>4 前三項に定めるもののほか、担保の提供について必要な事項は、政令で定める。 <br>(納付又は納入の委託) <br>第十六条の二 納税者又は特別徴収義務者が次に掲げる地方団体の徴収金を納付し、又は納入するため、地方団体の長が定める有価証券(地方自治法第二百三十一条の二第三項又は第五項の規定により地方団体の歳入の納付に使用することができる証券を除く。)を提供して、その証券の取立てとその取り立てた金銭による当該地方団体の徴収金の納付又は納入を委託しようとする場合には、徴税吏員は、その証券が最近において確実に取り立てることができるものであると認められるときに限り、その委託を受けることができる。この場合において、その証券の取立てにつき費用を要するときは、その委託をしようとする者は、その費用の額に相当する金額を併せて提供しなければならない。 <br>一 徴収の猶予、職権による換価の猶予又は申請による換価の猶予に係る地方団体の徴収金 <br>二 納付又は納入の委託をしようとする有価証券の支払期日以後に納期限の到来する地方団体の徴収金 <br>三 滞納に係る地方団体の徴収金(第一号に掲げるものを除く。)で、その納付又は納入につき納税者又は特別徴収義務者が誠実な意思を有し、かつ、その納付又は納入の委託を受けることが地方団体の徴収金の徴収上有利と認められるもの <br>2 徴税吏員は、前項の委託を受けたときは、総務省令で定める様式による納付受託証書又は納入受託証書を納税者又は特別徴収義務者に交付しなければならない。 <br>3 徴税吏員は、第一項の委託を受けた場合において、必要があるときは、確実と認める金融機関にその取立て及び納付又は納入の再委託をすることができる。 <br>4 第一項の委託があつた場合において、その委託に係る有価証券の提供により同項第一号に掲げる地方団体の徴収金につき前条第一項各号に掲げる担保の提供の必要がないと認められるに至つたときは、その認められる限度において当該担保の提供があつたものとすることができる。 <br>(保全担保) <br>第十六条の三 次に掲げる地方税の納税者又は特別徴収義務者がこれらの地方税に係る地方団体の徴収金を滞納した場合において、その後その者に課されるべきこれらの地方団体の徴収金の徴収を確保することができないと認められるときは、地方団体の長は、その地方団体の徴収金の担保として、金額及び期限を指定して、その者に第十六条第一項各号に掲げるもの又は金銭の提供を命ずることができる。 <br>一 道府県たばこ税 <br>二 ゴルフ場利用税 <br>三 軽油引取税 <br>四 市町村たばこ税 <br>五 入湯税 <br>六 特別徴収の方法によつて徴収する道府県法定外普通税若しくは市町村法定外普通税又は法定外目的税 <br>2 前項の規定により指定する金額は、その提供を命ずる月の前月分の当該地方団体の徴収金の額の三倍に相当する金額(その金額が前年におけるその提供を命ずる月に対応する月分及びその後二月分の当該地方団体の徴収金として納入し、又は納付すべき金額に満たないときは、その金額)を限度とする。 <br>3 第十六条第三項及び第四項の規定は、第一項の規定による担保について準用する。 <br>4 地方団体の長は、第一項の規定により同項に規定する地方団体の徴収金の担保の提供を命じた場合において、納税者又は特別徴収義務者がその指定された期限までにその命ぜられた担保の提供をしないときは、その地方団体の徴収金に関し、その者の財産で抵当権の目的となるものにつき、同項の規定により指定した金額を限度として抵当権を設定することを文書で納税者又は特別徴収義務者に通知することができる。 <br>5 前項の通知があつたときは、その通知を受けた納税者又は特別徴収義務者は、同項の抵当権を設定したものとみなす。この場合において、地方団体の長は、抵当権の設定の登記を関係機関に嘱託しなければならない。 <br>6 前項後段の場合(次項に規定する場合を除く。)においては、その嘱託に係る書面には、第四項の文書が同項の納税者又は特別徴収義務者に到達したことを証する書面を添付しなければならない。 <br>7 第五項後段の場合において、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第十六条第二項(他の法令において準用する場合を含む。)において準用する同法第十八条の規定による嘱託をするときは、その嘱託情報と併せて第四項の文書が同項の納税者又は特別徴収義務者に到達したことを証する情報を提供しなければならない。この場合においては、同法第百十六条第一項の規定にかかわらず、登記義務者の承諾を得ることを要しない。 <br>8 地方団体の長は、第一項の規定による担保の提供又は第五項の規定による抵当権の設定(以下「担保の提供等」という。)があつた場合において、第一項の命令に係る地方団体の徴収金の滞納がない期間が継続して三月に達したときは、その担保を解除しなければならない。 <br>9 地方団体の長は、担保の提供等があつた納税者又は特別徴収義務者の資力その他の事情の変化により担保の提供等の必要がなくなつたと認めるときは、前項の規定にかかわらず、直ちにその解除をすることができる。 <br>(保全差押) <br>第十六条の四 地方団体の徴収金につき納付又は納入の義務があると認められる者が、不正に地方団体の徴収金を免れ、又は地方団体の徴収金の還付を受けたことの嫌疑に基づき、この法律において準用する国税犯則取締法(明治三十三年法律第六十七号)の規定による差押若しくは領置又は刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による押収、領置若しくは逮捕を受けた場合において、その処分に係る地方団体の徴収金の納付し、又は納入すべき額の確定(納付若しくは納入の告知、申告、更正又は決定による確定をいう。以下この条において同じ。)後においては当該地方団体の徴収金の徴収を確保することができないと認められるときは、地方団体の長は、当該地方団体の徴収金の納付し、又は納入すべき額の確定前に、その確定すると見込まれる地方団体の徴収金の金額のうちその徴収を確保するためあらかじめ滞納処分をすることを要すると認める金額(以下この条において「保全差押金額」という。)を決定することができる。この場合においては、徴税吏員は、その金額を限度として、その者の財産を直ちに差し押えることができる。 <br>2 地方団体の長は、前項の規定により保全差押金額を決定するときは、当該保全差押金額を同項に規定する納付又は納入の義務があると認められる者に文書で通知しなければならない。 <br>3 前項の通知をした場合において、その納付又は納入の義務があると認められる者がその通知に係る保全差押金額に相当する担保として第十六条第一項各号に掲げるもの又は金銭を提供してその差押をしないことを求めたときは、徴税吏員は、その差押をすることができない。 <br>4 徴税吏員は、第一号又は第二号に該当するときは第一項の規定による差押を、第三号に該当するときは同号に規定する担保をそれぞれ解除しなければならない。 <br>一 第一項の規定による差押を受けた者が、前項に規定する担保を提供して、その差押の解除を請求したとき。 <br>二 第二項の通知をした日から六月を経過した日までに、その差押に係る地方団体の徴収金の納付し、又は納入すべき額が確定しないとき。 <br>三 第二項の通知をした日から六月を経過した日までに、保全差押金額について提供されている担保に係る地方団体の徴収金の納付し、又は納入すべき額が確定しないとき。 <br>5 徴税吏員は、第一項の規定による差押を受けた者又は第三項若しくは前項第一号の担保の提供をした者につき、その資力その他の事情の変化により、その差押え又は担保の徴取の必要がなくなつたと認められることとなつたときは、その差押え又は担保を解除することができる。 <br>6 第一項の規定による差押又は第三項若しくは第四項第一号の担保の提供があつた場合において、その差押又は担保の提供に係る地方団体の徴収金の納付し、又は納入すべき額が確定したときは、その差押又は担保の提供は、その地方団体の徴収金を徴収するためにされたものとみなす。 <br>7 第十六条第二項から第四項までの規定は、第三項又は第四項第一号の規定により提供される担保について準用する。 <br>8 第一項の規定により差し押えた財産は、その差押に係る地方団体の徴収金の納付し、又は納入すべき額が確定した後でなければ、換価することができない。 <br>9 第一項の場合において、差し押えるべき財産に不足があると認められるときは、地方団体の長は、差押に代えて交付要求をすることができる。この場合においては、その交付要求であることを明らかにしなければならない。 <br>10 地方団体の長は、第一項の規定により差し押えた金銭(有価証券、債権又は無体財産権等の差押により第三債務者等から給付を受けた金銭を含む。)がある場合において、その差押に係る地方団体の徴収金の納付し、又は納入すべき額が確定していないときは、これを供託しなければならない。 <br>11 第一項に規定する地方団体の徴収金の納付し、又は納入すべき額として確定した金額が保全差押金額に満たない場合において、その差押を受けた者がその差押により損害を受けたときは、地方団体は、その損害を賠償する責に任ずる。この場合において、その額は、その差押により通常生ずべき損失の額とする。 <br>12 前各項の規定は、所得税、法人税又は消費税について国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第三十八条第三項の規定による差押えがされた場合において、当該所得税の課税標準を基準として課する道府県民税若しくは市町村民税の所得割(これらと併せて課する均等割を含む。)、当該法人税の課税に基づいて課する道府県民税若しくは市町村民税の法人税割(当該法人税に係る個別帰属法人税額を課税標準として課する道府県民税又は市町村民税の法人税割を含む。)(これらと併せて課する均等割を含む。)、当該所得税の課税標準を基準として課する事業税、当該法人税の課税標準を基準として課する事業税の所得割(これと併せて課する付加価値割及び資本割を含む。)又は当該消費税の課税に基づいて課する地方消費税につき、これらに係る納付義務の確定後においてはこれらの徴収を確保することができないと認められるときについて準用する。 <br>(担保の処分) <br>第十六条の五 徴収の猶予、職権による換価の猶予又は申請による換価の猶予を受けた者がその猶予に係る地方団体の徴収金をその猶予の期限までに納付若しくは納入をせず、又は地方団体の長が第十五条の三第一項(第十五条の五の三第二項及び第十五条の六の三第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定によりその猶予を取り消したことによつて、その猶予に係る地方団体の徴収金を徴収する場合において、その地方団体の徴収金について徴した担保があるときは、地方団体の長は、滞納処分の例によりその担保財産を処分して、その徴収すべき地方団体の徴収金及び担保財産の処分費に充て、又は保証人にその地方団体の徴収金を納付し、若しくは納入させる。 <br>2 前項の場合において、地方団体の長は、担保財産の処分の代金が同項の地方団体の徴収金及び担保財産の処分費に充ててなお不足があると認めるときは、滞納者の他の財産について滞納処分をし、また、保証人がその納付し、又は納入すべき金額を完納しないときは、まず滞納者に対して滞納処分をし、なお不足があるとき、又は不足があると認めるときは、保証人に対して滞納処分をする。 <br>3 前二項の規定は、第十六条の三又は前条第三項若しくは第四項第一号(同条第十二項において準用する場合を含む。)の担保の提供があつた場合において、その担保に係る地方団体の徴収金を徴収するときについて準用する。この場合において、その担保が金銭であるときは、直ちにその地方団体の徴収金に充てる。 <br>4 第十一条の規定は、第一項又は第二項(これらの規定を前項において準用する場合を含む。)の規定により保証人から地方団体の徴収金を徴収する場合について準用する。 <br>第十節 還付 <br>(過誤納金の還付) <br>第十七条 地方団体の長は、過誤納に係る地方団体の徴収金(以下本章において「過誤納金」という。)があるときは、政令で定めるところにより、遅滞なく還付しなければならない。 <br>(過誤納金の充当) <br>第十七条の二 地方団体の長は、前条の規定により還付すべき場合において、その還付を受けるべき者につき納付し、又は納入すべきこととなつた地方団体の徴収金(その納付し、又は納入する義務が信託財産責任負担債務である地方団体の徴収金に係る過誤納金である場合にはその納付し、又は納入する義務が当該信託財産責任負担債務である地方団体の徴収金に限るものとし、その納付し、又は納入する義務が信託財産責任負担債務である地方団体の徴収金に係る過誤納金でない場合にはその納付し、又は納入する義務が信託財産限定責任負担債務である地方団体の徴収金以外の地方団体の徴収金に限る。以下この条において同じ。)があるときは、前条の規定にかかわらず、過誤納金をその地方団体の徴収金に充当しなければならない。 <br>2 道府県が第四十八条第一項若しくは第二項(これらの規定を同条第八項において準用する場合を含む。)の規定により当該道府県の個人の道府県民税と併せて徴収した個人の市町村民税に係る地方団体の徴収金又は市町村が第四十一条第一項の規定により当該市町村の個人の市町村民税と併せて徴収した個人の道府県民税に係る地方団体の徴収金に係る納税者又は特別徴収義務者の過誤納金があるときは、道府県知事又は市町村長は、当該過誤納金をそれぞれ当該道府県又は市町村の地方団体の徴収金に係る過誤納金とみなして、それぞれ当該納税者又は特別徴収義務者の納付し、又は納入すべきこととなつた道府県又は市町村の地方団体の徴収金に充当しなければならない。 <br>3 前二項の場合において、その地方団体の徴収金のうちに延滞金があるときは、その過誤納金は、まず延滞金の額の計算の基礎となる地方税に充当しなければならない。 <br>4 前三項の規定による充当は、政令で定める充当をするに適することとなつた時にさかのぼつてその効力を生ずる。 <br>5 地方団体の長は、第一項から第三項までの規定による充当をしたときは、その旨を納税者又は特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>(地方税の予納額の還付の特例) <br>第十七条の三 納税者又は特別徴収義務者は、その申出により次に掲げる地方団体の徴収金として納付し、又は納入した金額があるときは、その還付を請求することができない。 <br>一 納付し、又は納入すべき額が確定しているが、その納期が到来していない地方団体の徴収金 <br>二 最近において納付し、又は納入すべき額の確定が確実であると認められる地方団体の徴収金 <br>2 前項各号に掲げる地方団体の徴収金として納付し、又は納入された地方団体の徴収金の全部又は一部につき、法律又は条例の改正その他の理由によりその納付又は納入の必要がないこととなつたときは、その時において過誤納金が納付され、又は納入されたものとみなして、前二条の規定を適用する。 <br>(還付加算金) <br>第十七条の四 地方団体の長は、過誤納金を第十七条又は第十七条の二第一項から第三項までの規定により還付し、又は充当する場合には、次の各号に掲げる過誤納金の区分に従い当該各号に定める日の翌日から地方団体の長が還付のための支出を決定した日又は充当をした日(同日前に充当をするのに適することとなつた日がある場合には、当該適することとなつた日)までの期間の日数に応じ、その金額に年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額(以下「還付加算金」という。)をその還付又は充当をすべき金額に加算しなければならない。 <br>一 更正、決定若しくは賦課決定(普通徴収の方法によつて徴収する地方税の税額を確定する処分をいい、特別徴収の方法によつて徴収する個人の道府県民税及び市町村民税並びに国民健康保険税に係る特別徴収税額を確定する処分を含む。以下この章において同じ。)、第五十三条第二十一項若しくは第二十三項若しくは第三百二十一条の八第二十一項若しくは第二十三項の規定による申告書(法人税に係る更正若しくは決定によつて納付すべき法人税額又は法人税に係る更正若しくは決定によつて納付すべき連結法人税額(第五十三条第四項に規定する連結法人税額をいう。)に係る個別帰属法人税額を課税標準として算定した道府県民税又は市町村民税の法人税割額に係るものに限る。)、第七十二条の三十三第一項若しくは第二項の規定による申告書(収入割のみを申告納付すべき法人以外の法人が当該申告に係る事業税の計算の基礎となつた事業年度に係る法人税の課税標準について税務官署の更正又は決定を受けた場合(当該法人が当該事業年度において第七十二条の十八第一項に規定する連結申告法人(第七十二条の十三第九項に規定する連結子法人に限る。)である場合にあつては、当該事業年度終了の日の属する第七十二条の十三第十三項に規定する連結事業年度において当該法人との間に同項に規定する連結完全支配関係がある同条第十一項に規定する連結親法人が当該連結事業年度に係る法人税の課税標準について税務官署の更正又は決定を受けた場合)において、当該更正又は決定に係る法人税の課税標準を基礎として計算した事業税に係るものに限る。)、第七十二条の三十三第三項の規定による修正申告書若しくは第七十二条の八十九第一項若しくは第三項の規定による申告書(消費税に係る更正又は決定により納付すべき消費税額を課税標準として算定した地方消費税の譲渡割額に係るものに限る。)の提出又は過少申告加算金、不申告加算金若しくは重加算金(以下この章において「加算金」という。)の決定により、納付し、又は納入すべき額が確定した地方団体の徴収金(当該地方団体の徴収金に係る地方税に係る延滞金を含む。)に係る過納金(次号及び第三号に掲げるものを除く。) 当該過納金に係る地方団体の徴収金の納付又は納入があつた日 <br>二 更正の請求に基づく更正(当該請求に対する処分に係る審査請求又は訴えについての裁決又は判決を含む。)により、納付し、又は納入すべき額が減少した地方税(当該地方税に係る延滞金を含む。次号において同じ。)に係る過納金 その更正の請求があつた日の翌日から起算して三月を経過する日と当該更正があつた日の翌日から起算して一月を経過する日とのいずれか早い日 <br>三 所得税の更正(更正又は決定により納付すべき税額が確定した所得税額につき行われた更正にあつては、更正の請求に基づくものに限る。以下この号及び第五項において同じ。)又は所得税の申告書(所得税法第二条第一項第三十七号に規定する確定申告書及び同項第三十九号に規定する修正申告書をいう。以下この号及び第五項において同じ。)の提出に基因してされた賦課決定により、納付し、又は納入すべき額が減少した地方税に係る過納金 当該賦課決定の基因となつた所得税の更正の通知が発せられた日の翌日から起算して一月を経過する日又は所得税の申告書の提出がされた日の翌日から起算して一月を経過する日 <br>四 前三号に掲げる過納金以外の地方団体の徴収金に係る過誤納金 その過誤納となつた日として政令で定める日の翌日から起算して一月を経過する日 <br>2 前項の場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、当該各号に定める期間を同項に規定する期間から控除しなければならない。 <br>一 地方団体の長が過誤納金があることを納税者又は特別徴収義務者に通知した場合において、その通知を発した日から三十日を経過する日までにその過誤納金の還付を請求しないとき その経過する日の翌日から還付の請求があつた日までの期間 <br>二 過誤納金の返還請求権につき民事執行法の規定による差押命令又は差押処分が発せられたとき その差押命令又は差押処分の送達を受けた日の翌日から一週間を経過した日までの期間 <br>三 過誤納金の返還請求権につき仮差押えがされたとき その仮差押えがされている期間 <br>3 二以上の納期又は二回以上の分割納付若しくは分割納入に係る地方団体の徴収金につき過誤納を生じた場合には、その過誤納金については、その過誤納金の額に相当する地方団体の徴収金に達するまで、納付又は納入の日の順序に従い最後に納付又は納入された金額から順次遡つて求めた金額からなるものとみなして、第一項の規定を適用する。 <br>4 適法に納付され、又は納入された地方団体の徴収金が、その適法な納付又は納入に影響を及ぼすことなくその納付し、又は納入すべき額を変更する法律又は条例の規定に基づき過納となつたときは、その過納金については、これを第一項第四号に掲げる過誤納金と、その過納となつた日を同号に定める日とそれぞれみなして、同項の規定を適用する。 <br>5 地方団体の徴収金の納付又は納入があつた場合において、その課税標準の計算の基礎となつた事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたこと、当該事実のうちに含まれていた取り消しうべき行為が取り消されたことその他これらに準ずる政令で定める理由に基づき、その地方税について更正(更正の請求に基づく更正を除く。)又は賦課決定(所得税の更正又は所得税の申告書の提出に基因してされた賦課決定を除く。)が行われたときは、その更正又は賦課決定により過納となつた金額に相当する地方団体の徴収金については、その更正又は賦課決定の日の翌日から起算して一月を経過する日(普通徴収の方法によつて徴収する地方税について、当該賦課決定前にこれらの理由に基づき納付すべき税額が過納となる旨の申出があつた場合には、当該一月を経過する日と当該申出のあつた日の翌日から起算して三月を経過する日とのいずれか早い日)を第一項各号に定める日とみなして、同項の規定を適用する。 <br>第十一節 更正、決定等の期間制限及び消滅時効 <br>第一款 更正、決定等の期間制限 <br>(更正、決定等の期間制限) <br>第十七条の五 更正又は決定は、法定納期限(随時に課する地方税については、その地方税を課することができることとなつた日。以下この条及び第十八条第一項において同じ。)の翌日から起算して五年を経過した日以後においては、することができない。加算金の決定をすることができる期間についても、また同様とする。 <br>2 前項の規定により更正をすることができないこととなる日前六月以内にされた第二十条の九の三第一項の規定による更正の請求に係る更正は、前項の規定にかかわらず、当該更正の請求があつた日から六月を経過する日まで、することができる。当該更正に伴う加算金の決定をすることができる期間についても、同様とする。 <br>3 賦課決定は、法定納期限の翌日から起算して三年を経過した日以後においては、することができない。 <br>4 地方税の課税標準又は税額を減少させる賦課決定は、前項の規定にかかわらず、法定納期限の翌日から起算して五年を経過する日まですることができる。 <br>5 不動産取得税、固定資産税又は都市計画税に係る賦課決定は、前二項の規定にかかわらず、法定納期限の翌日から起算して五年を経過した日以後においては、することができない。 <br>6 偽りその他不正の行為により、その全部若しくは一部の税額を免れ、若しくはその全部若しくは一部の税額の還付を受けた地方税についての更正、決定若しくは賦課決定又は当該地方税に係る加算金の決定は、前各項の規定にかかわらず、法定納期限の翌日から起算して七年を経過する日まですることができる。 <br>(更正、決定等の期間制限の特例) <br>第十七条の六 更正、決定若しくは賦課決定又は加算金の決定で次の各号に掲げるものは、当該各号に定める期間の満了する日が、前条の規定により更正、決定若しくは賦課決定又は加算金の決定をすることができる期間の満了する日後に到来するときは、同条の規定にかかわらず、当該各号に定める期間においても、することができる。 <br>一 更正、決定若しくは賦課決定に係る審査請求についての裁決(第五十九条第二項、第七十二条の五十四第五項若しくは第三百二十一条の十五第二項の規定による決定又は同条第七項の規定による裁決を含む。)又は更正、決定若しくは賦課決定に係る訴えについての判決(以下この号において「裁決等」という。)による原処分の異動に伴つて課税標準又は税額に異動を生ずべき地方税(当該裁決等に係る地方税の属する税目に属するものに限る。)で当該裁決等を受けた者に係るものについての更正、決定若しくは賦課決定又は当該更正若しくは決定に伴う当該地方税に係る加算金の決定 当該裁決等があつた日の翌日から起算して六月間 <br>二 第八条第一項(第八条の四第二項において準用する場合を含む。)又は第八条の二第二項(第八条の三第二項において準用する場合を含む。)の規定による申出に係る決定、裁決又は判決に基づいてする更正、決定又は賦課決定 当該決定、裁決又は判決があつた日の翌日から起算して六月間 <br>三 地方税につきその課税標準の計算の基礎となつた事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたこと、当該事実のうちに含まれていた取り消しうべき行為が取り消されたことその他これらに準ずる政令で定める理由に基づいてする更正若しくは賦課決定(その地方税の課税標準又は税額を減少させるものに限る。)又は当該更正に伴う当該地方税に係る加算金の決定 当該理由が生じた日の翌日から起算して三年間 <br>四 第二十条の九の三第一項の規定による更正の請求をすることができる期限について第二十条の五第二項又は第二十条の五の二の規定の適用がある場合における当該更正の請求に係る更正又は当該更正に伴う加算金の決定 当該更正の請求があつた日の翌日から起算して六月間 <br>2 前項第一号に規定する当該裁決等を受けた者には、当該受けた者が分割等(分割、現物出資、法人税法第二条第十二号の五の二に規定する現物分配又は同法第六十一条の十三第一項の規定の適用を受ける同項に規定する譲渡損益調整資産の譲渡をいう。以下この項において同じ。)に係る分割法人等(同法第二条第十二号の二に規定する分割法人、同条第十二号の四に規定する現物出資法人、同条第十二号の五の二に規定する現物分配法人又は同法第六十一条の十三第一項に規定する譲渡損益調整資産を譲渡した法人をいう。以下この項において同じ。)である場合には当該分割等に係る分割承継法人等(同法第二条第十二号の三に規定する分割承継法人、同条第十二号の五に規定する被現物出資法人、同条第十二号の五の三に規定する被現物分配法人又は同法第六十一条の十三第二項に規定する譲受法人をいう。以下この項において同じ。)を含むものとし、当該受けた者が分割等に係る分割承継法人等である場合には当該分割等に係る分割法人等を含むものとし、当該受けた者が同法第二条第十二号の六の七に規定する連結親法人(以下この項において「連結親法人」という。)である場合には当該連結親法人に係る同条第十二号の七に規定する連結子法人(以下この項において「連結子法人」という。)を含むものとし、当該受けた者が連結子法人である場合には当該連結子法人に係る他の連結法人(同条第十二号の七の二に規定する連結法人をいう。)を含むものとする。 <br>3 道府県民税若しくは市町村民税の所得割(所得税の課税標準を基準として課するものに限る。)若しくは法人税割、事業税(収入金額を課税標準として課するもの及び法人税が課されない法人に対して課するもの並びに第七十二条の五十第二項の規定により課するものを除く。)又は地方消費税に係る更正、決定又は賦課決定で次の各号に掲げる場合においてするものは、当該各号に定める日の翌日から起算して二年を経過する日が、前条又は第一項の規定により更正、決定又は賦課決定をすることができる期間の満了する日後に到来するときは、前条又は第一項の規定にかかわらず、当該各号に定める日の翌日から起算して二年間においても、することができる。当該所得割若しくは法人税割とあわせて課する均等割に係る更正、決定若しくは賦課決定又は当該事業税若しくは地方消費税に係る加算金の決定についても、また同様とする。 <br>一 所得税、法人税又は消費税について更正(国税通則法第七十条第二項に規定する更正で同条第一項第一号に定める期限から五年を経過した日以後において行われるものを除く。)又は決定があつた場合 当該更正又は決定の通知が発せられた日 <br>二 所得税、法人税又は消費税に係る期限後申告書又は修正申告書の提出があつた場合 当該提出があつた日 <br>三 所得税、法人税又は消費税に係る不服申立て又は訴えについての決定、裁決又は判決(以下この号において「裁決等」という。)があつた場合(当該裁決等に基づいて当該所得税、法人税又は消費税について更正又は決定があつた場合を除く。) 当該裁決等があつた日 <br>第二款 消滅時効 <br>(地方税の消滅時効) <br>第十八条 地方団体の徴収金の徴収を目的とする地方団体の権利(以下この款において「地方税の徴収権」という。)は、法定納期限(次の各号に掲げる地方団体の徴収金については、それぞれ当該各号に定める日)の翌日から起算して五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。 <br>一 第十七条の五第二項又は前条第一項第一号、第二号若しくは第四号若しくは同条第三項の規定の適用がある地方税若しくは加算金又は当該地方税に係る延滞金 第十七条の五第二項の更正若しくは決定があつた日又は前条第一項第一号の裁決等があつた日、同項第二号の決定、裁決若しくは判決があつた日若しくは同項第四号の更正若しくは決定があつた日若しくは同条第三項各号に定める日 <br>二 督促手数料又は滞納処分費 その地方税の徴収権を行使することができる日 <br>2 前項の場合には、時効の援用を要せず、また、その利益を放棄することができないものとする。 <br>3 地方税の徴収権の時効については、この款に別段の定があるものを除き、民法の規定を準用する。 <br>(時効の中断及び停止) <br>第十八条の二 地方税の徴収権の時効は、次の各号に掲げる処分に係る部分の地方団体の徴収金につき、その処分の効力が生じた時に中断し、当該各号に定める期間を経過した時から更に進行する。 <br>一 納付又は納入に関する告知 その告知に指定された納付又は納入に関する期限までの期間 <br>二 督促 督促状又は督促のための納付若しくは納入の催告書を発した日から起算して十日を経過した日(同日前に第十三条の二第一項各号の一に該当する事実が生じた場合において、差押えがされた場合には、そのされた日)までの期間 <br>三 交付要求 その交付要求がされている期間(この法律においてその例によるものとされる国税徴収法第八十二条第二項の規定による通知がされていない期間があるときは、その期間を除く。) <br>2 前項第三号の規定により時効が中断された場合には、その交付要求に係る強制換価手続が取り消されたときにおいても、なお時効中断の効力は、失われない。 <br>3 地方税の徴収権で、偽りその他不正の行為によりその全部若しくは一部の税額を免れ、又はその全部若しくは一部の税額の還付を受けた地方税(当該地方税に係る延滞金及び加算金を含む。以下本項において同じ。)に係るものの時効は、当該地方税の前条第一項に規定する法定納期限の翌日から起算して二年間は、進行しない。ただし、当該法定納期限の翌日から同日以後二年を経過する日までの期間内に次の各号に掲げる処分又は行為があつた場合においては当該各号に掲げる処分又は行為の区分に応じ当該処分又は行為に係る部分の地方税ごとに当該各号に定める日の翌日から、当該法定納期限までに当該処分又は行為があつた場合においては当該処分又は行為に係る部分の地方税ごとに当該法定納期限の翌日から進行する。 <br>一 納付又は納入に関する告知(延滞金及び加算金に係るものを除く。) 当該告知に係る文書が発せられた日 <br>二 申告納付又は申告納入に係る地方税の申告書の提出 当該申告書が提出された日 <br>4 地方税の徴収権の時効は、徴収の猶予、職権による換価の猶予又は申請による換価の猶予に係る部分の地方団体の徴収金につき、その猶予がされている期間内は、進行しない。 <br>5 地方税についての地方税の徴収権の時効が中断し、又は当該地方税が納付され、若しくは納入されたときは、その中断し、又は納付され、若しくは納入された部分の地方税に係る延滞金についての地方税の徴収権につき、その時効が中断する。 <br>(還付金の消滅時効) <br>第十八条の三 地方団体の徴収金の過誤納により生ずる地方団体に対する請求権及びこの法律の規定による還付金に係る地方団体に対する請求権(以下第二十条の九において「還付金に係る債権」という。)は、その請求をすることができる日から五年を経過したときは、時効により消滅する。 <br>2 第十八条第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。 <br>第十二節 行政手続法との関係 <br>(行政手続法の適用除外) <br>第十八条の四 行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三条又は第四条第一項に定めるもののほか、地方税に関する法令の規定による処分その他公権力の行使に当たる行為については、同法第二章(第八条を除く。)及び第三章(第十四条を除く。)の規定は、適用しない。 <br>2 行政手続法第三条、第四条第一項又は第三十五条第四項に定めるもののほか、地方団体の徴収金を納付し、又は納入する義務の適正な実現を図るために行われる行政指導(同法第二条第六号に規定する行政指導をいう。)については、同法第三十五条第三項及び第三十六条の規定は、適用しない。 <br>第十三節 不服審査及び訴訟 <br>第一款 不服審査 <br>(行政不服審査法との関係) <br>第十九条 地方団体の徴収金に関する次の各号に掲げる処分についての審査請求については、この款その他この法律に特別の定めがあるものを除くほか、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の定めるところによる。 <br>一 更正若しくは決定(第五号に掲げるものを除く。)又は賦課決定 <br>二 督促又は滞納処分 <br>三 第五十八条第一項、第二項、第三項若しくは第五項又は第三百二十一条の十四第一項、第二項、第三項若しくは第五項の規定による分割の基準となる従業者数の修正又は決定 <br>四 第五十九条第二項又は第三百二十一条の十五第二項若しくは第七項の規定による分割の基準となる従業者数についての決定又は裁決 <br>五 第七十二条の四十八の二第一項の規定による課税標準額の総額の更正若しくは決定又は同条第三項の規定による分割基準の修正若しくは決定 <br>六 第七十二条の五十四第一項の規定による課税標準とすべき所得の総額の決定又は同条第三項前段の規定による課税標準とすべき所得の決定 <br>七 第七十二条の五十四第五項の規定による課税標準とすべき所得についての決定 <br>八 第三百八十九条第一項、第四百十七条第二項又は第七百四十三条第一項若しくは第二項の規定による価格等の決定若しくは配分又はこれらの修正 <br>九 前各号に掲げるもののほか、地方団体の徴収金の賦課徴収又は還付に関する処分で総務省令で定めるもの <br>(徴税吏員がした処分) <br>第十九条の二 審査請求に関しては、第三条の二に規定する支庁、地方事務所、市の区の事務所、市の総合区の事務所又は税務に関する事務所に所属する徴税吏員がした処分はその者の所属する支庁等の長がした処分と、その他の徴税吏員がした処分はその者の所属する地方団体の長がした処分とみなす。 <br>第十九条の三 削除 <br>(審査請求期間の特例) <br>第十九条の四 滞納処分について、次の各号に掲げる処分に関し欠陥があること(第一号に掲げる処分については、これに関する通知が到達しないことを含む。)を理由としてする審査請求は、当該各号に規定する日又は期限後は、することができない。 <br>一 督促 差押えに係る通知を受けた日(その通知がないときは、その差押えがあつたことを知つた日)の翌日から起算して三月を経過した日 <br>二 不動産等(国税徴収法第百四条の二第一項に規定する不動産等をいう。次号において同じ。)についての差押え その公売期日等(国税徴収法第百十一条に規定する公売期日等をいう。) <br>三 不動産等についての公告(国税徴収法第百七十一条第一項第三号に掲げる公告をいう。)から売却決定までの処分 換価財産の買受代金の納付の期限 <br>四 換価代金等の配当 換価代金等の交付期日 <br>(審査請求の理由の制限) <br>第十九条の五 第十九条第三号から第八号までに掲げる処分に基づいてされた更正、決定又は賦課決定についての審査請求においては、同条第三号から第八号までに掲げる処分についての不服を当該更正、決定又は賦課決定についての不服の理由とすることができない。 <br>(審査請求があつた場合等の通知) <br>第十九条の六 第十九条第三号から第八号までに掲げる処分についての審査請求があつた場合においては、その審査請求に対する裁決の権限を有する者は、関係地方団体の長に対し、審査請求があつた旨その他必要な事項を通知しなければならない。この場合においては、審査請求があつた旨その他必要な事項を官報に登載することによつて、当該通知に代えることができる。 <br>2 前項の規定は、同項に規定する審査請求に対する裁決の権限を有する者が当該審査請求に対する裁決をした場合に準用する。 <br>(審査請求と地方団体の徴収金の賦課徴収との関係) <br>第十九条の七 審査請求は、その目的となつた処分に係る地方団体の徴収金の賦課又は徴収の続行を妨げない。ただし、その地方団体の徴収金の徴収のために差し押さえた財産の滞納処分(その例による処分を含む。以下この条において同じ。)による換価は、その財産の価額が著しく減少するおそれがあるとき、又は審査請求をした者から別段の申出があるときを除き、その審査請求に対する裁決があるまで、することができない。 <br>2 審査請求の目的となつた処分に係る地方団体の徴収金について徴収の権限を有する地方団体の長は、審査請求をした者が第十六条第一項各号に掲げる担保を提供して、その地方団体の徴収金につき、滞納処分による差押えをしないこと又は既にされている滞納処分による差押えを解除することを求めた場合において、相当と認めるときは、その差押えをせず、又はその差押えを解除することができる。 <br>3 第十一条、第十六条第三項及び第四項並びに第十六条の五第一項及び第二項の規定は、前項の規定による担保について準用する。 <br>(差押動産等の搬出の制限) <br>第十九条の八 国税徴収法第五十八条第二項の規定の例による引渡しの命令を受けた第三者が、その命令に係る財産が滞納者の所有に属していないことを理由として、その命令につき審査請求をしたときは、その審査請求の係属する間は、当該財産の搬出をすることができない。 <br>第十九条の九 削除 <br>(不動産等の売却決定等の取消しの制限) <br>第十九条の十 第十九条の四第三号に掲げる処分に欠陥があることを理由として滞納処分についての審査請求があつた場合において、その処分は違法ではあるが、次に掲げる場合に該当するときは、地方団体の長は、その審査請求を棄却することができる。 <br>一 その審査請求に係る処分に続いて行われるべき処分(以下この号において「後行処分」という。)が既に行われている場合において、その審査請求に係る処分の違法が軽微なものであり、その後行処分に影響を及ぼさせることが適当でないと認められるとき。 <br>二 換価した財産が公共の用に供されている場合その他審査請求に係る処分を取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合で、その審査請求をした者の受ける損害の程度、その損害の賠償の程度及び方法その他一切の事情を考慮してもなおその処分を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認められるとき。 <br>2 前項の規定による審査請求の棄却の裁決には、処分が違法であること及び審査請求を棄却する理由を明示しなければならない。 <br>3 第一項の規定は、地方団体に対する損害賠償の請求を妨げない。 <br>第二款 訴訟 <br>(行政事件訴訟法との関係) <br>第十九条の十一 第十九条に規定する処分に関する訴訟については、本款その他この法律に特別の定めがあるものを除くほか、行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)その他の一般の行政事件訴訟に関する法律の定めるところによる。 <br>(審査請求と訴訟との関係) <br>第十九条の十二 第十九条に規定する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができない。 <br>(滞納処分に関する出訴期間の特例) <br>第十九条の十三 第十九条の四の規定は、行政事件訴訟法第八条第二項第二号又は第三号の規定による訴えの提起について準用する。 <br>(原告が行うべき証拠の申出) <br>第十九条の十四 第十九条第一号、第三号、第五号若しくは第六号に掲げる処分又は加算金の決定に係る行政事件訴訟法第三条第二項に規定する処分の取消しの訴えにおいては、その訴えを提起した者が必要経費又は損金の額の存在その他これに類する自己に有利な事実につきその処分の基礎とされた事実と異なる旨を主張しようとするときは、相手方当事者である地方団体がその処分の基礎となつた事実を主張した日以後遅滞なくその異なる事実を具体的に主張し、併せてその事実を証明すべき証拠の申出をしなければならない。ただし、当該訴えを提起した者が、その責めに帰することができない理由によりその主張又は証拠の申出を遅滞なくすることができなかつたことを証明したときは、この限りでない。 <br>2 前項の訴えを提起した者が同項の規定に違反して行つた主張又は証拠の申出は、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百五十七条第一項の規定の適用に関しては、同項に規定する時機に後れて提出した攻撃又は防御の方法とみなす。 <br>第十四節 雑則 <br>(書類の送達) <br>第二十条 地方団体の徴収金の賦課徴収又は還付に関する書類は、郵便若しくは信書便による送達又は交付送達により、その送達を受けるべき者の住所、居所、事務所又は事業所に送達する。ただし、納税管理人があるときは、地方団体の徴収金の賦課徴収(滞納処分を除く。)又は還付に関する書類については、その住所、居所、事務所又は事業所に送達する。 <br>2 交付送達は、地方団体の職員が、前項の規定により送達すべき場所において、その送達を受けるべき者に書類を交付して行う。ただし、その者に異議がないときは、その他の場所において交付することができる。 <br>3 次の各号に掲げる場合には、交付送達は、前項の規定による交付に代え、当該各号に掲げる行為により行うことができる。 <br>一 送達すべき場所において書類の送達を受けるべき者に出会わない場合 その使用人その他の従業者又は同居の者で書類の受領について相当のわきまえのあるものに書類を交付すること。 <br>二 書類の送達を受けるべき者その他前号に規定する者が送達すべき場所にいない場合又はこれらの者が正当な理由がなく書類の受取を拒んだ場合 送達すべき場所に書類を差し置くこと。 <br>4 通常の取扱いによる郵便又は信書便によつて第一項に規定する書類を発送した場合には、この法律に特別の定めがある場合を除き、その郵便物又は民間事業者による信書の送達に関する法律第二条第三項に規定する信書便物(第二十条の五の三において「信書便物」という。)は、通常到達すべきであつた時に送達があつたものと推定する。 <br>5 地方団体の長は、前項に規定する場合には、その書類の名称、その送達を受けるべき者の氏名、あて先及び発送の年月日を確認するに足りる記録を作成しておかなければならない。 <br>(公示送達) <br>第二十条の二 地方団体の長は、前条の規定により送達すべき書類について、その送達を受けるべき者の住所、居所、事務所及び事業所が明らかでない場合又は外国においてすべき送達につき困難な事情があると認められる場合には、その送達に代えて公示送達をすることができる。 <br>2 公示送達は、地方団体の長が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付する旨を地方団体の掲示場に掲示して行う。 <br>3 前項の場合において、掲示を始めた日から起算して七日を経過したときは、書類の送達があつたものとみなす。 <br>(市町村が行う道府県税の賦課徴収) <br>第二十条の三 道府県は、道府県税(個人の道府県民税を除く。以下本条において同じ。)の賦課徴収に関する事務を市町村に処理させてはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合においては、市町村が処理することとすることができる。 <br>一 道府県税の納税義務者又は特別徴収義務者の住所、居所、家屋敷、事務所、事業所又は財産が当該道府県の徴税吏員による賦課徴収を著しく困難とする地域に在ること。 <br>二 市町村が道府県税の賦課徴収に関する事務の一部を処理することに同意したこと。 <br>2 道府県は、前項ただし書の規定によつて道府県税の賦課徴収に関する事務の一部を市町村が処理することとした場合においては、当該市町村においてその事務を行うために要する費用を補償しなければならない。 <br>3 前項の補償は、市町村の請求があつた日から、遅くとも、三十日以内にしなければならない。 <br>(他の地方団体への徴収の嘱託) <br>第二十条の四 地方団体の徴収金を納付し、又は納入すべき者が当該地方団体外に住所、居所、家屋敷、事務所若しくは事業所を有し、又はその者の財産が当該地方団体外に在る場合においては、当該地方団体は、その者の住所、居所、家屋敷、事務所若しくは事業所又はその者の財産の所在地の地方団体にその徴収を嘱託することができる。 <br>2 前項の場合における徴収は、嘱託を受けた地方団体における徴収の例による。 <br>3 第一項の規定によつて徴収を嘱託した場合においては、嘱託に係る事務及び送金に要する費用は、嘱託を受けた地方団体の負担とし、嘱託に係る事務に伴う督促手数料及び滞納処分費は、嘱託を受けた地方団体の収入とする。 <br>(課税標準額、税額等の端数計算) <br>第二十条の四の二 地方税の課税標準額を計算する場合において、その額に千円未満の端数があるとき、又はその全額が千円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。ただし、政令で定める地方税については、この限りでない。 <br>2 延滞金又は加算金の額を計算する場合において、その計算の基礎となる税額に千円未満の端数があるとき、又はその税額の全額が二千円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。 <br>3 地方税の確定金額に百円未満の端数があるとき、又はその全額が百円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。ただし、政令で定める地方税の確定金額については、その額に一円未満の端数があるとき、又はその全額が一円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。 <br>4 滞納処分費の確定金額に百円未満の端数があるとき、又はその全額が百円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。 <br>5 延滞金又は加算金の確定金額に百円未満の端数があるとき、又はその全額が千円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。 <br>6 地方税の確定金額を、二以上の納期限を定め、一定の金額に分割して納付し、又は納入することとされている場合において、その納期限ごとの分割金額に千円未満の端数があるとき、又はその分割金額の全額が千円未満であるときは、その端数金額又はその全額は、すべて最初の納期限に係る分割金額に合算するものとする。ただし、地方団体が当該地方団体の条例でこれと異なる定めをしたときは、この限りでない。 <br>7 第二項及び第五項の規定は、還付加算金について準用する。この場合において、第二項中「税額」とあるのは、「過誤納金又はこの法律の規定による還付金の額」と読み替えるものとする。 <br>8 第二項、第三項(地方税の確定金額の全額が百円未満であるときにおいて、その全額を切り捨てる部分に限る。)及び前三項の規定の適用については、個人の市町村民税とこれと併せて徴収する個人の道府県民税又は固定資産税とこれと併せて徴収する都市計画税については、それぞれ一の地方税とみなす。この場合において、特別徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税とこれと併せて徴収する個人の道府県民税については、第六項中「千円」とあるのは、「百円」とする。 <br>9 特別徴収の方法によつて徴収する国民健康保険税については、第六項中「千円」とあるのは、「百円」とする。 <br>(期間の計算及び期限の特例) <br>第二十条の五 この法律又はこれに基づく条例に定める期間の計算については、民法第百三十九条から第百四十一条まで及び第百四十三条に定めるところによる。 <br>2 この法律又はこれに基づく条例の規定により定められている期限(政令で定める期限を除く。)が民法第百四十二条に規定する休日その他政令で定める日に該当するときは、この法律又は当該条例の規定にかかわらず、これらの日の翌日をその期限とみなす。 <br>(災害等による期限の延長) <br>第二十条の五の二 地方団体の長は、災害その他やむを得ない理由により、この法律又はこれに基づく条例に定める申告、申請、請求その他書類の提出(審査請求に関するものを除く。)又は納付若しくは納入に関する期限までに、これらの行為をすることができないと認めるときは、当該地方団体の条例の定めるところにより、当該期限を延長することができる。 <br>(郵送等に係る書類の提出時期の特例) <br>第二十条の五の三 この法律又はこれに基づく条例の規定により一定の期限までになすべきものとされている申告、徴収の猶予若しくは申請による換価の猶予の申請又は更正の請求に関する書類その他総務省令で定める書類が郵便又は信書便により提出されたときは、その郵便物又は信書便物の通信日付印により表示された日(その表示がないとき、又はその表示が明らかでないときは、その郵便物又は信書便物について通常要する送付日数を基準としたときにその日に相当するものと認められる日)にその提出がされたものとみなす。 <br>(口座振替に係る納期限の特例) <br>第二十条の五の四 申告納付又は申告納入に係る地方税の申告書が当該申告書の提出期限までに提出され、当該申告書の提出により納付し又は納入すべき額の確定した地方団体の徴収金で当該提出期限と同時に納期限の到来するものが、口座振替の方法により政令で定める日までに納付され又は納入された場合には、その納付又は納入の日が納期限後である場合においても、その納付又は納入は納期限においてされたものとみなして、延滞金に関する規定を適用する。 <br>(第三者の納付又は納入及びその代位) <br>第二十条の六 地方団体の徴収金は、その納税者又は特別徴収義務者のために第三者が納付し、又は納入することができる。 <br>2 地方団体の徴収金の納付若しくは納入について正当な利益を有する第三者又は納税者若しくは特別徴収義務者の同意を得た第三者が納税者又は特別徴収義務者に代つてこれを納付し、又は納入した場合において、その地方団体の徴収金を担保するため抵当権が設定されていたときは、これらの者は、その納付又は納入により、その抵当権につき地方団体に代位することができる。ただし、その抵当権が根抵当である場合において、その担保すべき元本の確定前に納付又は納入があつたときは、この限りでない。 <br>3 前項の場合において、第三者が納税者又は特別徴収義務者の地方団体の徴収金の一部を納付し、又は納入したときは、その残余の地方団体の徴収金は、同項の規定により代位した第三者の債権に先だつて徴収する。 <br>(債権者の代位及び詐害行為の取消) <br>第二十条の七 民法第四百二十三条及び第四百二十四条の規定は、地方団体の徴収金の徴収について準用する。 <br>(供託) <br>第二十条の八 民法第四百九十四条並びに第四百九十五条第一項及び第三項の規定は、この法律又はこれに基く条例の規定により債権者、納税者、特別徴収義務者その他の者に金銭その他の物件を交付し、又は引き渡すべき場合について準用する。 <br>(地方税に関する相殺) <br>第二十条の九 地方団体の徴収金と地方団体に対する債権で金銭の給付を目的とするものとは、法律の別段の規定によらなければ、相殺することができない。還付金に係る債権と地方団体に対する債務で金銭の給付を目的とするものとについても、また同様とする。 <br>(修正申告等の効力) <br>第二十条の九の二 修正申告は、すでに確定した納付すべき税額に係る部分の地方税についての納付義務に影響を及ぼさない。 <br>2 すでに確定した納付し、又は納入すべき税額を増加させる更正は、すでに確定した納付し、又は納入すべき税額に係る部分の地方税についての納付又は納入の義務に影響を及ぼさない。 <br>3 すでに確定した納付し、又は納入すべき税額を減少させる更正は、その更正により減少した税額に係る部分以外の部分の地方税についての納付又は納入の義務に影響を及ぼさない。 <br>4 更正又は決定を取り消す処分又は判決は、その処分又は判決により減少した税額に係る部分以外の部分の地方税についての納付又は納入の義務に影響を及ぼさない。 <br>5 前三項の規定は、賦課決定又は加算金の決定について準用する。 <br>(更正の請求) <br>第二十条の九の三 申告納付又は申告納入に係る地方税の申告書(以下この条において「申告書」という。)を提出した者は、当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が地方税に関する法令の規定に従つていなかつたこと又は当該計算に誤りがあつたことにより、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該申告書に係る地方税の法定納期限から五年以内に限り、総務省令の定めるところにより、地方団体の長に対し、その申告に係る課税標準等又は税額等(当該課税標準等又は税額等に関し更正があつた場合には、当該更正後の課税標準等又は税額等)につき更正をすべき旨の請求をすることができる。 <br>一 当該申告書の提出により納付し又は納入すべき税額(当該税額に関し更正があつた場合には、当該更正後の税額)が過大であるとき。 <br>二 当該申告書に記載した欠損金額等(当該金額等に関し更正があつた場合には、当該更正後の金額等)が過少であるとき、又は当該申告書(当該申告書に関し更正があつた場合には、当該更正に係る通知書)に欠損金額等の記載がなかつたとき。 <br>三 当該申告書に記載したこの法律の規定による還付金の額に相当する税額(当該税額に関し更正があつた場合には、当該更正後の税額)が過少であるとき、又は当該申告書(当該申告書に関し更正があつた場合には、当該更正に係る通知書)に当該還付金の額に相当する税額の記載がなかつたとき。 <br>2 申告書を提出した者又は申告書に記載すべき課税標準等若しくは税額等につき決定を受けた者は、次の各号のいずれかに該当する場合(申告書を提出した者については、当該各号に掲げる期間の満了する日が前項に規定する期間の満了する日後に到来する場合に限る。)には、同項の規定にかかわらず、当該各号に掲げる期間において、その該当することを理由として同項の規定による更正の請求(第七十二条の四十八の二第五項及び第七十二条の五十第三項を除き、以下「更正の請求」という。)をすることができる。 <br>一 その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となつた事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき。 その確定した日の翌日から起算して二月以内 <br>二 その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算に当たつてその申告をし、又は決定を受けた者に帰属するものとされていた所得その他課税物件が他の者に帰属するものとする当該他の者に係る地方税の更正、決定又は賦課決定があつたとき。 当該更正、決定又は賦課決定があつた日の翌日から起算して二月以内 <br>三 その他当該地方税の法定納期限後に生じた前二号に類する政令で定めるやむを得ない理由があるとき。 当該理由が生じた日の翌日から起算して二月以内 <br>3 更正の請求をしようとする者は、その請求に係る更正前の課税標準等又は税額等、当該更正後の課税標準等又は税額等、その更正の請求をする理由、当該請求をするに至つた事情の詳細その他参考となるべき事項を記載した更正請求書を地方団体の長に提出しなければならない。 <br>4 地方団体の長は、更正の請求があつた場合には、その請求に係る課税標準等又は税額等につき調査して、更正をし、又は更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知しなければならない。 <br>5 更正の請求があつた場合においても、地方団体の長は、その請求に係る地方税に係る地方団体の徴収金の徴収を猶予しない。ただし、地方団体の長において相当の理由があると認めるときは、当該地方団体の徴収金の全部又は一部の徴収を猶予することができる。 <br>6 第一項から第四項までに規定する課税標準等とは、課税標準(この法律又はこれに基づく条例に課税標準額又は課税標準となる数量の定めがある地方税については、課税標準額又は課税標準となる数量)及びこれから控除する金額並びに欠損金額等(この法律若しくはこれに基づく政令の規定により当該事業年度若しくは連結事業年度後の事業年度分若しくは連結事業年度分の道府県民税若しくは市町村民税の法人税割の課税標準となる法人税額若しくは個別帰属法人税額の計算上順次繰り越して控除することができる第五十三条第五項若しくは第三百二十一条の八第五項に規定する控除対象個別帰属調整額、第五十三条第九項若しくは第三百二十一条の八第九項に規定する控除対象個別帰属税額、第五十三条第十二項第一号若しくは第三百二十一条の八第十二項第一号に規定する内国法人の控除対象還付法人税額、第五十三条第十二項第二号若しくは第三百二十一条の八第十二項第二号に規定する外国法人の恒久的施設帰属所得に係る控除対象還付法人税額、第五十三条第十二項第三号若しくは第三百二十一条の八第十二項第三号に規定する外国法人の恒久的施設非帰属所得に係る控除対象還付法人税額若しくは第五十三条第十五項若しくは第三百二十一条の八第十五項に規定する控除対象個別帰属還付税額又はこの法律若しくはこれに基づく政令の規定により当該事業年度後の事業年度分の法人の行う事業に対して課する事業税の所得割の課税標準となる所得の計算上順次繰り越して控除することができる欠損金額若しくは第七十二条の二十三第四項に規定する個別欠損金額をいう。)をいい、これらの項に規定する税額等とは、納付し又は納入すべき税額及びその計算上控除する金額並びに申告書に記載すべきこの法律の規定による還付金の額に相当する税額及びその計算の基礎となる税額をいう。 <br>(一部納付又は納入があつた場合の延滞金の額の計算等) <br>第二十条の九の四 この法律の規定により延滞金の額を計算する場合において、その計算の基礎となる地方税の一部が納付され、又は納入されているときは、その納付又は納入の日の翌日以後の期間に係る延滞金の額の計算の基礎となる税額は、その納付され、又は納入された税額を控除した金額とする。 <br>2 この法律の規定により納税者又は特別徴収義務者が延滞金をその額の計算の基礎となる地方税に加算して納付し、又は納入すべき場合において、納税者又は特別徴収義務者が納付し、又は納入した金額がその延滞金の額の計算の基礎となる地方税の額に達するまでは、その納付し、又は納入した金額は、まずその計算の基礎となる地方税に充てられたものとする。 <br>(延滞金の免除) <br>第二十条の九の五 第二十条の五の二の規定により地方税の納付又は納入に関する期限を延長した場合には、その地方税に係る延滞金のうちその延長をした期間に対応する部分の金額は、免除する。 <br>2 地方団体の長は、次の各号の一に該当する場合には、その地方税に係る延滞金(第十五条の九の規定による免除に係る部分を除く。)につき、当該各号に掲げる期間に対応する部分の金額を限度として、免除することができる。 <br>一 第十六条の二第三項の規定による有価証券の取立て及び地方団体の徴収金の納付又は納入の再委託を受けた金融機関が当該有価証券の取立てをすべき日後に当該地方団体の徴収金に係る地方税の納付又は納入をした場合(同日後にその納付又は納入があつたことにつき納税者又は特別徴収義務者の責めに帰すべき事由がある場合を除く。) 同日の翌日からその納付又は納入があつた日までの期間 <br>二 納税貯蓄組合法(昭和二十六年法律第百四十五号)第六条第一項の規定による地方税の納付又は納入の委託を受けた同法第二条第二項に規定する指定金融機関(地方税の収納をすることができるものを除く。)がその委託を受けた日後に当該地方税の納付又は納入をした場合(同日後にその納付又は納入があつたことにつき納税者又は特別徴収義務者の責めに帰すべき事由がある場合を除く。) 同日の翌日からその納付又は納入があつた日までの期間 <br>三 前各号の一に該当する事実に類する事実が生じた場合で政令で定める場合 政令で定める期間 <br>(納税証明書の交付) <br>第二十条の十 地方団体の長は、地方団体の徴収金と競合する債権に係る担保権の設定その他の目的で、地方団体の徴収金の納付又は納入すべき額その他地方団体の徴収金に関する事項(この法律又はこれに基づく政令の規定により地方団体の徴収金に関して地方団体が備えなければならない帳簿に登録された事項を含む。)のうち政令で定めるものについての証明書の交付を請求する者があるときは、その者に関するものに限り、これを交付しなければならない。 <br>(官公署等への協力要請) <br>第二十条の十一 徴税吏員は、この法律に特別の定めがあるものを除くほか、地方税に関する調査について必要があるときは、官公署又は政府関係機関に、当該調査に関し参考となるべき簿書及び資料の閲覧又は提供その他の協力を求めることができる。 <br>(政令への委任) <br>第二十条の十二 第九条から前条までに定めるもののほか、これらの規定の実施のための手続その他その執行に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(事務の区分) <br>第二十条の十三 この法律の規定により道府県が処理することとされている事務のうち、第三百八十八条第一項の規定により同項に規定する固定資産評価基準の細目を定める事務及び第四百十九条第一項に規定する事務は、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。 <br>第十五節 罰則 <br>(不納せん動に関する罪) <br>第二十一条 納税義務者又は特別徴収義務者がすべき課税標準額の申告(これらの申告の修正を含む。以下本条において「申告」と総称する。)をしないこと、虚偽の申告をすること、税金の徴収若しくは納付をしないこと、又は納入金の納入をしないことをせん動した者は、三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。 <br>2 申告をさせないため、虚偽の申告をさせるため、税金の徴収若しくは納付をさせないため、又は納入金の納入をさせないために、暴行又は脅迫を加えた者も、また、前項の懲役又は罰金に処する。 <br>(秘密漏えいに関する罪) <br>第二十二条 地方税に関する調査(不服申立てに係る事件の審理のための調査及び地方税の犯則事件の調査を含む。)若しくは租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(昭和四十四年法律第四十六号)の規定に基づいて行う情報の提供のための調査に関する事務又は地方税の徴収に関する事務に従事している者又は従事していた者は、これらの事務に関して知り得た秘密を漏らし、又は窃用した場合においては、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。 <br>(虚偽の更正の請求に関する罪) <br>第二十二条の二 第二十条の九の三第三項に規定する更正請求書に偽りの記載をして地方団体の長に提出した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>2 法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第二章 道府県の普通税 <br>第一節 道府県民税 <br>第一款 通則 <br>(道府県民税に関する用語の意義) <br>第二十三条 道府県民税について、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 <br>一 均等割 均等の額によつて課する道府県民税をいう。 <br>二 所得割 所得によつて課する道府県民税をいう。 <br>三 法人税割 次に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ次に定める道府県民税をいう。 <br>イ この法律の施行地に本店又は主たる事務所若しくは事業所を有する法人(以下この節において「内国法人」という。) 法人税額又は個別帰属法人税額を課税標準として課する道府県民税 <br>ロ この法律の施行地に本店又は主たる事務所若しくは事業所を有しない法人(以下この節において「外国法人」という。) 次に掲げる法人税額の区分ごとに、当該法人税額を課税標準として課する道府県民税 <br>(1) 法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に対する法人税額 <br>(2) 法人税法第百四十一条第一号ロに掲げる国内源泉所得に対する法人税額 <br>三の二 利子割 支払を受けるべき利子等の額によつて課する道府県民税をいう。 <br>三の三 配当割 支払を受けるべき特定配当等の額によつて課する道府県民税をいう。 <br>三の四 株式等譲渡所得割 特定株式等譲渡所得金額によつて課する道府県民税をいう。 <br>四 法人税額 次に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ次に定める額をいう。 <br>イ 内国法人 法人税法その他の法人税に関する法令の規定により計算した法人税額(法人税法第八十一条の十九第一項(同法第八十一条の二十第一項の規定が適用される場合を含む。)及び第八十一条の二十二第一項の規定による申告書に係る法人税額を除く。)で、法人税法第六十八条(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第三条の三第五項、第六条第三項、第八条の三第五項、第九条の二第四項、第四十一条の九第四項、第四十一条の十二第四項及び第四十一条の十二の二第七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第六十九条及び第七十条並びに租税特別措置法第四十二条の四、第四十二条の十(第一項、第三項から第五項まで及び第八項を除く。)、第四十二条の十一(第一項、第三項から第五項まで及び第八項を除く。)、第四十二条の十一の二(第一項、第三項、第四項及び第七項を除く。)、第四十二条の十一の三(第一項、第三項、第四項及び第七項を除く。)、第四十二条の十二、第四十二条の十二の二及び第四十二条の十二の五の規定の適用を受ける前のものをいい、法人税に係る延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税の額を含まないものとする。 <br>ロ 外国法人 次に掲げる国内源泉所得の区分ごとに、法人税法その他の法人税に関する法令の規定により計算した法人税額で、法人税法第百四十四条(租税特別措置法第四十一条の九第四項、第四十一条の十二第四項、第四十一条の十二の二第七項及び第四十一条の二十二第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)において準用する法人税法第六十八条(租税特別措置法第四十一条の九第四項、第四十一条の十二第四項及び第四十一条の十二の二第七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)及び第百四十四条の二並びに租税特別措置法第四十二条の四、第四十二条の十(第一項、第三項から第五項まで及び第八項を除く。)、第四十二条の十一(第一項、第三項から第五項まで及び第八項を除く。)、第四十二条の十一の二(第一項、第三項、第四項及び第七項を除く。)、第四十二条の十一の三(第一項、第三項、第四項及び第七項を除く。)、第四十二条の十二、第四十二条の十二の二及び第四十二条の十二の五の規定の適用を受ける前のものをいい、法人税に係る延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税の額を含まないものとする。 <br>(1) 法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得 <br>(2) 法人税法第百四十一条第一号ロに掲げる国内源泉所得 <br>四の二 個別帰属法人税額 次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める額をいう。 <br>イ 個別帰属特別控除取戻税額等がない場合であつて調整前個別帰属法人税額が零以上であるとき、又は個別帰属特別控除取戻税額等がある場合であつて調整前個別帰属法人税額が個別帰属特別控除取戻税額等以上であるとき 調整前個別帰属法人税額 <br>ロ 個別帰属特別控除取戻税額等がない場合であつて調整前個別帰属法人税額が零を下回るとき 零 <br>ハ 個別帰属特別控除取戻税額等がある場合であつて調整前個別帰属法人税額が個別帰属特別控除取戻税額等を下回るとき 個別帰属特別控除取戻税額等 <br>四の三 調整前個別帰属法人税額 次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める額をいう。 <br>イ 連結法人(法人税法第二条第十二号の七の二に規定する連結法人をいう。以下この節において同じ。)の同法第八十一条の十八第一項の規定により計算される法人税の負担額として帰せられる金額があるとき 当該法人税の負担額として帰せられる金額に同項第二号から第四号までに掲げる金額並びに租税特別措置法第六十八条の九、第六十八条の十四から第六十八条の十五の三まで及び第六十八条の十五の六の規定により控除された金額のうち当該連結法人に係る金額に相当する金額の合計額を加算した額 <br>ロ 連結法人の法人税法第八十一条の十八第一項の規定により計算される法人税の減少額として帰せられる金額があるとき 当該法人税の減少額として帰せられる金額を同項第二号から第四号までに掲げる金額並びに租税特別措置法第六十八条の九、第六十八条の十四から第六十八条の十五の三まで及び第六十八条の十五の六の規定により控除された金額のうち当該連結法人に係る金額に相当する金額の合計額から差し引いた額 <br>四の四 個別帰属特別控除取戻税額等 租税特別措置法第六十八条の十第五項、第六十八条の十一第五項、第六十八条の十三第四項、第六十八条の十五の四第五項又は第六十八条の十五の五第五項の規定により加算された金額のうち当該連結法人に係る金額に相当する金額その他政令で定める金額の合計額をいう。 <br>四の五 資本金等の額 次に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ次に定める額をいう。 <br>イ 第五十三条第一項の規定によつて申告納付する法人(ロ及びホに掲げる法人を除く。) 同項に規定する法人税額の課税標準の算定期間の末日現在における法人税法第二条第十六号に規定する資本金等の額と、当該算定期間の初日前に終了した各事業年度又は各連結事業年度(イ及びロにおいて「過去事業年度等」という。)の(1)に掲げる金額の合計額から過去事業年度等の(2)及び(3)に掲げる金額の合計額を控除した金額に、当該算定期間中の(1)に掲げる金額を加算し、これから当該算定期間中の(3)に掲げる金額を減算した金額との合計額 <br>(1) 平成二十二年四月一日以後に、会社法(平成十七年法律第八十六号)第四百四十六条に規定する剰余金(同法第四百四十七条又は第四百四十八条の規定により資本金の額又は資本準備金の額を減少し、剰余金として計上したものを除き、総務省令で定めるものに限る。)を同法第四百五十条の規定により資本金とし、又は同法第四百四十八条第一項第二号の規定により利益準備金の額の全部若しくは一部を資本金とした金額 <br>(2) 平成十三年四月一日から平成十八年四月三十日までの間に、資本又は出資の減少(金銭その他の資産を交付したものを除く。)による資本の欠損の塡補に充てた金額並びに会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十七年法律第八十七号。(2)において「会社法整備法」という。)第六十四条の規定による改正前の商法((2)において「旧商法」という。)第二百八十九条第一項及び第二項(これらの規定を会社法整備法第一条の規定による廃止前の有限会社法(昭和十三年法律第七十四号。(2)において「旧有限会社法」という。)第四十六条において準用する場合を含む。)に規定する資本準備金による旧商法第二百八十九条第一項及び第二項第二号(これらの規定を旧有限会社法第四十六条において準用する場合を含む。)に規定する資本の欠損の塡補に充てた金額 <br>(3) 平成十八年五月一日以後に、会社法第四百四十六条に規定する剰余金(同法第四百四十七条又は第四百四十八条の規定により資本金の額又は資本準備金の額を減少し、剰余金として計上したもので総務省令で定めるものに限る。)を同法第四百五十二条の規定により総務省令で定める損失の塡補に充てた金額 <br>ロ 第五十三条第一項の規定によつて申告納付する法人のうち法人税法第七十一条第一項(同法第七十二条第一項の規定が適用される場合を除く。)又は第百四十四条の三第一項(同法第百四十四条の四第一項の規定が適用される場合を除く。)に規定する申告書を提出する義務があるもの(ホに掲げる法人を除く。) 政令で定める日現在における同法第二条第十六号に規定する資本金等の額又は同条第十七号の二に規定する連結個別資本金等の額と、過去事業年度等のイ(1)に掲げる金額の合計額から過去事業年度等のイ(2)及びイ(3)に掲げる金額の合計額を控除した金額との合計額 <br>ハ 第五十三条第二項の規定によつて申告納付する法人又は同条第三項の規定によつて納付する法人(ホに掲げる法人を除く。) 政令で定める日現在における法人税法第二条第十六号に規定する資本金等の額又は同条第十七号の二に規定する連結個別資本金等の額と、第五十三条第二項に規定する連結事業年度開始の日前に終了した各事業年度又は各連結事業年度(ハにおいて「過去事業年度等」という。)のイ(1)に掲げる金額の合計額から過去事業年度等のイ(2)及びイ(3)に掲げる金額の合計額を控除した金額との合計額 <br>ニ 第五十三条第四項の規定によつて申告納付する法人(ホに掲げる法人を除く。) 同項に規定する連結法人税額の課税標準の算定期間の末日現在における法人税法第二条第十七号の二に規定する連結個別資本金等の額と、当該算定期間の初日前に終了した各事業年度又は各連結事業年度(ニにおいて「過去事業年度等」という。)のイ(1)に掲げる金額の合計額から過去事業年度等のイ(2)及びイ(3)に掲げる金額の合計額を控除した金額に、当該算定期間中のイ(1)に掲げる金額を加算し、これから当該算定期間中のイ(3)に掲げる金額を減算した金額との合計額 <br>ホ 保険業法(平成七年法律第百五号)に規定する相互会社 純資産額として政令で定めるところにより算定した金額 <br>五 給与所得 所得税法第二十八条第一項に規定する給与所得をいう。 <br>六 退職手当等 所得税法第三十条第一項に規定する退職手当等(同法第三十一条において退職手当等とみなされる一時金及び租税特別措置法第二十九条の四において退職手当等とみなされる金額を含む。)をいう。 <br>七 控除対象配偶者 道府県民税の納税義務者の配偶者でその納税義務者と生計を一にするもの(第三十二条第三項に規定する青色事業専従者に該当するもので同項に規定する給与の支払を受けるもの及び同条第四項に規定する事業専従者に該当するものを除く。)のうち、当該年度の初日の属する年の前年(以下この節において「前年」という。)の合計所得金額が三十八万円以下である者をいう。 <br>八 扶養親族 道府県民税の納税義務者の親族(その納税義務者の配偶者を除く。)並びに児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十七条第一項第三号の規定により同法第六条の四に規定する里親に委託された児童及び老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第十一条第一項第三号の規定により同号に規定する養護受託者に委託された老人でその納税義務者と生計を一にするもの(第三十二条第三項に規定する青色事業専従者に該当するもので同項に規定する給与の支払を受けるもの及び同条第四項に規定する事業専従者に該当するものを除く。)のうち、前年の合計所得金額が三十八万円以下である者をいう。 <br>九 障害者 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者、失明者その他の精神又は身体に障害がある者で政令で定めるものをいう。 <br>十 削除 <br>十一 寡婦 次に掲げる者をいう。 <br>イ 夫と死別し、若しくは夫と離婚した後婚姻をしていない者又は夫の生死の明らかでない者で政令で定めるもののうち、扶養親族その他その者と生計を一にする親族で政令で定めるものを有するもの <br>ロ イに掲げる者のほか、夫と死別した後婚姻をしていない者又は夫の生死の明らかでない者で政令で定めるもののうち、前年の合計所得金額が五百万円以下であるもの <br>十二 寡夫 妻と死別し、若しくは妻と離婚した後婚姻をしていない者又は妻の生死の明らかでない者で政令で定めるもののうち、その者と生計を一にする親族で政令で定めるものを有し、かつ、前年の合計所得金額が五百万円以下であるものをいう。 <br>十三 合計所得金額 第三十二条第八項及び第九項の規定による控除前の同条第一項の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額をいう。 <br>十四 利子等 利子、収益の分配その他これらに類するもので次に掲げるものをいう。 <br>イ この法律の施行地において支払を受けるべき租税特別措置法第三条第一項に規定する一般利子等(同法第四条の四第一項の規定により所得税法第二十三条第一項に規定する利子等とみなされる勤労者財産形成貯蓄保険契約等に基づき支払を受ける差益、預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第五十三条第一項の規定による支払(同法第五十八条の二第一項の規定により同項第一号に掲げる利子、同項第四号に掲げる収益の分配又は同項第五号に掲げる利子の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)、同法第七十条第一項の規定による買取りの対価(同法第七十三条第一項の規定により同項第一号に掲げる利子、同項第四号に掲げる収益の分配又は同項第五号に掲げる利子の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)及び同法第七十条第二項ただし書の規定による支払(同法第七十三条第二項の規定により同条第一項第一号に掲げる利子、同項第四号に掲げる収益の分配又は同項第五号に掲げる利子の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)並びに農水産業協同組合貯金保険法(昭和四十八年法律第五十三号)第五十五条第一項の規定による支払(同法第六十条の二第一項の規定により同項第一号に掲げる利子、同項第三号に掲げる収益の分配又は同項第四号に掲げる利子の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)、同法第七十条第一項の規定による買取りの対価(同法第七十三条第一項の規定により同項第一号に掲げる利子、同項第三号に掲げる収益の分配又は同項第四号に掲げる利子の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)及び同法第七十条第二項ただし書の規定による支払(同法第七十三条第二項の規定により同条第一項第一号に掲げる利子、同項第三号に掲げる収益の分配又は同項第四号に掲げる利子の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)を含み、所得税法第十条第一項の規定の適用を受ける利子又は収益の分配、租税特別措置法第四条の二第一項の規定の適用を受ける財産形成住宅貯蓄に係る同項各号に掲げる利子、収益の分配又は差益及び同法第四条の三第一項の規定の適用を受ける財産形成年金貯蓄に係る同項各号に掲げる利子、収益の分配又は差益を除く。) <br>ロ 租税特別措置法第三条の三第一項に規定する国外一般公社債等の利子等で同項の国内における支払の取扱者を通じて支払を受けるもの(第七十一条の八において「国外一般公社債等の利子等」という。) <br>ハ 租税特別措置法第八条の二第一項に規定する私募公社債等運用投資信託等の収益の分配に係る配当等(所得税法第十条第一項の規定の適用を受ける収益の分配、租税特別措置法第四条の二第一項の規定の適用を受ける財産形成住宅貯蓄に係る同項第三号に掲げる収益の分配及び同法第四条の三第一項の規定の適用を受ける財産形成年金貯蓄に係る同項第三号に掲げる収益の分配に係るものを除く。) <br>ニ 租税特別措置法第八条の三第一項に規定する国外私募公社債等運用投資信託等の配当等で同項の国内における支払の取扱者を通じて支払を受けるもの(第七十一条の八において「国外私募公社債等運用投資信託等の配当等」という。) <br>ホ 租税特別措置法第四十一条の九第一項に規定する懸賞金付預貯金等の懸賞金等 <br>ヘ この法律の施行地において支払を受けるべき所得税法第百七十四条第三号から第八号までに掲げる給付補塡金、利息、利益又は差益(預金保険法第五十三条第一項の規定による支払(同法第五十八条の二第一項の規定により同項第二号又は第三号に掲げる給付補塡金の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)、同法第七十条第一項の規定による買取りの対価(同法第七十三条第一項の規定により同項第二号又は第三号に掲げる給付補塡金の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)及び同法第七十条第二項ただし書の規定による支払(同法第七十三条第二項の規定により同条第一項第二号又は第三号に掲げる給付補塡金の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)並びに農水産業協同組合貯金保険法第五十五条第一項の規定による支払(同法第六十条の二第一項の規定により同項第二号に掲げる給付補てん金の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)、同法第七十条第一項の規定による買取りの対価(同法第七十三条第一項の規定により同項第二号に掲げる給付補てん金の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)及び同法第七十条第二項ただし書の規定による支払(同法第七十三条第二項の規定により同条第一項第二号に掲げる給付補てん金の額とみなされる金額に相当する部分に限る。)を含む。) <br>十五 特定配当等 租税特別措置法第八条の四第一項に規定する上場株式等の配当等及び同法第四十一条の十二の二第一項各号に掲げる償還金に係る同条第六項第三号に規定する差益金額をいう。 <br>十六 特定株式等譲渡対価等 租税特別措置法第三十七条の十一の四第一項に規定する源泉徴収選択口座(以下この号及び第六款において「選択口座」という。)に係る同法第三十七条の十一の三第一項に規定する特定口座内保管上場株式等の同法第三十七条の十二の二第二項に規定する譲渡の対価又は当該選択口座において処理された同法第三十七条の十一の三第二項に規定する上場株式等の同項に規定する信用取引等に係る同法第三十七条の十一の四第一項に規定する差金決済に係る差益に相当する金額をいう。 <br>十七 特定株式等譲渡所得金額 租税特別措置法第三十七条の十一の四第二項に規定する源泉徴収選択口座内調整所得金額をいう。 <br>十八 恒久的施設 次に掲げるものをいう。ただし、日本国が締結した租税に関する二重課税防止のための条約において次に掲げるものと異なる定めがあるときは、当該条約の適用を受ける外国法人については、当該条約において恒久的施設と定められたものとする。 <br>イ 外国法人の国内にある支店、工場その他事業を行う一定の場所で政令で定めるもの <br>ロ 外国法人の国内にある建設作業場(外国法人が国内において建設作業等(建設、据付け、組立てその他の作業又はその作業の指揮監督の役務の提供で一年を超えて行われるものをいう。)を行う場所をいい、当該外国法人の国内における当該建設作業等を含む。) <br>ハ 外国法人が国内に置く自己のために契約を締結する権限のある者その他これに準ずる者で政令で定めるもの <br>2 道府県民税の納税義務者の配偶者がその納税義務者の控除対象配偶者に該当し、かつ、他の道府県民税の納税義務者の扶養親族にも該当する場合には、その配偶者は、政令で定めるところにより、これらのうちいずれか一にのみ該当するものとみなす。 <br>3 二以上の道府県民税の納税義務者の扶養親族に該当する者がある場合には、その者は、政令で定めるところにより、これらの納税義務者のうちいずれか一の納税義務者の扶養親族にのみ該当するものとみなす。 <br>4 道府県民税について所得税法その他の所得税に関する法令を引用する場合(第一項第六号及び第十四号から第十七号まで、第二十五条の二、次款第三目及び第四款から第六款まで並びに附則第三十五条の二の五第二項から第四項までにおいて引用する場合を除く。)には、これらの法令は、前年の所得について適用されたものをいうものとする。 <br>(道府県民税の納税義務者等) <br>第二十四条 道府県民税は、第一号に掲げる者に対しては均等割額及び所得割額の合算額によつて、第三号に掲げる者に対しては均等割額及び法人税割額の合算額によつて、第二号及び第四号に掲げる者に対しては均等割額によつて、第四号の二に掲げる者に対しては法人税割額によつて、第五号に掲げる者に対しては利子割額によつて、第六号に掲げる者に対しては配当割額によつて、第七号に掲げる者に対しては株式等譲渡所得割額によつて課する。 <br>一 道府県内に住所を有する個人 <br>二 道府県内に事務所、事業所又は家屋敷を有する個人で当該事務所、事業所又は家屋敷を有する市町村内に住所を有しない者 <br>三 道府県内に事務所又は事業所を有する法人 <br>四 道府県内に寮、宿泊所、クラブその他これらに類する施設(「寮等」という。以下道府県民税について同じ。)を有する法人で当該道府県内に事務所又は事業所を有しないもの <br>四の二 法人課税信託(法人税法第二条第二十九号の二に規定する法人課税信託をいう。以下この節において同じ。)の引受けを行うことにより法人税を課される個人で道府県内に事務所又は事業所を有するもの <br>五 利子等の支払又はその取扱いをする者の営業所等で道府県内に所在するものを通じて利子等の支払を受ける個人 <br>六 特定配当等の支払を受ける個人で当該特定配当等の支払を受けるべき日現在において道府県内に住所を有するもの <br>七 特定株式等譲渡対価等の支払を受ける個人で当該特定株式等譲渡対価等の支払を受けるべき日の属する年の一月一日現在において道府県内に住所を有するもの <br>2 前項第一号、第六号及び第七号の道府県内に住所を有する個人とは、住民基本台帳法の適用を受ける者については、その道府県の区域内の市町村の住民基本台帳に記録されている者(第二百九十四条第三項の規定により当該住民基本台帳に記録されているものとみなされる者を含み、同条第四項に規定する者を除く。)をいう。 <br>3 外国法人に対するこの節の規定の適用については、恒久的施設をもつて、その事務所又は事業所とする。 <br>4 第二十五条第一項第二号に掲げる者で収益事業を行うもの又は法人課税信託の引受けを行うものに対する道府県民税は、第一項の規定にかかわらず、当該収益事業又は法人課税信託の信託事務を行う事務所又は事業所所在の道府県において課する。 <br>5 公益法人等(法人税法第二条第六号の公益法人等並びに防災街区整備事業組合、管理組合法人及び団地管理組合法人、マンション建替組合及びマンション敷地売却組合、地方自治法第二百六十条の二第七項に規定する認可地縁団体、政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律(平成六年法律第百六号)第七条の二第一項に規定する法人である政党等並びに特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項に規定する特定非営利活動法人をいう。)のうち第二十五条第一項第二号に掲げる者以外のもの及び次項の規定によつて法人とみなされるものに対する法人税割(法人税法第七十四条第一項の申告書に係る法人税額を課税標準とする法人税割に限る。)は、第一項の規定にかかわらず、これらの者の収益事業又は法人課税信託の信託事務を行う事務所又は事業所所在の道府県において課する。 <br>6 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあり、かつ、収益事業を行うもの(当該社団又は財団で収益事業を廃止したものを含む。以下道府県民税について「人格のない社団等」という。)又は法人課税信託の引受けを行うものは、法人とみなして、この節の規定を適用する。 <br>7 第一項第二号に掲げる者については、市町村民税を均等割によつて課する市町村ごとに一の納税義務があるものとして道府県民税を課する。 <br>8 第一項第五号の営業所等とは、利子等の支払をする者の営業所、事務所その他これらに準ずるもので利子等の支払の事務(利子等の支払に関連を有する事務を含む。)で政令で定めるものを行うもの(利子等の支払の取扱いをする者で政令で定めるものがある場合にあつては、その者の営業所、事務所その他これらに準ずるもので利子等の支払の取扱いの事務のうち政令で定めるものを行うもの)をいう。 <br>9 第四項から第六項までの収益事業の範囲は、政令で定める。 <br>(法人課税信託の受託者に関するこの節の規定の適用) <br>第二十四条の二 法人課税信託の受託者は、各法人課税信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項及び次項において同じ。)及び固有資産等(法人課税信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。次項において同じ。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この節(前条、次条、第二十四条の三、第二十五条、第二十七条から第三十一条まで、第四十八条、第五十条、第五十二条、第五十三条第十九項、第五十三条の三、第五十四条、第六十二条、第三款第三目及び第四目、第七十一条の十六、第四款第三目及び第四目、第七十一条の三十七、第五款第三目及び第四目、第七十一条の五十七並びに第六款第三目及び第四目を除く。第三項から第五項までにおいて同じ。)の規定を適用する。 <br>2 前項の場合において、各法人課税信託の信託資産等及び固有資産等は、同項の規定によりみなされた各別の者にそれぞれ帰属するものとする。 <br>3 所得税法第六条の三の規定は、前二項の規定をこの節の規定中個人の道府県民税に関する規定において適用する場合について準用する。 <br>4 法人税法第四条の七の規定は、第一項及び第二項の規定をこの節の規定中法人の道府県民税に関する規定において適用する場合について準用する。 <br>5 第一項、第二項及び前項の規定により、法人課税信託の受託者についてこの節の規定を適用する場合においては、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。 <br>第二十三条第一項第四号の五イ <br>同項 <br>当該法人に係る固有法人(法人課税信託の受託者である法人について、第二十四条の二第一項及び第二項の規定により、当該法人課税信託に係る同条第一項に規定する固有資産等が帰属する者としてこの節の規定を適用する場合における当該受託者である法人をいう。以下この節において同じ。)の第五十三条第一項 <br>第二十三条第一項第四号の五ロ及びハ <br>政令 <br>当該法人に係る固有法人の政令 <br>第二十三条第一項第四号の五ニ <br>同項 <br>当該法人に係る固有法人の同項 <br>第二十三条第一項第四号の五ホ <br>純資産額 <br>当該法人に係る固有法人の純資産額 <br>第五十二条第一項の表 <br>資本金等の額が <br>当該法人に係る固有法人の資本金等の額が <br>第五十二条第二項第一号及び第三号 <br>当該法人 <br>当該法人に係る固有法人 <br>第五十二条第二項第二号 <br>これらの法人 <br>これらの法人に係る固有法人 <br>第五十二条第四項から第六項まで <br>)の資本金等の額 <br>)に係る固有法人の資本金等の額 <br>第五十三条第一項 <br>法人にあつては均等割額 <br>法人が固有法人である場合にあつては当該固有法人に係る法人課税信託の受託者が納付すべき均等割額 <br>寮等所在地 <br>寮等(当該法人が固有法人である場合にあつては、当該固有法人に係る法人課税信託の受託者の有するすべての事務所、事業所又は寮等。以下この項から第四項までにおいて同じ。)所在地 <br>及び均等割額 <br>及び当該法人が固有法人である場合にあつては均等割額 <br>第五十三条第二項から第四項まで <br>均等割額 <br>当該法人が固有法人である場合にあつては当該固有法人に係る法人課税信託の受託者が納付すべき均等割額 <br>第五十三条第三十七項 <br>義務がある法人 <br>義務がある固有法人 <br>提出すべき法人 <br>提出すべき固有法人 <br>法人の寮等 <br>固有法人に係る法人課税信託の受託者の有する寮等 <br>第五十七条第一項 <br>法人税割額を算定して、これに均等割額を加算した額 <br>算定した法人税割額(当該法人が固有法人である場合にあつては、これに当該固有法人に係る法人課税信託の受託者が納付すべき均等割額を加算した額) <br>6 前各項に定めるもののほか、法人課税信託の受託者又は受益者についてのこの節の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(収益の帰属する者が名義人である場合における道府県民税の納税義務者) <br>第二十四条の二の二 資産又は事業から生ずる収益が法律上帰属するとみられる者が単なる名義人であつて、当該収益を享受せず、その者以外の者が当該収益を享受する場合においては、当該収益に係る道府県民税は、当該収益を享受する者に課するものとする。 <br>(道府県民税と信託財産) <br>第二十四条の三 信託財産について生ずる所得については、信託の受益者(受益者としての権利を現に有するものに限る。)が当該信託の信託財産に属する資産及び負債を有するものとみなして、この節の規定を適用する。ただし、集団投資信託(所得税法第十三条第三項第一号に規定する集団投資信託をいう。)、退職年金等信託(同項第二号に規定する退職年金等信託をいう。)又は法人課税信託の信託財産について生ずる所得については、この限りでない。 <br>2 信託の変更をする権限(軽微な変更をする権限として政令で定めるものを除く。)を現に有し、かつ、当該信託の信託財産の給付を受けることとされている者(受益者を除く。)は、前項に規定する受益者とみなして、同項の規定を適用する。 <br>3 受益者が二以上ある場合における第一項の規定の適用、前項に規定する信託財産の給付を受けることとされている者に該当するかどうかの判定その他前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>第二十四条の四 削除 <br>(個人の道府県民税の非課税の範囲) <br>第二十四条の五 道府県は、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、道府県民税の均等割及び所得割(第二号に該当する者にあつては、第五十条の二の規定によつて課する所得割(以下本款及び第二款において「分離課税に係る所得割」という。)を除く。)を課することができない。ただし、この法律の施行地に住所を有しない者については、この限りでない。 <br>一 生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)の規定による生活扶助を受けている者 <br>二 障害者、未成年者、寡婦又は寡夫(これらの者の前年の合計所得金額が百二十五万円を超える場合を除く。) <br>2 分離課税に係る所得割につき前項第一号の規定を適用する場合における同号に掲げる者であるかどうかの判定は、退職手当等の支払を受けるべき日の属する年の一月一日の現況によるものとする。 <br>3 道府県は、第二百九十五条第三項の規定により個人の市町村民税の均等割を課することができないこととされる者に対しては、当該均等割と併せて賦課徴収すべき個人の道府県民税の均等割を課することができない。 <br>(個人以外の者の道府県民税の非課税の範囲) <br>第二十五条 道府県は、次に掲げる者に対しては、道府県民税の均等割を課することができない。ただし、第二号に掲げる者が収益事業を行う場合は、この限りでない。 <br>一 国、非課税独立行政法人(独立行政法人のうちその資本金の額若しくは出資金の額の全部が国により出資されることが法律において定められているもの又はこれに類するものであつて、その実施している業務の全てが国から引き継がれたものとして総務大臣が指定したものをいう。以下同じ。)、国立大学法人等(国立大学法人及び大学共同利用機関法人をいう。以下同じ。)、日本年金機構、都道府県、市町村、特別区、地方公共団体の組合、財産区、合併特例区、地方独立行政法人、港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)の規定による港務局、土地改良区及び土地改良区連合、水害予防組合及び水害予防組合連合、土地区画整理組合並びに独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構 <br>二 日本赤十字社、社会福祉法人、更生保護法人、宗教法人、学校法人、私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)第六十四条第四項の法人、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)による労働組合、職員団体等に対する法人格の付与に関する法律(昭和五十三年法律第八十号)第二条第五項に規定する法人である職員団体等、漁船保険組合、漁業信用基金協会、漁業共済組合及び漁業共済組合連合会、信用保証協会、農業共済組合及び農業共済組合連合会、農業協同組合連合会(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十一条に規定する公的医療機関に該当する病院又は診療所を設置するもので政令で定めるものに限る。)、中小企業団体中央会、国民健康保険組合及び国民健康保険団体連合会、全国健康保険協会、健康保険組合及び健康保険組合連合会、国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団、公益社団法人又は公益財団法人で博物館法(昭和二十六年法律第二百八十五号)第二条第一項の博物館を設置することを主たる目的とするもの又は学術の研究を目的とするもの並びに政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律第七条の二第一項に規定する法人である政党等 <br>2 道府県は、前項各号に掲げる者に対しては、道府県民税の法人税割を課することができない。ただし、同項第二号に掲げる者が収益事業又は法人課税信託の引受けを行う場合は、この限りでない。 <br>3 前二項の収益事業の範囲は、政令で定める。 <br>(利子等に係る道府県民税の非課税の範囲) <br>第二十五条の二 道府県は、所得税法第二条第一項第五号に規定する非居住者が支払を受ける利子等については、利子割を課することができない。 <br>(徴税吏員の道府県民税に関する調査に係る質問検査権) <br>第二十六条 道府県の徴税吏員は、法人の道府県民税並びに利子等に係る道府県民税、特定配当等に係る道府県民税及び特定株式等譲渡所得金額に係る道府県民税の賦課徴収に関する調査のために必要がある場合においては、次に掲げる者に質問し、又は第一号若しくは第二号の者の事業に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。次条第一項第一号及び第二号において同じ。)その他の物件を検査し、若しくは当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。 <br>一 納税義務者又は納税義務があると認められる者 <br>二 特別徴収義務者 <br>三 前二号に掲げる者以外の者で当該道府県民税の賦課徴収に関し直接関係があると認められる者 <br>2 前項の場合においては、当該徴税吏員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。 <br>3 道府県の徴税吏員は、政令で定めるところにより、第一項の規定により提出を受けた物件を留め置くことができる。 <br>4 道府県民税に係る滞納処分に関する調査については、第一項の規定にかかわらず、第六十八条第六項、第七十一条の十九第六項、第七十一条の四十第六項又は第七十一条の六十第六項の定めるところによる。 <br>5 第一項及び第三項の規定による道府県の徴税吏員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 <br>(道府県民税に係る検査拒否等に関する罪) <br>第二十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 前条の規定による帳簿書類その他の物件の検査を拒み、妨げ、又は忌避した者 <br>二 前条第一項の規定による物件の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応ぜず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出した者 <br>三 前条の規定による徴税吏員の質問に対し答弁をしない者又は虚偽の答弁をした者 <br>2 法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるもの(人格のない社団等を除く。以下この項において同じ。)を含む。第五十条第五項、第六十九条第四項、第七十条第二項、第七十一条の十六第三項及び第四項、第七十一条の二十第四項、第七十一条の二十一第二項、第七十一条の三十七第三項及び第四項、第七十一条の四十一第四項、第七十一条の四十二第二項、第七十一条の六十一第四項並びに第七十一条の六十二第二項において同じ。)の代表者(人格のない社団等の管理人及び法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものの代表者又は管理人を含む。第五十条第五項、第六十九条第四項、第七十条第二項、第七十一条の十六第三項、第七十一条の二十第四項、第七十一条の二十一第二項、第七十一条の三十七第三項、第七十一条の四十一第四項、第七十一条の四十二第二項、第七十一条の六十一第四項及び第七十一条の六十二第二項において同じ。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(個人の道府県民税の納税管理人) <br>第二十八条 第三百条第一項の規定により定められた個人の市町村民税の納税管理人は、当該納税義務者に係る個人の道府県民税の納税管理人として、納税に関する一切の事項を処理しなければならない。 <br>(法人の道府県民税の納税管理人) <br>第二十九条 法人の道府県民税の納税義務者は、納税義務を負う道府県内に事務所、事業所又は寮等を有しなくなつた場合においては、納税に関する一切の事項を処理させるため、当該道府県の条例で定める地域内に住所、居所、事務所若しくは事業所を有する者のうちから納税管理人を定めてこれを道府県知事に申告し、又は当該地域外に住所、居所、事務所若しくは事業所を有する者のうち当該事項の処理につき便宜を有するものを納税管理人として定めることについて道府県知事に申請してその承認を受けなければならない。納税管理人を変更し、又は変更しようとする場合においても、また、同様とする。 <br>2 前項の規定にかかわらず、当該納税義務者は、当該納税義務者に係る法人の道府県民税の徴収の確保に支障がないことについて道府県知事に申請してその認定を受けたときは、納税管理人を定めることを要しない。 <br>(法人の道府県民税の納税管理人に係る虚偽の申告等に関する罪) <br>第三十条 前条第一項の規定によつて申告すべき納税管理人について虚偽の申告をし、又は偽りその他不正の手段により同項の承認若しくは同条第二項の認定を受けた者は、三十万円以下の罰金に処する。 <br>2 法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は代理人、使用人その他の従業者がその法人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(法人の道府県民税の納税管理人に係る不申告に関する過料) <br>第三十一条 道府県は、第二十九条第二項の認定を受けていない法人の道府県民税の納税義務者で同条第一項の承認を受けていないものが同項の規定によつて申告すべき納税管理人について正当な事由がなくて申告をしなかつた場合においては、その者に対し、当該道府県の条例で十万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。 <br>第二款 個人の道府県民税 <br>第一目 課税標準及び税率 <br>(所得割の課税標準) <br>第三十二条 所得割の課税標準は、前年の所得について算定した総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額とする。 <br>2 前項の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額は、この法律又はこれに基づく政令で特別の定めをする場合を除くほか、それぞれ所得税法その他の所得税に関する法令の規定による所得税法第二十二条第二項又は第三項の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額の計算の例によつて算定するものとする。ただし、同法第六十条の二から第六十条の四までの規定の例によらないものとする。 <br>3 所得税法第二条第一項第四十号に規定する青色申告書(第八項において「青色申告書」という。)を提出することにつき国の税務官署の承認を受けている所得割の納税義務者と生計を一にする配偶者その他の親族(年齢十五歳未満である者を除く。)で、専ら当該納税義務者の営む同法第五十六条に規定する事業に従事するもの(以下この項において「青色事業専従者」という。)が、当該事業から同法第五十七条第二項の書類に記載されている方法に従いその記載されている金額の範囲内において給与の支払を受けた場合には、同条第一項の規定による計算の例によつて当該納税義務者の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額及び当該青色事業専従者の給与所得の金額を算定するものとする。前年分の所得税につき納税義務を負わないと認められたことその他政令で定める理由により同条第二項の書類を提出しなかつた所得割の納税義務者に係る青色事業専従者が当該事業から給与の支払を受けた場合において、第四十五条の二第一項第二号に掲げる事項を記載した同項の規定による道府県民税に関する申告書(当該事項の記載がないことについてやむを得ない事情があると市町村長が認めるものを含む。)を提出しているとき(その提出期限後において道府県民税の納税通知書が送達される時までに提出しているときを含む。)及び同項ただし書の規定により道府県民税に関する申告書を提出する義務がないときも、同様とする。 <br>4 所得割の納税義務者(前項の規定に該当する者を除く。)が所得税法第五十六条に規定する事業を経営している場合において、その納税義務者と生計を一にする配偶者その他の親族(年齢十五歳未満である者を除く。)で専ら当該事業に従事するもの(以下この節において「事業専従者」という。)があるときは、各事業専従者について、次の各号に掲げる金額のうちいずれか低い金額を当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費とみなす。 <br>一 次に掲げる事業専従者の区分に応じそれぞれ次に定める金額 <br>イ 当該納税義務者の配偶者である事業専従者 八十六万円 <br>ロ イに掲げる者以外の事業専従者 五十万円 <br>二 当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額(この項の規定を適用しないで計算した金額とする。)を事業専従者の数に一を加えた数で除して得た金額 <br>5 前項の規定により必要経費とみなされた金額(以下この節において「事業専従者控除額」という。)は、事業専従者の給与所得に係る収入金額とみなす。 <br>6 第四項の規定は、第四十五条の二第一項の規定による道府県民税に関する申告書(その提出期限後において道府県民税の納税通知書が送達される時までに提出されたものを含む。)に同項第二号に掲げる事項の記載がない場合には、適用しない。ただし、同項ただし書の規定によつて道府県民税に関する申告書を提出する義務がない場合又は当該申告書に当該事項の記載がないことについてやむを得ない事情があると市町村長が認める場合は、この限りでない。 <br>7 第三項又は第四項の場合において、これらの規定に規定する親族の年齢が十五歳未満であるかどうかの判定は、前年の十二月三十一日(前年の中途においてその者が死亡した場合においては、死亡当時)の現況によるものとする。 <br>8 第二項から前項までの規定によつて所得割の納税義務者の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額を算定する場合において、当該納税義務者の前年前三年間における総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額の計算上生じた所得税法第二条第一項第二十五号の純損失の金額(この項の規定により前年前において控除されたものを除く。)は、当該純損失の金額が生じた年分の所得税につき青色申告書を提出し、かつ、当該純損失の金額の生じた年の末日の属する年度の翌々年度以後の年度分の道府県民税について連続して第四十五条の二第一項又は第三項の規定による道府県民税に関する申告書を提出しているときに限り、当該納税義務者の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額の計算上控除する。 <br>9 前項の規定の適用がない場合においても、所得割の納税義務者の前年前三年内の各年における総所得金額、退職所得金額若しくは山林所得金額の計算上各年に生じた同項の純損失の金額(同項の規定により前年前において控除されたものを除く。)のうち、当該各年に生じた変動所得(漁獲から生ずる所得、著作権の使用料に係る所得その他の所得で年々の変動の著しいもののうち政令で定めるものをいう。)の金額の計算上生じた損失の金額若しくは被災事業用資産の損失の金額に係るもので政令で定めるもの又は当該納税義務者の前年前三年内の各年に生じた雑損失の金額(第三十四条第一項第一号イ、ロ又はハに掲げる場合の区分に応じ、それぞれ同号イ、ロ又はハに定める金額を超える場合におけるその超える金額をいい、この項又は同条第一項の規定により前年前において控除されたものを除く。)は、当該純損失又は雑損失の金額の生じた年の末日の属する年度の翌年度の道府県民税について第四十五条の二第一項又は第三項の規定による道府県民税に関する申告書を提出し、かつ、その後の年度分の道府県民税について連続してこれらの申告書を提出しているときに限り、当該納税義務者の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額の計算上控除するものとする。 <br>10 前項の「被災事業用資産の損失の金額」とは、たな卸資産(事業所得を生ずべき事業に係る商品、製品、半製品、仕掛品、原材料その他の資産(有価証券及び山林を除く。)でたな卸をすべきものとして政令で定めるものをいう。)、不動産所得、事業所得若しくは山林所得を生ずべき事業の用に供される固定資産その他これに準ずる資産で政令で定めるもの又は山林の災害(震災、風水害、火災その他政令で定める災害をいう。以下この款において同じ。)による損失の金額(その災害に関連するやむを得ない支出で政令で定めるものの金額を含むものとし、保険金、損害賠償金その他これらに類するものによりうめられた部分の金額を除く。)で同項の変動所得の金額の計算上生じた損失の金額に該当しないものをいう。 <br>11 前年分の所得税につき納税義務を負わない所得割の納税義務者について、前年中の所得税法第五十七条の二第二項に規定する特定支出の額の合計額が同法第二十八条第二項に規定する給与所得控除額の二分の一に相当する金額を超える場合には、この項の規定の適用を受ける旨及び当該特定支出の額の合計額を記載した第四十五条の二第一項の規定による申告書が、当該特定支出に関する明細書その他の総務省令で定める必要な書類を添付して提出されているときに限り、同法第五十七条の二第一項の規定の例により、当該納税義務者の給与所得の計算上当該超える部分の金額を控除するものとする。 <br>12 特定配当等に係る所得を有する者に係る総所得金額は、当該特定配当等に係る所得の金額を除外して算定するものとする。 <br>13 前項の規定は、特定配当等に係る所得が生じた年の翌年の四月一日の属する年度分の特定配当等申告書(道府県民税の納税通知書が送達される時までに提出された次に掲げる申告書をいう。以下この項において同じ。)に特定配当等に係る所得の明細に関する事項その他総務省令で定める事項の記載があるとき(特定配当等申告書にその記載がないことについてやむを得ない理由があると市町村長が認めるときを含む。)は、当該特定配当等に係る所得の金額については、適用しない。ただし、第一号に掲げる申告書及び第二号に掲げる申告書がいずれも提出された場合におけるこれらの申告書に記載された事項その他の事情を勘案して、この項の規定を適用しないことが適当であると市町村長が認めるときは、この限りでない。 <br>一 第四十五条の二第一項の規定による申告書 <br>二 第四十五条の三第一項に規定する確定申告書(同項の規定により前号に掲げる申告書が提出されたものとみなされる場合における当該確定申告書に限る。) <br>14 特定株式等譲渡所得金額に係る所得を有する者に係る総所得金額は、当該特定株式等譲渡所得金額に係る所得の金額を除外して算定するものとする。 <br>15 前項の規定は、特定株式等譲渡所得金額に係る所得が生じた年の翌年の四月一日の属する年度分の特定株式等譲渡所得金額申告書(道府県民税の納税通知書が送達される時までに提出された次に掲げる申告書をいう。以下この項において同じ。)に特定株式等譲渡所得金額に係る所得の明細に関する事項その他総務省令で定める事項の記載があるとき(特定株式等譲渡所得金額申告書にその記載がないことについてやむを得ない理由があると市町村長が認めるときを含む。)は、当該特定株式等譲渡所得金額に係る所得の金額については、適用しない。ただし、第一号に掲げる申告書及び第二号に掲げる申告書がいずれも提出された場合におけるこれらの申告書に記載された事項その他の事情を勘案して、この項の規定を適用しないことが適当であると市町村長が認めるときは、この限りでない。 <br>一 第四十五条の二第一項の規定による申告書 <br>二 第四十五条の三第一項に規定する確定申告書(同項の規定により前号に掲げる申告書が提出されたものとみなされる場合における当該確定申告書に限る。) <br>16 第二項から前項までに定めるもののほか、総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額の算定について必要な事項は、政令で定める。 <br>第三十三条 削除 <br>(所得控除) <br>第三十四条 道府県は、所得割の納税義務者が次の各号のいずれかに掲げる者に該当する場合においては、それぞれ当該各号に定める金額をその者の前年の所得について算定した総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額から控除するものとする。 <br>一 前年中に災害又は盗難若しくは横領(以下この号において「災害等」という。)により自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族で政令で定めるものの有する資産(第三十二条第十項に規定する資産及び生活に通常必要でない資産として政令で定める資産を除く。)について損失を受けた場合(当該災害等に関連して政令で定めるやむを得ない支出をした場合を含む。)において、当該損失の金額(当該支出をした金額を含み、保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより埋められた部分の金額を除く。以下この号において「損失の金額」という。)の合計額が、次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額を超える所得割の納税義務者 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額を超える場合におけるその超える金額 <br>イ 損失の金額に含まれる災害関連支出の金額(損失の金額のうち災害に直接関連して支出をした金額として政令で定める金額をいう。以下この号において同じ。)が五万円以下である場合(災害関連支出の金額がない場合を含む。) 当該納税義務者の前年の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の十分の一に相当する金額 <br>ロ 損失の金額に含まれる災害関連支出の金額が五万円を超える場合 損失の金額の合計額から災害関連支出の金額のうち五万円を超える部分の金額を控除した金額とイに定める金額とのいずれか低い金額 <br>ハ 損失の金額がすべて災害関連支出の金額である場合 五万円とイに定める金額とのいずれか低い金額 <br>二 前年中に自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費(医師又は歯科医師による診療又は治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入その他医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるものとして政令で定めるものをいう。)を支払い、その支払つた医療費の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより埋められた部分の金額を除く。)の合計額が、前年の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の百分の五に相当する金額(その金額が十万円を超える場合には、十万円)を超える所得割の納税義務者 その超える金額(その金額が二百万円を超える場合には、二百万円) <br>三 前年中に自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料(所得税法第七十四条第二項に規定する社会保険料(租税特別措置法第四十一条の七第二項において社会保険料とみなされる金銭の額を含む。)をいう。)を支払つた、又は給与から控除される所得割の納税義務者 その支払つた、又は給与から控除される金額 <br>四 前年中に次に掲げる掛金を支払つた所得割の納税義務者 その支払つた金額の合計額 <br>イ 小規模企業共済法(昭和四十年法律第百二号)第二条第二項に規定する共済契約(政令で定めるものを除く。)に基づく掛金 <br>ロ 確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第三条第三項第七号の二に規定する企業型年金加入者掛金又は同法第五十五条第二項第四号に規定する個人型年金加入者掛金 <br>ハ 条例の規定により地方公共団体が精神又は身体に障害のある者に関して実施する共済制度で政令で定めるものに係る契約に基づく掛金 <br>五 前年中にイに規定する新生命保険料若しくは旧生命保険料、ロに規定する介護医療保険料又はハに規定する新個人年金保険料若しくは旧個人年金保険料を支払つた所得割の納税義務者 次のイからハまでに掲げる場合の区分に応じそれぞれイからハまでに定める金額の合計額(当該合計額が七万円を超える場合には、七万円) <br>イ 新生命保険契約等に係る保険料若しくは掛金(第八項第一号イからハまでに掲げる契約に係るものにあつては生存又は死亡に基因して一定額の保険金、共済金その他の給付金(以下この号及び第八項において「保険金等」という。)を支払うことを約する部分(ハにおいて「生存死亡部分」という。)に係るものその他政令で定めるものに限るものとし、ロに規定する介護医療保険料及びハに規定する新個人年金保険料を除く。以下イ及びロにおいて「新生命保険料」という。)又は旧生命保険契約等に係る保険料若しくは掛金(ハに規定する旧個人年金保険料その他政令で定めるものを除く。以下イにおいて「旧生命保険料」という。)を支払つた場合 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額 <br>(1) 新生命保険料を支払つた場合((3)に掲げる場合を除く。) 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額 <br>(i) 前年中に支払つた新生命保険料の金額の合計額(同年中において新生命保険契約等に基づく剰余金の分配若しくは割戻金の割戻しを受け、又は新生命保険契約等に基づき分配を受ける剰余金若しくは割戻しを受ける割戻金をもつて新生命保険料の払込みに充てた場合には、当該剰余金又は割戻金の額(新生命保険料に係る部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)を控除した残額。以下(1)及び(3)(i)において同じ。)が一万二千円以下である場合 当該合計額 <br>(ii) 前年中に支払つた新生命保険料の金額の合計額が一万二千円を超え三万二千円以下である場合 一万二千円と当該合計額から一万二千円を控除した金額の二分の一に相当する金額との合計額 <br>(iii) 前年中に支払つた新生命保険料の金額の合計額が三万二千円を超え五万六千円以下である場合 二万二千円と当該合計額から三万二千円を控除した金額の四分の一に相当する金額との合計額 <br>(iv) 前年中に支払つた新生命保険料の金額の合計額が五万六千円を超える場合 二万八千円 <br>(2) 旧生命保険料を支払つた場合((3)に掲げる場合を除く。) 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額 <br>(i) 前年中に支払つた旧生命保険料の金額の合計額(同年中において旧生命保険契約等に基づく剰余金の分配若しくは割戻金の割戻しを受け、又は旧生命保険契約等に基づき分配を受ける剰余金若しくは割戻しを受ける割戻金をもつて旧生命保険料の払込みに充てた場合には、当該剰余金又は割戻金の額(旧生命保険料に係る部分の金額に限る。)を控除した残額。以下(2)及び(3)(ii)において同じ。)が一万五千円以下である場合 当該合計額 <br>(ii) 前年中に支払つた旧生命保険料の金額の合計額が一万五千円を超え四万円以下である場合 一万五千円と当該合計額から一万五千円を控除した金額の二分の一に相当する金額との合計額 <br>(iii) 前年中に支払つた旧生命保険料の金額の合計額が四万円を超え七万円以下である場合 二万七千五百円と当該合計額から四万円を控除した金額の四分の一に相当する金額との合計額 <br>(iv) 前年中に支払つた旧生命保険料の金額の合計額が七万円を超える場合 三万五千円 <br>(3) 新生命保険料及び旧生命保険料を支払つた場合 その支払つた次に掲げる保険料の区分に応じそれぞれ次に定める金額の合計額(当該合計額が二万八千円を超える場合には、二万八千円) <br>(i) 新生命保険料 前年中に支払つた新生命保険料の金額の合計額の(1)(i)から(iv)までに掲げる場合の区分に応じそれぞれ(1)(i)から(iv)までに定める金額 <br>(ii) 旧生命保険料 前年中に支払つた旧生命保険料の金額の合計額の(2)(i)から(iv)までに掲げる場合の区分に応じそれぞれ(2)(i)から(iv)までに定める金額 <br>ロ 介護医療保険契約等に係る保険料又は掛金(病院又は診療所に入院して第二号に規定する医療費を支払つたことその他の政令で定める事由(第八項第二号及び第三号において「医療費等支払事由」という。)に基因して保険金等を支払うことを約する部分に係るものその他政令で定めるものに限るものとし、新生命保険料を除く。以下ロにおいて「介護医療保険料」という。)を支払つた場合 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額 <br>(1) 前年中に支払つた介護医療保険料の金額の合計額(同年中において介護医療保険契約等に基づく剰余金の分配若しくは割戻金の割戻しを受け、又は介護医療保険契約等に基づき分配を受ける剰余金若しくは割戻しを受ける割戻金をもつて介護医療保険料の払込みに充てた場合には、当該剰余金又は割戻金の額(介護医療保険料に係る部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)を控除した残額。以下ロにおいて同じ。)が一万二千円以下である場合 当該合計額 <br>(2) 前年中に支払つた介護医療保険料の金額の合計額が一万二千円を超え三万二千円以下である場合 一万二千円と当該合計額から一万二千円を控除した金額の二分の一に相当する金額との合計額 <br>(3) 前年中に支払つた介護医療保険料の金額の合計額が三万二千円を超え五万六千円以下である場合 二万二千円と当該合計額から三万二千円を控除した金額の四分の一に相当する金額との合計額 <br>(4) 前年中に支払つた介護医療保険料の金額の合計額が五万六千円を超える場合 二万八千円 <br>ハ 新個人年金保険契約等に係る保険料若しくは掛金(生存死亡部分に係るものに限る。以下ハにおいて「新個人年金保険料」という。)又は旧個人年金保険契約等に係る保険料若しくは掛金(その者の疾病又は身体の傷害その他これらに類する事由に基因して保険金等を支払う旨の特約が付されている契約にあつては、当該特約に係る保険料又は掛金を除く。以下ハにおいて「旧個人年金保険料」という。)を支払つた場合 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額 <br>(1) 新個人年金保険料を支払つた場合((3)に掲げる場合を除く。) 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額 <br>(i) 前年中に支払つた新個人年金保険料の金額の合計額(同年中において新個人年金保険契約等に基づく剰余金の分配若しくは割戻金の割戻しを受け、又は新個人年金保険契約等に基づき分配を受ける剰余金若しくは割戻しを受ける割戻金をもつて新個人年金保険料の払込みに充てた場合には、当該剰余金又は割戻金の額(新個人年金保険料に係る部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)を控除した残額。以下(1)及び(3)(i)において同じ。)が一万二千円以下である場合 当該合計額 <br>(ii) 前年中に支払つた新個人年金保険料の金額の合計額が一万二千円を超え三万二千円以下である場合 一万二千円と当該合計額から一万二千円を控除した金額の二分の一に相当する金額との合計額 <br>(iii) 前年中に支払つた新個人年金保険料の金額の合計額が三万二千円を超え五万六千円以下である場合 二万二千円と当該合計額から三万二千円を控除した金額の四分の一に相当する金額との合計額 <br>(iv) 前年中に支払つた新個人年金保険料の金額の合計額が五万六千円を超える場合 二万八千円 <br>(2) 旧個人年金保険料を支払つた場合((3)に掲げる場合を除く。) 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額 <br>(i) 前年中に支払つた旧個人年金保険料の金額の合計額(同年中において旧個人年金保険契約等に基づく剰余金の分配若しくは割戻金の割戻しを受け、又は旧個人年金保険契約等に基づき分配を受ける剰余金若しくは割戻しを受ける割戻金をもつて旧個人年金保険料の払込みに充てた場合には、当該剰余金又は割戻金の額(旧個人年金保険料に係る部分の金額に限る。)を控除した残額。以下(2)及び(3)(ii)において同じ。)が一万五千円以下である場合 当該合計額 <br>(ii) 前年中に支払つた旧個人年金保険料の金額の合計額が一万五千円を超え四万円以下である場合 一万五千円と当該合計額から一万五千円を控除した金額の二分の一に相当する金額との合計額 <br>(iii) 前年中に支払つた旧個人年金保険料の金額の合計額が四万円を超え七万円以下である場合 二万七千五百円と当該合計額から四万円を控除した金額の四分の一に相当する金額との合計額 <br>(iv) 前年中に支払つた旧個人年金保険料の金額の合計額が七万円を超える場合 三万五千円 <br>(3) 新個人年金保険料及び旧個人年金保険料を支払つた場合 その支払つた次に掲げる保険料の区分に応じそれぞれ次に定める金額の合計額(当該合計額が二万八千円を超える場合には、二万八千円) <br>(i) 新個人年金保険料 前年中に支払つた新個人年金保険料の金額の合計額の(1)(i)から(iv)までに掲げる場合の区分に応じそれぞれ(1)(i)から(iv)までに定める金額 <br>(ii) 旧個人年金保険料 前年中に支払つた旧個人年金保険料の金額の合計額の(2)(i)から(iv)までに掲げる場合の区分に応じそれぞれ(2)(i)から(iv)までに定める金額 <br>五の二 削除 <br>五の三 前年中に、自己若しくは自己と生計を一にする配偶者その他の親族の有する家屋で常時その居住の用に供するもの又はこれらの者の有する所得税法第九条第一項第九号に規定する資産を保険又は共済の目的とし、かつ、地震若しくは噴火又はこれらによる津波を直接又は間接の原因とする火災、損壊、埋没又は流失による損害(以下この号において「地震等損害」という。)によりこれらの資産について生じた損失の額をてん補する保険金又は共済金が支払われる損害保険契約等に係る地震等損害部分の保険料又は掛金(政令で定めるものを除く。以下この号において「地震保険料」という。)を支払つた所得割の納税義務者 前年中に支払つた地震保険料の金額の合計額(同年中において損害保険契約等に基づく剰余金の分配若しくは割戻金の割戻しを受け、又は損害保険契約等に基づき分配を受ける剰余金若しくは割戻しを受ける割戻金をもつて地震保険料の払込みに充てた場合には、当該剰余金又は割戻金の額(地震保険料に係る部分の金額に限る。)を控除した残額)の二分の一に相当する金額(その金額が二万五千円を超える場合には、二万五千円) <br>六 障害者である所得割の納税義務者又は障害者である控除対象配偶者若しくは扶養親族を有する所得割の納税義務者 各障害者につき二十六万円(その者が特別障害者(障害者のうち、精神又は身体に重度の障害がある者で政令で定めるものをいう。第四項及び第九項並びに第三十七条において同じ。)である場合には、三十万円) <br>七 削除 <br>八 寡婦又は寡夫である所得割の納税義務者 二十六万円 <br>九 勤労学生である所得割の納税義務者 二十六万円 <br>十 控除対象配偶者を有する所得割の納税義務者 三十三万円(その控除対象配偶者が老人控除対象配偶者(控除対象配偶者のうち、年齢七十歳以上の者をいう。第九項及び第三十七条において同じ。)である場合には、三十八万円) <br>十の二 自己と生計を一にする配偶者(他の所得割の納税義務者の扶養親族とされる者並びに第三十二条第三項に規定する青色事業専従者に該当するもので同項に規定する給与の支払を受けるもの及び同条第四項に規定する事業専従者に該当するものを除くものとし、前年の合計所得金額が七十六万円未満であるものに限る。)で控除対象配偶者に該当しないものを有する所得割の納税義務者で、前年の合計所得金額が千万円以下であるもの(その配偶者がこの号に規定する所得割の納税義務者としてこの号の規定の適用を受けている者を除く。) 次に掲げるその配偶者の区分に応じ、それぞれ次に定める金額 <br>イ 前年の合計所得金額が四十五万円未満である配偶者 三十三万円 <br>ロ 前年の合計所得金額が四十五万円以上七十五万円未満である配偶者 三十八万円からその配偶者の前年の合計所得金額のうち三十八万円を超える部分の金額(当該超える部分の金額が五万円の整数倍の金額から三万円を控除した金額でないときは、五万円の整数倍の金額から三万円を控除した金額で当該超える部分の金額に満たないもののうち最も多い金額とする。)を控除した金額 <br>ハ 前年の合計所得金額が七十五万円以上である配偶者 三万円 <br>十一 控除対象扶養親族(扶養親族のうち、年齢十六歳以上の者をいう。以下この項及び第九項並びに第三十七条において同じ。)を有する所得割の納税義務者 各控除対象扶養親族につき三十三万円(その者が特定扶養親族(控除対象扶養親族のうち、年齢十九歳以上二十三歳未満の者をいう。第九項及び第三十七条において同じ。)である場合には四十五万円、その者が老人扶養親族(控除対象扶養親族のうち、年齢七十歳以上の者をいう。第五項及び第九項並びに第三十七条において同じ。)である場合には三十八万円) <br>2 道府県は、所得割の納税義務者については、その者の前年の所得について算定した総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額から三十三万円を控除するものとする。 <br>3 所得割の納税義務者が、第二十三条第一項第十一号に規定する寡婦のうち同号イに該当する者で、扶養親族である子を有し、かつ、前年の合計所得金額が五百万円以下であるものである場合には、当該納税義務者に係る第一項第八号の金額は、三十万円とする。 <br>4 所得割の納税義務者の有する控除対象配偶者又は扶養親族が特別障害者で、かつ、当該納税義務者又は当該納税義務者の配偶者若しくは当該納税義務者と生計を一にするその他の親族のいずれかとの同居を常況としている者(第三十七条において「同居特別障害者」という。)である場合には、当該特別障害者に係る第一項第六号の金額は、五十三万円とする。 <br>5 所得割の納税義務者の有する老人扶養親族が当該納税義務者又は当該納税義務者の配偶者の直系尊属で、かつ、当該納税義務者又は当該配偶者のいずれかとの同居を常況としている者(第三十七条において「同居直系尊属」という。)である場合には、当該老人扶養親族に係る第一項第十一号の金額は、四十五万円とする。 <br>6 租税特別措置法第四条の四第一項に規定する勤労者財産形成貯蓄保険契約等に係る生命保険若しくは損害保険の保険料又は生命共済の共済掛金については、第一項第五号及び第五号の三の規定は、適用しない。 <br>7 第一項第一号の規定によつて控除すべき金額を雑損控除額と、同項第二号の規定によつて控除すべき金額を医療費控除額と、同項第三号の規定によつて控除すべき金額を社会保険料控除額と、同項第四号の規定によつて控除すべき金額を小規模企業共済等掛金控除額と、同項第五号の規定によつて控除すべき金額を生命保険料控除額と、同項第五号の三の規定によつて控除すべき金額を地震保険料控除額と、同項第六号及び第四項の規定によつて控除すべき金額を障害者控除額と、第一項第八号及び第三項の規定によつて控除すべき金額を寡婦(寡夫)控除額と、第一項第九号の規定によつて控除すべき金額を勤労学生控除額と、同項第十号の規定によつて控除すべき金額を配偶者控除額と、同項第十号の二の規定によつて控除すべき金額を配偶者特別控除額と、同項第十一号及び第五項の規定によつて控除すべき金額を扶養控除額と、第二項の規定によつて控除すべき金額を基礎控除額という。 <br>8 第一項第五号及び第五号の三において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。この場合において、平成二十四年一月一日以後に第二号に規定する旧生命保険契約等又は第五号に規定する旧個人年金保険契約等に附帯して第一号、第三号又は第四号に規定する新契約を締結したときは、当該旧生命保険契約等又は旧個人年金保険契約等は、同日以後に締結した契約とみなす。 <br>一 新生命保険契約等 平成二十四年一月一日以後に締結した次に掲げる契約(失効した同日前に締結した当該契約が同日以後に復活したものを除く。以下この号において「新契約」という。)若しくは他の保険契約(共済に係る契約を含む。第三号及び第四号において同じ。)に附帯して締結した新契約又は同日以後に確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第三条第一項第一号その他政令で定める規定(次号において「承認規定」という。)の承認を受けたニに掲げる規約若しくは同項第二号その他政令で定める規定(次号において「認可規定」という。)の認可を受けた同項第二号に規定する基金(次号において「基金」という。)のニに掲げる規約(以下この号及び次号において「新規約」と総称する。)のうち、これらの新契約又は新規約に基づく保険金等の受取人のすべてをその保険料若しくは掛金の払込みをする者又はその配偶者その他の親族とするもの <br>イ 保険業法第二条第三項に規定する生命保険会社又は同条第八項に規定する外国生命保険会社等の締結した保険契約のうち生存又は死亡に基因して一定額の保険金等が支払われるもの(保険期間が五年に満たない保険契約で政令で定めるもの(次号において「特定保険契約」という。)及び当該外国生命保険会社等がこの法律の施行地外において締結したものを除く。) <br>ロ 郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十七年法律第百二号)第二条の規定による廃止前の簡易生命保険法(昭和二十四年法律第六十八号)第三条に規定する簡易生命保険契約(次号及び第三号において「旧簡易生命保険契約」という。)のうち生存又は死亡に基因して一定額の保険金等が支払われるもの <br>ハ 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条第一項第十号の事業を行う農業協同組合の締結した生命共済に係る契約(共済期間が五年に満たない生命共済に係る契約で政令で定めるものを除く。)その他政令で定めるこれに類する共済に係る契約(次号及び第三号において「生命共済契約等」という。)のうち生存又は死亡に基因して一定額の保険金等が支払われるもの <br>ニ 確定給付企業年金法第三条第一項に規定する確定給付企業年金に係る規約又はこれに類する退職年金に関する契約で政令で定めるもの <br>二 旧生命保険契約等 平成二十三年十二月三十一日以前に締結した次に掲げる契約(失効した同日以前に締結した当該契約が同日後に復活したものを含む。)又は同日以前に承認規定の承認を受けたホに掲げる規約若しくは認可規定の認可を受けた基金のホに掲げる規約(新規約を除く。)のうち、これらの契約又は規約に基づく保険金等の受取人のすべてをその保険料若しくは掛金の払込みをする者又はその配偶者その他の親族とするもの <br>イ 前号イに掲げる契約 <br>ロ 旧簡易生命保険契約 <br>ハ 生命共済契約等 <br>ニ 前号イに規定する生命保険会社若しくは外国生命保険会社等又は保険業法第二条第四項に規定する損害保険会社若しくは同条第九項に規定する外国損害保険会社等の締結した疾病又は身体の傷害その他これらに類する事由に基因して保険金等が支払われる保険契約(イに掲げるもの、保険金等の支払事由が身体の傷害のみに基因することとされているもの、特定保険契約、当該外国生命保険会社等又は当該外国損害保険会社等がこの法律の施行地外において締結したものその他政令で定めるものを除く。)のうち、医療費等支払事由に基因して保険金等が支払われるもの <br>ホ 前号ニに掲げる規約又は契約 <br>三 介護医療保険契約等 平成二十四年一月一日以後に締結した次に掲げる契約(失効した同日前に締結した当該契約が同日以後に復活したものを除く。以下この号において「新契約」という。)又は他の保険契約に附帯して締結した新契約のうち、これらの新契約に基づく保険金等の受取人のすべてをその保険料若しくは掛金の払込みをする者又はその配偶者その他の親族とするもの <br>イ 前号ニに掲げる契約 <br>ロ 疾病又は身体の傷害その他これらに類する事由に基因して保険金等が支払われる旧簡易生命保険契約又は生命共済契約等(第一号ロ及びハに掲げるもの、保険金等の支払事由が身体の傷害のみに基因するものその他政令で定めるものを除く。)のうち医療費等支払事由に基因して保険金等が支払われるもの <br>四 新個人年金保険契約等 平成二十四年一月一日以後に締結した第一号イからハまでに掲げる契約(年金を給付する定めのあるもので政令で定めるもの(次号において「年金給付契約」という。)に限るものとし、失効した同日前に締結した当該契約が同日以後に復活したものを除く。以下この号において「新契約」という。)又は他の保険契約に附帯して締結した新契約のうち、次に掲げる要件の定めのあるもの <br>イ 当該契約に基づく年金の受取人は、ロの保険料若しくは掛金の払込みをする者又はその配偶者が生存している場合にはこれらの者のいずれかとするものであること。 <br>ロ 当該契約に基づく保険料又は掛金の払込みは、年金支払開始日前十年以上の期間にわたつて定期に行うものであること。 <br>ハ 当該契約に基づくイに定める個人に対する年金の支払は、当該年金の受取人の年齢が六十歳に達した日以後の日で当該契約で定める日以後十年以上の期間又は当該受取人が生存している期間にわたつて定期に行うものであることその他の政令で定める要件 <br>五 旧個人年金保険契約等 平成二十三年十二月三十一日以前に締結した第二号イからハまでに掲げる契約(年金給付契約に限るものとし、失効した同日以前に締結した当該契約が同日後に復活したものを含む。)のうち、前号イからハまでに掲げる要件の定めのあるもの <br>六 損害保険契約等 次に掲げる保険契約に附帯して締結されるもの又は当該契約と一体となつて効力を有する一の保険契約若しくは共済に係る契約 <br>イ 保険業法第二条第四項に規定する損害保険会社又は同条第九項に規定する外国損害保険会社等の締結した保険契約のうち一定の偶然の事故によつて生ずることのある損害をてん補するもの(第二号ニに掲げるもの及び当該外国損害保険会社等がこの法律の施行地外において締結したものを除く。) <br>ロ 農業協同組合法第十条第一項第十号の事業を行う農業協同組合の締結した建物更生共済又は火災共済に係る契約その他政令で定めるこれらに類する共済に係る契約 <br>9 第一項、第三項、第四項又は第五項の場合において、特別障害者若しくはその他の障害者、第三項の規定に該当する寡婦若しくはその他の寡婦、寡夫若しくは勤労学生であるかどうか又は所得割の納税義務者の第四項の規定に該当する控除対象配偶者、老人控除対象配偶者若しくはその他の控除対象配偶者若しくは第一項第十号の二に規定する生計を一にする配偶者若しくは特定扶養親族、第四項の規定に該当する扶養親族、第五項の規定に該当する老人扶養親族若しくはその他の老人扶養親族若しくはその他の控除対象扶養親族若しくはその他の扶養親族であるかどうかの判定は、前年の十二月三十一日(前年の中途においてその者が死亡した場合においては、その死亡の時)の現況によるものとする。ただし、その所得割の納税義務者の親族(扶養親族を除く。)が同日前に既に死亡している場合において、その親族がその所得割の納税義務者の第二十三条第一項第十一号イ又は第十二号に規定する政令で定める親族に該当するかどうかの判定は、その死亡の時の現況によるものとする。 <br>10 所得税法第二条第一項第三十二号の規定は、第一項第九号及び第三十七条の勤労学生の意義について準用する。この場合において、同法第二条第一項第三十二号中「合計所得金額」とあるのは、「前年の地方税法第二十三条第一項第十三号に規定する合計所得金額」と読み替えるものとする。 <br>11 前年の中途において所得割の納税義務者の配偶者が死亡し、同年中にその納税義務者が再婚した場合におけるその死亡し、又は再婚した配偶者に係る控除対象配偶者及び第一項第十号の二に規定する生計を一にする配偶者並びに扶養親族の範囲の特例については、政令で定める。 <br>12 第一項及び第二項の規定による控除に当たつては、まず雑損控除額を控除し、次に医療費控除額、社会保険料控除額、小規模企業共済等掛金控除額、生命保険料控除額、地震保険料控除額、障害者控除額、寡婦(寡夫)控除額、勤労学生控除額、配偶者控除額、配偶者特別控除額、扶養控除額又は基礎控除額を控除するものとし、かつ、総所得金額、山林所得金額又は退職所得金額から順次控除するものとする。 <br>13 前各項に定めるもののほか、第一項各号の規定によつて控除すべき金額の計算及びその控除の手続について必要な事項は、政令で定める。 <br>(所得割の税率) <br>第三十五条 所得割の額は、課税総所得金額、課税退職所得金額及び課税山林所得金額の合計額に、百分の四の標準税率によつて定める率を乗じて得た金額とする。この場合において、当該定める率は、一の率でなければならない。 <br>2 前項の「課税総所得金額」、「課税退職所得金額」又は「課税山林所得金額」とは、それぞれ前条の規定による控除後の前年の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額をいう。 <br>第三十六条 削除 <br>(調整控除) <br>第三十七条 道府県は、所得割の納税義務者については、その者の第三十五条の規定による所得割の額から、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める金額を控除するものとする。 <br>一 当該納税義務者の第三十五条第二項に規定する課税総所得金額、課税退職所得金額及び課税山林所得金額の合計額(以下この条において「合計課税所得金額」という。)が二百万円以下である場合 次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額の百分の二に相当する金額 <br>イ 五万円に、当該納税義務者が次の表の上欄に掲げる者に該当する場合においては、当該納税義務者に係る同表の下欄に掲げる金額を合算した金額を加算した金額 <br>ロ 当該納税義務者の合計課税所得金額 <br>二 当該納税義務者の合計課税所得金額が二百万円を超える場合 イに掲げる金額からロに掲げる金額を控除した金額(当該金額が五万円を下回る場合には、五万円とする。)の百分の二に相当する金額 <br>イ 五万円に、当該納税義務者が前号イの表の上欄に掲げる者に該当する場合においては、当該納税義務者に係る同表の下欄に掲げる金額を合算した金額を加算した金額 <br>ロ 当該納税義務者の合計課税所得金額から二百万円を控除した金額 <br>(寄附金税額控除) <br>第三十七条の二 道府県は、所得割の納税義務者が、前年中に次に掲げる寄附金を支出し、当該寄附金の額の合計額(当該合計額が前年の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の百分の三十に相当する金額を超える場合には、当該百分の三十に相当する金額)が二千円を超える場合には、その超える金額の百分の四に相当する金額(当該納税義務者が前年中に第一号に掲げる寄附金を支出し、当該寄附金の額の合計額が二千円を超える場合にあつては、当該百分の四に相当する金額に特例控除額を加算した金額。以下この項において「控除額」という。)をその者の第三十五条及び前条の規定を適用した場合の所得割の額から控除するものとする。この場合において、当該控除額が当該所得割の額を超えるときは、当該控除額は、当該所得割の額に相当する金額とする。 <br>一 都道府県、市町村又は特別区に対する寄附金(当該納税義務者がその寄附によつて設けられた設備を専属的に利用することその他特別の利益が当該納税義務者に及ぶと認められるものを除く。) <br>二 社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第百十三条第二項に規定する共同募金会(その主たる事務所を当該納税義務者に係る賦課期日現在における住所所在の道府県内に有するものに限る。)に対する寄附金又は日本赤十字社に対する寄附金(当該納税義務者に係る賦課期日現在における住所所在の道府県内に事務所を有する日本赤十字社の支部において収納されたものに限る。)で、政令で定めるもの <br>三 所得税法第七十八条第二項第二号及び第三号に掲げる寄附金(同条第三項の規定により特定寄附金とみなされるものを含む。)並びに租税特別措置法第四十一条の十八の二第二項に規定する特定非営利活動に関する寄附金(次号に掲げる寄附金を除く。)のうち、住民の福祉の増進に寄与する寄附金として当該道府県の条例で定めるもの <br>四 特定非営利活動促進法第二条第二項に規定する特定非営利活動法人(以下この号及び第三項において「特定非営利活動法人」という。)に対する当該特定非営利活動法人の行う同条第一項に規定する特定非営利活動に係る事業に関連する寄附金のうち、住民の福祉の増進に寄与する寄附金として当該道府県の条例で定めるもの(特別の利益が当該納税義務者に及ぶと認められるものを除く。) <br>2 前項の特例控除額は、同項の所得割の納税義務者が前年中に支出した同項第一号に掲げる寄附金の額の合計額のうち二千円を超える金額に、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める割合を乗じて得た金額の五分の二に相当する金額(当該金額が当該納税義務者の第三十五条及び前条の規定を適用した場合の所得割の額の百分の二十に相当する金額を超えるときは、当該百分の二十に相当する金額)とする。 <br>一 当該納税義務者が第三十五条第二項に規定する課税総所得金額(以下この項において「課税総所得金額」という。)を有する場合において、当該課税総所得金額から当該納税義務者に係る前条第一号イに掲げる金額(以下この項において「人的控除差調整額」という。)を控除した金額が零以上であるとき 当該控除後の金額について、次の表の上欄に掲げる金額の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる割合 <br>二 当該納税義務者が課税総所得金額を有する場合において、当該課税総所得金額から当該納税義務者に係る人的控除差調整額を控除した金額が零を下回るときであつて、当該納税義務者が第三十五条第二項に規定する課税山林所得金額(次号において「課税山林所得金額」という。)及び同項に規定する課税退職所得金額(同号において「課税退職所得金額」という。)を有しないとき 百分の九十 <br>三 当該納税義務者が課税総所得金額を有する場合において当該課税総所得金額から当該納税義務者に係る人的控除差調整額を控除した金額が零を下回るとき又は当該納税義務者が課税総所得金額を有しない場合であつて、当該納税義務者が課税山林所得金額又は課税退職所得金額を有するとき 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイ又はロに定める割合(イ及びロに掲げる場合のいずれにも該当するときは、当該イ又はロに定める割合のうちいずれか低い割合) <br>イ 課税山林所得金額を有する場合 当該課税山林所得金額の五分の一に相当する金額について、第一号の表の上欄に掲げる金額の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる割合 <br>ロ 課税退職所得金額を有する場合 当該課税退職所得金額について、第一号の表の上欄に掲げる金額の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる割合 <br>3 第一項第四号の規定による道府県の条例の定めは、当該寄附金を受け入れる特定非営利活動法人(以下この条において「控除対象特定非営利活動法人」という。)からの申出があつた場合において適切と認められるときに行うものとし、当該条例においては、当該控除対象特定非営利活動法人の名称及び主たる事務所の所在地を明らかにしなければならない。 <br>4 控除対象特定非営利活動法人は、総務省令で定めるところにより、寄附者名簿(各事業年度に当該法人が受け入れた寄附金の支払者ごとに当該支払者の氏名又は名称及びその住所又は事務所の所在地並びにその寄附金の額及び受け入れた年月日を記載した書類をいう。次項において同じ。)を備え、これを保存しなければならない。 <br>5 道府県知事は、第一項(第四号に掲げる寄附金に係る部分に限る。)の規定により控除すべき金額の計算のために必要があると認めるときは、控除対象特定非営利活動法人に対し、同号に掲げる寄附金の受入れに関し報告又は寄附者名簿その他の資料の提出をさせることができる。 <br>(外国税額控除) <br>第三十七条の三 道府県は、所得割の納税義務者が、外国の法令により課される所得税又は道府県民税の所得割、利子割、配当割及び株式等譲渡所得割若しくは市町村民税の所得割に相当する税(以下この条において「外国の所得税等」という。)を課された場合において、当該外国の所得税等の額のうち所得税法第九十五条第一項の控除限度額を超える額があるときは、政令で定めるところにより計算した額を限度として、政令で定めるところにより、当該超える金額(政令で定める金額に限る。)をその者の第三十五条及び前二条の規定を適用した場合の所得割の額から控除するものとする。 <br>(配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除) <br>第三十七条の四 道府県は、所得割の納税義務者が、第三十二条第十三項に規定する特定配当等申告書に記載した特定配当等に係る所得の金額の計算の基礎となつた特定配当等の額について第五款の規定により配当割額を課された場合又は同条第十五項に規定する特定株式等譲渡所得金額申告書に記載した特定株式等譲渡所得金額に係る所得の金額の計算の基礎となつた特定株式等譲渡所得金額について第六款の規定により株式等譲渡所得割額を課された場合には、当該配当割額又は当該株式等譲渡所得割額に五分の二を乗じて得た金額を、その者の第三十五条及び前三条の規定を適用した場合の所得割の額から控除するものとする。 <br>(個人の均等割の税率) <br>第三十八条 個人の均等割の標準税率は、千円とする。 <br>第二目 賦課徴収 <br>(個人の道府県民税の賦課期日) <br>第三十九条 個人の道府県民税の賦課期日は、当該年度の初日の属する年の一月一日とする。 <br>第四十条 削除 <br>(個人の道府県民税の賦課徴収) <br>第四十一条 個人の道府県民税の賦課徴収は、本款に特別の定めがある場合を除くほか、当該道府県の区域内の市町村が、当該市町村の個人の市町村民税の賦課徴収(均等割の税率の軽減を除く。)の例により、当該市町村の個人の市町村民税の賦課徴収と併せて行うものとする。この場合において、第十七条の四の規定に基づく還付加算金、第三百二十一条第二項の規定に基づく納期前の納付に対する報奨金、第三百二十一条の二、第三百二十六条、第三百二十八条の十若しくは第三百二十八条の十三の規定に基づく延滞金、第三百二十八条の十一の規定に基づく過少申告加算金若しくは不申告加算金又は第三百二十八条の十二の規定に基づく重加算金の計算については、道府県民税及び市町村民税の額の合算額によつて当該各条の規定を適用するものとする。 <br>2 第三百十七条の四(第三百十七条の二第一項から第五項までの規定によつて提出すべき申告書に虚偽の記載をして提出した者に係る部分に限る。)、第三百二十四条、第三百二十八条の十六第一項及び第三項から第六項まで、第三百三十二条並びに第三百三十三条の規定は、前項の規定によつて市町村が個人の市町村民税の賦課徴収の例により賦課徴収を行う個人の道府県民税について準用する。 <br>3 道府県は、市町村が第一項の規定によつて行う個人の道府県民税の賦課徴収に関する事務の執行について、市町村に対し、必要な援助をするものとする。 <br>(個人の道府県民税に係る地方団体の徴収金の納付又は納入等) <br>第四十二条 個人の道府県民税の納税義務者又は特別徴収義務者は、その道府県民税に係る地方団体の徴収金を、個人の市町村民税に係る地方団体の徴収金の納付又は納入の例により、これとあわせて納付し、又は納入しなければならない。 <br>2 個人の道府県民税及び市町村民税に係る地方団体の徴収金の納付又は納入があつた場合においては、その納付額又は納入額から督促手数料及び滞納処分費を控除した額を道府県民税及び市町村民税の額にあヽ んヽ分した額に相当する道府県民税又は市町村民税に係る地方団体の徴収金の納付又は納入があつたものとする。 <br>3 市町村は、個人の道府県民税に係る地方団体の徴収金の納付又は納入があつた場合においては、当該納付又は納入があつた月の翌月十日までに、政令で定めるところにより、これを道府県に払い込むものとする。 <br>(個人の道府県民税の納税通知書等) <br>第四十三条 第四十一条第一項の規定によつて道府県民税を賦課徴収する市町村が当該道府県民税の賦課徴収に用いる納税通知書、納期限変更告知書、特別徴収義務者及び特別徴収に係る納税義務者に交付する特別徴収の方法によつて徴収する旨の通知書、督促状その他の文書は、当該市町村の市町村民税の賦課徴収に用いるそれらの文書と併せて、総務省令で定める様式に準じて作成するものとする。 <br>(個人の道府県民税に係る納期限の延長) <br>第四十四条 市町村長が個人の市町村民税の納期限を延長した場合においては、当該納税者又は特別徴収義務者に係る個人の道府県民税の納期限についても、同一期間延長されたものとする。 <br>(個人の道府県民税又は延滞金額の減免) <br>第四十五条 市町村長が個人の市町村民税又はその延滞金額を減免した場合においては、当該納税者又は特別徴収義務者に係る個人の道府県民税又はその延滞金額についても当該市町村民税又は延滞金額に対する減免額の割合と同じ割合によつて減免されたものとする。 <br>(個人の道府県民税の申告等) <br>第四十五条の二 第二十四条第一項第一号の者は、三月十五日までに、総務省令の定めるところによつて、次に掲げる事項を記載した申告書を、第三百十七条の二第一項の市町村民税に関する申告書と併せて、賦課期日現在における住所所在地の市町村長に提出しなければならない。ただし、第三百十七条の六第一項又は第四項の規定によつて給与支払報告書又は公的年金等支払報告書を提出する義務がある者から一月一日現在において俸給、給料、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与(以下この節において「給与」と総称する。)又は所得税法第三十五条第三項に規定する公的年金等(以下この条において「公的年金等」という。)の支払を受けている者で前年中において給与所得以外の所得又は公的年金等に係る所得以外の所得を有しなかつたもの(公的年金等に係る所得以外の所得を有しなかつた者で社会保険料控除額(政令で定めるものを除く。)、小規模企業共済等掛金控除額、生命保険料控除額、地震保険料控除額、勤労学生控除額、配偶者特別控除額若しくは第三十四条第五項に規定する扶養控除額の控除又はこれらと併せて雑損控除額若しくは医療費控除額の控除、第三十二条第八項に規定する純損失の金額の控除、同条第九項に規定する純損失若しくは雑損失の金額の控除若しくは第三十七条の二第一項(同項第四号に掲げる寄附金(特定非営利活動促進法第二条第三項に規定する認定特定非営利活動法人及び同条第四項に規定する特例認定特定非営利活動法人に対するものを除く。第五項において同じ。)に係る部分を除く。)及び第二項の規定によつて控除すべき金額(以下この条において「寄附金税額控除額」という。)の控除を受けようとするものを除く。)並びに第三百十七条の二第一項ただし書に規定する市町村の条例で定める者については、この限りでない。 <br>一 前年の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額 <br>二 青色専従者給与額(所得税法第五十七条第一項の規定による計算の例によつて算定した同項の必要経費に算入される金額をいう。)又は事業専従者控除額に関する事項 <br>三 第三十二条第八項に規定する純損失の金額の控除に関する事項 <br>四 第三十二条第九項に規定する純損失又は雑損失の金額の控除に関する事項 <br>五 雑損控除額、医療費控除額、社会保険料控除額、小規模企業共済等掛金控除額、生命保険料控除額、地震保険料控除額、障害者控除額、寡婦(寡夫)控除額、勤労学生控除額、配偶者控除額、配偶者特別控除額又は扶養控除額の控除に関する事項 <br>六 寄附金税額控除額の控除に関する事項 <br>七 扶養親族に関する事項 <br>八 前各号に掲げるもののほか、道府県民税の賦課徴収について必要な事項 <br>2 市町村長は、第三百十七条の六第一項の給与支払報告書又は同条第四項の公的年金等支払報告書が一月三十一日までに提出されなかつた場合において、道府県民税の賦課徴収について必要があると認めるときは、これらの規定によつて給与支払報告書又は公的年金等支払報告書を提出する義務がある者から一月一日現在において給与又は公的年金等の支払を受けている者で前年中において給与所得以外の所得又は公的年金等に係る所得以外の所得を有しなかつたものを指定し、その者に、前項の道府県民税に関する申告書を、第三百十七条の二第二項の市町村民税に関する申告書と併せて同項の期限までに提出させることができる。 <br>3 第三百十七条の六第一項又は第四項の規定によつて給与支払報告書又は公的年金等支払報告書を提出する義務がある者から一月一日現在において給与又は公的年金等の支払を受けている者で前年中において給与所得以外の所得又は公的年金等に係る所得以外の所得を有しなかつたもの(前二項の規定によつて第一項の道府県民税に関する申告書を提出する義務を有する者を除く。)は、雑損控除額若しくは医療費控除額の控除、第三十二条第八項に規定する純損失の金額の控除、同条第九項に規定する純損失若しくは雑損失の金額の控除又は寄附金税額控除額の控除を受けようとする場合においては、三月十五日までに、総務省令の定めるところによつて、これらの控除に関する事項を記載した申告書を、第三百十七条の二第三項の市町村民税に関する申告書と併せて賦課期日現在における住所所在地の市町村長に提出しなければならない。 <br>4 第一項ただし書に規定する者(第二項の規定によつて第一項の道府県民税に関する申告書を提出する義務を有する者を除く。)は、前年中において純損失又は雑損失の金額がある場合においては、三月十五日までに第一項の道府県民税に関する申告書を、第三百十七条の二第四項の市町村民税に関する申告書とあわせて提出することができる。 <br>5 第二十四条第一項第一号の者は、第三十七条の二第一項(同項第四号に掲げる寄附金に係る部分に限る。)の規定によつて控除すべき金額の控除を受けようとする場合においては、三月十五日までに、総務省令で定めるところにより、当該寄附金の額その他必要な事項を記載した申告書を、第三百十七条の二第五項に規定する申告書と併せて賦課期日現在における住所所在地の市町村長に提出しなければならない。 <br>第四十五条の三 第二十四条第一項第一号の者が前年分の所得税につき所得税法第二条第一項第三十七号の確定申告書(以下本条において「確定申告書」という。)を提出した場合(政令で定める場合を除く。)には、本節の規定の適用については、当該確定申告書が提出された日に前条第一項から第四項までの規定による申告書が提出されたものとみなす。ただし、同日前に当該申告書が提出された場合は、この限りでない。 <br>2 前項本文の場合には、当該確定申告書に記載された事項(総務省令で定める事項を除く。)のうち前条第一項各号又は第三項に規定する事項に相当するもの及び次項の規定により附記された事項は、同条第一項から第四項までの規定による申告書に記載されたものとみなす。 <br>3 第一項本文の場合には、確定申告書を提出する者は、当該確定申告書に、総務省令で定めるところにより、道府県民税の賦課徴収につき必要な事項を附記しなければならない。 <br>(個人の道府県民税に係る給与所得者の扶養親族申告書) <br>第四十五条の三の二 所得税法第百九十四条第一項の規定により同項に規定する申告書を提出しなければならない者(以下この条において「給与所得者」という。)は、当該申告書の提出の際に経由すべき同項の給与等の支払者(以下この条において「給与支払者」という。)から毎年最初に給与の支払を受ける日の前日までに、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申告書を、第三百十七条の三の二第一項に規定する申告書と併せて、当該給与支払者を経由して、当該給与所得者の住所所在地の市町村長に提出しなければならない。 <br>一 当該給与支払者の氏名又は名称 <br>二 扶養親族の氏名 <br>三 その他総務省令で定める事項 <br>2 前項の規定による申告書を提出した給与所得者は、その年の中途において当該申告書に記載した事項について異動を生じた場合には、同項の給与支払者からその異動を生じた日後最初に給与の支払を受ける日の前日までに、総務省令で定めるところにより、その異動の内容その他総務省令で定める事項を記載した申告書を、第三百十七条の三の二第二項に規定する申告書と併せて、当該給与支払者を経由して、当該給与所得者の住所所在地の市町村長に提出しなければならない。 <br>3 前二項の場合において、これらの規定による申告書がその提出の際に経由すべき給与支払者に受理されたときは、その申告書は、その受理された日にこれらの規定に規定する市町村長に提出されたものとみなす。 <br>4 給与所得者は、第一項及び第二項の規定による申告書の提出の際に経由すべき給与支払者が所得税法第百九十八条第二項に規定する納税地の所轄税務署長の承認を受けている場合には、総務省令で定めるところにより、当該申告書の提出に代えて、当該給与支払者に対し、当該申告書に記載すべき事項を、第三百十七条の三の二第四項に規定する申告書に記載すべき事項と併せて電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて総務省令で定めるものをいう。次条第四項において同じ。)により提供することができる。 <br>5 前項の規定の適用がある場合における第三項の規定の適用については、同項中「申告書が」とあるのは「申告書に記載すべき事項を」と、「給与支払者に受理されたとき」とあるのは「給与支払者が提供を受けたとき」と、「受理された日」とあるのは「提供を受けた日」とする。 <br>(個人の道府県民税に係る公的年金等受給者の扶養親族申告書) <br>第四十五条の三の三 所得税法第二百三条の五第一項の規定により同項に規定する申告書を提出しなければならない者(以下この条において「公的年金等受給者」という。)は、当該申告書の提出の際に経由すべき同項の公的年金等の支払者(以下この条において「公的年金等支払者」という。)から毎年最初に同項に規定する公的年金等の支払を受ける日の前日までに、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申告書を、第三百十七条の三の三第一項に規定する申告書と併せて、当該公的年金等支払者を経由して、当該公的年金等受給者の住所所在地の市町村長に提出しなければならない。 <br>一 当該公的年金等支払者の名称 <br>二 扶養親族の氏名 <br>三 その他総務省令で定める事項 <br>2 前項の規定による申告書を公的年金等支払者を経由して提出する場合において、当該申告書に記載すべき事項がその年の前年において当該公的年金等支払者を経由して提出した同項の規定による申告書に記載した事項と異動がないときは、公的年金等受給者は、当該公的年金等支払者が所得税法第二百三条の五第二項に規定する国税庁長官の承認を受けている場合に限り、総務省令で定めるところにより、前項の規定により記載すべき事項に代えて当該異動がない旨を記載した同項の規定による申告書を、第三百十七条の三の三第二項に規定する申告書と併せて提出することができる。 <br>3 第一項の場合において、同項の規定による申告書がその提出の際に経由すべき公的年金等支払者に受理されたときは、その申告書は、その受理された日に同項に規定する市町村長に提出されたものとみなす。 <br>4 公的年金等受給者は、第一項の規定による申告書の提出の際に経由すべき公的年金等支払者が所得税法第二百三条の五第五項に規定する納税地の所轄税務署長の承認を受けている場合には、総務省令で定めるところにより、当該申告書の提出に代えて、当該公的年金等支払者に対し、当該申告書に記載すべき事項を、第三百十七条の三の三第四項に規定する申告書に記載すべき事項と併せて電磁的方法により提供することができる。 <br>5 前項の規定の適用がある場合における第三項の規定の適用については、同項中「申告書が」とあるのは「申告書に記載すべき事項を」と、「公的年金等支払者に受理されたとき」とあるのは「公的年金等支払者が提供を受けたとき」と、「受理された日」とあるのは「提供を受けた日」とする。 <br>(個人の道府県民税の賦課徴収に関する報告等) <br>第四十六条 市町村長は、当該道府県の条例の定めるところにより、道府県知事に対し、個人の道府県民税の納税義務者の数、個人の道府県民税額その他必要な事項を報告するものとする。 <br>2 市町村長は、毎年六月三十日までに、道府県の条例の定めるところにより、道府県知事に対し、毎年五月三十一日現在における個人の道府県民税に係る滞納の状況を報告しなければならない。 <br>3 道府県知事は、必要があると認める場合においては、前二項に規定するものの外、市町村長に対し、当該市町村に係る個人の道府県民税の賦課徴収に関する事項の報告を請求することができる。 <br>4 道府県知事が、市町村長に対し、個人の道府県民税及び市町村民税の賦課徴収に関する書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合においては、市町村長は、関係書類を道府県知事又はその指定する職員に閲覧させ、又は記録させるものとする。 <br>5 道府県知事が、政府に対し、所得割の賦課徴収に関し必要な書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合においては、政府は、関係書類を道府県知事又はその指定する職員に閲覧させ、又は記録させるものとする。この場合において、政府が行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第四条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して当該関係書類を閲覧させ、又は記録させるときは、情報通信の技術の利用における安全性及び信頼性を確保するために必要な基準として総務省令で定める基準に従つて行うものとする。 <br>(個人の道府県民税に係る徴収取扱費の交付) <br>第四十七条 道府県は、市町村が個人の道府県民税の賦課徴収に関する事務を行うために要する費用を補償するため、次に掲げる金額の合計額を、徴収取扱費として市町村に対して交付しなければならない。 <br>一 各年度において賦課決定(既に賦課していた税額を変更するものを除く。)をされた個人の道府県民税の納税義務者の数を政令で定める金額に乗じて得た金額 <br>二 第四十一条第一項の規定によつて市町村が徴収した個人の道府県民税に係る地方団体の徴収金を第十七条又は第十七条の二の規定によつて市町村が還付し、又は充当した場合における当該地方団体の徴収金に係る過誤納金に相当する金額 <br>三 第十七条の四の規定によつて市町村が加算した前号の過誤納金に係る還付加算金に相当する金額 <br>四 第四十一条第一項においてその例によることとされた第三百二十一条第二項の規定によつて市町村が交付した個人の道府県民税の納期前の納付に対する報奨金の額に相当する金額 <br>五 第三十七条の四の規定により控除されるべき額で同条の所得割の額から控除することができなかつた金額を第三百十四条の九第三項の規定により適用される同条第二項の規定によつて市町村が還付し、又は充当した場合における当該控除することができなかつた金額に相当する金額 <br>2 前項に定めるもののほか、同項の徴収取扱費の算定及び交付に関し必要な事項は、当該道府県の条例で定める。 <br>(個人の道府県民税に係る徴収及び滞納処分の特例) <br>第四十八条 第四十六条第二項の規定により市町村長から道府県知事に対し、道府県民税の滞納に関する報告があつた場合には、道府県知事が市町村長の同意を得て、当該報告に係る滞納者の全部又は一部について一年を超えない範囲内で定めた一定の期間に限り、道府県の徴税吏員は、当該滞納に係る道府県民税に係る地方団体の徴収金及びこれとあわせて納付し、又は納入すべき市町村民税に係る地方団体の徴収金について、個人の市町村民税の徴収の例により徴収し、又はこれについて国税徴収法に規定する滞納処分の例により滞納処分をすることができる。 <br>2 市町村長は、前項の滞納者が、同項の報告があつた日の属する年の六月一日以後同項の一定の期間の末日までの間の納期限に係る個人の道府県民税を滞納したときは、その旨を遅滞なく道府県知事に報告するものとする。この場合において、道府県知事が市町村長の同意を得たときは、道府県の徴税吏員は、当該滞納に係る道府県民税に係る地方団体の徴収金及びこれとあわせて納付し、又は納入すべき市町村民税に係る地方団体の徴収金について、同項の一定の期間に限り、同項の規定の例により、同項の地方団体の徴収金とあわせて徴収し、又は滞納処分をすることができる。 <br>3 道府県の徴税吏員は、前二項の規定により徴収し、又は滞納処分をする場合には、当該市町村の徴税吏員から、前二項の規定により道府県の徴税吏員が徴収し、又は滞納処分をする道府県民税及び市町村民税に係る地方団体の徴収金について、徴収の引継ぎを受けるものとし、第一項の一定の期間が経過した場合には、当該市町村の徴税吏員に徴収の引継ぎをするものとする。ただし、当該市町村の徴税吏員又は道府県の徴税吏員は、協議により、滞納処分を続行することができる。 <br>4 市町村の徴税吏員は、第一項の一定の期間中は、同項又は第二項の規定により道府県の徴税吏員が徴収し、又は滞納処分をする道府県民税及び市町村民税に係る地方団体の徴収金については、納税者が納税通知書に記載した納付の場所に納付し、又は特別徴収義務者が市町村長の指定する場所に納入する場合を除くほか、徴収することができないものとし、第一項の一定の期間前に滞納処分に着手したものについて滞納処分をする場合を除くほか、滞納処分をすることができないものとする。 <br>5 市町村は、道府県が第一項又は第二項の規定により滞納に係る道府県民税及び市町村民税に係る地方団体の徴収金を徴収し、又はこれについて滞納処分をする場合には、道府県に協力するものとする。 <br>6 道府県は、第一項又は第二項の規定により徴収し、又は滞納処分をした市町村民税に係る地方団体の徴収金を翌月十日までに、政令で定めるところにより、市町村に払い込むものとする。 <br>7 道府県知事は、第一項の一定の期間の経過後、遅滞なく、市町村長に対し、当該期間中において行つた徴収及び滞納処分の状況を通知しなければならない。 <br>8 前各項の規定は、第四十六条第三項の規定により道府県民税の賦課徴収に関する事項の報告の請求があつた場合において、市町村長から道府県知事に対し、道府県民税の滞納(同条第二項又は第二項の規定による報告に係るものを除く。)に関する報告があつたときについて準用する。この場合において、第二項中「日の属する年の六月一日以後」とあるのは、「日以後」と読み替えるものとする。 <br>9 第三項(前項において準用する場合を含む。)の徴収の引継ぎ及び滞納処分の続行に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>第四十九条 削除 <br>(道府県が行う滞納処分に関する罪等) <br>第五十条 個人の道府県民税の納税者又は特別徴収義務者が第四十八条第一項又は第二項(これらの規定を同条第八項において準用する場合を含む。次項及び第四項において同じ。)の規定による滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠蔽し、損壊し、道府県及び市町村の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 納税者又は特別徴収義務者の財産を占有する第三者が納税者又は特別徴収義務者に第四十八条第一項又は第二項の規定による滞納処分の執行を免れさせる目的で前項の行為をしたときも、同項と同様とする。 <br>3 情を知つて前二項の行為につき納税者若しくは特別徴収義務者又はその財産を占有する第三者の相手方となつた者は、二年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>4 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 第四十八条第一項又は第二項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例により行う道府県の徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者 <br>二 第四十八条第一項又は第二項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例により行う道府県の徴税吏員の同条に規定する帳簿書類の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又はその帳簿書類で偽りの記載若しくは記録をしたものを提示した者 <br>5 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前各項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>6 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第三目 退職所得の課税の特例 <br>(退職所得の課税の特例) <br>第五十条の二 第二十四条第一項第一号の者が退職手当等(所得税法第百九十九条の規定によりその所得税を徴収して納付すべきものに限る。以下本目において同じ。)の支払を受ける場合には、当該退職手当等に係る所得割は、第三十二条、第三十五条及び第三十九条の規定にかかわらず、当該退職手当等に係る所得を他の所得と区分し、本目に規定するところにより、当該退職手当等の支払を受けるべき日の属する年の一月一日現在におけるその者の住所所在の道府県において課する。 <br>(分離課税に係る所得割の課税標準) <br>第五十条の三 分離課税に係る所得割の課税標準は、その年中の退職所得の金額とする。 <br>2 前項の退職所得の金額は、所得税法第三十条第二項に規定する退職所得の金額の計算の例によつて算定する。 <br>(分離課税に係る所得割の税率) <br>第五十条の四 分離課税に係る所得割の税率は、百分の四とする。 <br>(納入申告書の提出) <br>第五十条の五 分離課税に係る所得割の特別徴収義務者は、第四十一条第一項の規定により分離課税に係る所得割を徴収する場合には、総務省令で定める様式によつて、その徴収すべき分離課税に係る所得割の課税標準額、税額その他必要な事項を記載した納入申告書を、第三百二十八条の五第二項又は第三項の規定による納入申告書とあわせて、市町村長に提出しなければならない。 <br>(特別徴収税額) <br>第五十条の六 第四十一条第一項の規定によつて特別徴収義務者が徴収すべき分離課税に係る所得割の額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる税額とする。 <br>一 退職手当等の支払を受ける者が提出した次条第一項の規定による申告書(以下本条及び次条第二項において「退職所得申告書」という。)に、その支払うべきことが確定した年において支払うべきことが確定した他の退職手当等で既に支払がされたもの(次号において「支払済みの他の退職手当等」という。)がない旨の記載がある場合 その支払う退職手当等の金額について第五十条の三及び第五十条の四の規定を適用して計算した税額 <br>二 退職手当等の支払を受ける者が提出した退職所得申告書に、支払済みの他の退職手当等がある旨の記載がある場合 その支払済みの他の退職手当等の金額とその支払う退職手当等の金額との合計額について第五十条の三及び第五十条の四の規定を適用して計算した税額から、その支払済みの他の退職手当等につき第四十一条第一項の規定により徴収された又は徴収されるべき分離課税に係る所得割の額を控除した残額に相当する税額 <br>2 退職手当等の支払を受ける者がその支払を受ける時までに退職所得申告書を提出していないときは、第四十一条第一項の規定によつて特別徴収義務者が徴収すべき分離課税に係る所得割の額は、その支払う退職手当等の金額について第五十条の三及び第五十条の四の規定を適用して計算した税額とする。 <br>3 第一項各号又は前項の規定により第五十条の三の規定を適用する場合における所得税法第三十条第二項の退職所得控除額の計算については、前二項の規定による分離課税に係る所得割を徴収すべき退職手当等を支払うべきことが確定した時の状況によるものとする。 <br>4 所得税法第二百二条の規定は、前三項の規定を適用する場合について準用する。 <br>(退職所得申告書) <br>第五十条の七 退職手当等の支払を受ける者は、その支払を受ける時までに、第三百二十八条の七第一項の規定による申告書とあわせて、次に掲げる事項を記載した申告書を、その退職手当等の支払者を経由して、その退職手当等の支払を受けるべき日の属する年の一月一日現在における住所所在地の市町村長に提出しなければならない。この場合において、第二号に規定する支払済みの他の退職手当等がある旨を記載した申告書を提出するときは、当該申告書に当該支払済みの他の退職手当等につき第五十条の九の規定により交付される特別徴収票を添付しなければならない。 <br>一 その退職手当等の支払者の氏名又は名称 <br>二 前条第一項第一号に規定する支払済みの他の退職手当等があるかどうか並びに当該支払済みの他の退職手当等があるときは当該退職手当等が所得税法第三十条第四項に規定する特定役員退職手当等又は同法第二百一条第一項第一号イに規定する一般退職手当等のいずれに該当するかの別及びその金額 <br>三 前条第三項に規定する退職所得控除額の計算の基礎となる勤続年数 <br>四 その者が所得税法第三十条第五項第三号に掲げる場合に該当するかどうか及びこれに該当するときはその該当する事実 <br>五 その他総務省令で定める事項 <br>2 前項の場合において、退職所得申告書がその提出の際に経由すべき退職手当等の支払者に受理されたときは、その申告書は、その受理された時に同項に規定する市町村長に提出されたものとみなす。 <br>(分離課税に係る所得割の普通徴収税額) <br>第五十条の八 その年において退職手当等の支払を受けた者が第五十条の六第二項に規定する分離課税に係る所得割の額を徴収された又は徴収されるべき場合において、その者のその年中における退職手当等の金額について第五十条の三及び第五十条の四の規定を適用して計算した税額が当該退職手当等につき第四十一条第一項の規定によつてその例によることとされる第三百二十八条の五第二項の規定により徴収された又は徴収されるべき分離課税に係る所得割の額をこえるときは、第四十一条第一項の規定によつて市町村長が普通徴収の方法によつて徴収すべき税額は、そのこえる金額に相当する税額とする。 <br>(特別徴収票) <br>第五十条の九 分離課税に係る所得割の特別徴収義務者は、総務省令で定めるところにより、その年において支払の確定した退職手当等について、その退職手当等の支払を受ける者の各人別に特別徴収票二通を作成し、その退職の日以後一月以内に、第三百二十八条の十四の特別徴収票とあわせて、一通を市町村長に提出し、他の一通を退職手当等の支払を受ける者に交付しなければならない。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。 <br>(政令への委任) <br>第五十条の十 第五十条の二から前条までに定めるもののほか、退職所得の金額の算定及び分離課税に係る所得割の徴収に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>第三款 法人の道府県民税 <br>第一目 税率 <br>(法人税割の税率) <br>第五十一条 法人税割の標準税率は、百分の三・二とする。ただし、標準税率を超える税率で課する場合においても、百分の四・二を超えることができない。 <br>2 法人税割の税率は、第五十三条第一項の規定によつて申告納付するものにあつては同項に規定する法人税額の課税標準の算定期間の末日現在、同条第四項の規定によつて申告納付するものにあつては同項に規定する連結法人税額の課税標準の算定期間の末日現在における税率による。 <br>(法人の均等割の税率) <br>第五十二条 法人の均等割の標準税率は、次の表の上欄に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ当該下欄に定める額とする。 <br>法人の区分 <br>税率 <br>一 次に掲げる法人 <br>イ 法人税法第二条第五号の公共法人及び第二十四条第五項に規定する公益法人等のうち、第二十五条第一項の規定により均等割を課することができないもの以外のもの(同法別表第二に規定する独立行政法人で収益事業を行うものを除く。) <br>ロ 人格のない社団等 <br>ハ 一般社団法人(非営利型法人(法人税法第二条第九号の二に規定する非営利型法人をいう。以下この号において同じ。)に該当するものを除く。)及び一般財団法人(非営利型法人に該当するものを除く。) <br>ニ 保険業法に規定する相互会社以外の法人で資本金の額又は出資金の額を有しないもの(イからハまでに掲げる法人を除く。) <br>ホ 資本金等の額を有する法人(法人税法別表第二に規定する独立行政法人で収益事業を行わないもの及びニに掲げる法人を除く。以下この表において同じ。)で資本金等の額が千万円以下であるもの <br>年額 二万円 <br>二 資本金等の額を有する法人で資本金等の額が千万円を超え一億円以下であるもの <br>年額 五万円 <br>三 資本金等の額を有する法人で資本金等の額が一億円を超え十億円以下であるもの <br>年額 十三万円 <br>四 資本金等の額を有する法人で資本金等の額が十億円を超え五十億円以下であるもの <br>年額 五十四万円 <br>五 資本金等の額を有する法人で資本金等の額が五十億円を超えるもの <br>年額 八十万円 <br>2 法人の均等割の税率は、次の各号に掲げる法人の区分に応じ、当該各号に定める日現在における税率による。 <br>一 次条第一項の規定によつて申告納付する法人 当該法人の同項に規定する法人税額の課税標準の算定期間の末日 <br>二 次条第二項の規定によつて申告納付する法人又は同条第三項の規定によつて納付する法人 これらの法人の同条第二項に規定する連結事業年度開始の日から六月の期間の末日 <br>三 次条第四項の規定によつて申告納付する法人 当該法人の同項に規定する連結法人税額の課税標準の算定期間の末日 <br>四 公共法人等(法人税法第二条第五号の公共法人及び第二十四条第五項に規定する公益法人等で均等割のみを課されるものをいう。) 前年四月一日から三月三十一日までの期間(当該期間中に当該公共法人等が解散(合併による解散を除く。以下次条第二十六項、第二十七項、第二十九項及び第三十二項を除き、この節において同じ。)又は合併により消滅した場合には、前年四月一日から当該消滅した日までの期間)の末日 <br>3 第一項に定める均等割の額は、当該均等割の額に、前項第一号の法人税額の課税標準の算定期間、同項第二号の連結事業年度開始の日から六月の期間若しくは同項第三号の連結法人税額の課税標準の算定期間又は同項第四号の期間中において事務所、事業所又は寮等を有していた月数を乗じて得た額を十二で除して算定するものとする。この場合における月数は、暦に従つて計算し、一月に満たないときは一月とし、一月に満たない端数を生じたときは切り捨てる。 <br>4 第二項第一号に掲げる法人(保険業法に規定する相互会社を除く。)の資本金等の額が、同号に定める日(法人税法第七十一条第一項(同法第七十二条第一項の規定が適用される場合を除く。)又は第百四十四条の三第一項(同法第百四十四条の四第一項の規定が適用される場合を除く。)に規定する申告書を提出する義務があるものにあつては、政令で定める日)現在における資本金の額及び資本準備金の額の合算額又は出資金の額に満たない場合における第一項の規定の適用については、同項の表の第一号ホ中「資本金等の額が」とあるのは「次項第一号に定める日(同法第七十一条第一項(同法第七十二条第一項の規定が適用される場合を除く。)又は第百四十四条の三第一項(同法第百四十四条の四第一項の規定が適用される場合を除く。)に規定する申告書を提出する義務があるものにあつては、第四項に規定する政令で定める日。以下この表において同じ。)現在における資本金の額及び資本準備金の額の合算額又は出資金の額が」と、同表の第二号から第五号までの規定中「資本金等の額が」とあるのは「次項第一号に定める日現在における資本金の額及び資本準備金の額の合算額又は出資金の額が」とする。 <br>5 第二項第二号に掲げる法人(保険業法に規定する相互会社を除く。)の資本金等の額が、政令で定める日現在における資本金の額及び資本準備金の額の合算額又は出資金の額に満たない場合における第一項の規定の適用については、同項の表中「資本金等の額が」とあるのは、「第五項に規定する政令で定める日現在における資本金の額及び資本準備金の額の合算額又は出資金の額が」とする。 <br>6 第二項第三号に掲げる法人(保険業法に規定する相互会社を除く。)の資本金等の額が、同号に定める日現在における資本金の額及び資本準備金の額の合算額又は出資金の額に満たない場合における第一項の規定の適用については、同項の表中「資本金等の額が」とあるのは、「次項第三号に定める日現在における資本金の額及び資本準備金の額の合算額又は出資金の額が」とする。 <br>7 第一項の収益事業の範囲は、政令で定める。 <br>第二目 申告納付並びに更正及び決定 <br>(法人の道府県民税の申告納付) <br>第五十三条 法人税法第七十一条第一項(同法第七十二条第一項の規定が適用される場合を含む。以下この節において同じ。)、第七十四条第一項、第八十八条(同法第百四十五条の五において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)、第八十九条(同法第百四十五条の五において準用する場合を含む。)、第百四十四条の三第一項(同法第百四十四条の四第一項の規定が適用される場合を含む。以下この節において同じ。)又は第百四十四条の六第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人は、当該申告書の提出期限までに、総務省令で定める様式によつて、当該申告書に係る法人税額、これを課税標準として算定した法人税割額(同法第七十一条第一項(同法第七十二条第一項の規定が適用される場合を除く。)、第八十八条又は第百四十四条の三第一項(同法第百四十四条の四第一項の規定が適用される場合を除く。)の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人(以下この条及び第五十七条第一項において「予定申告法人」という。)にあつては、前事業年度(連結事業年度に該当する期間を除く。)の法人税割額を基準として政令で定めるところにより計算した法人税割額又は当該事業年度開始の日の前日の属する連結事業年度の法人税割額を基準として政令で定めるところにより計算した法人税割額(第五十五条第一項において「予定申告に係る法人税割額」という。))、同法第七十一条第一項、第七十四条第一項、第百四十四条の三第一項又は第百四十四条の六第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人にあつては均等割額その他必要な事項を記載した申告書(以下この項において「法人の道府県民税の申告書」という。)をその法人税額の課税標準の算定期間(同法第七十一条第一項、第八十八条又は第百四十四条の三第一項の申告書に係る法人税額にあつては、当該事業年度(連結事業年度に該当する期間を除く。以下この節において同じ。)の開始の日から六月の期間とする。以下法人の道府県民税について同じ。)中において有する事務所、事業所又は寮等所在地の道府県知事に提出し、及びその申告した道府県民税額(当該道府県民税額について既に納付すべきことが確定しているものがある場合においては、これを控除した額)を納付しなければならない。この場合において、同法第七十一条第一項又は第百四十四条の三第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人が、法人の道府県民税の申告書をその提出期限までに提出しなかつたときは、第三十七項の規定の適用がある場合を除き、当該申告書の提出期限において、当該道府県知事に対し、政令で定めるところにより計算した法人税割額及び均等割額を記載した当該申告書の提出があつたものとみなし、当該法人は、当該申告納付すべき期限内にその提出があつたものとみなされる申告書に係る道府県民税に相当する税額の道府県民税を事務所、事業所又は寮等所在の道府県に納付しなければならない。 <br>2 連結法人(普通法人(法人税法第二条第九号に規定する普通法人をいう。第六項及び第三十二項において同じ。)に限る。以下この項において同じ。)は、その連結事業年度(連結子法人(同法第二条第十二号の七に規定する連結子法人をいう。以下この節において同じ。)が同法第四条の五第一項又は第二項(同項第四号及び第五号に係る部分に限る。)の規定により同法第四条の二の承認を取り消された場合(同法第十五条の二第一項に規定する連結親法人事業年度開始の日に当該承認を取り消された場合を除く。)のその取り消された日の前日の属する事業年度(新たに設立された連結子法人のうち適格合併(同法第二条第十二号の八に規定する適格合併をいう。以下この条において同じ。)により設立されたもの以外のものの設立の日の属する事業年度を除く。)を含み、新たに設立された連結法人のうち適格合併により設立されたもの以外のものの設立の日の属する連結事業年度を除く。以下この項及び第三十七項において同じ。)が六月を超える場合には、総務省令で定める様式によつて、当該連結事業年度開始の日から六月を経過した日から二月以内に、前連結事業年度の法人税割額を基準として政令で定めるところにより計算した法人税割額又は当該連結事業年度開始の日の前日の属する事業年度の法人税割額を基準として政令で定めるところにより計算した法人税割額(第五十五条第一項において「予定申告に係る連結法人の法人税割額」という。)、均等割額その他必要な事項を記載した申告書を当該連結事業年度開始の日から六月の期間中において有する事務所、事業所又は寮等所在地の道府県知事に提出し、及びその申告した道府県民税額を納付しなければならない。ただし、前連結事業年度の当該連結法人に係る連結法人税個別帰属支払額(同法第七十一条第一項第一号に規定する連結法人税個別帰属支払額をいう。)を基準として政令で定めるところにより計算した金額若しくは当該連結事業年度開始の日の前日の属する事業年度の法人税の額を基準として政令で定めるところにより計算した金額が十万円以下である場合又はこれらの金額がない場合は、この限りでない。 <br>3 前項の規定によつて申告書を提出すべき法人(同項ただし書の規定の適用を受けるものを除く。以下この項において同じ。)が、前項の申告書をその提出期限までに提出しなかつたときは、第三十七項の規定の適用がある場合を除き、当該申告書の提出期限において、道府県知事に対し、政令で定めるところにより計算した法人税割額及び均等割額を記載した当該申告書の提出があつたものとみなす。この場合においては、当該法人は、当該申告納付すべき期限内にその提出があつたものとみなされる申告書に係る道府県民税に相当する税額の道府県民税を事務所、事業所又は寮等所在の道府県に納付しなければならない。 <br>4 法人税法第八十一条の二十二第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人及び当該法人との間に連結完全支配関係(同法第二条第十二号の七の七に規定する連結完全支配関係をいう。以下この節において同じ。)がある連結子法人(連結申告法人(同法第二条第十六号に規定する連結申告法人をいう。以下この節において同じ。)に限る。)は、当該申告書の提出期限までに、総務省令で定める様式によつて、当該申告書に係る連結法人税額(法人税法その他の法人税に関する法令の規定によつて計算した法人税額(法人税法第八十一条の二十二第一項の規定による申告書に係る法人税額に限る。)をいう。以下この節において同じ。)に係る個別帰属法人税額、これを課税標準として算定した法人税割額、均等割額その他必要な事項を記載した申告書をその連結法人税額の課税標準の算定期間(当該法人の連結事業年度に該当する期間に限る。以下この節において同じ。)中において有する事務所、事業所又は寮等所在地の道府県知事に提出し、及びその申告した道府県民税額(当該道府県民税額について既に納付すべきことが確定しているものがある場合においては、これを控除した額)を納付しなければならない。 <br>5 法人税法第七十一条第一項(同法第七十二条第一項の規定が適用される場合に限る。)若しくは第七十四条第一項の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人又は同法第八十一条の二十二第一項の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人若しくは当該法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(連結申告法人に限る。)について、当該事業年度又は連結事業年度開始の日前九年以内に開始した事業年度において生じた連結適用前欠損金額(同法第五十七条第一項の欠損金額のうちこれらの法人の最初連結事業年度(同法第十五条の二第一項に規定する最初連結事業年度をいう。以下この項から第八項までにおいて同じ。)の開始の日の前日の属する事業年度以前の事業年度において生じたもので、同法第八十一条の九第二項の規定により連結欠損金額(同法第二条第十九号の二に規定する連結欠損金額をいう。以下この項、第十六項及び第十七項において同じ。)とみなされたもの及び同法第八十一条の九第四項の規定により損金の額に算入されたもの以外のものをいう。次項から第八項までにおいて同じ。)又は連結適用前災害損失欠損金額(同法第五十八条第一項の災害損失欠損金額のうちこれらの法人の最初連結事業年度の開始の日の前日の属する事業年度以前の事業年度において生じたもので、同法第八十一条の九第二項の規定により連結欠損金額とみなされたもの及び同条第四項の規定により損金の額に算入されたもの以外のものをいう。次項から第八項までにおいて同じ。)がある場合のこれらの法人が納付すべき当該事業年度分又は連結事業年度分の法人税割の課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額の算定については、第一項、前項、第二十二項又は第二十三項の規定にかかわらず、これらの規定により申告納付すべき当該法人税額の課税標準の算定期間又は当該連結法人税額の課税標準の算定期間に係る法人税割の課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額から、当該法人税額(当該法人税額について租税特別措置法第四十二条の五第五項、第四十二条の六第五項、第四十二条の九第四項、第四十二条の十二の三第五項、第四十二条の十二の四第五項、第六十二条第一項、第六十二条の三第一項若しくは第九項又は第六十三条第一項の規定により加算された金額がある場合には、政令で定める額を控除した額)又は当該個別帰属法人税額(当該個別帰属法人税額について個別帰属特別控除取戻税額等がある場合には、政令で定める額を控除した額)を限度として、控除対象個別帰属調整額を控除するものとする。この場合において、控除対象個別帰属調整額は、前事業年度又は前連結事業年度以前の法人税割の課税標準とすべき法人税額又は個別帰属法人税額について控除されなかつた額に限る。 <br>6 前項に規定する控除対象個別帰属調整額とは、連結適用前欠損金額又は連結適用前災害損失欠損金額に、同項の法人の最初連結事業年度の終了の日(二以上の最初連結事業年度の終了の日がある場合には、当該連結適用前欠損金額又は連結適用前災害損失欠損金額の生じた事業年度後最初の最初連結事業年度の終了の日)における次の各号に掲げる当該法人の区分に応じ、当該各号に定める率を乗じて得た金額をいう。 <br>一 法人税法第八十一条の二十二第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある普通法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人 同法第八十一条の十二第一項に規定する税率に相当する率 <br>二 法人税法第八十一条の二十二第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある協同組合等(同法第二条第七号に規定する協同組合等をいう。第三十二項において同じ。)との間に連結完全支配関係がある連結子法人 同法第八十一条の十二第三項に規定する税率に相当する率 <br>7 第五項の法人を合併法人(合併により被合併法人(合併によりその有する資産及び負債の移転を行つた法人をいう。以下この条において同じ。)から資産及び負債の移転を受けた法人をいう。以下この条において同じ。)とする適格合併が行われた場合又は当該法人との間に法人税法第二条第十二号の七の六に規定する完全支配関係(当該法人による完全支配関係又は同号に規定する相互の関係に限る。以下この条において同じ。)がある他の法人で当該法人が発行済株式若しくは出資の全部若しくは一部を有するものの残余財産が確定した場合において、当該適格合併に係る被合併法人又は当該他の法人(以下この項及び次項において「被合併法人等」という。)の当該適格合併の日前九年以内に開始し、又は当該残余財産の確定の日の翌日前九年以内に開始した事業年度(以下この項において「前九年内事業年度」という。)において生じた連結適用前欠損金額又は連結適用前災害損失欠損金額に係る第五項に規定する控除対象個別帰属調整額(当該被合併法人等が当該控除対象個別帰属調整額(この項の規定により当該被合併法人等の第五項に規定する控除対象個別帰属調整額とみなされたものを含む。)に係る連結適用前欠損金額又は連結適用前災害損失欠損金額の生じた事業年度後最初の最初連結事業年度について同法第八十一条の九第二項の規定の適用がないことを証する書類を添付した法人の道府県民税の確定申告書(第一項の規定によつて提出すべき申告書(同法第七十四条第一項の規定によつて提出すべき法人税の申告書に係るものに限る。)又は第四項の規定によつて提出すべき申告書をいう。以下この条において同じ。)を提出していることその他の政令で定める要件を満たしている場合における当該控除対象個別帰属調整額に限るものとし、第五項の規定により当該被合併法人等の当該適格合併の日前九年以内に開始し、又は当該残余財産の確定の日の翌日前九年以内に開始した事業年度又は連結事業年度の法人税割の課税標準とすべき法人税額又は個別帰属法人税額について控除された額を除く。以下この項において「控除未済個別帰属調整額」という。)があるときは、当該法人の当該適格合併の日の属する事業年度若しくは連結事業年度又は当該残余財産の確定の日の翌日の属する事業年度若しくは連結事業年度(以下この項及び次項において「合併等事業年度等」という。)以後の事業年度又は連結事業年度における第五項の規定の適用については、当該前九年内事業年度に係る控除未済個別帰属調整額(当該他の法人に同法第二条第十四号に規定する株主等(以下この条において「株主等」という。)が二以上ある場合には、当該控除未済個別帰属調整額を当該他の法人の発行済株式又は出資(当該他の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額で除し、これに当該法人の有する当該他の法人の株式又は出資の数又は金額を乗じて計算した金額)は、それぞれ当該控除未済個別帰属調整額に係る前九年内事業年度開始の日の属する当該法人の事業年度又は連結事業年度(当該法人の合併等事業年度等開始の日以後に開始した当該被合併法人等の前九年内事業年度に係る控除未済個別帰属調整額にあつては、当該合併等事業年度等の前事業年度又は前連結事業年度)に係る同項に規定する控除対象個別帰属調整額とみなす。 <br>8 第五項の規定は、同項の法人が連結適用前欠損金額又は連結適用前災害損失欠損金額(前項の規定により当該法人の第五項に規定する控除対象個別帰属調整額とみなされた被合併法人等の同項に規定する控除対象個別帰属調整額に係る連結適用前欠損金額又は連結適用前災害損失欠損金額を除く。)の生じた事業年度後最初の最初連結事業年度について法人税法第八十一条の九第二項の規定の適用がないことを証する書類を添付した法人の道府県民税の確定申告書を提出し、かつ、その後において連続して法人の道府県民税の確定申告書を提出している場合(前項の規定により当該法人の第五項に規定する控除対象個別帰属調整額とみなされたものにつき同項の規定を適用する場合にあつては、合併等事業年度等以後において連続して法人の道府県民税の確定申告書を提出している場合)に限り、適用する。 <br>9 法人税法第七十一条第一項(同法第七十二条第一項の規定が適用される場合に限る。)若しくは第七十四条第一項の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人又は同法第八十一条の二十二第一項の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人若しくは当該法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(連結申告法人に限る。)について、当該事業年度又は連結事業年度開始の日前九年以内に開始した連結事業年度において控除対象個別帰属税額(零(個別帰属特別控除取戻税額等がある場合には、当該個別帰属特別控除取戻税額等)から調整前個別帰属法人税額を差し引いた額であつて、零を超えるものをいう。以下この項から第十一項までにおいて同じ。)が生じた場合におけるこれらの法人が納付すべき当該事業年度分又は連結事業年度分の法人税割の課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額の算定については、第一項、第四項、第二十二項又は第二十三項の規定にかかわらず、これらの規定により申告納付すべき当該法人税額の課税標準の算定期間又は当該連結法人税額の課税標準の算定期間に係る法人税割の課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額から、当該法人税額(当該法人税額について租税特別措置法第四十二条の五第五項、第四十二条の六第五項、第四十二条の九第四項、第四十二条の十二の三第五項、第四十二条の十二の四第五項、第六十二条第一項、第六十二条の三第一項若しくは第九項又は第六十三条第一項の規定により加算された金額がある場合には、政令で定める額を控除した額)又は当該個別帰属法人税額(当該個別帰属法人税額について個別帰属特別控除取戻税額等がある場合には、政令で定める額を控除した額)を限度として、控除対象個別帰属税額を控除するものとする。この場合において、控除対象個別帰属税額は、前事業年度又は前連結事業年度以前の法人税割の課税標準とすべき法人税額又は個別帰属法人税額について控除されなかつた額に限る。 <br>10 前項の法人を合併法人とする適格合併が行われた場合又は当該法人との間に完全支配関係がある他の法人で当該法人が発行済株式若しくは出資の全部若しくは一部を有するものの残余財産が確定した場合において、当該適格合併に係る被合併法人又は当該他の法人(以下この項において「被合併法人等」という。)の当該適格合併の日前九年以内に開始し、又は当該残余財産の確定の日の翌日前九年以内に開始した連結事業年度(以下この項において「前九年内連結事業年度」という。)において控除対象個別帰属税額(当該被合併法人等が当該控除対象個別帰属税額(この項の規定により当該被合併法人等の控除対象個別帰属税額とみなされたものを含む。)の生じた前九年内連結事業年度について法人の道府県民税の確定申告書を提出していることその他の政令で定める要件を満たしている場合における当該控除対象個別帰属税額に限るものとし、前項の規定により当該被合併法人等の当該適格合併の日又は当該残余財産の確定の日の翌日前九年以内に開始した連結事業年度又は事業年度の法人税割の課税標準とすべき個別帰属法人税額又は法人税額について控除された額を除く。以下この項において「控除未済個別帰属税額」という。)が生じたときは、当該法人の当該適格合併の日の属する連結事業年度若しくは事業年度又は当該残余財産の確定の日の翌日の属する連結事業年度若しくは事業年度(以下この項及び次項において「合併等事業年度等」という。)以後の連結事業年度又は事業年度における前項の規定の適用については、当該前九年内連結事業年度において生じた控除未済個別帰属税額(当該他の法人に株主等が二以上ある場合には、当該控除未済個別帰属税額を当該他の法人の発行済株式又は出資(当該他の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額で除し、これに当該法人の有する当該他の法人の株式又は出資の数又は金額を乗じて計算した金額)は、それぞれ当該控除未済個別帰属税額の生じた前九年内連結事業年度開始の日の属する当該法人の連結事業年度又は事業年度(当該法人の合併等事業年度等開始の日以後に開始した当該被合併法人等の前九年内連結事業年度において生じた控除未済個別帰属税額にあつては、当該合併等事業年度等の前連結事業年度又は前事業年度)において生じた控除対象個別帰属税額とみなす。 <br>11 第九項の規定は、同項の法人が控除対象個別帰属税額(前項の規定により当該法人の控除対象個別帰属税額とみなされたものを除く。)の生じた連結事業年度以後において連続して法人の道府県民税の確定申告書を提出している場合(前項の規定により当該法人の控除対象個別帰属税額とみなされたものにつき第九項の規定を適用する場合にあつては、合併等事業年度等以後において連続して法人の道府県民税の確定申告書を提出している場合)に限り、適用する。 <br>12 法人税法第七十一条第一項(同法第七十二条第一項の規定が適用される場合に限る。)、第七十四条第一項、第百四十四条の三第一項(同法第百四十四条の四第一項の規定が適用される場合に限る。)若しくは第百四十四条の六第一項の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人又は同法第八十一条の二十二第一項の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人若しくは当該法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(連結申告法人に限る。)で、当該事業年度開始の日前九年以内に開始した事業年度(同法第八十条第五項又は第百四十四条の十三第十一項に規定する中間期間を含む。)又は当該連結事業年度開始の日前九年以内に開始した事業年度(同法第八十条第五項又は第百四十四条の十三第十一項に規定する中間期間を含む。)において損金の額が益金の額を超えることとなつたため、同法第八十条又は第百四十四条の十三の規定により法人税額の還付を受けたものが納付すべき当該事業年度分又は当該連結事業年度分の法人税割の課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額の算定については、第一項、第四項、第二十二項又は第二十三項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ当該各号に定めるところによるものとする。 <br>一 法人税法第八十条の規定により法人税額の還付を受けた内国法人 第一項、第四項、第二十二項又は第二十三項の規定により申告納付すべき法人税割の課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額から、当該法人税額(当該法人税額について租税特別措置法第四十二条の五第五項、第四十二条の六第五項、第四十二条の九第四項、第四十二条の十二の三第五項、第四十二条の十二の四第五項、第六十二条第一項、第六十二条の三第一項若しくは第九項又は第六十三条第一項の規定により加算された金額がある場合には、政令で定める額を控除した額)又は当該個別帰属法人税額(当該個別帰属法人税額について個別帰属特別控除取戻税額等がある場合には、政令で定める額を控除した額)を限度として、還付を受けた法人税額(以下この項から第十四項までにおいて「内国法人の控除対象還付法人税額」という。)を控除する。この場合において、内国法人の控除対象還付法人税額は、前事業年度又は前連結事業年度以前の法人税割の課税標準とすべき法人税額又は個別帰属法人税額について控除されなかつた額に限る。 <br>二 法人税法第百四十四条の十三の規定により同法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に対する法人税額の還付を受けた外国法人 第一項、第二十二項又は第二十三項の規定により申告納付すべき法人税割の課税標準となる同号イに掲げる国内源泉所得に対する法人税額から、当該法人税額(当該法人税額について租税特別措置法第六十二条第一項、第六十二条の三第一項若しくは第九項又は第六十三条第一項の規定により加算された金額がある場合には、政令で定める額を控除した額)を限度として、還付を受けた法人税額(以下この項から第十四項までにおいて「外国法人の恒久的施設帰属所得に係る控除対象還付法人税額」という。)を控除する。この場合において、外国法人の恒久的施設帰属所得に係る控除対象還付法人税額は、前事業年度以前の法人税割の課税標準とすべき法人税額について控除されなかつた額に限る。 <br>三 法人税法第百四十四条の十三の規定により同法第百四十一条第一号ロに掲げる国内源泉所得に対する法人税額の還付を受けた外国法人 第一項、第二十二項又は第二十三項の規定により申告納付すべき法人税割の課税標準となる同号ロに掲げる国内源泉所得に対する法人税額から、当該法人税額(当該法人税額について租税特別措置法第六十二条第一項、第六十二条の三第一項若しくは第九項又は第六十三条第一項の規定により加算された金額がある場合には、政令で定める額を控除した額)を限度として、還付を受けた法人税額(以下この項から第十四項までにおいて「外国法人の恒久的施設非帰属所得に係る控除対象還付法人税額」という。)を控除する。この場合において、外国法人の恒久的施設非帰属所得に係る控除対象還付法人税額は、前事業年度以前の法人税割の課税標準とすべき法人税額について控除されなかつた額に限る。 <br>13 前項の法人を合併法人とする適格合併が行われた場合又は当該法人との間に完全支配関係がある他の法人で当該法人が発行済株式若しくは出資の全部若しくは一部を有するものの残余財産が確定した場合において、当該適格合併に係る被合併法人又は当該他の法人(以下この項において「被合併法人等」という。)の当該適格合併の日前九年以内に開始し、又は当該残余財産の確定の日の翌日前九年以内に開始した事業年度(法人税法第八十条第五項又は第百四十四条の十三第十一項に規定する中間期間を含む。以下この項において「前九年内事業年度」という。)において損金の額が益金の額を超えることとなつたため、当該被合併法人等が同法第八十条又は第百四十四条の十三の規定により還付を受けた法人税額(当該適格合併に係る合併法人が同法第八十条又は第百四十四条の十三の規定により還付を受けた法人税額で当該被合併法人の当該適格合併の日の前日の属する事業年度に係るものを含み、当該被合併法人等が当該法人税額(この項の規定により当該被合併法人等の内国法人の控除対象還付法人税額、外国法人の恒久的施設帰属所得に係る控除対象還付法人税額又は外国法人の恒久的施設非帰属所得に係る控除対象還付法人税額とみなされたものを含む。)の計算の基礎となつた欠損金額(同法第二条第十九号に規定する欠損金額をいう。次項において同じ。)に係る前九年内事業年度について法人の道府県民税の確定申告書を提出していることその他の政令で定める要件を満たしている場合における当該法人税額に限るものとし、前項の規定により当該被合併法人等の当該適格合併の日又は当該残余財産の確定の日の翌日前九年以内に開始した事業年度又は連結事業年度の法人税割の課税標準とすべき法人税額又は個別帰属法人税額について控除された額を除く。以下この項において「控除未済還付法人税額」という。)があるときは、当該法人の当該適格合併の日の属する事業年度若しくは連結事業年度又は当該残余財産の確定の日の翌日の属する事業年度若しくは連結事業年度(以下この項及び次項において「合併等事業年度等」という。)以後の事業年度又は連結事業年度における前項の規定の適用については、次の各号に掲げる当該法人の区分に応じ、それぞれ当該各号に定めるところによる。 <br>一 内国法人 当該前九年内事業年度に係る控除未済還付法人税額(当該他の法人に株主等が二以上ある場合には、当該控除未済還付法人税額を当該他の法人の発行済株式又は出資(当該他の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額で除し、これに当該法人の有する当該他の法人の株式又は出資の数又は金額を乗じて計算した金額)は、それぞれ当該控除未済還付法人税額に係る前九年内事業年度開始の日の属する当該法人の事業年度又は連結事業年度(当該法人の合併等事業年度等開始の日以後に開始した当該被合併法人等の前九年内事業年度に係る控除未済還付法人税額にあつては、当該合併等事業年度等の前事業年度又は前連結事業年度)に係る内国法人の控除対象還付法人税額とみなす。 <br>二 外国法人 当該前九年内事業年度に係る控除未済還付法人税額(当該他の法人に株主等が二以上ある場合には、当該控除未済還付法人税額を当該他の法人の発行済株式又は出資(当該他の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額で除し、これに当該法人の有する当該他の法人の株式又は出資の数又は金額を乗じて計算した金額)のうち、法人税法第百四十四条の十三(第一項第一号に係る部分に限る。)の規定により還付を受けたものは、それぞれ当該控除未済還付法人税額に係る前九年内事業年度開始の日の属する当該法人の事業年度(当該法人の合併等事業年度等開始の日以後に開始した当該被合併法人等の前九年内事業年度に係る控除未済還付法人税額にあつては、当該合併等事業年度等の前事業年度)に係る外国法人の恒久的施設帰属所得に係る控除対象還付法人税額とみなし、同法第百四十四条の十三(第一項第二号に係る部分に限る。)の規定により還付を受けたものは、それぞれ当該控除未済還付法人税額に係る前九年内事業年度開始の日の属する当該法人の事業年度(当該法人の合併等事業年度等開始の日以後に開始した当該被合併法人等の前九年内事業年度に係る控除未済還付法人税額にあつては、当該合併等事業年度等の前事業年度)に係る外国法人の恒久的施設非帰属所得に係る控除対象還付法人税額とみなす。 <br>14 第十二項の規定は、同項の法人が内国法人の控除対象還付法人税額、外国法人の恒久的施設帰属所得に係る控除対象還付法人税額又は外国法人の恒久的施設非帰属所得に係る控除対象還付法人税額(前項の規定により当該法人に係る内国法人の控除対象還付法人税額、外国法人の恒久的施設帰属所得に係る控除対象還付法人税額又は外国法人の恒久的施設非帰属所得に係る控除対象還付法人税額とみなされたものを除く。)の計算の基礎となつた欠損金額に係る事業年度以後において連続して法人の道府県民税の確定申告書を提出している場合(前項の規定により当該法人に係る内国法人の控除対象還付法人税額、外国法人の恒久的施設帰属所得に係る控除対象還付法人税額又は外国法人の恒久的施設非帰属所得に係る控除対象還付法人税額とみなされたものにつき第十二項の規定を適用する場合にあつては、合併等事業年度等以後において連続して法人の道府県民税の確定申告書を提出している場合)に限り、適用する。 <br>15 法人税法第七十一条第一項(同法第七十二条第一項の規定が適用される場合に限る。)若しくは第七十四条第一項の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人又は同法第八十一条の二十二第一項の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人若しくは当該法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(連結申告法人に限る。)について、当該事業年度又は連結事業年度開始の日前九年以内に開始した連結事業年度(同法第八十一条の三十一第五項に規定する中間期間を含む。)において損金の額が益金の額を超えることとなつたため、これらの法人に同法第八十一条の十八第一項第四号に掲げる金額(以下この項から第十七項までにおいて「控除対象個別帰属還付税額」という。)がある場合のこれらの法人が納付すべき当該事業年度分又は連結事業年度分の法人税割の課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額の算定については、第一項、第四項、第二十二項又は第二十三項の規定にかかわらず、これらの規定により申告納付すべき当該法人税額の課税標準の算定期間又は当該連結法人税額の課税標準の算定期間に係る法人税割の課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額から、当該法人税額(当該法人税額について租税特別措置法第四十二条の五第五項、第四十二条の六第五項、第四十二条の九第四項、第四十二条の十二の三第五項、第四十二条の十二の四第五項、第六十二条第一項、第六十二条の三第一項若しくは第九項又は第六十三条第一項の規定により加算された金額がある場合には、政令で定める額を控除した額)又は当該個別帰属法人税額(当該個別帰属法人税額について個別帰属特別控除取戻税額等がある場合には、政令で定める額を控除した額)を限度として、控除対象個別帰属還付税額を控除するものとする。この場合において、控除対象個別帰属還付税額は、前事業年度又は前連結事業年度以前の法人税割の課税標準とすべき法人税額又は個別帰属法人税額について控除されなかつた額に限る。 <br>16 前項の法人を合併法人とする適格合併が行われた場合又は当該法人との間に完全支配関係がある他の法人で当該法人が発行済株式若しくは出資の全部若しくは一部を有するものの残余財産が確定した場合において、当該適格合併に係る被合併法人又は当該他の法人(以下この項において「被合併法人等」という。)の当該適格合併の日前九年以内に開始し、又は当該残余財産の確定の日の翌日前九年以内に開始した連結事業年度(法人税法第八十一条の三十一第五項に規定する中間期間を含む。以下この項において「前九年内連結事業年度」という。)において損金の額が益金の額を超えることとなつたため、当該被合併法人等に控除対象個別帰属還付税額(当該被合併法人等が当該控除対象個別帰属還付税額(この項の規定により当該被合併法人等の控除対象個別帰属還付税額とみなされたものを含む。)の計算の基礎となつた連結欠損金額に係る前九年内連結事業年度について法人の道府県民税の確定申告書を提出していることその他の政令で定める要件を満たしている場合における当該控除対象個別帰属還付税額に限るものとし、前項の規定により当該被合併法人等の当該適格合併の日又は当該残余財産の確定の日の翌日前九年以内に開始した連結事業年度又は事業年度の法人税割の課税標準とすべき個別帰属法人税額又は法人税額について控除された額を除く。以下この項において「控除未済個別帰属還付税額」という。)があるときは、当該法人の当該適格合併の日の属する連結事業年度若しくは事業年度又は当該残余財産の確定の日の翌日の属する連結事業年度若しくは事業年度(以下この項及び次項において「合併等事業年度等」という。)以後の連結事業年度又は事業年度における前項の規定の適用については、当該前九年内連結事業年度に係る控除未済個別帰属還付税額(当該他の法人に株主等が二以上ある場合には、当該控除未済個別帰属還付税額を当該他の法人の発行済株式又は出資(当該他の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額で除し、これに当該法人の有する当該他の法人の株式又は出資の数又は金額を乗じて計算した金額)は、それぞれ当該控除未済個別帰属還付税額に係る前九年内連結事業年度開始の日の属する当該法人の連結事業年度又は事業年度(当該法人の合併等事業年度等開始の日以後に開始した当該被合併法人等の前九年内連結事業年度に係る控除未済個別帰属還付税額にあつては、当該合併等事業年度等の前連結事業年度又は前事業年度)に係る控除対象個別帰属還付税額とみなす。 <br>17 第十五項の規定は、同項の法人が控除対象個別帰属還付税額(前項の規定により当該法人の控除対象個別帰属還付税額とみなされたものを除く。)の計算の基礎となつた連結欠損金額に係る連結事業年度以後において連続して法人の道府県民税の確定申告書を提出している場合(前項の規定により当該法人の控除対象個別帰属還付税額とみなされたものにつき第十五項の規定を適用する場合にあつては、合併等事業年度等以後において連続して法人の道府県民税の確定申告書を提出している場合)に限り、適用する。 <br>18 第五項、第九項、第十二項及び第十五項の規定による法人税額又は個別帰属法人税額からの控除については、まず第五項及び第九項の規定による控除をし、次に第十二項及び第十五項の規定による控除をするものとする。 <br>19 前条第二項第四号に掲げる公共法人等は、総務省令で定める様式によつて、毎年四月三十日までに、同号の期間中の事実に基づいて算定した均等割額を記載した申告書を、当該期間中において有する事務所、事業所又は寮等所在地の道府県知事に提出し、及びその申告した均等割額を納付しなければならない。 <br>20 法人税法第七十四条第一項又は第百四十四条の六第一項の規定による申告書に係る法人税額又は同法第八十一条の二十二第一項の規定による申告書に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額(修正申告書の提出があつた場合においては、当該申告書に係る法人税額又は当該申告書に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額をいい、更正又は決定があつた場合においては、当該更正若しくは決定に係る法人税額又は当該更正若しくは決定に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額をいう。第三百二十一条の八第二十項において同じ。)に基づいて算定した道府県民税額が、同法第七十一条第一項又は第百四十四条の三第一項の規定による申告書に係る法人税額(修正申告書の提出があつた場合においては、当該申告書に係る法人税額をいい、更正又は決定があつた場合においては、当該更正又は決定に係る法人税額をいう。第三百二十一条の八第二十項において同じ。)に基づいて算定して申告納付し、若しくは申告納付すべき道府県民税額(予定申告法人にあつては、第一項に基づいて計算して申告納付し、又は申告納付すべき道府県民税額)若しくは第二項に基づいて計算して申告納付し、若しくは申告納付すべき道府県民税額(以下この項及び第五十五条第五項において「道府県民税の中間納付額」という。)に満たないとき、又はないときは、道府県は、政令で定めるところにより、その満たない金額に相当する道府県民税の中間納付額若しくは道府県民税の中間納付額の全額を還付し、又は未納に係る地方団体の徴収金に充当するものとする。 <br>21 第一項、第四項、第十九項及び第二十三項の規定によつて申告書を提出すべき法人は、当該申告書(第一項後段の規定により提出があつたものとみなされた申告書を除く。)の提出期限後においても、第五十五条第四項の規定による更正又は決定の通知があるまでは、第一項、第四項、第十九項及び第二十三項の規定によつて申告書を提出し、並びにその申告した道府県民税額を納付することができる。 <br>22 第一項、第二項、第四項、第十九項、前項若しくはこの項の規定によつて申告書を提出した法人又は第五十五条の規定による更正若しくは決定を受けた法人は、次の各号のいずれかに該当する場合には、次項に該当する場合を除くほか、遅滞なく、総務省令で定める様式によつて、当該申告書を提出し又は当該更正若しくは決定をした道府県知事に、当該申告書に記載し又は当該更正若しくは決定に係る通知書に記載された第二十条の九の三第六項に規定する課税標準等又は税額等を修正する申告書を提出し、及びその申告により増加した道府県民税額を納付しなければならない。 <br>一 先の申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載し、又は当該更正若しくは決定により納付すべきものとして当該更正若しくは決定に係る通知書に記載された道府県民税額に不足額があるとき。 <br>二 先の申告書に納付すべき道府県民税額を記載しなかつた場合又は納付すべき道府県民税額がない旨の更正を受けた場合において、その納付すべき道府県民税額があるとき。 <br>23 第一項、第二項又は第四項の法人が法人税に係る修正申告書を提出し、又は法人税に係る更正若しくは決定の通知を受けたこと(当該法人が連結子法人である場合又は連結子法人であつた場合にあつては、当該法人との間に連結完全支配関係がある連結親法人(法人税法第二条第十二号の六の七に規定する連結親法人をいう。以下この節において同じ。)若しくは連結完全支配関係があつた連結親法人が法人税に係る修正申告書を提出し、又は法人税に係る更正若しくは決定の通知を受けたこと)により、当該法人が前項各号のいずれかに該当することとなつた場合においては、当該法人は、当該修正申告によつて増加した法人税額若しくは連結法人税額又は当該更正若しくは決定によつて納付すべき法人税額若しくは連結法人税額を納付すべき日までに、同項の規定によつて申告納付しなければならない。 <br>24 道府県は、内国法人又は外国法人が、外国の法令により課される法人税若しくは地方法人税又は道府県民税若しくは市町村民税の法人税割に相当する税(外国法人にあつては、法人税法第百三十八条第一項第一号に掲げる国内源泉所得につき外国の法令により課されるものに限る。以下この項において「外国の法人税等」という。)を課された場合において、当該外国の法人税等の額のうち法人税法第六十九条第一項の控除限度額若しくは同法第百四十四条の二第一項の控除限度額又は同法第八十一条の十五第一項の連結控除限度個別帰属額及び地方法人税法(平成二十六年法律第十一号)第十二条第一項の控除の限度額で政令で定めるもの若しくは同条第三項の控除の限度額で政令で定めるもの又は同条第二項の控除の限度額で政令で定めるものの合計額を超える額があるときは、政令で定めるところにより計算した額を限度として、政令で定めるところにより、当該超える金額(政令で定める金額に限る。)を第一項(予定申告法人に係るものを除く。)、第四項又は前二項の規定により申告納付すべき法人税割額(外国法人にあつては、法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に対する法人税額を課税標準として課するものに限る。)から控除するものとする。 <br>25 法人税法第七十四条第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人又は同法第八十一条の二十二第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人若しくは当該法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(連結申告法人に限る。)の各事業年度又は各連結事業年度の開始の日前に開始した事業年度又は連結事業年度(当該各事業年度又は当該各連結事業年度の終了の日以前に行われた当該法人を合併法人とする適格合併に係る被合併法人の当該適格合併の日前に開始した事業年度又は連結事業年度を含む。)の法人税割につき道府県知事が法人税に関する法律の規定によつて更正された法人税額又は連結法人税額に係る個別帰属法人税額に基づいて第五十五条第一項又は第三項の規定によつて更正をした場合において、当該更正につき第三十一項の規定の適用があつたときは、当該更正に係る同項に規定する仮装経理法人税割額(既に第三十二項又は第三十五項の規定により還付すべきこととなつた金額及びこの項の規定により控除された金額を除く。)は、当該各事業年度又は当該各連結事業年度(当該更正の日(当該更正が当該各事業年度又は当該各連結事業年度の終了の日前に行われた当該法人を合併法人とする適格合併に係る被合併法人の当該合併の日前に開始した事業年度又は連結事業年度の法人税割につき当該適格合併の日前にしたものである場合には、当該適格合併の日)以後に終了する事業年度又は連結事業年度に限る。)の法人税割額から控除するものとする。 <br>26 道府県は、当該道府県内に事務所又は事業所を有する法人について、租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律第七条第一項に規定する合意に基づき国税通則法第二十四条又は第二十六条の規定による更正が行われた場合において、当該更正に係る法人税額に基づいて道府県知事が第五十五条第一項又は第三項の規定による更正をしたことに伴い、第十七条又は第五十五条第五項の規定により還付することとなる金額(以下この項及び第二十八項において「法人税額に係る租税条約の実施に係る還付すべき金額」という。)が生ずるときは、当該更正があつた日が当該更正に係る更正の請求があつた日の翌日から起算して三月を経過した日以後である場合を除き、第十七条、第十七条の二、第十七条の四及び第五十五条第五項の規定にかかわらず、法人税額に係る租税条約の実施に係る還付すべき金額を当該更正の日の属する事業年度又は連結事業年度開始の日から一年以内に開始する各事業年度又は各連結事業年度(当該更正の日後に当該法人が適格合併により解散をした場合の当該適格合併に係る合併法人の当該合併の日以後に終了する各事業年度又は各連結事業年度を含む。)の法人税割額(法人税法第七十四条第一項若しくは第百四十四条の六第一項の規定によつて申告書を提出すべき事業年度に係る法人税額又は同法第八十一条の二十二第一項の規定によつて申告書を提出すべき連結事業年度に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額を課税標準として算定した法人税割額(その法人税額の課税標準の算定期間又はその連結法人税額の課税標準の算定期間中において既に納付すべきことが確定している法人税割額がある場合には、これを控除した額)に限る。)から順次控除するものとする。 <br>27 道府県は、当該道府県内に事務所又は事業所を有する法人について、租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律第七条第一項に規定する合意に基づき国税通則法第二十四条又は第二十六条の規定による更正が行われた場合において、当該更正に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額に基づいて道府県知事が第五十五条第一項又は第三項の規定による更正をしたことに伴い、第十七条又は第五十五条第五項の規定により還付することとなる金額(以下この項及び次項において「個別帰属法人税額に係る租税条約の実施に係る還付すべき金額」という。)が生ずるときは、当該更正があつた日が当該更正に係る更正の請求があつた日の翌日から起算して三月を経過した日以後である場合を除き、第十七条、第十七条の二、第十七条の四及び第五十五条第五項の規定にかかわらず、個別帰属法人税額に係る租税条約の実施に係る還付すべき金額を当該更正の日の属する連結事業年度又は事業年度開始の日から一年以内に開始する各連結事業年度又は各事業年度(当該更正の日後に当該法人が適格合併により解散をした場合の当該適格合併に係る合併法人の当該合併の日以後に終了する各連結事業年度又は各事業年度を含む。)の法人税割額(法人税法第八十一条の二十二第一項の規定によつて申告書を提出すべき連結事業年度に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額又は同法第七十四条第一項の規定によつて申告書を提出すべき事業年度に係る法人税額を課税標準として算定した法人税割額(その連結法人税額の課税標準の算定期間又はその法人税額の課税標準の算定期間中において既に納付すべきことが確定している法人税割額がある場合には、これを控除した額)に限る。)から順次控除するものとする。 <br>28 第二十六項に規定する国税通則法第二十四条若しくは第二十六条の規定による更正に伴い当該更正に係る事業年度後の各事業年度の法人税額若しくは各連結事業年度の連結法人税額を減少させる更正があつた場合又は前項に規定する同法第二十四条若しくは第二十六条の規定による更正に伴い当該更正に係る連結事業年度後の各連結事業年度の連結法人税額若しくは各事業年度の法人税額を減少させる更正があつた場合において、これらの更正に係る法人税額又はこれらの更正に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額に基づいて道府県知事が第五十五条第一項又は第三項の規定による更正をしたことに伴い、第十七条又は第五十五条第五項の規定により還付することとなる金額が生ずるときは、当該金額は、法人税額に係る租税条約の実施に係る還付すべき金額又は個別帰属法人税額に係る租税条約の実施に係る還付すべき金額とみなして、第二十六項又は前項の規定を適用する。 <br>29 前三項の規定は、第二十六項又は第二十七項の法人が適格合併により解散をした後に、当該法人に係る第二十六項若しくは第二十七項に規定する第五十五条第一項若しくは第三項の規定による更正又は前項に規定する第五十五条第一項若しくは第三項の規定による更正があつた場合について準用する。この場合において、第二十六項又は第二十七項中「当該更正の日の」とあるのは「当該法人を被合併法人とする適格合併に係る合併法人の当該更正の日の」と、「当該法人が」とあるのは「当該合併法人が当該合併法人を被合併法人とする」と読み替えるものとする。 <br>30 第二十四項及び第二十五項の規定並びに第二十六項及び第二十七項(これらの規定を第二十八項(前項において準用する場合を含む。)においてみなして適用する場合及び前項において準用する場合を含む。以下この項及び第三十六項において同じ。)の規定による法人税割額からの控除については、まず第二十四項の規定による控除をし、次に第二十五項の規定による控除並びに第二十六項及び第二十七項の規定による控除の順序に控除をするものとする。 <br>31 道府県知事が法人税法第百三十五条第一項又は第五項に規定する更正に係る法人税額又は連結法人税額に係る個別帰属法人税額に基づいて第五十五条第一項又は第三項の規定によつて更正をした場合(次項及び第三十三項において「道府県知事が仮装経理に基づく過大申告に係る更正をした場合」という。)は、当該更正に係る事業年度又は連結事業年度の法人税割として納付された金額のうち当該更正により減少する部分の金額で政令で定めるもの(以下この条において「仮装経理法人税割額」という。)は、第十七条、第十七条の二、第十七条の四及び第五十五条第五項の規定にかかわらず、次項又は第三十五項の規定の適用がある場合のこれらの規定により還付すべきこととなつた金額を除き、還付しないものとし、又は当該更正を受けた法人の未納に係る地方団体の徴収金に充当しないものとする。 <br>32 道府県知事が仮装経理に基づく過大申告に係る更正をした場合の当該更正の日の属する事業年度又は連結事業年度の開始の日(当該更正が適格合併に係る被合併法人の法人税割額について当該適格合併の日前にされたものである場合には、当該被合併法人の当該更正の日の属する事業年度又は連結事業年度の開始の日)から五年を経過する日の属する事業年度又は連結事業年度の法人の道府県民税の確定申告書の提出期限(当該更正の日から当該五年を経過する日の属する事業年度又は当該五年を経過する日の属する連結事業年度の終了の日までの間に当該更正を受けた法人につき次の各号に掲げる事実が生じたときは、当該各号に定める提出期限)が到来した場合(当該提出期限までに当該提出期限に係る法人の道府県民税の確定申告書の提出がなかつた場合にあつては、当該提出期限後の当該法人の道府県民税の確定申告書の提出又は当該法人の道府県民税の確定申告書に係る事業年度若しくは連結事業年度の法人税割についての第五十五条第二項の規定による決定があつた場合)には、道府県知事は、当該更正を受けた法人に対し、政令で定めるところにより、当該更正に係る仮装経理法人税割額(既にこの項又は第三十五項の規定により還付すべきこととなつた金額及び第二十五項の規定により控除された金額を除く。)を還付し、又は当該更正を受けた法人の未納に係る地方団体の徴収金に充当するものとする。 <br>一 残余財産が確定したこと その残余財産の確定の日の属する事業年度の法人の道府県民税の確定申告書の提出期限 <br>二 合併による解散(適格合併による解散を除く。)をしたこと その合併の日の前日の属する事業年度の法人の道府県民税の確定申告書の提出期限 <br>三 破産手続開始の決定による解散をしたこと その破産手続開始の決定の日の属する事業年度の法人の道府県民税の確定申告書の提出期限 <br>四 普通法人又は協同組合等が法人税法第二条第六号に規定する公益法人等に該当することとなつたこと その該当することとなつた日の前日の属する事業年度の法人の道府県民税の確定申告書の提出期限 <br>33 道府県知事が仮装経理に基づく過大申告に係る更正をした場合において、当該更正を受けた法人について次に掲げる事実が生じたときは、当該事実が生じた日以後一年以内に、道府県知事に対し、当該更正に係る仮装経理法人税割額(既に前項又は第三十五項の規定により還付すべきこととなつた金額及び第二十五項の規定により控除された金額を除く。次項及び第三十五項において同じ。)の還付を請求することができる。 <br>一 更生手続開始の決定があつたこと。 <br>二 再生手続開始の決定があつたこと。 <br>三 前二号に掲げる事実に準ずる事実として政令で定める事実 <br>34 前項の規定による還付の請求をしようとする法人は、その還付を受けようとする仮装経理法人税割額、その計算の基礎その他総務省令で定める事項を記載した請求書を道府県知事に提出しなければならない。 <br>35 道府県知事は、前項の請求書の提出があつた場合には、その請求に係る事実その他必要な事項について調査し、その調査したところにより、その請求をした法人に対し、政令で定めるところにより、仮装経理法人税割額を還付し、若しくは当該法人の未納に係る地方団体の徴収金に充当し、又は請求の理由がない旨を書面により通知するものとする。 <br>36 第二十六項又は第二十七項の規定により控除されるべき額でこれらの規定により控除することができなかつた金額があるときは、道府県は、政令で定めるところにより、これらの規定の適用を受ける法人に対しその控除することができなかつた金額を還付し、又は当該法人の未納に係る地方団体の徴収金に充当するものとする。 <br>37 法人税法第七十一条第一項若しくは第百四十四条の三第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人又は第二項の規定によつて申告書を提出すべき法人は、その法人税額の課税標準の算定期間又はその連結事業年度開始の日から六月の期間中において当該法人の寮等のみが所在する道府県に対しては、第一項(同法第七十一条第一項又は第百四十四条の三第一項に係る部分に限る。)又は第二項の規定にかかわらず、当該法人税額の課税標準の算定期間又は当該連結事業年度開始の日から六月の期間に係る均等割額について申告納付をすることを要しない。 <br>38 第一項前段に規定する法人のうち法人税法第七十四条第一項又は第百四十四条の六第一項の規定による法人税に係る申告書を提出する義務がある法人は、同法第七十五条の二第一項(同法第百四十四条の八において準用する場合を含む。第四十二項及び第六十五条第一項において同じ。)の規定により当該申告書の提出期限が延長された場合(同法第七十五条の二第八項(同法第百四十四条の八において準用する場合を含む。)において準用する同法第七十五条第五項の規定により当該提出期限の延長がされたものとみなされた場合を含む。)、同法第七十五条の二第五項(同法第百四十四条の八において準用する場合を含む。)の規定により当該申告書の提出期限の延長の処分についての取消し若しくは変更の処分があつた場合又は同法第七十五条の二第七項(同法第百四十四条の八において準用する場合を含む。)の規定により同項の届出書を提出した場合には、総務省令で定めるところにより、その旨を道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)に届け出なければならない。 <br>39 第四項に規定する法人のうち法人税法第八十一条の二十二第一項の規定による法人税に係る申告書を提出する義務がある法人が、同法第八十一条の二十四第一項の規定により当該申告書の提出期限が延長された場合(同条第三項において準用する同法第七十五条第五項の規定により当該提出期限の延長がされたものとみなされた場合を含む。)、同法第八十一条の二十四第二項において準用する同法第七十五条の二第五項の規定により当該申告書の提出期限の延長の処分についての取消し若しくは変更の処分があつた場合又は同法第八十一条の二十四第二項において準用する同法第七十五条の二第七項の規定により同項の届出書を提出した場合には、当該法人及び当該法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(当該法人が同法第八十一条の二十四第一項の規定の適用を受けている期間内に同法第四条の三第十項又は第十一項の規定により同法第四条の二の承認があつたものとみなされた法人を含む。)は、総務省令で定めるところにより、その旨を道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)に届け出なければならない。 <br>40 二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事は、当該法人から前二項の規定による届出があつた場合には、その旨を関係道府県知事に通知しなければならない。 <br>41 第三十八項若しくは第三十九項の届出又は前項の通知を受けた道府県知事は、その旨を当該道府県の区域内の関係市町村長に通知しなければならない。 <br>42 法人税法第七十四条第一項又は第百四十四条の六第一項の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人で同法第七十五条の二第一項の規定の適用を受けているものについて、同条第九項(同法第百四十四条の八において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定の適用がある場合には、同法第七十五条の二第九項の規定の適用に係る当該申告書に係る法人税額の課税標準の算定期間に限り、当該法人税額を課税標準として算定した法人税割額及びこれと併せて納付すべき均等割額については、当該法人税額について同条第一項の規定の適用がないものとみなして、第二十条の五の二の規定を適用することができる。 <br>43 法人税法第八十一条の二十二第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人で同法第八十一条の二十四第一項の規定の適用を受けているものが、同条第四項の規定の適用を受ける場合には、当該法人及び当該法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(連結申告法人に限る。)については、同項の規定の適用に係る当該申告書に係る連結法人税額の課税標準の算定期間に限り、当該連結法人税額に係る個別帰属法人税額を課税標準として算定した法人税割額及びこれと併せて納付すべき均等割額については、当該連結法人税額について同条第一項の規定の適用がないものとみなして、第二十条の五の二の規定を適用することができる。 <br>44 法人税割の課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額から控除すべき金額の計算に関する事項、その控除の手続その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(更正の請求の特例) <br>第五十三条の二 前条第一項、第二項、第四項又は第二十二項の申告書を提出した法人は、当該申告書に係る法人税割額の計算の基礎となつた法人税の額について国の税務官署の更正を受けたこと(同条第二項又は第四項の申告書を提出した法人が連結子法人の場合にあつては、当該連結子法人との間に連結完全支配関係がある連結親法人又は連結完全支配関係があつた連結親法人が法人税の額について国の税務官署の更正を受けたこと)に伴い当該申告書に係る法人税割額の課税標準となる法人税額若しくは個別帰属法人税額又は法人税割額が過大となる場合には、国の税務官署が当該更正の通知をした日から二月以内に限り、総務省令の定めるところにより、道府県知事に対し、当該法人税額若しくは個別帰属法人税額又は法人税割額につき、更正の請求をすることができる。この場合においては、第二十条の九の三第三項に規定する更正請求書には、同項に規定する事項のほか、国の税務官署が当該更正の通知をした日を記載しなければならない。 <br>(法人の道府県民税に係る故意不申告の罪) <br>第五十三条の三 正当な事由がなくて第五十三条第一項、第二項、第四項又は第十九項の規定による申告書を当該各項に規定する申告書の提出期限内に提出しなかつた場合においては、法人の代表者(人格のない社団等の管理人及び法人課税信託の受託者である個人を含む。)、代理人、使用人その他の従業者でその違反行為をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。 <br>2 法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務又は財産に関して、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(法人の道府県民税に係る虚偽の申告に関する罪) <br>第五十四条 第五十三条第一項に規定する法人税法第七十一条第一項の規定による法人税に係る申告書(同法第七十二条第一項各号に掲げる事項を記載したものに限る。)又は同法第百四十四条の三第一項の規定による法人税に係る申告書(同法第百四十四条の四第一項各号に掲げる事項を記載したものに限る。)を提出する義務がある法人が第五十三条第一項の申告書又はこれに係る同条第二十二項の申告書に虚偽の記載をして提出した場合において、法人の代表者(法人課税信託の受託者である個人を含む。)、代理人、使用人その他の従業者でその違反行為をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>2 法人の代表者又は代理人、使用人その他の従業者がその法人の業務に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>(法人の道府県民税の更正及び決定) <br>第五十五条 道府県知事は、第五十三条の規定による申告書の提出があつた場合において、当該申告に係る法人税額若しくは個別帰属法人税額若しくはこれらを課税標準として算定した法人税割額がその調査によつて、法人税に関する法律の規定によつて申告し、修正申告し、更正され、若しくは決定された法人税額(「確定法人税額」という。以下この項から第三項までにおいて同じ。)若しくは法人税に関する法律の規定によつて申告し、修正申告し、更正され、若しくは決定された連結法人税額に係る個別帰属法人税額(「確定個別帰属法人税額」という。以下この項から第三項までにおいて同じ。)若しくはこれらを課税標準として算定すべき法人税割額と異なることを発見したとき、当該申告に係る予定申告に係る法人税割額若しくは予定申告に係る連結法人の法人税割額が同条第一項若しくは第二項に基づいて計算した額と異なることを発見したとき、第五十八条の規定によつて確定法人税額若しくは確定個別帰属法人税額の分割の基準となる従業者数が修正されたとき、当該申告に係る均等割額がその調査したところと異なることを発見したとき、又は当該申告に係る法人税割額から控除されるべき額がその調査したところと異なることを発見したときは、これを更正するものとする。 <br>2 道府県知事は、納税者が第五十三条第一項、第四項又は第十九項の規定による申告書を提出しなかつた場合(同条第一項後段の規定の適用を受ける場合を除く。)においては、その調査によつて、申告すべき確定法人税額又は確定個別帰属法人税額並びに法人税割額及び均等割額を決定するものとする。 <br>3 道府県知事は、第一項若しくはこの項の規定による更正又は前項の規定による決定をした場合において、当該更正若しくは決定をした法人税額若しくは個別帰属法人税額若しくは法人税割額がその調査によつて、確定法人税額若しくは確定個別帰属法人税額若しくはこれらを課税標準として算定すべき法人税割額と異なることを発見したとき、当該更正若しくは決定をした均等割額がその調査したところと異なることを発見したとき、又は当該更正若しくは決定をした法人税割額から控除されるべき額がその調査したところと異なることを発見したときは、これを更正するものとする。 <br>4 道府県知事は、前三項の規定によつて更正し、又は決定した場合においては、遅滞なく、これを納税者に通知しなければならない。 <br>5 第五十三条第二十項の規定は、第一項から第三項までの規定によつて更正し、又は決定した道府県民税額が、当該事業年度分又は当該連結事業年度分に係る道府県民税の中間納付額に満たない場合について準用する。 <br>(租税条約に基づく申立てが行われた場合における法人の道府県民税の徴収猶予) <br>第五十五条の二 道府県知事は、法人が法人税法第百三十九条第一項に規定する条約(以下この節において「租税条約」という。)の規定に基づき国税庁長官に対し当該租税条約に規定する申立て(租税特別措置法第六十六条の四第一項、第六十六条の四の三第一項又は第六十七条の十八第一項の規定の適用がある場合の申立てに限る。以下この項において同じ。)をした場合(次条において「国税庁長官に対する申立てが行われた場合」という。)又は租税条約の我が国以外の締約国若しくは締約者(以下この節において「条約相手国等」という。)の権限ある当局に対し当該租税条約に規定する申立てをし、かつ、条約相手国等の権限ある当局から当該条約相手国等との間の租税条約に規定する協議(以下この節において「相互協議」という。)の申入れがあつた場合(次条において「条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合」という。)には、これらの申立てをした者の申請に基づき、これらの申立てに係る租税特別措置法第六十六条の四第二十一項第一号(同法第六十六条の四の三第十四項及び第六十七条の十八第十三項において準用する場合を含む。以下この項及び次条第一項において同じ。)に掲げる更正決定に係る法人税額(これらの申立てに係る相互協議の対象となるものに限る。以下この項及び次条において同じ。)に基づいて第五十三条第二十三項の規定により申告納付すべき法人税割額又は当該更正決定に係る法人税額に基づいて道府県知事が前条第一項若しくは第二項の規定により更正若しくは決定をした場合における当該更正若しくは決定により納付すべき法人税割額を限度として、第五十三条第二十三項又は第五十六条第一項の規定による納付すべき日又は納期限(当該申請が当該納付すべき日又は納期限後であるときは、当該申請の日とする。)から国税庁長官と当該条約相手国等の権限ある当局との間の合意に基づく国税通則法第二十六条の規定による更正に係る法人税額に基づいて道府県知事が前条第一項又は第三項の規定により更正をした場合における当該更正があつた日(当該合意がない場合その他の政令で定める場合には、政令で定める日)の翌日から一月を経過する日までの期間(第五項において「徴収の猶予期間」という。)に限り、その徴収を猶予することができる。ただし、当該申請を行う者につき当該申請の時において当該法人税割額又はこれらの申立てに係る租税特別措置法第六十六条の四第二十一項第一号に掲げる更正決定に係る法人税額の課税標準とされた所得に基づいて第七十二条の三十三第三項の規定により申告納付すべき所得割額若しくは付加価値割額若しくは当該更正決定に係る法人税額の課税標準とされた所得に基づいて道府県知事が第七十二条の三十九第一項若しくは第二項若しくは第七十二条の四十一の二第一項若しくは第二項の規定により更正若しくは決定をした場合における当該更正若しくは決定により納付すべき所得割額若しくは付加価値割額以外の当該道府県の地方税の滞納がある場合は、この限りでない。 <br>2 道府県知事は、前項の規定による徴収の猶予(以下この条において「徴収の猶予」という。)をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保で第十六条第一項各号に掲げるものを、政令で定めるところにより徴さなければならない。ただし、その猶予に係る税額が百万円以下である場合、その猶予の期間が三月以内である場合又は担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。 <br>3 第十五条の二の二、第十五条の二の三、第十六条の二第一項から第三項まで及び第十八条の二第四項の規定は徴収の猶予について、第十一条、第十六条第二項及び第三項、第十六条の二第四項並びに第十六条の五第一項及び第二項の規定は前項の規定による担保について、それぞれ準用する。 <br>4 徴収の猶予を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、道府県知事は、その徴収の猶予を取り消すことができる。この場合においては、第十五条の三第二項及び第三項の規定を準用する。 <br>一 第一項の申立てを取り下げたとき。 <br>二 第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その者がその猶予に係る法人税割額を猶予期間内に完納することができないと認められるとき。 <br>三 前項において準用する第十六条第三項の規定による担保の提供又は変更その他担保を確保するため必要な行為に関する道府県知事の求めに応じないとき。 <br>四 新たにその猶予に係る法人税割額以外の当該道府県に係る地方団体の徴収金を滞納したとき(道府県知事がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)。 <br>五 徴収の猶予を受けた者の財産の状況その他の事情の変化によりその猶予を継続することが適当でないと認められるとき。 <br>5 徴収の猶予をした場合には、その猶予をした法人税割に係る延滞金額のうち徴収の猶予期間(第一項の申請が同項の納付すべき日又は納期限以前である場合には、当該申請の日を起算日として当該納付すべき日又は納期限までの期間を含む。)に対応する部分の金額は、免除する。ただし、前項の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日後の期間に対応する部分の金額については、道府県知事は、その免除をしないことができる。 <br>6 徴収の猶予に関する申請の手続に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(法人の道府県民税の徴収猶予に係る国税庁長官の通知) <br>第五十五条の三 国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合には、遅滞なく、その旨、これらの申立てに係る租税特別措置法第六十六条の四第二十一項第一号に掲げる更正決定に係る法人税額その他総務省令で定める事項をこれらの申立てをした法人の事務所又は事業所(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人にあつては、その主たる事務所又は事業所。次項及び第三項において同じ。)の所在地の道府県知事に通知しなければならない。 <br>2 国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合において、これらの申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意がない場合その他の政令で定める場合に該当することとなつたときは、遅滞なく、その旨その他総務省令で定める事項をこれらの申立てをした法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に通知しなければならない。 <br>3 国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合において、これらの申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意が行われたときは、遅滞なく、その旨、当該合意に基づく国税通則法第二十六条の規定による更正に係る法人税額その他総務省令で定める事項をこれらの申立てをした法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に通知しなければならない。 <br>4 前三項の通知を受けた主たる事務所又は事業所の所在地の道府県知事は、遅滞なく、これらの規定に規定する事項を関係道府県知事に通知しなければならない。 <br>5 前各項の通知を受けた道府県知事は、遅滞なく、第一項から第三項までに規定する事項を当該道府県の区域内の関係市町村長に通知しなければならない。 <br>(租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合における法人の道府県民税の徴収猶予) <br>第五十五条の四 道府県知事は、連結親法人が租税条約の規定に基づき国税庁長官又は当該租税条約の条約相手国等の権限ある当局に対し当該租税条約に規定する申立て(租税特別措置法第六十八条の八十八第一項又は第六十八条の百七の二第一項の規定の適用がある場合の申立てに限る。)をした場合(次条において「租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合」という。)には、当該申立ての対象となる取引の当事者である当該連結親法人又は当該連結親法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(以下この項及び次条において「対象連結法人」という。)の申請に基づき、当該申立てに係る同法第六十八条の八十八第二十二項第一号(同法第六十八条の百七の二第十三項において準用する場合を含む。以下この項及び次条第一項において同じ。)に掲げる更正決定に係る連結法人税額(当該申立てに係る相互協議の対象となるものに限る。以下この項及び次条において同じ。)に係る個別帰属法人税額(当該申請をした対象連結法人に係るものに限る。以下この項において同じ。)に基づいて第五十三条第二十三項の規定により申告納付すべき法人税割額又は当該更正決定に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額に基づいて道府県知事が第五十五条第一項若しくは第二項の規定により更正若しくは決定をした場合における当該更正若しくは決定により納付すべき法人税割額を限度として、第五十三条第二十三項又は第五十六条第一項の規定による納付すべき日又は納期限(当該申請が当該納付すべき日又は納期限後であるときは、当該申請の日とする。)から国税庁長官と当該条約相手国等の権限ある当局との間の合意に基づく国税通則法第二十六条の規定による更正に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額に基づいて道府県知事が第五十五条第一項又は第三項の規定により更正をした場合における当該更正があつた日(当該合意がない場合その他の政令で定める場合には、政令で定める日)の翌日から一月を経過する日までの期間(第五項において「徴収の猶予期間」という。)に限り、その徴収を猶予することができる。ただし、当該申請を行う対象連結法人につき当該申請の時において当該法人税割額又は当該申立てに係る租税特別措置法第六十八条の八十八第二十二項第一号に掲げる更正決定に係る法人税額の課税標準とされた連結所得に係る個別所得金額に基づいて第七十二条の三十三第三項の規定により申告納付すべき所得割額若しくは付加価値割額若しくは当該更正決定に係る法人税額の課税標準とされた連結所得に係る個別所得金額に基づいて道府県知事が第七十二条の三十九第一項若しくは第二項若しくは第七十二条の四十一の二第一項若しくは第二項の規定により更正若しくは決定をした場合における当該更正若しくは決定により納付すべき所得割額若しくは付加価値割額以外の当該道府県の地方税の滞納がある場合は、この限りでない。 <br>2 道府県知事は、前項の規定による徴収の猶予(以下この条において「徴収の猶予」という。)をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保で第十六条第一項各号に掲げるものを、政令で定めるところにより徴さなければならない。ただし、その猶予に係る税額が百万円以下である場合、その猶予の期間が三月以内である場合又は担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。 <br>3 第十五条の二の二、第十五条の二の三、第十六条の二第一項から第三項まで及び第十八条の二第四項の規定は徴収の猶予について、第十一条、第十六条第二項及び第三項、第十六条の二第四項並びに第十六条の五第一項及び第二項の規定は前項の規定による担保について、それぞれ準用する。 <br>4 徴収の猶予を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、道府県知事は、その徴収の猶予を取り消すことができる。この場合においては、第十五条の三第二項及び第三項の規定を準用する。 <br>一 第一項の申立てを取り下げたとき、又は当該申立てが取り下げられたとき。 <br>二 第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その者がその猶予に係る法人税割額を猶予期間内に完納することができないと認められるとき。 <br>三 前項において準用する第十六条第三項の規定による担保の提供又は変更その他担保を確保するため必要な行為に関する道府県知事の求めに応じないとき。 <br>四 新たにその猶予に係る法人税割額以外の当該道府県に係る地方団体の徴収金を滞納したとき(道府県知事がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)。 <br>五 徴収の猶予を受けた者の財産の状況その他の事情の変化によりその猶予を継続することが適当でないと認められるとき。 <br>5 徴収の猶予をした場合には、その猶予をした法人税割に係る延滞金額のうち徴収の猶予期間(第一項の申請が同項の納付すべき日又は納期限以前である場合には、当該申請の日を起算日として当該納付すべき日又は納期限までの期間を含む。)に対応する部分の金額は、免除する。ただし、前項の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日後の期間に対応する部分の金額については、道府県知事は、その免除をしないことができる。 <br>6 徴収の猶予に関する申請の手続に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(連結法人の道府県民税の徴収猶予に係る国税庁長官の通知) <br>第五十五条の五 国税庁長官は、租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合には、遅滞なく、当該申立てに係る対象連結法人の事務所又は事業所(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する対象連結法人にあつては、その主たる事務所又は事業所。次項及び第三項において同じ。)の所在地の道府県知事に、当該連結親法人が申立てをした旨、当該申立てに係る租税特別措置法第六十八条の八十八第二十二項第一号に掲げる更正決定に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額その他総務省令で定める事項を通知しなければならない。 <br>2 国税庁長官は、租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合において、当該申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意がない場合その他の政令で定める場合に該当することとなつたときは、遅滞なく、当該申立てに係る対象連結法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に、その旨その他総務省令で定める事項を通知しなければならない。 <br>3 国税庁長官は、租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合において、当該申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意が行われたときは、遅滞なく、当該申立てに係る対象連結法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に、その旨、当該合意に基づく国税通則法第二十六条の規定による更正に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額その他総務省令で定める事項を通知しなければならない。 <br>4 前三項の通知を受けた主たる事務所又は事業所の所在地の道府県知事は、遅滞なく、これらの規定に規定する事項を関係道府県知事に通知しなければならない。 <br>5 前各項の通知を受けた道府県知事は、遅滞なく、第一項から第三項までに規定する事項を当該道府県の区域内の関係市町村長に通知しなければならない。 <br>(法人の道府県民税の不足税額及びその延滞金の徴収) <br>第五十六条 道府県の徴税吏員は、第五十五条第一項若しくは第三項の規定による更正又は同条第二項の規定による決定があつた場合において、不足税額(更正による不足税額又は決定による税額をいう。次項において同じ。)があるときは、同条第四項の通知をした日から一月を経過した日を納期限として、これを徴収しなければならない。 <br>2 前項の場合においては、その不足税額に第五十三条第一項、第二項、第四項又は第十九項の納期限(同条第二十三項の申告納付に係る法人税割に係る不足税額がある場合には、同条第一項、第二項又は第四項の納期限とし、納期限の延長があつた場合には、その延長された納期限とする。第四項第一号において同じ。)の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(前項の納期限までの期間又は当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して徴収しなければならない。 <br>3 前項の場合において、第五十五条第一項又は第三項の規定による更正の通知をした日が第五十三条第一項、第二項、第四項又は第十九項に規定する申告書を提出した日(当該申告書がその提出期限前に提出された場合には、当該申告書の提出期限)の翌日から一年を経過する日後であるときは、詐偽その他不正の行為により道府県民税を免れた場合を除き、当該一年を経過する日の翌日から当該通知をした日(法人税に係る修正申告書を提出し、又は法人税に係る更正若しくは決定がされたこと(同条第二項又は第四項に規定する申告書を提出すべき法人が連結子法人の場合には、当該連結子法人との間に連結完全支配関係がある連結親法人若しくは連結完全支配関係があつた連結親法人が法人税に係る修正申告書を提出し、又は法人税に係る更正若しくは決定を受けたこと。次項第二号において同じ。)による更正に係るものにあつては、当該修正申告書を提出した日又は国の税務官署が更正若しくは決定の通知をした日)までの期間は、延滞金の計算の基礎となる期間から控除する。 <br>4 第二項の場合において、納付すべき税額を増加させる更正(これに類するものとして政令で定める更正を含む。以下この項において「増額更正」という。)があつたとき(当該増額更正に係る道府県民税について第五十三条第一項、第二項、第四項又は第十九項に規定する申告書(以下この項において「当初申告書」という。)が提出されており、かつ、当該当初申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正(これに類するものとして政令で定める更正を含む。以下この項において「減額更正」という。)があつた後に、当該増額更正があつたときに限る。)は、当該増額更正により納付すべき税額(当該当初申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの部分として政令で定める税額に限る。)については、前項の規定にかかわらず、次に掲げる期間(詐偽その他不正の行為により道府県民税を免れた法人についてされた当該増額更正により納付すべき道府県民税その他政令で定める道府県民税にあつては、第一号に掲げる期間に限る。)を延滞金の計算の基礎となる期間から控除する。 <br>一 当該当初申告書の提出により納付すべき税額の納付があつた日(その日が当該申告に係る道府県民税の納期限より前である場合には、当該納期限)の翌日から当該減額更正の通知をした日までの期間 <br>二 当該減額更正の通知をした日(当該減額更正が、更正の請求に基づくもの(法人税に係る更正によるものを除く。)である場合又は法人税に係る更正(法人税に係る更正の請求に基づくものに限る。)によるものである場合には、当該減額更正の通知をした日の翌日から起算して一年を経過する日)の翌日から当該増額更正の通知をした日(法人税に係る修正申告書を提出し、又は法人税に係る更正若しくは決定がされたことによる更正に係るものにあつては、当該修正申告書を提出した日又は国の税務官署が更正若しくは決定の通知をした日)までの期間 <br>5 道府県知事は、納税者が第五十五条第一項若しくは第三項の規定による更正又は同条第二項の規定による決定を受けたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、第二項の延滞金額を減免することができる。 <br>(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人の道府県民税の申告納付) <br>第五十七条 二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人(予定申告法人及び第五十三条第二項の規定によつて申告書を提出すべき法人を除く。)が同条(同条第一項後段を除く。)の規定によつて法人の道府県民税を申告納付する場合においては、当該法人の法人税額又は個別帰属法人税額を関係道府県に分割し、その分割した額を課税標準とし、関係道府県ごとに法人税割額を算定して、これに均等割額を加算した額を申告納付しなければならない。この場合において、関係道府県知事に提出すべき申告書には、総務省令で定める課税標準の分割に関する明細書を添付しなければならない。 <br>2 前項の規定による分割は、関係道府県ごとに、法人税額の課税標準の算定期間又は連結法人税額の課税標準の算定期間(以下この項及び次項において「算定期間」という。)中において有する法人の事務所又は事業所について、当該法人の法人税額又は個別帰属法人税額を当該算定期間の末日現在における従業者の数にあん分して行うものとする。 <br>3 前項の場合において、次の各号に掲げる事務所又は事業所については、当該各号に掲げる数(その数に一人に満たない端数を生じたときは、これを一人とする。)を同項に規定する従業者の数とみなす。 <br>一 算定期間の中途において新設された事務所又は事業所 当該算定期間の末日現在における従業者の数に、当該算定期間の月数に対する当該事務所又は事業所が新設された日から当該算定期間の末日までの月数の割合を乗じて得た数 <br>二 算定期間の中途において廃止された事務所又は事業所 当該廃止の日の属する月の直前の月の末日現在における従業者の数に、当該算定期間の月数に対する当該廃止された事務所又は事業所が当該算定期間中において所在していた月数の割合を乗じて得た数 <br>三 算定期間中を通じて従業者の数に著しい変動がある事務所又は事業所として政令で定める事務所又は事業所 当該算定期間に属する各月の末日現在における従業者の数を合計した数を当該算定期間の月数で除して得た数 <br>4 前項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。 <br>5 前各項に定めるもののほか、法人税割の課税標準たる法人税額又は個別帰属法人税額の分割について必要な事項は、総務省令で定める。 <br>(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人の法人税額等の分割の基準となる従業者数の修正又は決定) <br>第五十八条 前条第一項の法人が第五十三条の規定による申告書を提出した場合において、当該申告書に記載された関係道府県ごとに分割された法人税額又は個別帰属法人税額の分割の基準となる従業者数が事実と異なる場合(課税標準とすべき法人税額又は個別帰属法人税額を分割しなかつた場合を含む。)においては、当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事がこれを修正するものとする。 <br>2 前項の道府県知事は、同項の法人が第五十三条の規定による申告書を提出しなかつた場合(同条第一項後段の規定の適用を受ける場合を除く。)には、関係道府県ごとに分割すべき法人税額又は個別帰属法人税額の分割の基準となる従業者数を決定するものとする。 <br>3 第一項の道府県知事は、同項若しくは本項の規定による従業者数の修正又は前項の規定による従業者数の決定をした場合において、当該修正又は決定に係る従業者数が事実と異なることを発見したときは、これを修正するものとする。 <br>4 前条又は前三項の場合において、関係道府県ごとに分割された法人税額若しくは個別帰属法人税額の分割の基準となる従業者数が事実と異なると認める関係道府県知事又は課税標準とすべき法人税額若しくは個別帰属法人税額が分割されていないと認める関係道府県知事は、第一項の道府県知事に対し、その修正を請求しなければならない。 <br>5 第一項の道府県知事は、前項の請求を受けた場合においては、その請求を受けた日から三十日以内に前条又は第一項、第二項若しくは第三項の規定によつて関係道府県ごとに分割された法人税額若しくは個別帰属法人税額又は分割されなかつた法人税額若しくは個別帰属法人税額の分割の基準となる従業者数を修正し、又はこれを修正する必要がない旨の決定をしなければならない。 <br>6 第一項の道府県知事は、同項、第二項、第三項若しくは前項の規定によつて法人税額若しくは個別帰属法人税額の分割の基準となる従業者数を修正し若しくは決定した場合又は前項の規定によつて当該従業者数を修正する必要がない旨の決定をした場合においては、遅滞なく、関係道府県知事及び当該納税者にその旨を通知しなければならない。 <br>(関係道府県知事に不服がある場合の措置) <br>第五十九条 前条第六項の通知に係る同条第一項の道府県知事の処分に不服がある関係道府県知事は、総務大臣に対し、決定を求める旨を申し出ることができる。 <br>2 総務大臣は、前項の申出を受けた場合においては、その申出を受けた日から三十日以内に、その決定をしなければならない。 <br>3 総務大臣は、前項の決定をしようとするときは、地方財政審議会の意見を聴かなければならない。 <br>4 総務大臣は、第二項の決定をした場合においては、遅滞なく、その旨を関係道府県知事及び当該納税者に通知しなければならない。 <br>5 前項の通知を郵便又は信書便をもつて発送した場合においてその到達した日が明らかでないときは、その発送した日から四日を経過した日をもつて同項の通知を受けた日とみなす。この場合において、道府県知事が到達した日を立証することができるときは、その立証に係る日をもつて通知を受けた日とみなす。 <br>6 第二項の規定による総務大臣の決定について違法があると認める道府県知事は、その決定の通知を受けた日から三十日以内に裁判所に出訴することができる。 <br>第六十条 削除 <br>(法人の道府県民税の減免) <br>第六十一条 道府県知事は、天災その他特別の事情がある場合において法人の道府県民税の減免を必要とすると認める者その他特別の事情がある者に限り、当該道府県の条例の定めるところにより、法人の道府県民税を減免することができる。 <br>(法人の道府県民税の脱税に関する罪) <br>第六十二条 偽りその他不正の行為によつて法人の道府県民税(法人税割にあつては、法人税割に係る申告書に記載されるべき法人税額又は個別帰属法人税額を課税標準として算定したものとし、第五十三条第一項の規定によつて法人税法第七十一条第一項の規定による法人税に係る申告書(同法第七十二条第一項各号に掲げる事項を記載したものに限る。)又は同法第百四十四条の三第一項の規定による法人税に係る申告書(同法第百四十四条の四第一項各号に掲げる事項を記載したものに限る。)を提出する義務がある法人が第五十三条第一項の申告又はこれに係る同条第二十二項の申告によつて納付すべきものを除く。第三項において同じ。)の全部又は一部を免れた場合においては、法人の代表者(人格のない社団等の管理人及び法人課税信託の受託者である個人を含む。第三項において同じ。)、代理人、使用人その他の従業者でその違反行為をした者は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 前項の免れた税額が千万円を超える場合においては、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、千万円を超える額でその免れた税額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>3 第一項に規定するもののほか、第五十三条第一項、第二項、第四項又は第十九項の規定による申告書を当該各項に規定する申告書の提出期限内に提出しないことにより、法人の道府県民税の全部又は一部を免れた場合においては、法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者でその違反行為をした者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>4 前項の免れた税額が五百万円を超える場合においては、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、五百万円を超える額でその免れた税額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>5 法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は代理人、使用人その他の従業者がその法人の業務又は財産に関して第一項又は第三項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>6 前項の規定により第一項又は第三項の違反行為につき法人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、これらの項の罪についての時効の期間による。 <br>7 人格のない社団等について第五項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(法人税に関する書類の供覧等) <br>第六十三条 道府県知事が法人の道府県民税の賦課徴収について、政府に対し、法人税の納税義務者が政府に提出した申告書、連結子法人が政府に提出した法人税法第八十一条の二十五に規定する書類又は政府がした更正若しくは決定に関する書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合においては、政府は、関係書類を道府県知事又はその指定する職員に閲覧させ、又は記録させるものとする。 <br>2 政府は、法人税に係る更正又は決定の通知をした場合においては、遅滞なく、当該更正又は決定に係る所得及び連結所得(法人税法第二条第十八号の四に規定する連結所得をいう。第六十五条第二項において同じ。)の金額並びに法人税額及び連結法人税額を当該更正若しくは決定に係る法人税額の課税標準の算定期間の末日又は連結法人税額の課税標準の算定期間の末日における当該法人(当該法人が連結親法人(連結申告法人に限る。以下この項において同じ。)の場合にあつては、当該連結親法人及び当該連結親法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人)の事務所又は事業所(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人にあつては、その主たる事務所又は事業所)所在地の道府県知事に通知しなければならない。 <br>3 前項の通知を受けた主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事は、遅滞なく、当該通知に係る法人税額等を関係道府県知事に通知しなければならない。 <br>4 前二項の通知を受けた道府県知事は、遅滞なく、当該通知に係る法人税額等を当該道府県の区域内の関係市町村長に通知しなければならない。 <br>(納期限後に納付する法人の道府県民税に係る延滞金) <br>第六十四条 法人の道府県民税の納税者は、第五十三条第一項、第二項、第四項若しくは第十九項の納期限後にその税金を納付する場合又は同条第二十二項に規定する申告書に係る税金を納付する場合には、それぞれこれらの税額に、その納期限(同項に規定する申告書に係る税金を納付する場合には、当該税金に係る同条第一項、第二項、第四項又は第十九項の納期限とし、納期限の延長があつた場合には、その延長された納期限とする。第一号及び第三項第一号において同じ。)の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(次の各号に掲げる税額の区分に応じ、当該各号に定める日又は期限までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。 <br>一 第五十三条第一項、第二項、第四項又は第十九項に規定する申告書に係る税額(次号に掲げるものを除く。) 当該税額に係る納期限の翌日から一月を経過する日 <br>二 第五十三条第一項、第二項、第四項又は第十九項に規定する申告書でその提出期限後に提出したものに係る税額 当該提出した日又はその日の翌日から一月を経過する日 <br>三 第五十三条第二十二項に規定する申告書に係る税額 同項の規定により申告書を提出した日(同条第二十三項の規定の適用がある場合において、当該申告書がその提出期限前に提出されたときは、当該申告書の提出期限。以下この号において同じ。)又は当該申告書を提出した日の翌日から一月を経過する日 <br>2 前項の場合において、法人が第五十三条第一項、第二項、第四項又は第十九項に規定する申告書を提出した日(当該申告書がその提出期限前に提出された場合には、当該申告書の提出期限)の翌日から一年を経過する日後に同条第二十二項に規定する申告書を提出したときは、詐偽その他不正の行為により道府県民税を免れた法人が第五十五条第一項又は第三項の規定による更正があるべきことを予知して当該申告書を提出した場合を除き、当該一年を経過する日の翌日から当該申告書を提出した日(第五十三条第二十三項の規定の適用がある場合において、当該申告書がその提出期限前に提出されたときは、当該申告書の提出期限)までの期間は、延滞金の計算の基礎となる期間から控除する。 <br>3 第一項の場合において、第五十三条第二十二項に規定する申告書(以下この項において「修正申告書」という。)の提出があつたとき(当該修正申告書に係る道府県民税について同条第一項、第二項、第四項又は第十九項に規定する申告書(以下この項において「当初申告書」という。)が提出されており、かつ、当該当初申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正(これに類するものとして政令で定める更正を含む。以下この項において「減額更正」という。)があつた後に、当該修正申告書が提出されたときに限る。)は、当該修正申告書の提出により納付すべき税額(当該当初申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの部分として政令で定める税額に限る。)については、前項の規定にかかわらず、次に掲げる期間(詐偽その他不正の行為により道府県民税を免れた法人が第五十五条第一項又は第三項の規定による更正があるべきことを予知して提出した修正申告書に係る道府県民税その他政令で定める道府県民税にあつては、第一号に掲げる期間に限る。)を延滞金の計算の基礎となる期間から控除する。 <br>一 当該当初申告書の提出により納付すべき税額の納付があつた日(その日が当該申告に係る道府県民税の納期限より前である場合には、当該納期限)の翌日から当該減額更正の通知をした日までの期間 <br>二 当該減額更正の通知をした日(当該減額更正が、更正の請求に基づくもの(法人税に係る更正によるものを除く。)である場合又は法人税に係る更正(法人税に係る更正の請求に基づくものに限る。)によるものである場合には、当該減額更正の通知をした日の翌日から起算して一年を経過する日)の翌日から当該修正申告書を提出した日(第五十三条第二十三項の規定の適用がある場合において、当該修正申告書がその提出期限前に提出されたときは、当該修正申告書の提出期限)までの期間 <br>4 道府県知事は、納税者が第一項の納期限までに税金を納付しなかつたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、同項の延滞金額を減免することができる。 <br>(法人の道府県民税に係る納期限の延長の場合の延滞金) <br>第六十五条 法人税法第七十四条第一項又は第百四十四条の六第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人で同法第七十五条の二第一項の規定の適用を受けているものは、当該申告書に係る法人税額の課税標準の算定期間でその適用に係るものの所得に対する法人税額を課税標準として算定した法人税割額及びこれと併せて納付すべき均等割額を納付する場合には、当該税額に、当該法人税額の課税標準の算定期間の末日の翌日以後二月を経過した日から同項の規定により延長された当該申告書の提出期限までの期間の日数に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。 <br>2 法人税法第八十一条の二十二第一項の規定によつて法人税に係る申告書を提出する義務がある法人で同法第八十一条の二十四第一項の規定の適用を受けているもの及び当該法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(連結申告法人に限る。)は、当該申告書に係る連結法人税額の課税標準の算定期間でその適用に係るものの連結所得に対する連結法人税額に係る個別帰属法人税額を課税標準として算定した法人税割額及びこれと併せて納付すべき均等割額を納付する場合には、当該税額に、当該連結法人税額の課税標準の算定期間の末日の翌日以後二月を経過した日から同項の規定により延長された当該申告書の提出期限までの期間の日数に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。 <br>第三目 督促及び滞納処分 <br>(法人の道府県民税に係る督促) <br>第六十六条 法人の道府県民税の納税者が納期限(第五十五条の規定による更正又は決定があつた場合においては、不足税額の納期限をいい、納期限の延長があつたときは、その延長された納期限とする。以下法人の道府県民税について同じ。)までに法人の道府県民税に係る地方団体の徴収金を完納しない場合においては、道府県の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。ただし、繰上徴収をする場合においては、この限りでない。 <br>2 第十五条の四第一項の規定によつて徴収猶予をした道府県民税に係る地方団体の徴収金については、前項本文の規定にかかわらず、その徴収猶予をした期間内にこれを完納しない場合でなければ、督促状を発することができない。 <br>3 特別の事情がある道府県においては、当該道府県の条例で第一項に規定する期間と異なる期間を定めることができる。 <br>(法人の道府県民税に係る督促手数料) <br>第六十七条 道府県の徴税吏員は、督促状を発した場合においては、当該道府県の条例の定めるところによつて、手数料を徴収することができる。 <br>(法人の道府県民税に係る滞納処分) <br>第六十八条 法人の道府県民税に係る滞納者が次の各号のいずれかに該当するときは、道府県の徴税吏員は、当該法人の道府県民税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押さえなければならない。 <br>一 滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日までにその督促に係る法人の道府県民税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>二 滞納者が繰上徴収に係る告知により指定された納期限までに法人の道府県民税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>2 第二次納税義務者又は保証人について前項の規定を適用する場合には、同項第一号中「督促状」とあるのは、「納付の催告書」とする。 <br>3 法人の道府県民税に係る地方団体の徴収金の納期限後第一項第一号に規定する十日を経過した日までに、督促を受けた滞納者につき第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実が生じたときは、道府県の徴税吏員は、直ちにその財産を差し押さえることができる。 <br>4 滞納者の財産につき強制換価手続が行われた場合には、道府県の徴税吏員は、執行機関(破産法(平成十六年法律第七十五号)第百十四条第一号に掲げる請求権に係る法人の道府県民税に係る地方団体の徴収金の交付要求を行う場合には、その交付要求に係る破産事件を取り扱う裁判所)に対し、滞納に係る法人の道府県民税に係る地方団体の徴収金につき、交付要求をしなければならない。 <br>5 道府県の徴税吏員は、第一項から第三項までの規定により差押えをすることができる場合において、滞納者の財産で国税徴収法第八十六条第一項各号に掲げるものにつき、既に他の地方団体の徴収金若しくは国税の滞納処分又はこれらの滞納処分の例による処分による差押えがされているときは、当該財産についての交付要求は、参加差押えによりすることができる。 <br>6 前各項に定めるものその他法人の道府県民税に係る地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例による。 <br>7 前各項の規定による処分は、当該道府県の区域外においても行うことができる。 <br>(法人の道府県民税に係る滞納処分に関する罪) <br>第六十九条 法人の道府県民税の納税者が滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠蔽し、損壊し、道府県の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 納税者の財産を占有する第三者が納税者に滞納処分の執行を免れさせる目的で前項の行為をしたときも、また同項と同様とする。 <br>3 情を知つて前二項の行為につき納税者又はその財産を占有する第三者の相手方となつた者は、二年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>4 法人の代表者又は代理人、使用人その他の従業者がその法人の業務又は財産に関して前三項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>5 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(国税徴収法の例による法人の道府県民税に係る滞納処分に関する検査拒否等の罪) <br>第七十条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 第六十八条第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者 <br>二 第六十八条第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の同条に規定する帳簿書類の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又はその帳簿書類で偽りの記載若しくは記録をしたものを提示した者 <br>2 法人の代表者又は代理人、使用人その他の従業者がその法人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第四目 犯則取締り <br>(法人の道府県民税に係る犯則取締法の準用) <br>第七十一条 法人の道府県民税に関する犯則事件については、国税犯則取締法の規定(第十九条ノ二及び第二十二条の規定を除く。)を準用する。 <br>第七十一条の二 前条の場合において、国税局長の職務は道府県知事が、税務署長の職務は道府県知事又は当該道府県の条例で設置する支庁、地方事務所若しくは税務に関する事務所の長がそれぞれ行い、国税局又は税務署の収税官吏の職務は道府県知事がその職務を定めて指定する道府県の徴税吏員が行うものとする。この場合において、道府県知事は、法人の道府県民税に関する犯則事件が道府県知事を除く税務署長の職務を行う者がその職務を行う区域外において発見された場合に限り、税務署長の職務を行うことができる。 <br>第七十一条の三 第七十一条の場合において、収税官吏の職務を行う者は、その所属する道府県の区域外においても法人の道府県民税に関する犯則事件の調査を行うことができる。 <br>第七十一条の四 第七十一条の場合において、法人の道府県民税に関する犯則事件は、間接国税以外の国税に関する犯則事件とする。 <br>第四款 利子等に係る道府県民税 <br>第一目 課税標準及び税率 <br>(利子割の課税標準) <br>第七十一条の五 利子割の課税標準は、支払を受けるべき利子等の額とする。 <br>2 前項の利子等の額は、所得税法その他の所得税に関する法令の規定の例によつて算定する。 <br>(利子割の税率) <br>第七十一条の六 利子割の税率は、百分の五とする。 <br>2 租税特別措置法第四条の二第九項又は第四条の三第十項の規定の適用を受ける利子、収益の分配又は差益に対する利子割の税率は、百分の五とする。 <br>3 前項に定めるもののほか、同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>第七十一条の七 削除 <br>(国外一般公社債等の利子等に係る外国税額控除) <br>第七十一条の八 利子割の納税義務者が国外一般公社債等の利子等又は国外私募公社債等運用投資信託等の配当等につきその支払の際に所得税法第九十五条第一項に規定する外国所得税(政令で定めるものを含む。)を課された場合において、当該外国所得税の額が租税特別措置法第三条の三第四項第一号又は第八条の三第四項第一号の規定により所得税の額から控除することとされた額を超えるときは、当該超える金額は、当該納税義務者の第七十一条の五及び第七十一条の六の規定を適用した場合の利子割の額を限度として当該利子割の額から控除するものとする。この場合において、当該納税義務者に対する第三十七条の三及び第三百十四条の八の規定の適用については、当該外国所得税の額は、ないものとする。 <br>第二目 徴収 <br>(利子割の徴収の方法) <br>第七十一条の九 利子割の徴収については、特別徴収の方法によらなければならない。 <br>(利子割の特別徴収の手続) <br>第七十一条の十 利子割を特別徴収の方法によつて徴収しようとする場合には、利子等の支払又はその取扱いをする者で道府県内に第二十四条第八項に規定する営業所等を有するものを当該道府県の条例によつて特別徴収義務者として指定し、これに徴収させなければならない。 <br>2 前項の特別徴収義務者は、利子等の支払の際(特別徴収義務者が利子等の支払を取り扱う者である場合には、当該取扱いに係る利子等の交付の際)、その利子等について利子割を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月十日までに、総務省令で定める様式によつて、その徴収すべき利子割の課税標準額、税額その他必要な事項を記載した納入申告書を道府県知事に提出し、及びその納入金を当該道府県に納入する義務を負う。この場合において、道府県知事に提出すべき納入申告書には、総務省令で定める計算書を添付しなければならない。 <br>(利子割に係る更正又は決定) <br>第七十一条の十一 道府県知事は、前条第二項の規定による納入申告書(以下本款において「納入申告書」という。)の提出があつた場合において、当該納入申告書に係る課税標準額又は税額がその調査したところと異なるときは、これを更正する。 <br>2 道府県知事は、特別徴収義務者が納入申告書を提出しなかつた場合には、その調査によつて、納入申告すべき課税標準額及び税額を決定する。 <br>3 道府県知事は、前二項又は本項の規定によつて更正し、又は決定した課税標準額又は税額について、その調査によつて、過大又は過少であることを発見した場合には、これを更正する。 <br>4 道府県知事は、前三項の規定によつて更正し、又は決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>(利子割に係る不足金額及びその延滞金の徴収) <br>第七十一条の十二 道府県の徴税吏員は、前条第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合において、不足金額(更正による納入金額の不足額又は決定による納入金額をいう。以下本款において同じ。)があるときは、同条第四項の通知をした日から一月を経過した日を納期限として、これを徴収しなければならない。 <br>2 前項の場合には、その不足金額に第七十一条の十第二項の納期限(納期限の延長があつたときは、その延長された納期限。第七十一条の十九第一項を除き、以下本款において同じ。)の翌日から納入の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(前項の納期限までの期間又は当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して徴収しなければならない。 <br>3 道府県知事は、特別徴収義務者が前条の規定による更正又は決定を受けたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前項の延滞金額を減免することができる。 <br>(納期限後に申告納入する利子割に係る納入金の延滞金) <br>第七十一条の十三 利子割の特別徴収義務者は、第七十一条の十第二項の納期限後にその納入金を納入する場合には、当該納入金額に、その納期限の翌日から納入の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納入しなければならない。 <br>2 道府県知事は、特別徴収義務者が第七十一条の十第二項の納期限までに納入金を納入しなかつたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前項の延滞金額を減免することができる。 <br>(利子割に係る納入金の過少申告加算金及び不申告加算金) <br>第七十一条の十四 納入申告書の提出期限までにその提出があつた場合(納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、次項ただし書又は第七項の規定の適用があるときを含む。以下この項において同じ。)において、第七十一条の十一第一項又は第三項の規定による更正があつたときは、道府県知事は、当該更正前の納入申告に係る課税標準額又は税額に誤りがあつたことについて正当な理由があると認める場合を除き、当該更正による不足金額(以下この項において「対象不足金額」という。)に百分の十の割合を乗じて計算した金額(当該対象不足金額(当該更正前にその更正に係る利子割について更正があつた場合には、その更正による不足金額の合計額(当該更正前の納入申告に係る課税標準額又は税額に誤りがあつたことについて正当な理由があると認められたときは、その更正による不足金額を控除した金額とし、当該利子割についてその納入すべき金額を減少させる更正又は更正に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときは、これらにより減少した部分の金額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額とする。)が納入申告書の提出期限までにその提出があつた場合における当該納入申告書に係る税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、その超える部分に相当する金額(当該対象不足金額が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該対象不足金額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。)に相当する過少申告加算金額を徴収しなければならない。 <br>2 次の各号のいずれかに該当する場合には、道府県知事は、当該各号に規定する納入申告、決定又は更正により納入すべき税額に百分の十五の割合を乗じて計算した金額に相当する不申告加算金額を徴収しなければならない。ただし、納入申告書の提出期限までにその提出がなかつたことについて正当な理由があると認められる場合は、この限りでない。 <br>一 納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合又は第七十一条の十一第二項の規定による決定があつた場合 <br>二 納入申告書の提出期限後にその提出があつた後において第七十一条の十一第一項又は第三項の規定による更正があつた場合 <br>三 第七十一条の十一第二項の規定による決定があつた後において同条第三項の規定による更正があつた場合 <br>3 前項の規定に該当する場合(同項ただし書又は第七項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納入すべき税額(同項第二号又は第三号に該当する場合には、これらの規定に規定する更正前にされた当該利子割に係る納入申告書の提出期限後の納入申告又は第七十一条の十一第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定により納入すべき税額の合計額(当該納入すべき税額を減少させる更正又は更正に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときは、これらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額)が五十万円を超えるときは、前項に規定する不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する金額(同項に規定する納入すべき税額が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該納入すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>4 第二項の規定に該当する場合(同項ただし書若しくは第七項の規定の適用がある場合又は納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合においてその提出が当該納入申告書に係る利子割について道府県知事の調査による決定があるべきことを予知してされたものでないときを除く。)において、納入申告書の提出期限後のその提出又は第七十一条の十一第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定があつた日の前日から起算して五年前の日までの間に、利子割について、不申告加算金(納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、その提出が当該納入申告書に係る利子割について道府県知事の調査による決定があるべきことを予知してされたものでないときに徴収されたものを除く。)又は重加算金(次条第三項において「不申告加算金等」という。)を徴収されたことがあるときは、第二項に規定する不申告加算金額は、前二項の規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第二項に規定する納入すべき税額に百分の十の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>5 納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、その提出が当該納入申告書に係る利子割について道府県知事の調査による決定があるべきことを予知してされたものでないときは、当該納入申告書に係る税額に係る第二項に規定する不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、当該税額に百分の五の割合を乗じて計算した金額に相当する額とする。 <br>6 道府県知事は、第一項の規定により徴収すべき過少申告加算金額又は第二項の規定により徴収すべき不申告加算金額を決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>7 第二項の規定は、第五項の規定に該当する納入申告書の提出があつた場合において、その提出が、納入申告書の提出期限までに提出する意思があつたと認められる場合として政令で定める場合に該当して行われたものであり、かつ、納入申告書の提出期限から一月を経過する日までに行われたものであるときは、適用しない。 <br>(利子割に係る納入金の重加算金) <br>第七十一条の十五 前条第一項の規定に該当する場合において、特別徴収義務者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、かつ、その隠蔽し、又は仮装した事実に基づいて納入申告書を提出したときは、道府県知事は、政令で定めるところにより、同項に規定する過少申告加算金額に代えて、その計算の基礎となるべき更正による不足金額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。 <br>2 前条第二項の規定に該当する場合(同項ただし書の規定の適用がある場合を除く。)において、特別徴収義務者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、かつ、その隠蔽し、又は仮装した事実に基づいて納入申告書の提出期限までにこれを提出せず、又は納入申告書の提出期限後にその提出をしたときは、道府県知事は、同項に規定する不申告加算金額に代えて、その計算の基礎となるべき税額に百分の四十の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。 <br>3 前二項の規定に該当する場合において、これらの規定に規定する課税標準額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽し、又は仮装されたものに基づき納入申告書の提出期限後のその提出又は第七十一条の十一第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定があつた日の前日から起算して五年前の日までの間に、利子割について、不申告加算金等を徴収されたことがあるときは、前二項に規定する重加算金額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第一項の規定に該当するときは同項に規定する計算の基礎となるべき更正による不足金額に、前項の規定に該当するときは同項に規定する計算の基礎となるべき税額に、それぞれ百分の十の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>4 道府県知事は、前二項の規定に該当する場合において、納入申告書の提出について前条第五項に規定する事由があるときは、当該納入申告書に係る税額を基礎として計算した重加算金額を徴収しない。 <br>5 道府県知事は、第一項又は第二項の規定により徴収すべき重加算金額を決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>(利子割の脱税に関する罪) <br>第七十一条の十六 第七十一条の十第二項の規定によつて徴収して納入すべき利子割の納入金の全部又は一部を納入しなかつた特別徴収義務者は、十年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 前項の納入しなかつた金額が二百万円を超える場合には、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、二百万円を超える額でその納入しなかつた金額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して第一項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>4 前項の規定により第一項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同項の罪についての時効の期間による。 <br>5 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて第三項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第三目 督促及び滞納処分 <br>(利子割に係る督促) <br>第七十一条の十七 特別徴収義務者が納期限(第七十一条の十一第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合には、第七十一条の十二第一項の納期限。以下本款において同じ。)までに利子割に係る地方団体の徴収金を完納しない場合には、道府県の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。ただし、繰上徴収をする場合には、この限りでない。 <br>2 特別の事情がある道府県においては、当該道府県の条例で前項に規定する期間と異なる期間を定めることができる。 <br>(利子割に係る督促手数料) <br>第七十一条の十八 道府県の徴税吏員は、督促状を発した場合には、当該道府県の条例の定めるところによつて、手数料を徴収することができる。 <br>(利子割に係る滞納処分) <br>第七十一条の十九 利子割に係る滞納者が次の各号の一に該当するときは、道府県の徴税吏員は、当該利子割に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押さえなければならない。 <br>一 滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日までにその督促に係る利子割に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>二 滞納者が繰上徴収に係る告知により指定された納期限までに利子割に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>2 第二次納税義務者又は保証人について前項の規定を適用する場合には、同項第一号中「督促状」とあるのは、「納入の催告書」とする。 <br>3 利子割に係る地方団体の徴収金の納期限後第一項第一号に規定する十日を経過した日までに、督促を受けた滞納者につき第十三条の二第一項各号の一に該当する事実が生じたときは、道府県の徴税吏員は、直ちにその財産を差し押さえることができる。 <br>4 滞納者の財産につき強制換価手続が行われた場合には、道府県の徴税吏員は、執行機関(破産法第百十四条第一号に掲げる請求権に係る利子割に係る地方団体の徴収金の交付要求を行う場合には、その交付要求に係る破産事件を取り扱う裁判所)に対し、滞納に係る利子割に係る地方団体の徴収金につき、交付要求をしなければならない。 <br>5 道府県の徴税吏員は、第一項から第三項までの規定により差押えをすることができる場合において、滞納者の財産で国税徴収法第八十六条第一項各号に掲げるものにつき、既に他の地方団体の徴収金若しくは国税の滞納処分又はこれらの滞納処分の例による処分による差押えがされているときは、当該財産についての交付要求は、参加差押えによりすることができる。 <br>6 前各項に定めるもののほか、利子割に係る地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例による。 <br>7 前各項の規定による処分は、当該道府県の区域外においても行うことができる。 <br>(利子割に係る滞納処分に関する罪) <br>第七十一条の二十 利子割の特別徴収義務者が滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠蔽し、損壊し、道府県の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 特別徴収義務者の財産を占有する第三者が特別徴収義務者に滞納処分の執行を免れさせる目的で前項の行為をしたときも、同項と同様とする。 <br>3 情を知つて前二項の行為につき特別徴収義務者又はその財産を占有する第三者の相手方となつた者は、二年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前三項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>5 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(国税徴収法の例による利子割に係る滞納処分に関する検査拒否等の罪) <br>第七十一条の二十一 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 第七十一条の十九第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者 <br>二 第七十一条の十九第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の同条に規定する帳簿書類の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又はその帳簿書類で偽りの記載若しくは記録をしたものを提示した者 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第四目 犯則取締り <br>(利子割に係る犯則事件に関する国税犯則取締法の準用) <br>第七十一条の二十二 利子割に関する犯則事件については、国税犯則取締法の規定(第十九条ノ二及び第二十二条の規定を除く。)を準用する。 <br>第七十一条の二十三 前条の場合において、国税局長の職務は道府県知事が、税務署長の職務は道府県知事又は当該道府県の条例で設置する支庁、地方事務所若しくは税務に関する事務所の長がそれぞれ行い、国税局又は税務署の収税官吏の職務は道府県知事がその職務を定めて指定する道府県の徴税吏員が行うものとする。この場合において、道府県知事は、利子割に関する犯則事件が道府県知事を除く税務署長の職務を行う者がその職務を行う区域外において発見された場合に限り、税務署長の職務を行うことができる。 <br>第七十一条の二十四 第七十一条の二十二の場合において、収税官吏の職務を行う者は、その所属する道府県の区域外においても利子割に関する犯則事件の調査を行うことができる。 <br>第七十一条の二十五 第七十一条の二十二の場合において、利子割に関する犯則事件は、間接国税以外の国税に関する犯則事件とする。 <br>第五目 交付 <br>(利子割の市町村に対する交付) <br>第七十一条の二十六 道府県は、当該道府県に納入された利子割額に相当する額に政令で定める率を乗じて得た額の五分の三に相当する額を、政令で定めるところにより、当該道府県内の市町村(特別区を含む。以下この条において同じ。)に対し、当該市町村に係る個人の道府県民税の額に按あん分して交付するものとする。 <br>2 前項の当該市町村に係る個人の道府県民税の額は、総務省令で定めるところにより算定するものとする。 <br>第五款 特定配当等に係る道府県民税 <br>第一目 課税標準及び税率 <br>(配当割の課税標準) <br>第七十一条の二十七 配当割の課税標準は、支払を受けるべき特定配当等の額とする。 <br>2 前項の特定配当等の額は、所得税法その他の所得税に関する法令の規定の例によつて算定する。 <br>(配当割の税率) <br>第七十一条の二十八 配当割の税率は、百分の五とする。 <br>(国外株式の配当等に係る課税標準) <br>第七十一条の二十九 特定配当等のうち租税特別措置法第三条の三第四項第二号に規定する国外一般公社債等の利子等以外の国外公社債等の利子等、同法第八条の三第四項第二号に規定する国外投資信託等の配当等、同法第九条の二第一項に規定する国外株式の配当等又は同法第四十一条の十二の二第一項第二号に規定する国外割引債の償還金に係る差益金額に係るもの(以下この条及び第七十一条の三十一において「国外特定配当等」という。)の支払の際に徴収される所得税法第九十五条第一項に規定する外国所得税(政令で定めるものを含む。)の額があるときは、第七十一条の二十七第一項に規定する支払を受けるべき特定配当等の額は、当該国外特定配当等の額から当該外国所得税の額に相当する金額を控除した後の金額とする。 <br>第二目 徴収 <br>(配当割の徴収の方法) <br>第七十一条の三十 配当割の徴収については、特別徴収の方法によらなければならない。 <br>(配当割の特別徴収の手続) <br>第七十一条の三十一 配当割を特別徴収の方法によつて徴収しようとする場合には、特定配当等の支払を受けるべき日現在において道府県内に住所を有する個人に対して特定配当等の支払をする者(当該特定配当等が国外特定配当等、租税特別措置法第九条の三の二第一項に規定する上場株式等の配当等(次項において「上場株式等の配当等」という。)又は同法第四十一条の十二の二第三項に規定する特定割引債の償還金に係る差益金額(次項において「償還金に係る差益金額」という。)である場合において、その支払を取り扱う者があるときは、その者)を当該道府県の条例によつて特別徴収義務者として指定し、これに徴収させなければならない。 <br>2 前項の特別徴収義務者は、特定配当等の支払の際(特別徴収義務者が国外特定配当等、上場株式等の配当等又は償還金に係る差益金額の支払を取り扱う者である場合には、当該取扱いに係る国外特定配当等、上場株式等の配当等又は償還金に係る差益金額の交付の際)、その特定配当等について配当割を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月十日までに、総務省令で定める様式によつて、その徴収すべき配当割の課税標準額、税額その他必要な事項を記載した納入申告書(以下この款において「納入申告書」という。)を当該特定配当等の支払を受ける個人が当該特定配当等の支払を受けるべき日現在における当該個人の住所所在の道府県の知事に提出し、及びその納入金を当該道府県に納入する義務を負う。この場合において、当該道府県知事に提出すべき納入申告書には、総務省令で定める計算書を添付しなければならない。 <br>3 前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(配当割に係る更正又は決定) <br>第七十一条の三十二 道府県知事は、前条第二項の規定による納入申告書の提出があつた場合において、当該納入申告書に係る課税標準額又は税額がその調査したところと異なるときは、これを更正する。 <br>2 道府県知事は、特別徴収義務者が納入申告書を提出しなかつた場合には、その調査によつて、納入申告すべき課税標準額及び税額を決定する。 <br>3 道府県知事は、前二項又は本項の規定によつて更正し、又は決定した課税標準額又は税額について、その調査によつて、過大又は過少であることを発見した場合には、これを更正する。 <br>4 道府県知事は、前三項の規定によつて更正し、又は決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>(配当割に係る不足金額及びその延滞金の徴収) <br>第七十一条の三十三 道府県の徴税吏員は、前条第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合において、不足金額(更正による納入金額の不足額又は決定による納入金額をいう。以下本款において同じ。)があるときは、同条第四項の通知をした日から一月を経過した日を納期限として、これを徴収しなければならない。 <br>2 前項の場合には、その不足金額に第七十一条の三十一第二項の納期限(納期限の延長があつたときは、その延長された納期限。第七十一条の四十第一項を除き、以下本款において同じ。)の翌日から納入の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(前項の納期限までの期間又は当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して徴収しなければならない。 <br>3 道府県知事は、特別徴収義務者が前条の規定による更正又は決定を受けたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前項の延滞金額を減免することができる。 <br>(納期限後に申告納入する配当割に係る納入金の延滞金) <br>第七十一条の三十四 配当割の特別徴収義務者は、第七十一条の三十一第二項の納期限後にその納入金を納入する場合には、当該納入金額に、その納期限の翌日から納入の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納入しなければならない。 <br>2 道府県知事は、特別徴収義務者が第七十一条の三十一第二項の納期限までに納入金を納入しなかつたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前項の延滞金額を減免することができる。 <br>(配当割に係る納入金の過少申告加算金及び不申告加算金) <br>第七十一条の三十五 納入申告書の提出期限までにその提出があつた場合(納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、第三項ただし書又は第八項の規定の適用があるときを含む。次項において同じ。)において、第七十一条の三十二第一項又は第三項の規定による更正があつたときは、道府県知事は、当該更正前の納入申告に係る課税標準額又は税額に誤りがあつたことについて正当な事由がないと認める場合には、当該更正による不足金額(次項において「対象不足金額」という。)に百分の十の割合を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算金額を徴収しなければならない。 <br>2 前項の規定に該当する場合において、当該対象不足金額(当該更正前にその更正に係る配当割について更正があつた場合には、その更正による不足金額の合計額(当該更正前の納入申告に係る課税標準額又は税額に誤りがあつたことについて正当な事由があると認められたときは、その更正による不足金額を控除した金額とし、当該配当割についてその納入すべき金額を減少させる更正又は更正に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときは、これらにより減少した部分の金額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額とする。)が納入申告書の提出期限までにその提出があつた場合における当該納入申告書に係る税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項に規定する過少申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する金額(当該対象不足金額が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該対象不足金額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>3 次の各号のいずれかに該当する場合には、道府県知事は、当該各号に規定する納入申告、決定又は更正により納入すべき税額に百分の十五の割合を乗じて計算した金額に相当する不申告加算金額を徴収しなければならない。ただし、納入申告書の提出期限までにその提出がなかつたことについて正当な理由があると認められる場合は、この限りでない。 <br>一 納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合又は第七十一条の三十二第二項の規定による決定があつた場合 <br>二 納入申告書の提出期限後にその提出があつた後において第七十一条の三十二第一項又は第三項の規定による更正があつた場合 <br>三 第七十一条の三十二第二項の規定による決定があつた後において同条第三項の規定による更正があつた場合 <br>4 前項の規定に該当する場合(同項ただし書又は第八項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納入すべき税額(同項第二号又は第三号に該当する場合には、これらの規定に規定する更正前にされた当該配当割に係る納入申告書の提出期限後の納入申告又は第七十一条の三十二第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定により納入すべき税額の合計額(当該納入すべき税額を減少させる更正又は更正に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときは、これらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額)が五十万円を超えるときは、前項に規定する不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する金額(同項に規定する納入すべき税額が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該納入すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>5 第三項の規定に該当する場合(同項ただし書若しくは第八項の規定の適用がある場合又は納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合においてその提出が当該納入申告書に係る配当割について道府県知事の調査による決定があるべきことを予知してされたものでないときを除く。)において、納入申告書の提出期限後のその提出又は第七十一条の三十二第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定があつた日の前日から起算して五年前の日までの間に、配当割について、不申告加算金(納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、その提出が当該納入申告書に係る配当割について道府県知事の調査による決定があるべきことを予知してされたものでないときに徴収されたものを除く。)又は重加算金(次条第三項において「不申告加算金等」という。)を徴収されたことがあるときは、第三項に規定する不申告加算金額は、前二項の規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第三項に規定する納入すべき税額に百分の十の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>6 納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、その提出が当該納入申告書に係る配当割について道府県知事の調査による決定があるべきことを予知してされたものでないときは、当該納入申告書に係る税額に係る第三項に規定する不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、当該税額に百分の五の割合を乗じて計算した金額に相当する額とする。 <br>7 道府県知事は、第一項の規定により徴収すべき過少申告加算金額又は第三項の規定により徴収すべき不申告加算金額を決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>8 第三項の規定は、第六項の規定に該当する納入申告書の提出があつた場合において、その提出が、納入申告書の提出期限までに提出する意思があつたと認められる場合として政令で定める場合に該当して行われたものであり、かつ、納入申告書の提出期限から一月を経過する日までに行われたものであるときは、適用しない。 <br>(配当割に係る納入金の重加算金) <br>第七十一条の三十六 前条第一項の規定に該当する場合において、特別徴収義務者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、かつ、その隠蔽し、又は仮装した事実に基づいて納入申告書を提出したときは、道府県知事は、政令で定めるところにより、同項に規定する過少申告加算金額(同条第二項の規定の適用がある場合には、同項の規定による加算後の金額)に代えて、その計算の基礎となるべき更正による不足金額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。 <br>2 前条第三項の規定に該当する場合(同項ただし書の規定の適用がある場合を除く。)において、特別徴収義務者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、かつ、その隠蔽し、又は仮装した事実に基づいて納入申告書の提出期限までにこれを提出せず、又は納入申告書の提出期限後にその提出をしたときは、道府県知事は、同項に規定する不申告加算金額に代えて、その計算の基礎となるべき税額に百分の四十の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。 <br>3 前二項の規定に該当する場合において、これらの規定に規定する課税標準額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽し、又は仮装されたものに基づき納入申告書の提出期限後のその提出又は第七十一条の三十二第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定があつた日の前日から起算して五年前の日までの間に、配当割について、不申告加算金等を徴収されたことがあるときは、前二項に規定する重加算金額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第一項の規定に該当するときは同項に規定する計算の基礎となるべき更正による不足金額に、前項の規定に該当するときは同項に規定する計算の基礎となるべき税額に、それぞれ百分の十の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>4 道府県知事は、前二項の規定に該当する場合において、納入申告書の提出について前条第六項に規定する事由があるときは、当該納入申告書に係る税額を基礎として計算した重加算金額を徴収しない。 <br>5 道府県知事は、第一項又は第二項の規定により徴収すべき重加算金額を決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>(配当割の脱税に関する罪) <br>第七十一条の三十七 第七十一条の三十一第二項の規定によつて徴収して納入すべき配当割の納入金の全部又は一部を納入しなかつた特別徴収義務者は、十年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 前項の納入しなかつた金額が二百万円を超える場合には、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、二百万円を超える額でその納入しなかつた金額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して第一項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>4 前項の規定により第一項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同項の罪についての時効の期間による。 <br>5 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて第三項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第三目 督促及び滞納処分 <br>(配当割に係る督促) <br>第七十一条の三十八 特別徴収義務者が納期限(第七十一条の三十二第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合には、第七十一条の三十三第一項の納期限。以下本款において同じ。)までに配当割に係る地方団体の徴収金を完納しない場合には、道府県の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。ただし、繰上徴収をする場合には、この限りでない。 <br>2 特別の事情がある道府県においては、当該道府県の条例で前項に規定する期間と異なる期間を定めることができる。 <br>(配当割に係る督促手数料) <br>第七十一条の三十九 道府県の徴税吏員は、督促状を発した場合には、当該道府県の条例の定めるところによつて、手数料を徴収することができる。 <br>(配当割に係る滞納処分) <br>第七十一条の四十 配当割に係る滞納者が次の各号のいずれかに該当するときは、道府県の徴税吏員は、当該配当割に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押えなければならない。 <br>一 滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日までにその督促に係る配当割に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>二 滞納者が繰上徴収に係る告知により指定された納期限までに配当割に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>2 第二次納税義務者又は保証人について前項の規定を適用する場合には、同項第一号中「督促状」とあるのは、「納入の催告書」とする。 <br>3 配当割に係る地方団体の徴収金の納期限後第一項第一号に規定する十日を経過した日までに、督促を受けた滞納者につき第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実が生じたときは、道府県の徴税吏員は、直ちにその財産を差し押えることができる。 <br>4 滞納者の財産につき強制換価手続が行われた場合には、道府県の徴税吏員は、執行機関(破産法第百十四条第一号に掲げる請求権に係る配当割に係る地方団体の徴収金の交付要求を行う場合には、その交付要求に係る破産事件を取り扱う裁判所)に対し、滞納に係る配当割に係る地方団体の徴収金につき、交付要求をしなければならない。 <br>5 道府県の徴税吏員は、第一項から第三項までの規定により差押えをすることができる場合において、滞納者の財産で国税徴収法第八十六条第一項各号に掲げるものにつき、既に他の地方団体の徴収金若しくは国税の滞納処分又はこれらの滞納処分の例による処分による差押えがされているときは、当該財産についての交付要求は、参加差押えによりすることができる。 <br>6 前各項に定めるもののほか、配当割に係る地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例による。 <br>7 前各項の規定による処分は、当該道府県の区域外においても行うことができる。 <br>(配当割に係る滞納処分に関する罪) <br>第七十一条の四十一 配当割の特別徴収義務者が滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠蔽し、損壊し、道府県の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 特別徴収義務者の財産を占有する第三者が特別徴収義務者に滞納処分の執行を免れさせる目的で前項の行為をしたときも、同項と同様とする。 <br>3 情を知つて前二項の行為につき特別徴収義務者又はその財産を占有する第三者の相手方となつた者は、二年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前三項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>5 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(国税徴収法の例による配当割に係る滞納処分に関する検査拒否等の罪) <br>第七十一条の四十二 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 第七十一条の四十第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者 <br>二 第七十一条の四十第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の同条に規定する帳簿書類の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又はその帳簿書類で偽りの記載若しくは記録をしたものを提示した者 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第四目 犯則取締り <br>(配当割に係る犯則事件に関する国税犯則取締法の準用) <br>第七十一条の四十三 配当割に関する犯則事件については、国税犯則取締法の規定(第十九条ノ二及び第二十二条の規定を除く。)を準用する。 <br>第七十一条の四十四 前条の場合において、国税局長の職務は道府県知事が、税務署長の職務は道府県知事又は当該道府県の条例で設置する支庁、地方事務所若しくは税務に関する事務所の長がそれぞれ行い、国税局又は税務署の収税官吏の職務は道府県知事がその職務を定めて指定する道府県の徴税吏員が行うものとする。この場合において、道府県知事は、配当割に関する犯則事件が道府県知事を除く税務署長の職務を行う者がその職務を行う区域外において発見された場合に限り、税務署長の職務を行うことができる。 <br>第七十一条の四十五 第七十一条の四十三の場合において、収税官吏の職務を行う者は、その所属する道府県の区域外においても配当割に関する犯則事件の調査を行うことができる。 <br>第七十一条の四十六 第七十一条の四十三の場合において、配当割に関する犯則事件は、間接国税以外の国税に関する犯則事件とする。 <br>第五目 交付 <br>(配当割の市町村に対する交付) <br>第七十一条の四十七 道府県は、当該道府県に納入された配当割額に相当する額に政令で定める率を乗じて得た額の五分の三に相当する額を、政令で定めるところにより、当該道府県内の市町村(特別区を含む。以下この条において同じ。)に対し、当該市町村に係る個人の道府県民税の額にあん分して交付するものとする。 <br>2 前項の当該市町村に係る個人の道府県民税の額は、総務省令で定めるところにより算定するものとする。 <br>第六款 特定株式等譲渡所得金額に係る道府県民税 <br>第一目 課税標準及び税率 <br>(株式等譲渡所得割の課税標準) <br>第七十一条の四十八 株式等譲渡所得割の課税標準は、特定株式等譲渡所得金額とする。 <br>(株式等譲渡所得割の税率) <br>第七十一条の四十九 株式等譲渡所得割の税率は、百分の五とする。 <br>第二目 徴収 <br>(株式等譲渡所得割の徴収の方法) <br>第七十一条の五十 株式等譲渡所得割の徴収については、特別徴収の方法によらなければならない。 <br>(株式等譲渡所得割の特別徴収の手続) <br>第七十一条の五十一 株式等譲渡所得割を特別徴収の方法によつて徴収しようとする場合には、選択口座が開設されている租税特別措置法第三十七条の十一の三第三項第一号に規定する金融商品取引業者等で特定株式等譲渡対価等の支払を受けるべき日の属する年の一月一日現在において道府県に住所を有する個人に対して当該特定株式等譲渡対価等の支払をするものを当該道府県の条例によつて特別徴収義務者として指定し、これに徴収させなければならない。 <br>2 前項の特別徴収義務者は、特定株式等譲渡対価等の支払をする際、株式等譲渡所得割を徴収し、その徴収の日の属する年の翌年の一月十日(政令で定める場合にあつては、政令で定める日)までに、総務省令で定める様式によつて、その徴収すべき株式等譲渡所得割の課税標準額、税額その他必要な事項を記載した納入申告書(以下この款において「納入申告書」という。)を当該特定株式等譲渡対価等の支払を受ける個人が当該特定株式等譲渡対価等の支払を受けるべき日の属する年の一月一日現在における当該個人の住所所在の道府県の知事に提出し、及びその納入金を当該道府県に納入する義務を負う。この場合において、当該道府県知事に提出すべき納入申告書には、総務省令で定める計算書を添付しなければならない。 <br>3 第一項の特別徴収義務者は、租税特別措置法第三十七条の十一の四第三項に規定する場合には、その都度、同項に規定する満たない部分の金額に百分の五を乗じて計算した金額に相当する株式等譲渡所得割を還付しなければならない。 <br>4 前三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(株式等譲渡所得割に係る更正又は決定) <br>第七十一条の五十二 道府県知事は、前条第二項の規定による納入申告書の提出があつた場合において、当該納入申告書に係る課税標準額又は税額がその調査したところと異なるときは、これを更正する。 <br>2 道府県知事は、特別徴収義務者が納入申告書を提出しなかつた場合には、その調査によつて、納入申告すべき課税標準額及び税額を決定する。 <br>3 道府県知事は、前二項又は本項の規定によつて更正し、又は決定した課税標準額又は税額について、その調査によつて、過大又は過少であることを発見した場合には、これを更正する。 <br>4 道府県知事は、前三項の規定によつて更正し、又は決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>(株式等譲渡所得割に係る不足金額及びその延滞金の徴収) <br>第七十一条の五十三 道府県の徴税吏員は、前条第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合において、不足金額(更正による納入金額の不足額又は決定による納入金額をいう。以下本款において同じ。)があるときは、同条第四項の通知をした日から一月を経過した日を納期限として、これを徴収しなければならない。 <br>2 前項の場合には、その不足金額に第七十一条の五十一第二項の納期限(納期限の延長があつたときは、その延長された納期限。第七十一条の六十第一項を除き、以下本款において同じ。)の翌日から納入の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(前項の納期限までの期間又は当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して徴収しなければならない。 <br>3 道府県知事は、特別徴収義務者が前条の規定による更正又は決定を受けたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前項の延滞金額を減免することができる。 <br>(納期限後に申告納入する株式等譲渡所得割に係る納入金の延滞金) <br>第七十一条の五十四 株式等譲渡所得割の特別徴収義務者は、第七十一条の五十一第二項の納期限後にその納入金を納入する場合には、当該納入金額に、その納期限の翌日から納入の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納入しなければならない。 <br>2 道府県知事は、特別徴収義務者が第七十一条の五十一第二項の納期限までに納入金を納入しなかつたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前項の延滞金額を減免することができる。 <br>(株式等譲渡所得割に係る納入金の過少申告加算金及び不申告加算金) <br>第七十一条の五十五 納入申告書の提出期限までにその提出があつた場合(納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、第三項ただし書又は第八項の規定の適用があるときを含む。次項において同じ。)において、第七十一条の五十二第一項又は第三項の規定による更正があつたときは、道府県知事は、当該更正前の納入申告に係る課税標準額又は税額に誤りがあつたことについて正当な事由がないと認める場合には、当該更正による不足金額(次項において「対象不足金額」という。)に百分の十の割合を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算金額を徴収しなければならない。 <br>2 前項の規定に該当する場合において、当該対象不足金額(当該更正前にその更正に係る株式等譲渡所得割について更正があつた場合には、その更正による不足金額の合計額(当該更正前の納入申告に係る課税標準額又は税額に誤りがあつたことについて正当な事由があると認められたときは、その更正による不足金額を控除した金額とし、当該株式等譲渡所得割についてその納入すべき金額を減少させる更正又は更正に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときは、これらにより減少した部分の金額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額とする。)が納入申告書の提出期限までにその提出があつた場合における当該納入申告書に係る税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項に規定する過少申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する金額(当該対象不足金額が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該対象不足金額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>3 次の各号のいずれかに該当する場合には、道府県知事は、当該各号に規定する納入申告、決定又は更正により納入すべき税額に百分の十五の割合を乗じて計算した金額に相当する不申告加算金額を徴収しなければならない。ただし、納入申告書の提出期限までにその提出がなかつたことについて正当な理由があると認められる場合は、この限りでない。 <br>一 納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合又は第七十一条の五十二第二項の規定による決定があつた場合 <br>二 納入申告書の提出期限後にその提出があつた後において第七十一条の五十二第一項又は第三項の規定による更正があつた場合 <br>三 第七十一条の五十二第二項の規定による決定があつた後において同条第三項の規定による更正があつた場合 <br>4 前項の規定に該当する場合(同項ただし書又は第八項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納入すべき税額(同項第二号又は第三号に該当する場合には、これらの規定に規定する更正前にされた当該株式等譲渡所得割に係る納入申告書の提出期限後の納入申告又は第七十一条の五十二第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定により納入すべき税額の合計額(当該納入すべき税額を減少させる更正又は更正に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときは、これらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額)が五十万円を超えるときは、前項に規定する不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する金額(同項に規定する納入すべき税額が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該納入すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>5 第三項の規定に該当する場合(同項ただし書若しくは第八項の規定の適用がある場合又は納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合においてその提出が当該納入申告書に係る株式等譲渡所得割について道府県知事の調査による決定があるべきことを予知してされたものでないときを除く。)において、納入申告書の提出期限後のその提出又は第七十一条の五十二第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定があつた日の前日から起算して五年前の日までの間に、株式等譲渡所得割について、不申告加算金(納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、その提出が当該納入申告書に係る株式等譲渡所得割について道府県知事の調査による決定があるべきことを予知してされたものでないときに徴収されたものを除く。)又は重加算金(次条第三項において「不申告加算金等」という。)を徴収されたことがあるときは、第三項に規定する不申告加算金額は、前二項の規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第三項に規定する納入すべき税額に百分の十の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>6 納入申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、その提出が当該納入申告書に係る株式等譲渡所得割について道府県知事の調査による決定があるべきことを予知してされたものでないときは、当該納入申告書に係る税額に係る第三項に規定する不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、当該税額に百分の五の割合を乗じて計算した金額に相当する額とする。 <br>7 道府県知事は、第一項の規定により徴収すべき過少申告加算金額又は第三項の規定により徴収すべき不申告加算金額を決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>8 第三項の規定は、第六項の規定に該当する納入申告書の提出があつた場合において、その提出が、納入申告書の提出期限までに提出する意思があつたと認められる場合として政令で定める場合に該当して行われたものであり、かつ、納入申告書の提出期限から一月を経過する日までに行われたものであるときは、適用しない。 <br>(株式等譲渡所得割に係る納入金の重加算金) <br>第七十一条の五十六 前条第一項の規定に該当する場合において、特別徴収義務者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、かつ、その隠蔽し、又は仮装した事実に基づいて納入申告書を提出したときは、道府県知事は、政令で定めるところにより、同項に規定する過少申告加算金額(同条第二項の規定の適用がある場合には、同項の規定による加算後の金額)に代えて、その計算の基礎となるべき更正による不足金額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。 <br>2 前条第三項の規定に該当する場合(同項ただし書の規定の適用がある場合を除く。)において、特別徴収義務者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、かつ、その隠蔽し、又は仮装した事実に基づいて納入申告書の提出期限までにこれを提出せず、又は納入申告書の提出期限後にその提出をしたときは、道府県知事は、同項に規定する不申告加算金額に代えて、その計算の基礎となるべき税額に百分の四十の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。 <br>3 前二項の規定に該当する場合において、これらの規定に規定する課税標準額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽し、又は仮装されたものに基づき納入申告書の提出期限後のその提出又は第七十一条の五十二第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定があつた日の前日から起算して五年前の日までの間に、株式等譲渡所得割について、不申告加算金等を徴収されたことがあるときは、前二項に規定する重加算金額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第一項の規定に該当するときは同項に規定する計算の基礎となるべき更正による不足金額に、前項の規定に該当するときは同項に規定する計算の基礎となるべき税額に、それぞれ百分の十の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>4 道府県知事は、前二項の規定に該当する場合において、納入申告書の提出について前条第六項に規定する事由があるときは、当該納入申告書に係る税額を基礎として計算した重加算金額を徴収しない。 <br>5 道府県知事は、第一項又は第二項の規定により徴収すべき重加算金額を決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。 <br>(株式等譲渡所得割の脱税に関する罪) <br>第七十一条の五十七 第七十一条の五十一第二項の規定によつて徴収して納入すべき株式等譲渡所得割の納入金の全部又は一部を納入しなかつた特別徴収義務者は、十年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 前項の納入しなかつた金額が二百万円を超える場合には、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、二百万円を超える額でその納入しなかつた金額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>3 法人の代表者又は代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務又は財産に関して第一項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>4 前項の規定により第一項の違反行為につき法人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同項の罪についての時効の期間による。 <br>第三目 督促及び滞納処分 <br>(株式等譲渡所得割に係る督促) <br>第七十一条の五十八 特別徴収義務者が納期限(第七十一条の五十二第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合には、第七十一条の五十三第一項の納期限。以下本款において同じ。)までに株式等譲渡所得割に係る地方団体の徴収金を完納しない場合には、道府県の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。ただし、繰上徴収をする場合には、この限りでない。 <br>2 特別の事情がある道府県においては、当該道府県の条例で前項に規定する期間と異なる期間を定めることができる。 <br>(株式等譲渡所得割に係る督促手数料) <br>第七十一条の五十九 道府県の徴税吏員は、督促状を発した場合には、当該道府県の条例の定めるところによつて、手数料を徴収することができる。 <br>(株式等譲渡所得割に係る滞納処分) <br>第七十一条の六十 株式等譲渡所得割に係る滞納者が次の各号のいずれかに該当するときは、道府県の徴税吏員は、当該株式等譲渡所得割に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押えなければならない。 <br>一 滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日までにその督促に係る株式等譲渡所得割に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>二 滞納者が繰上徴収に係る告知により指定された納期限までに株式等譲渡所得割に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>2 第二次納税義務者又は保証人について前項の規定を適用する場合には、同項第一号中「督促状」とあるのは、「納入の催告書」とする。 <br>3 株式等譲渡所得割に係る地方団体の徴収金の納期限後第一項第一号に規定する十日を経過した日までに、督促を受けた滞納者につき第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実が生じたときは、道府県の徴税吏員は、直ちにその財産を差し押えることができる。 <br>4 滞納者の財産につき強制換価手続が行われた場合には、道府県の徴税吏員は、執行機関(破産法第百十四条第一号に掲げる請求権に係る株式等譲渡所得割に係る地方団体の徴収金の交付要求を行う場合には、その交付要求に係る破産事件を取り扱う裁判所)に対し、滞納に係る株式等譲渡所得割に係る地方団体の徴収金につき、交付要求をしなければならない。 <br>5 道府県の徴税吏員は、第一項から第三項までの規定により差押えをすることができる場合において、滞納者の財産で国税徴収法第八十六条第一項各号に掲げるものにつき、既に他の地方団体の徴収金若しくは国税の滞納処分又はこれらの滞納処分の例による処分による差押えがされているときは、当該財産についての交付要求は、参加差押えによりすることができる。 <br>6 前各項に定めるもののほか、株式等譲渡所得割に係る地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例による。 <br>7 前各項の規定による処分は、当該道府県の区域外においても行うことができる。 <br>(株式等譲渡所得割に係る滞納処分に関する罪) <br>第七十一条の六十一 株式等譲渡所得割の特別徴収義務者が滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠蔽し、損壊し、道府県の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 特別徴収義務者の財産を占有する第三者が特別徴収義務者に滞納処分の執行を免れさせる目的で前項の行為をしたときも、同項と同様とする。 <br>3 情を知つて前二項の行為につき特別徴収義務者又はその財産を占有する第三者の相手方となつた者は、二年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前三項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>5 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(国税徴収法の例による株式等譲渡所得割に係る滞納処分に関する検査拒否等の罪) <br>第七十一条の六十二 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 第七十一条の六十第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者 <br>二 第七十一条の六十第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の同条に規定する帳簿書類の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又はその帳簿書類で偽りの記載若しくは記録をしたものを提示した者 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものについて前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第四目 犯則取締り <br>(株式等譲渡所得割に係る犯則事件に関する国税犯則取締法の準用) <br>第七十一条の六十三 株式等譲渡所得割に関する犯則事件については、国税犯則取締法の規定(第十九条ノ二及び第二十二条の規定を除く。)を準用する。 <br>第七十一条の六十四 前条の場合において、国税局長の職務は道府県知事が、税務署長の職務は道府県知事又は当該道府県の条例で設置する支庁、地方事務所若しくは税務に関する事務所の長がそれぞれ行い、国税局又は税務署の収税官吏の職務は道府県知事がその職務を定めて指定する道府県の徴税吏員が行うものとする。この場合において、道府県知事は、株式等譲渡所得割に関する犯則事件が道府県知事を除く税務署長の職務を行う者がその職務を行う区域外において発見された場合に限り、税務署長の職務を行うことができる。 <br>第七十一条の六十五 第七十一条の六十三の場合において、収税官吏の職務を行う者は、その所属する道府県の区域外においても株式等譲渡所得割に関する犯則事件の調査を行うことができる。 <br>第七十一条の六十六 第七十一条の六十三の場合において、株式等譲渡所得割に関する犯則事件は、間接国税以外の国税に関する犯則事件とする。 <br>第五目 交付 <br>(株式等譲渡所得割の市町村に対する交付) <br>第七十一条の六十七 道府県は、当該道府県に納入された株式等譲渡所得割額に相当する額に政令で定める率を乗じて得た額の五分の三に相当する額を、政令で定めるところにより、当該道府県内の市町村(特別区を含む。以下この条において同じ。)に対し、当該市町村に係る個人の道府県民税の額にあん分して交付するものとする。 <br>2 前項の当該市町村に係る個人の道府県民税の額は、総務省令で定めるところにより算定するものとする。 <br>第二節 事業税 <br>第一款 通則 <br>(事業税に関する用語の意義) <br>第七十二条 事業税について、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 <br>一 付加価値割 付加価値額によつて法人の行う事業に対して課する事業税をいう。 <br>二 資本割 資本金等の額によつて法人の行う事業に対して課する事業税をいう。 <br>三 所得割 所得によつて法人の行う事業に対して課する事業税をいう。 <br>四 収入割 収入金額によつて法人の行う事業に対して課する事業税をいう。 <br>五 恒久的施設 次に掲げるものをいう。ただし、日本国が締結した租税に関する二重課税防止のための条約において次に掲げるものと異なる定めがあるときは、当該条約の適用を受けるこの法律の施行地に本店若しくは主たる事務所若しくは事業所を有しない法人(以下この節において「外国法人」という。)又はこの法律の施行地に主たる事務所若しくは事業所を有しない個人については、当該条約において恒久的施設と定められたものとする。 <br>イ 外国法人又はこの法律の施行地に主たる事務所若しくは事業所を有しない個人の国内にある支店、工場その他事業を行う一定の場所で政令で定めるもの <br>ロ 外国法人又はこの法律の施行地に主たる事務所若しくは事業所を有しない個人の国内にある建設作業場(外国法人又はこの法律の施行地に主たる事務所若しくは事業所を有しない個人が国内において建設作業等(建設、据付け、組立てその他の作業又はその作業の指揮監督の役務の提供で一年を超えて行われるものをいう。)を行う場所をいい、当該外国法人又はこの法律の施行地に主たる事務所若しくは事業所を有しない個人の国内における当該建設作業等を含む。) <br>ハ 外国法人又はこの法律の施行地に主たる事務所若しくは事業所を有しない個人が国内に置く自己のために契約を締結する権限のある者その他これに準ずる者で政令で定めるもの <br>(事業税の納税義務者等) <br>第七十二条の二 法人の行う事業に対する事業税は、法人の行う事業に対し、次の各号に掲げる事業の区分に応じ、当該各号に定める額によつて事務所又は事業所所在の道府県において、その法人に課する。 <br>一 次号に掲げる事業以外の事業 次に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ次に定める額 <br>イ ロに掲げる法人以外の法人 付加価値割額、資本割額及び所得割額の合算額 <br>ロ 第七十二条の四第一項各号に掲げる法人、第七十二条の五第一項各号に掲げる法人、第七十二条の二十四の七第五項各号に掲げる法人、第四項に規定する人格のない社団等、第五項に規定するみなし課税法人、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第十二項に規定する投資法人、資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第三項に規定する特定目的会社並びに一般社団法人(非営利型法人(法人税法第二条第九号の二に規定する非営利型法人をいう。以下この号において同じ。)に該当するものを除く。)及び一般財団法人(非営利型法人に該当するものを除く。)並びにこれらの法人以外の法人で資本金の額若しくは出資金の額が一億円以下のもの又は資本若しくは出資を有しないもの 所得割額 <br>二 電気供給業、ガス供給業、保険業及び貿易保険業 収入割額 <br>2 前項の規定を適用する場合において、資本金の額又は出資金の額が一億円以下の法人であるかどうか及び資本又は出資を有しない法人であるかどうかの判定は、各事業年度終了の日(第七十二条の二十六第一項ただし書の規定により申告納付すべき事業税にあつてはその事業年度開始の日から六月の期間の末日、第七十二条の二十九第一項又は第三項の規定により申告納付すべき事業税にあつてはその解散の日)の現況によるものとする。 <br>3 個人の行う事業に対する事業税は、個人の行う第一種事業、第二種事業及び第三種事業に対し、所得を課税標準として事務所又は事業所所在の道府県において、その個人に課する。 <br>4 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあり、かつ、収益事業又は法人課税信託(法人税法第二条第二十九号の二に規定する法人課税信託をいう。以下この節において同じ。)の引受けを行うもの(当該社団又は財団で収益事業を廃止したものを含む。以下事業税について「人格のない社団等」という。)は、法人とみなして、この節の規定を適用する。 <br>5 法人課税信託の引受けを行う個人(以下この節において「みなし課税法人」という。)には、第三項の規定により個人の行う事業に対する事業税を課するほか、法人とみなして、法人の行う事業に対する事業税を課する。 <br>6 外国法人又はこの法律の施行地に主たる事務所若しくは事業所を有しない個人の行う事業に対するこの節の規定の適用については、恒久的施設をもつて、その事務所又は事業所とする。 <br>7 事務所又は事業所を設けないで行う第一種事業、第二種事業及び第三種事業については、その事業を行う者の住所又は居所のうちその事業と最も関係の深いものをもつて、その事務所又は事業所とみなして、事業税を課する。 <br>8 第三項の「第一種事業」とは、次に掲げるものをいう。 <br>一 物品販売業(動植物その他普通に物品といわないものの販売業を含む。) <br>一の二 保険業 <br>二 金銭貸付業 <br>三 物品貸付業(動植物その他普通に物品といわないものの貸付業を含む。) <br>四 不動産貸付業 <br>五 製造業(物品の加工修理業を含む。) <br>六 電気供給業 <br>七 土石採取業 <br>八 電気通信事業(放送事業を含む。) <br>九 運送業 <br>十 運送取扱業 <br>十一 船舶ていけい場業 <br>十二 倉庫業(物品の寄託を受け、これを保管する業を含む。) <br>十三 駐車場業 <br>十四 請負業 <br>十五 印刷業 <br>十六 出版業 <br>十七 写真業 <br>十八 席貸業 <br>十九 旅館業 <br>二十 料理店業 <br>二十一 飲食店業 <br>二十二 周旋業 <br>二十三 代理業 <br>二十四 仲立業 <br>二十五 問屋業 <br>二十六 両替業 <br>二十七 公衆浴場業(第十項第二十号に掲げるものを除く。) <br>二十八 演劇興行業 <br>二十九 遊技場業 <br>三十 遊覧所業 <br>三十一 前各号に掲げる事業に類する事業で政令で定めるもの <br>9 第三項の「第二種事業」とは、次に掲げるもので政令で定める主として自家労力を用いて行うもの以外のものをいう。 <br>一 畜産業(農業に付随して行うものを除く。) <br>二 水産業(小規模な水産動植物の採捕の事業として政令で定めるものを除く。) <br>三 前各号に掲げる事業に類する事業で政令で定めるもの(農業を除く。) <br>10 第三項の「第三種事業」とは、次に掲げるものをいう。 <br>一 医業 <br>二 歯科医業 <br>三 薬剤師業 <br>四 削除 <br>五 あん摩、マツサージ又は指圧、はり、きゆう、柔道整復その他の医業に類する事業(両眼の視力を喪失した者その他これに類する政令で定める視力障害のある者が行うものを除く。) <br>六 獣医業 <br>七 装蹄師業 <br>八 弁護士業 <br>九 司法書士業 <br>十 行政書士業 <br>十一 公証人業 <br>十二 弁理士業 <br>十三 税理士業 <br>十四 公認会計士業 <br>十五 計理士業 <br>十五の二 社会保険労務士業 <br>十五の三 コンサルタント業 <br>十六 設計監督者業 <br>十六の二 不動産鑑定業 <br>十六の三 デザイン業 <br>十七 諸芸師匠業 <br>十八 理容業 <br>十八の二 美容業 <br>十九 クリーニング業 <br>二十 公衆浴場業(政令で定める公衆浴場業を除く。) <br>二十一 前各号に掲げる事業に類する事業で政令で定めるもの <br>11 第四項の収益事業の範囲並びに前項第十五号の三に掲げる事業及び同項第十六号の三に掲げる事業の範囲は、政令で定める。 <br>(法人課税信託の受託者に関するこの節の規定の適用) <br>第七十二条の二の二 法人課税信託の受託者は、各法人課税信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項から第三項までにおいて同じ。)及び固有資産等(法人課税信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。次項及び第七項において同じ。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この節(前条、次条、第七十二条の三、第七十二条の四第一項、第七十二条の八から第七十二条の十一まで、第七十二条の三十六から第七十二条の三十八まで、第七十二条の四十九、第七十二条の四十九の三、第七十二条の四十九の十、第七十二条の五十六、第七十二条の五十七、第七十二条の六十、第七十二条の六十四、第四款及び第六款を除く。第三項から第五項まで、第七項及び第八項において同じ。)の規定を適用する。 <br>2 前項の場合において、各法人課税信託の信託資産等及び固有資産等は、同項の規定によりみなされた各別の者にそれぞれ帰属するものとする。 <br>3 法人税法第四条の七の規定は、受託法人(法人課税信託の受託者である法人(その受託者が個人である場合にあつては、当該受託者である個人)について、前二項の規定により、当該法人課税信託に係る信託資産等が帰属する者としてこの節の規定を適用する場合における当該受託者である法人をいう。以下この節において同じ。)又は法人課税信託の受益者について前二項の規定をこの節において適用する場合について準用する。 <br>4 法人税法第四条の八及び第百五十二条第一項の規定は、第一項及び第二項の規定をこの節の規定中法人の行う事業に対する事業税に関する規定において適用する場合について準用する。 <br>5 所得税法第六条の三の規定は、第一項及び第二項の規定をこの節の規定中個人の行う事業に対する事業税に関する規定において適用する場合について準用する。 <br>6 道府県は、前条第一項第一号イに掲げる法人で受託法人であるものに対しては、付加価値割及び資本割を課することができない。 <br>7 道府県は、みなし課税法人で受託法人であるものに対しては個人の行う事業に対する事業税を、みなし課税法人で固有法人(法人課税信託の受託者である法人(その受託者が個人である場合にあつては、当該受託者である個人)について、第一項及び第二項の規定により、当該法人課税信託に係る固有資産等が帰属する者としてこの節の規定を適用する場合における当該受託者である法人をいう。以下この節において同じ。)であるものに対しては法人の行う事業に対する事業税を課することができない。 <br>8 第一項から第四項までの規定により、法人課税信託の受託者についてこの節の規定を適用する場合には、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。 <br>第七十二条の五第二項、第七十二条の十三第三項及び第七十二条の二十六第十項 <br>人格のない社団等 <br>人格のない社団等で固有法人であるもの <br>第七十二条の二十四の四、第七十二条の二十四の七第一項第一号及び第三項第一号、第七十二条の二十五第一項、第八項及び第九項、第七十二条の二十六第四項、第八項及び第九項、第七十二条の三十四、第七十二条の三十八の二第一項及び第六項並びに第七十二条の四十一の二第一項 <br>掲げる法人 <br>掲げる法人で固有法人であるもの <br>第七十二条の二十四の七第一項第三号及び第三項第三号 <br>その他の法人 <br>その他の法人(第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人で受託法人であるものを含む。) <br>第七十二条の二十四の七第三項 <br>法人で <br>受託法人及び三以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う固有法人で <br>第七十二条の二十六第一項 <br>当該法人 <br>当該固有法人 <br>第七十二条の三十五第一項 <br>とする <br>とし、第七十二条の二の二第三項において準用する法人税法第四条の七第三号の規定により会社とみなされる個人にあつては当該個人とする <br>9 前各項に定めるもののほか、法人課税信託の受託者又は受益者についてのこの節の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(収益の帰属する者が名義人である場合における事業税の納税義務者) <br>第七十二条の二の三 資産又は事業から生ずる収益が法律上帰属するとみられる者が単なる名義人であつて、当該収益を享受せず、その者以外の者が当該収益を享受する場合においては、当該収益に係る事業税は、当該収益を享受する者に課するものとする。 <br>(事業税と信託財産) <br>第七十二条の三 信託の受益者(受益者としての権利を現に有するものに限る。)は当該信託の信託財産に属する資産及び負債を有するものとみなし、かつ、当該信託財産に帰せられる収益及び費用は当該受益者の収益及び費用とみなして、この節の規定を適用する。ただし、集団投資信託(法人税法第二条第二十九号に規定する集団投資信託をいう。第三項において同じ。)、退職年金等信託(同法第十二条第四項第一号に規定する退職年金等信託をいう。第三項において同じ。)、特定公益信託等(同条第四項第二号に規定する特定公益信託等をいう。第三項において同じ。)又は法人課税信託の信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用については、この限りでない。 <br>2 信託の変更をする権限(軽微な変更をする権限として政令で定めるものを除く。)を現に有し、かつ、当該信託の信託財産の給付を受けることとされている者(受益者を除く。)は、前項に規定する受益者とみなして、同項の規定を適用する。 <br>3 法人が受託者となる集団投資信託、退職年金等信託又は特定公益信託等の信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用は、当該法人の各事業年度の所得の金額及び各連結事業年度の連結所得の金額の計算上、当該法人の資産及び負債並びに収益及び費用でないものとみなして、この節の規定を適用する。 <br>4 受益者が二以上ある場合における第一項の規定の適用、第二項に規定する信託財産の給付を受けることとされている者に該当するかどうかの判定その他前三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(事業税の非課税の範囲) <br>第七十二条の四 道府県は、国及び次に掲げる法人が行う事業に対しては、事業税を課することができない。 <br>一 都道府県、市町村、特別区、これらの組合及び合併特例区その他政令で定める公共団体 <br>一の二 地方独立行政法人 <br>二 法人税法別表第一に規定する独立行政法人 <br>二の二 国立大学法人等及び日本司法支援センター <br>三 沖縄振興開発金融公庫、株式会社国際協力銀行、株式会社日本政策金融公庫、日本年金機構、地方住宅供給公社、地方道路公社、土地開発公社、地方公共団体金融機構及び地方公共団体情報システム機構 <br>四 社会保険診療報酬支払基金、日本放送協会、日本中央競馬会及び日本下水道事業団 <br>2 道府県は、次に掲げる事業に対しては、事業税を課することができない。 <br>一 林業 <br>二 鉱物の掘採事業 <br>3 道府県は、農事組合法人(農業協同組合法第七十二条の十三第一項第一号に掲げる者以外の者を組合員とするものにあつては、政令で定めるものに限る。)で農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第二条第三項各号に掲げる要件の全てを満たしているものが行う農業に対しては、事業税を課することができない。 <br>(法人の事業税の非課税所得等の範囲) <br>第七十二条の五 道府県は、次に掲げる法人の事業の所得又は収入金額で収益事業に係るもの以外のものに対しては、事業税を課することができない。 <br>一 法人税法別表第二に規定する独立行政法人 <br>二 日本赤十字社、医療法人(医療法第四十二条の二第一項に規定する社会医療法人に限る。)、商工会議所及び日本商工会議所、商工会及び商工会連合会、中央労働災害防止協会及び労働災害防止協会、船員災害防止協会、公益社団法人及び公益財団法人、一般社団法人(非営利型法人(法人税法第二条第九号の二に規定する非営利型法人をいう。以下この号において同じ。)に該当するものに限る。)及び一般財団法人(非営利型法人に該当するものに限る。)、社会福祉法人、更生保護法人、宗教法人、学校法人及び私立学校法第六十四条第四項の法人、職業訓練法人並びに中央職業能力開発協会及び都道府県職業能力開発協会 <br>三 弁護士会及び日本弁護士連合会、日本弁理士会、司法書士会及び日本司法書士会連合会、土地家屋調査士会及び日本土地家屋調査士会連合会、行政書士会及び日本行政書士会連合会、日本公認会計士協会、税理士会及び日本税理士会連合会、社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会並びに水先法(昭和二十四年法律第百二十一号)に規定する水先人会及び日本水先人会連合会 <br>四 法人である労働組合及び職員団体等に対する法人格の付与に関する法律に基づく法人である職員団体等 <br>五 漁船保険組合、漁業信用基金協会、信用保証協会、農業信用基金協会、漁業共済組合及び漁業共済組合連合会、農業共済組合及び農業共済組合連合会、土地改良事業団体連合会、農業協同組合連合会(医療法第三十一条に規定する公的医療機関に該当する病院又は診療所を設置するもので政令で定めるものに限る。第七十二条の二十三第二項及び第七十二条の二十四の七第五項において「特定農業協同組合連合会」という。)、中小企業団体中央会、酒造組合及び酒造組合連合会、酒造組合中央会、酒販組合及び酒販組合連合会、酒販組合中央会、非出資組合である商工組合及び商工組合連合会、非出資組合である生活衛生同業組合及び生活衛生同業組合連合会、非出資組合である輸出組合及び輸入組合、国民健康保険組合及び国民健康保険団体連合会、全国健康保険協会、健康保険組合及び健康保険組合連合会、国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、地方公務員災害補償基金、消防団員等公務災害補償等共済基金、日本私立学校振興・共済事業団、企業年金基金及び確定給付企業年金法に規定する企業年金連合会、石炭鉱業年金基金、国民年金基金及び国民年金基金連合会、預金保険機構、農水産業協同組合貯金保険機構、保険契約者保護機構、投資者保護基金、委託者保護基金、原子力損害賠償・廃炉等支援機構並びに勤労者財産形成基金 <br>六 市街地再開発組合、住宅街区整備組合、負債整理組合及び防災街区整備事業組合 <br>七 損害保険料率算出団体、地方競馬全国協会、高圧ガス保安協会、日本電気計器検定所、危険物保安技術協会、日本消防検定協会、軽自動車検査協会、小型船舶検査機構、外国人技能実習機構、日本勤労者住宅協会、広域臨海環境整備センター、原子力発電環境整備機構、広域的運営推進機関、使用済燃料再処理機構、認可金融商品取引業協会、商品先物取引協会、貸金業協会及び自動車安全運転センター <br>八 管理組合法人及び団地管理組合法人並びにマンション建替組合及びマンション敷地売却組合 <br>九 地方自治法第二百六十条の二第七項に規定する認可地縁団体 <br>十 政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律第七条の二第一項に規定する法人である政党等 <br>十一 特定非営利活動促進法第二条第二項に規定する特定非営利活動法人 <br>2 道府県は、人格のない社団等の事業の所得で収益事業に係るもの以外のものに対しては、事業税を課することができない。 <br>3 第一項各号に掲げる法人及び人格のない社団等は、収益事業に係る所得又は収入金額に関する経理を、収益事業以外の事業に係る所得又は収入金額に関する経理と区分して行わなければならない。 <br>4 第一項及び第二項の収益事業の範囲は、政令で定める。 <br>第七十二条の六 削除 <br>(徴税吏員の事業税に関する調査に係る質問検査権) <br>第七十二条の七 道府県の徴税吏員は、事業税の賦課徴収に関する調査のために必要がある場合においては、次に掲げる者に質問し、又は第一号若しくは第二号の者の事業に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。次条第一項第一号及び第二号、第七十二条の四十九の五第一項、第七十二条の四十九の六第一項第六号、第七十二条の四十九の十第一項第一号及び第二号、第七十二条の六十三第一項、第七十二条の六十三の二第一項第六号並びに第七十二条の六十四第一項第一号及び第二号において同じ。)その他の物件を検査し、若しくは当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。 <br>一 納税義務者又は納税義務があると認められる者 <br>二 前号に規定する者に金銭又は物品を給付する義務があると認められる者 <br>三 前二号に掲げる者以外の者で当該事業税の賦課徴収に関し直接関係があると認められる者 <br>2 前項第一号に掲げる者を分割法人(分割によりその有する資産及び負債の移転を行つた法人をいう。以下この項及び第七十二条の四十九の五第二項において同じ。)とする分割に係る分割承継法人(分割により分割法人から資産及び負債の移転を受けた法人をいう。以下この項及び第七十二条の四十九の五第二項において同じ。)及び同号に掲げる者を分割承継法人とする分割に係る分割法人は、前項第二号に規定する金銭又は物品を給付する義務があると認められる者に含まれるものとする。 <br>3 第一項の場合においては、当該徴税吏員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。 <br>4 道府県の徴税吏員は、政令で定めるところにより、第一項の規定により提出を受けた物件を留め置くことができる。 <br>5 事業税に係る滞納処分に関する調査については、第一項の規定にかかわらず、第七十二条の六十八第六項の定めるところによる。 <br>6 第一項及び第四項の規定による道府県の徴税吏員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 <br>(事業税に係る検査拒否等に関する罪) <br>第七十二条の八 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 前条の規定による帳簿書類その他の物件の検査を拒み、妨げ、又は忌避した者 <br>二 前条第一項の規定による物件の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応ぜず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出した者 <br>三 前条の規定による徴税吏員の質問に対し答弁をしない者又は虚偽の答弁をした者 <br>2 法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。第七十二条の十第二項、第七十二条の三十七第一項及び第二項、第七十二条の四十九第二項、第七十二条の四十九の三第一項、第三項及び第五項、第七十二条の四十九の十第二項、第七十二条の六十四第二項、第七十二条の六十九第四項並びに第七十二条の七十第二項において同じ。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(事業税の納税管理人) <br>第七十二条の九 事業税の納税義務者は、納税義務を負う道府県内に住所、居所、事務所又は事業所(以下本項において「住所等」という。)を有しない場合においては、納税に関する一切の事項を処理させるため、当該道府県の条例で定める地域内に住所等を有する者のうちから納税管理人を定めてこれを道府県知事に申告し、又は当該地域外に住所等を有する者のうち当該事項の処理につき便宜を有するものを納税管理人として定めることについて道府県知事に申請してその承認を受けなければならない。納税管理人を変更し、又は変更しようとする場合においても、また、同様とする。 <br>2 前項の規定にかかわらず、当該納税義務者は、当該納税義務者に係る事業税の徴収の確保に支障がないことについて道府県知事に申請してその認定を受けたときは、納税管理人を定めることを要しない。 <br>(事業税の納税管理人に係る虚偽の申告等に関する罪) <br>第七十二条の十 前条第一項の規定によつて申告すべき納税管理人について虚偽の申告をし、又は偽りその他不正の手段により同項の承認若しくは同条第二項の認定を受けた者は、三十万円以下の罰金に処する。 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰する外、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(事業税の納税管理人に係る不申告に関する過料) <br>第七十二条の十一 道府県は、第七十二条の九第二項の認定を受けていない事業税の納税義務者で同条第一項の承認を受けていないものが同項の規定によつて申告すべき納税管理人について正当な事由がなくて申告をしなかつた場合においては、その者に対し、当該道府県の条例で十万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。 <br>第二款 法人の事業税に係る課税標準及び税率等 <br>(法人の事業税の課税標準) <br>第七十二条の十二 法人の行う事業に対する事業税の課税標準は、次の各号に掲げる事業の区分に応じ、当該各号に定めるものによる。 <br>一 次号に掲げる事業以外の事業 次に掲げる事業税の区分に応じ、それぞれ次に定めるもの <br>イ 付加価値割 各事業年度の付加価値額 <br>ロ 資本割 各事業年度の資本金等の額 <br>ハ 所得割 各事業年度の所得 <br>二 電気供給業、ガス供給業、保険業及び貿易保険業 各事業年度の収入金額 <br>(事業年度) <br>第七十二条の十三 この節において「事業年度」とは、法令、定款、寄附行為、規則若しくは規約に定める事業年度その他これに準ずる期間又は次項若しくは第三項に規定する期間をいう。 <br>2 法令、定款、寄附行為、規則又は規約で事業年度その他これに準ずる期間を定めていない法人については、法人税法第十三条第二項又は第三項の規定により当該法人が政府に届け出、又は政府が指定した期間をもつて、当該法人の事業年度とする。 <br>3 人格のない社団等で定款、寄附行為、規則又は規約で事業年度その他これに準ずる期間を定めていないものが法人税法第十三条第二項の規定による届出を政府にしなかつた場合においては、当該人格のない社団等の事業年度は、その年の一月一日(同項第一号に掲げる収益事業を開始した日又は同項第二号に掲げる収益事業から生ずる所得を有することとなつた日の属する年については、これらの日)から十二月三十一日までの期間とする。 <br>4 事業年度の期間が一年を超える場合においては、この節の適用については、事業年度開始の日から一年ごとに区分した期間(最後に一年未満の期間を生じたときは、当該期間)をそれぞれ一事業年度とみなす。 <br>5 恒久的施設を有しない外国法人が事業年度の中途において恒久的施設を有することとなつた場合においては、この節の適用については、その有することとなつた日からその事業年度終了の日までの期間を一事業年度とみなし、恒久的施設を有する外国法人が事業年度の中途において恒久的施設を有しないこととなつた場合においては、この節の適用については、その事業年度開始の日からその有しないこととなつた日までの期間を一事業年度とみなす。 <br>6 事業年度の中途において、法人税法第十四条第一項第一号に規定する内国法人が解散(合併による解散を除く。以下次項、第十五項及び第十八項、第七十二条の二十四の十第三項並びに第七十二条の二十四の十一第一項及び第三項を除き、この節において同じ。)をした場合においては、この節の適用については、その事業年度開始の日から解散の日までの期間及び解散の日の翌日からその事業年度終了の日までの期間をそれぞれ一事業年度とみなす。 <br>7 事業年度の中途において、法人が合併により解散をした場合(第十五項に規定する場合を除く。)においては、この節の適用については、その事業年度開始の日から合併の日の前日までの期間を一事業年度とみなす。 <br>8 法人税法第四条の二に規定する他の内国法人の事業年度の中途において最初連結親法人事業年度(同法第十四条第一項第三号に規定する最初連結親法人事業年度をいう。以下この項において同じ。)が開始した場合(第十項に規定する場合を除く。)においては、この節の適用については、その事業年度開始の日からその最初連結親法人事業年度開始の日の前日までの期間を一事業年度とみなす。 <br>9 連結子法人(法人税法第二条第十二号の七に規定する連結子法人をいう。以下この節において同じ。)の事業年度開始の日及び終了の日がそれぞれ当該開始の日の属する連結親法人事業年度(同法第十五条の二第一項に規定する連結親法人事業年度をいう。以下この項、第十一項、第二十三項、第二十八項及び第七十二条の二十五第五項において同じ。)開始の日及び終了の日でない場合(次項から第十二項までに規定する場合を除く。)においては、この節の適用については、その連結親法人事業年度開始の日からその終了の日までの期間を一事業年度とみなす。 <br>10 法人税法第四条の二に規定する他の内国法人との間に完全支配関係(同条に規定する政令で定める関係に限る。以下この条において同じ。)がある同法第四条の二に規定する内国法人が同法第四条の三第六項の規定の適用を受けて同条第一項の申請書を提出した場合においては、この節の適用については、連結申請特例年度(同条第六項に規定する連結申請特例年度をいう。以下この項、第十二項及び第二十八項において同じ。)開始の日の前日の属する事業年度開始の日から当該前日までの期間、その連結申請特例年度開始の日からその終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間(同法第四条の二の承認を受けた場合には、当該期間を除く。)をそれぞれ当該他の内国法人の一事業年度とみなす。 <br>11 法人税法第四条の二に規定する他の内国法人が連結親法人事業年度の中途において連結親法人(同法第二条第十二号の六の七に規定する連結親法人をいう。以下この節において同じ。)との間に当該連結親法人による完全支配関係を有することとなつた場合(次項に規定する場合を除く。)においては、この節の適用については、当該完全支配関係を有することとなつた日(以下この項において「加入日」という。)の前日の属する事業年度開始の日から当該前日までの期間及び当該加入日からその連結親法人事業年度終了の日までの期間をそれぞれ当該他の内国法人の一事業年度とみなす。 <br>12 法人税法第四条の二に規定する他の内国法人が連結申請特例年度の中途において同条に規定する内国法人(同法第四条の三第六項の規定の適用を受けて同条第一項の申請書を提出した法人に限る。以下この項において同じ。)との間に当該内国法人による完全支配関係を有することとなつた場合においては、この節の適用については、当該完全支配関係を有することとなつた日(以下この項において「加入日」という。)の前日の属する事業年度開始の日から当該前日までの期間、当該加入日からその連結申請特例年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間(同法第四条の二の承認を受けた場合には、当該期間を除く。)をそれぞれ当該他の内国法人の一事業年度とみなす。 <br>13 連結子法人が連結事業年度(法人税法第十五条の二に規定する連結事業年度をいう。以下この節において同じ。)の中途において連結親法人との間に当該連結親法人による連結完全支配関係(同法第二条第十二号の七の七に規定する連結完全支配関係をいう。以下この節において同じ。)を有しなくなつた場合(次項から第十八項まで及び第二十項から第二十三項までに規定する場合を除く。)においては、この節の適用については、その連結事業年度開始の日からその有しなくなつた日(以下この項において「離脱日」という。)の前日までの期間、当該離脱日からその連結事業年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間をそれぞれ当該連結子法人の一事業年度とみなす。 <br>14 連結子法人が連結事業年度の中途において破産手続開始の決定を受けた場合においては、この節の適用については、その連結事業年度開始の日から破産手続開始の決定の日までの期間、破産手続開始の決定の日の翌日からその連結事業年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間をそれぞれ一事業年度とみなす。 <br>15 連結子法人が連結事業年度の中途において合併により解散し、又は残余財産が確定した場合においては、この節の適用については、その連結事業年度開始の日から合併の日の前日又は残余財産の確定の日までの期間を一事業年度とみなす。 <br>16 連結親法人と法人税法第十四条第一項第十一号に規定する内国法人との間に当該内国法人による完全支配関係が生じたことにより、連結法人(同法第二条第十二号の七の二に規定する連結法人をいう。以下この節において同じ。)が連結事業年度の中途において当該内国法人との間に当該内国法人による完全支配関係を有することとなつた場合においては、この節の適用については、その連結事業年度開始の日から当該完全支配関係を有することとなつた日(以下この項において「支配日」という。)の前日までの期間、当該支配日からその連結事業年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間をそれぞれ当該連結法人の一事業年度とみなす。 <br>17 連結子法人の連結事業年度の中途において連結親法人が解散をした場合においては、この節の適用については、その連結事業年度開始の日から解散の日までの期間、解散の日の翌日からその連結事業年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間をそれぞれ当該連結子法人の一事業年度とみなす。 <br>18 連結子法人の連結事業年度の中途において連結親法人が合併により解散をした場合においては、この節の適用については、その連結事業年度開始の日から合併の日の前日までの期間、合併の日からその連結事業年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間をそれぞれ当該連結子法人の一事業年度とみなす。 <br>19 連結親法人の連結事業年度の中途において連結子法人がなくなつたことにより連結法人が当該連結親法人のみとなつた場合においては、この節の適用については、その連結事業年度開始の日から連結子法人がなくなつた日(以下この項において「離脱日」という。)の前日までの期間及び当該離脱日からその連結事業年度終了の日までの期間をそれぞれ当該連結親法人の一事業年度とみなす。 <br>20 連結子法人の連結事業年度の中途において連結親法人が第七十二条の五第一項各号に掲げる法人に該当することとなつた場合においては、この節の適用については、その連結事業年度開始の日からその該当することとなつた日の前日までの期間、その該当することとなつた日からその連結事業年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間をそれぞれ当該連結子法人の一事業年度とみなす。 <br>21 連結親法人と第七十二条の十九に規定する内国法人(第七十二条の五第一項各号に掲げる法人に限る。)との間に当該内国法人による完全支配関係がある場合において、連結法人の連結事業年度の中途において当該内国法人が同項各号に掲げる法人以外の法人(人格のない社団等を除く。)に該当することとなつた場合においては、この節の適用については、その連結事業年度開始の日からその該当することとなつた日の前日までの期間、その該当することとなつた日からその連結事業年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間をそれぞれ当該連結法人の一事業年度とみなす。 <br>22 連結法人が法人税法第四条の五第一項の規定により同法第四条の二の承認を取り消された場合においては、この節の適用については、その取り消された日(以下この項において「取消日」という。)の属する連結事業年度開始の日から当該取消日の前日までの期間、当該取消日からその連結事業年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間をそれぞれ一事業年度とみなす。 <br>23 連結子法人が法人税法第四条の五第三項の承認を受けた場合においては、この節の適用については、その承認を受けた日の属する連結親法人事業年度終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間を一事業年度とみなす。 <br>24 第七十二条の十九に規定する内国法人である第七十二条の五第一項各号に掲げる法人又は人格のない社団等が事業年度の中途において新たに収益事業を開始した場合(人格のない社団等にあつては、第三項に規定する場合に該当する場合を除く。)においては、この節の適用については、その開始した日から同日の属する事業年度終了の日までの期間を一事業年度とみなす。 <br>25 第七十二条の五第一項各号に掲げる法人が事業年度の中途において同項各号に掲げる法人以外の法人(人格のない社団等を除く。)に該当することとなつた場合又は同項各号に掲げる法人以外の法人(人格のない社団等を除く。)が事業年度の中途において同項各号に掲げる法人に該当することとなつた場合においては、この節の適用については、その事業年度開始の日からこれらの場合のうちいずれかに該当することとなつた日の前日までの期間及びその該当することとなつた日からその事業年度終了の日までの期間をそれぞれ一事業年度とみなす。 <br>26 清算中の法人の残余財産が事業年度の中途において確定した場合(第十五項に規定する場合を除く。)においては、この節の適用については、その事業年度開始の日から残余財産確定の日までの期間を一事業年度とみなす。 <br>27 法人税法第十四条第一項第二十二号に規定する清算中の内国法人が事業年度の中途において継続した場合においては、この節の適用については、その事業年度開始の日から継続の日の前日までの期間及び継続の日からその事業年度終了の日までの期間をそれぞれ一事業年度とみなす。 <br>28 法人税法第四条の二に規定する他の内国法人が、第十一項又は第十二項に規定する場合に該当することとなつた場合(第十三項又は第十六項に掲げる場合にも該当することとなつた場合を除く。)において、同法第十四条第二項の規定により同項に規定する書類を同項に規定する納税地の所轄税務署長に提出したときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定めるところによる。 <br>一 当該加入日(第十一項に規定する加入日又は第十二項に規定する加入日をいう。以下この項において同じ。)から当該加入日の前日の属する法人税法第十四条第二項第一号に規定する月次決算期間(以下この号において「月次決算期間」という。)の末日まで継続して当該他の内国法人と連結親法人又は第十二項に規定する内国法人との間に当該連結親法人又は内国法人による完全支配関係がある場合 第一項及び第十一項又は第十二項の規定にかかわらず、この節の適用については、次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める期間を、当該他の内国法人の事業年度とみなす。 <br>イ 第十一項に掲げる場合に該当することとなつた場合 当該加入日の前日の属する事業年度開始の日から当該前日の属する月次決算期間の末日までの期間及び当該末日の翌日から当該翌日の属する連結親法人事業年度終了の日までの期間 <br>ロ 第十二項に掲げる場合に該当することとなつた場合において、法人税法第四条の二の承認を受けたとき 当該加入日の前日の属する事業年度開始の日から当該前日の属する月次決算期間の末日までの期間及び当該末日の翌日から当該翌日の属する連結申請特例年度終了の日(当該翌日が連結申請特例年度終了の日後である場合には、当該連結申請特例年度終了の日の翌日の属する連結親法人事業年度終了の日)までの期間 <br>ハ 第十二項に掲げる場合に該当することとなつた場合において、法人税法第四条の三第一項の申請が却下されたとき 当該加入日の前日の属する事業年度開始の日から当該前日の属する月次決算期間の末日までの期間(以下ハにおいて「加入前期間」という。)、当該末日の翌日から当該翌日の属する連結申請特例年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間(当該末日の翌日が連結申請特例年度終了の日後である場合には、加入前期間及び当該末日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間) <br>二 前号に掲げる場合以外の場合 第十一項又は第十二項の規定は、適用しない。 <br>29 第二十四項の収益事業の範囲は、政令で定める。 <br>(付加価値割の課税標準の算定の方法) <br>第七十二条の十四 第七十二条の十二第一号イの各事業年度の付加価値額は、各事業年度の報酬給与額、純支払利子及び純支払賃借料の合計額(第七十二条の二十において「収益配分額」という。)と各事業年度の単年度損益との合計額による。 <br>(報酬給与額の算定の方法) <br>第七十二条の十五 前条の各事業年度の報酬給与額は、次の各号に掲げる金額(当該事業年度の法人税の所得の計算上損金の額に算入されるもの又は当該事業年度終了の日の属する連結事業年度の法人税の連結所得(法人税法第二条第十八号の四に規定する連結所得をいう。以下本節において同じ。)の計算上損金の額に算入されるもの(これらのうち政令で定めるものを除く。)及び当該事業年度において支出されるもので政令で定めるものに限る。)の合計額による。 <br>一 法人が各事業年度においてその役員又は使用人に対する報酬、給料、賃金、賞与、退職手当その他これらの性質を有する給与として支出する金額の合計額 <br>二 法人が各事業年度において確定給付企業年金法第三条第一項に規定する確定給付企業年金に係る規約に基づいて同法第二条第四項に規定する加入者のために支出する同法第五十五条第一項の掛金その他の法人が役員又は使用人のために支出する掛金(これに類するものを含む。)で政令で定めるものの金額の合計額 <br>2 法人が労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号。以下この項において「労働者派遣法」という。)第二十六条第一項又は船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)第六十六条第一項に規定する労働者派遣契約又は船員派遣契約に基づき、労働者派遣(労働者派遣法第二条第一号に規定する労働者派遣をいう。以下この項において同じ。)若しくは船員派遣(船員職業安定法第六条第十一項に規定する船員派遣をいう。以下この項において同じ。)の役務の提供を受け、又は労働者派遣若しくは船員派遣をした場合には、前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる法人の区分に応じ、当該各号に定める金額をもつて当該法人の報酬給与額とする。 <br>一 労働者派遣又は船員派遣の役務の提供を受けた法人 前項に規定する合計額に各事業年度において当該労働者派遣又は当該船員派遣の役務の提供の対価として当該労働者派遣又は当該船員派遣をした者に支払う金額(当該事業年度の法人税の所得の計算上損金の額に算入されるもの又は当該事業年度終了の日の属する連結事業年度の法人税の連結所得の計算上損金の額に算入されるもの(これらのうち政令で定めるものを除く。)及び当該事業年度において支払われるもので政令で定めるものに限る。)に百分の七十五の割合を乗じて得た金額を加えた金額 <br>二 労働者派遣又は船員派遣をした法人 前項に規定する合計額から当該労働者派遣に係る派遣労働者(労働者派遣法第二条第二号に規定する派遣労働者をいう。)又は当該船員派遣に係る派遣船員(船員職業安定法第六条第十二項に規定する派遣船員をいう。)に係る前項に規定する合計額を限度として各事業年度において当該労働者派遣又は当該船員派遣の対価として当該労働者派遣又は当該船員派遣の役務の提供を受けた者から支払を受ける金額(当該事業年度の法人税の所得の計算上益金の額に算入されるもの又は当該事業年度終了の日の属する連結事業年度の法人税の連結所得の計算上益金の額に算入されるものに限る。)に百分の七十五の割合を乗じて得た金額を控除した金額 <br>(純支払利子の算定の方法) <br>第七十二条の十六 第七十二条の十四の各事業年度の純支払利子は、各事業年度の支払利子の額(当該事業年度の法人税の所得の計算上損金の額に算入されるもの又は当該事業年度終了の日の属する連結事業年度の法人税の連結所得の計算上損金の額に算入されるもの(これらのうち政令で定めるものを除く。)及び当該事業年度において支払われるもので政令で定めるものに限る。)の合計額から当該合計額を限度として各事業年度の受取利子の額(当該事業年度の法人税の所得の計算上益金の額に算入されるもの又は当該事業年度終了の日の属する連結事業年度の法人税の連結所得の計算上益金の額に算入されるものに限る。)の合計額を控除した金額による。 <br>2 前項の支払利子とは、法人が各事業年度において支払う負債の利子(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)をいう。 <br>3 第一項の受取利子とは、法人が各事業年度において支払を受ける利子(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)をいう。 <br>(純支払賃借料の算定の方法) <br>第七十二条の十七 第七十二条の十四の各事業年度の純支払賃借料は、各事業年度の支払賃借料(当該事業年度の法人税の所得の計算上損金の額に算入されるもの又は当該事業年度終了の日の属する連結事業年度の法人税の連結所得の計算上損金の額に算入されるもの(これらのうち政令で定めるものを除く。)及び当該事業年度において支払われるもので政令で定めるものに限る。)の合計額から当該合計額を限度として各事業年度の受取賃借料(当該事業年度の法人税の所得の計算上益金の額に算入されるもの又は当該事業年度終了の日の属する連結事業年度の法人税の連結所得の計算上益金の額に算入されるものに限る。)の合計額を控除した金額による。 <br>2 前項の支払賃借料とは、法人が各事業年度において土地又は家屋(住宅、店舗、工場、倉庫その他の建物をいう。以下この項において同じ。)(これらと一体となつて効用を果たす構築物及び附属設備を含む。以下この項において同じ。)の賃借権、地上権、永小作権その他の土地又は家屋の使用又は収益を目的とする権利で、その存続期間が一月以上であるもの(以下この項及び次項において「賃借権等」という。)の対価(当該賃借権等に係る役務の提供の対価として政令で定めるものを含む。次項において同じ。)として支払う金額(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)をいう。 <br>3 第一項の受取賃借料とは、法人が各事業年度において賃借権等の対価として支払を受ける金額(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)をいう。 <br>(単年度損益の算定の方法) <br>第七十二条の十八 第七十二条の十四の各事業年度の単年度損益は、次の各号に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ当該各号に定めるところにより算定するものとする。 <br>一 連結申告法人(法人税法第二条第十六号に規定する連結申告法人をいう。以下この節において同じ。)以外の次条に規定する内国法人 各事業年度の益金の額から損金の額を控除した金額によるものとし、この法律又は政令で特別の定めをする場合を除くほか、当該各事業年度の法人税の課税標準である所得の計算の例によつて算定する。 <br>二 連結申告法人 各事業年度終了の日の属する各連結事業年度の個別帰属益金額(法人税法第八十一条の十八第一項に規定する個別帰属益金額をいう。第七十二条の二十三において同じ。)から個別帰属損金額(同項に規定する個別帰属損金額をいう。同条において同じ。)を控除した金額によるものとし、この法律又は政令で特別の定めをする場合を除くほか、当該各連結事業年度の法人税の課税標準である連結所得に係る当該連結申告法人の個別所得金額(同項に規定する個別所得金額をいう。以下この節において同じ。)の計算の例によつて算定する。 <br>三 外国法人 各事業年度の法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額又は欠損金額(同法第二条第十九号に規定する欠損金額をいう。以下この号及び第七十二条の二十三第四項において同じ。)及び同法第百四十一条第一号ロに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額又は欠損金額の合算額によるものとし、この法律又は政令で特別の定めをする場合を除くほか、当該各事業年度の法人税の課税標準である同号イに掲げる国内源泉所得に係る所得及び同号ロに掲げる国内源泉所得に係る所得の計算の例によつて算定する。 <br>2 前項の規定によつて第七十二条の十四の各事業年度の単年度損益を算定する場合においては、法人税法第五十七条、第五十七条の二、第五十八条、第八十一条の九及び第八十一条の十並びに租税特別措置法第五十五条(同条第一項及び第九項に規定する特定株式等で政令で定めるものに係る部分を除く。)、第五十九条の二、第六十六条の五の三(第二項に係る部分を除く。)、第六十八条の四十三(同条第一項及び第八項に規定する特定株式等で政令で定めるものに係る部分を除く。)、第六十八条の六十二の二及び第六十八条の八十九の三(第二項に係る部分を除く。)の規定の例によらないものとする。 <br>(この法律の施行地外において事業を行う内国法人の付加価値割の課税標準の算定) <br>第七十二条の十九 この法律の施行地に主たる事務所又は事業所を有する法人(以下この節において「内国法人」という。)で、この法律の施行地外にその事業が行われる場所で政令で定めるものを有するもの(以下この節において「特定内国法人」という。)の付加価値割の課税標準は、当該特定内国法人の事業の付加価値額の総額からこの法律の施行地外の事業に帰属する付加価値額を控除して得た額とする。この場合において、この法律の施行地外の事業に帰属する付加価値額の計算が困難であるときは、政令で定めるところにより計算した金額をもつて、当該特定内国法人のこの法律の施行地外の事業に帰属する付加価値額とみなす。 <br>(収益配分額のうちに報酬給与額の占める割合が高い法人の付加価値割の課税標準の算定) <br>第七十二条の二十 当該事業年度の収益配分額のうちに当該事業年度の報酬給与額の占める割合が百分の七十を超える法人の付加価値割の課税標準の算定については、当該事業年度の付加価値額(前条の規定により控除すべき金額があるときは、これを控除した後の金額とする。)から雇用安定控除額を控除するものとする。 <br>2 前項の雇用安定控除額は、当該事業年度の報酬給与額から当該事業年度の収益配分額に百分の七十の割合を乗じて得た金額を控除した金額とする。 <br>3 前二項の当該事業年度の収益配分額又は報酬給与額は、特定内国法人にあつては当該特定内国法人の事業の収益配分額又は報酬給与額の総額からこの法律の施行地外の事業に帰属する収益配分額又は報酬給与額を、それぞれ控除して得た額とする。この場合において、当該特定内国法人について前条後段の規定の適用があるときは、政令で定めるところにより計算した金額をもつて、当該特定内国法人のこの法律の施行地外の事業に帰属する収益配分額又は報酬給与額とみなす。 <br>(資本割の課税標準の算定の方法) <br>第七十二条の二十一 第七十二条の十二第一号ロの各事業年度の資本金等の額は、各事業年度終了の日における法人税法第二条第十六号に規定する資本金等の額又は同条第十七号の二に規定する連結個別資本金等の額と、当該事業年度前の各事業年度(以下この項において「過去事業年度」という。)の第一号に掲げる金額の合計額から過去事業年度の第二号及び第三号に掲げる金額の合計額を控除した金額に、当該事業年度中の第一号に掲げる金額を加算し、これから当該事業年度中の第三号に掲げる金額を減算した金額との合計額とする。ただし、清算中の法人については、第四項に規定する場合を除き、当該額は、ないものとみなす。 <br>一 平成二十二年四月一日以後に、会社法第四百四十六条に規定する剰余金(同法第四百四十七条又は第四百四十八条の規定により資本金の額又は資本準備金の額を減少し、剰余金として計上したものを除き、総務省令で定めるものに限る。)を同法第四百五十条の規定により資本金とし、又は同法第四百四十八条第一項第二号の規定により利益準備金の額の全部若しくは一部を資本金とした金額 <br>二 平成十三年四月一日から平成十八年四月三十日までの間に、資本又は出資の減少(金銭その他の資産を交付したものを除く。)による資本の欠損の塡補に充てた金額並びに会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(以下この号において「会社法整備法」という。)第六十四条の規定による改正前の商法(以下この号において「旧商法」という。)第二百八十九条第一項及び第二項(これらの規定を会社法整備法第一条の規定による廃止前の有限会社法(以下この号において「旧有限会社法」という。)第四十六条において準用する場合を含む。)に規定する資本準備金による旧商法第二百八十九条第一項及び第二項第二号(これらの規定を旧有限会社法第四十六条において準用する場合を含む。)に規定する資本の欠損の塡補に充てた金額 <br>三 平成十八年五月一日以後に、会社法第四百四十六条に規定する剰余金(同法第四百四十七条又は第四百四十八条の規定により資本金の額又は資本準備金の額を減少し、剰余金として計上したもので総務省令で定めるものに限る。)を同法第四百五十二条の規定により総務省令で定める損失の塡補に充てた金額 <br>2 前項本文の規定にかかわらず、同項本文の規定により計算した金額が、各事業年度終了の日における資本金の額及び資本準備金の額の合算額又は出資金の額に満たない場合には、第七十二条の十二第一号ロに規定する各事業年度の資本金等の額は、各事業年度終了の日における資本金の額及び資本準備金の額の合算額又は出資金の額とする。 <br>3 事業年度が一年に満たない場合における前二項の規定の適用については、第一項中「減算した金額との合計額」とあるのは「減算した金額との合計額に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、前項中「とする」とあるのは「に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額とする」とする。この場合における月数は、暦に従い計算し、一月に満たないときは一月とし、一月に満たない端数を生じたときは切り捨てる。 <br>4 連結子法人が事業年度の中途において解散をした場合(破産手続開始の決定を受けた場合を除く。第九項において同じ。)の当該事業年度における第一項及び第二項の規定の適用については、第一項中「減算した金額との合計額」とあるのは「減算した金額との合計額に連結事業年度開始の日から解散の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、第二項中「とする」とあるのは「に連結事業年度開始の日から解散の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額とする」とする。この場合における月数は、暦に従い計算し、一月に満たないときは一月とし、一月に満たない端数を生じたときは切り捨てる。 <br>5 清算中の連結子法人が事業年度の中途において継続した場合の当該事業年度における第一項及び第二項の規定の適用については、第一項中「減算した金額との合計額」とあるのは「減算した金額との合計額に継続の日から連結事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、第二項中「とする」とあるのは「に継続の日から連結事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額とする」とする。この場合における月数は、暦に従い計算し、一月に満たないときは一月とし、一月に満たない端数を生じたときは切り捨てる。 <br>6 第一号に掲げる金額のうちに第二号に掲げる金額の占める割合が百分の五十を超える内国法人の資本割の課税標準の算定については、資本金等の額から、当該資本金等の額に第一号に掲げる金額のうちに第二号に掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額を控除するものとする。 <br>一 当該内国法人の当該事業年度及び当該事業年度の前事業年度の確定した決算(第七十二条の二十六第一項ただし書の規定により申告納付すべき事業税にあつては、同項ただし書に規定する期間に係る決算)に基づく貸借対照表に計上されている総資産の帳簿価額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額 <br>二 当該内国法人の当該事業年度終了の時又は当該事業年度の前事業年度終了の時における特定子会社(当該内国法人が発行済株式又は出資(政令で定めるものを除く。)の総数又は総額の百分の五十を超える数の株式又は出資を直接又は間接に保有する他の法人をいう。)の株式又は出資で、それぞれの時において当該内国法人が保有するものの帳簿価額の合計額 <br>7 資本金等の額(前項又は次条第一項若しくは第二項の規定により控除すべき金額がある場合には、これらを控除した後の金額とする。以下この項において同じ。)が千億円を超える法人の資本割の課税標準は、第一項及び第二項の規定にかかわらず、次の表の上欄に掲げる金額の区分によつて資本金等の額(資本金等の額が一兆円を超える場合には、一兆円とする。)を区分し、当該区分に応ずる同表の下欄に掲げる率を乗じて計算した金額の合計額とする。 <br>千億円以下の金額 <br>百分の百 <br>千億円を超え五千億円以下の金額 <br>百分の五十 <br>五千億円を超え一兆円以下の金額 <br>百分の二十五 <br>8 事業年度が一年に満たない場合における前項の規定の適用については、同項の表以外の部分中「千億円」とあるのは「千億円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、「一兆円」とあるのは「一兆円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、同項の表千億円以下の金額の項中「千億円」とあるのは「千億円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、同表千億円を超え五千億円以下の金額の項中「千億円を」とあるのは「千億円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額を」と、「五千億円」とあるのは「五千億円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、同表五千億円を超え一兆円以下の金額の項中「五千億円」とあるのは「五千億円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、「一兆円」とあるのは「一兆円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」とする。この場合における月数は、暦に従い計算し、一月に満たないときは一月とし、一月に満たない端数を生じたときは切り捨てる。 <br>9 連結子法人が事業年度の中途において解散をした場合の当該事業年度における第七項の規定の適用については、同項の表以外の部分中「千億円」とあるのは「千億円に連結事業年度開始の日から解散の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、「一兆円」とあるのは「一兆円に連結事業年度開始の日から解散の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、同項の表千億円以下の金額の項中「千億円」とあるのは「千億円に連結事業年度開始の日から解散の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、同表千億円を超え五千億円以下の金額の項中「千億円を」とあるのは「千億円に連結事業年度開始の日から解散の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額を」と、「五千億円」とあるのは「五千億円に連結事業年度開始の日から解散の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、同表五千億円を超え一兆円以下の金額の項中「五千億円」とあるのは「五千億円に連結事業年度開始の日から解散の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、「一兆円」とあるのは「一兆円に連結事業年度開始の日から解散の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」とする。この場合における月数は、暦に従い計算し、一月に満たないときは一月とし、一月に満たない端数を生じたときは切り捨てる。 <br>10 清算中の連結子法人が事業年度の中途において継続した場合の当該事業年度における第七項の規定の適用については、同項の表以外の部分中「千億円」とあるのは「千億円に継続の日から連結事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、「一兆円」とあるのは「一兆円に継続の日から連結事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、同項の表千億円以下の金額の項中「千億円」とあるのは「千億円に継続の日から連結事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、同表千億円を超え五千億円以下の金額の項中「千億円を」とあるのは「千億円に継続の日から連結事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額を」と、「五千億円」とあるのは「五千億円に継続の日から連結事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、同表五千億円を超え一兆円以下の金額の項中「五千億円」とあるのは「五千億円に継続の日から連結事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、「一兆円」とあるのは「一兆円に継続の日から連結事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」とする。この場合における月数は、暦に従い計算し、一月に満たないときは一月とし、一月に満たない端数を生じたときは切り捨てる。 <br>(この法律の施行地外において事業を行う内国法人等の資本割の課税標準の算定) <br>第七十二条の二十二 特定内国法人の資本割の課税標準は、当該特定内国法人の資本金等の額から、この法律の施行地外の事業の規模等を勘案して政令で定めるところにより計算した金額を控除して得た額とする。 <br>2 外国法人の資本割の課税標準は、当該外国法人の資本金等の額から、この法律の施行地外の事業の規模等を勘案して政令で定めるところにより計算した金額を控除して得た額とする。 <br>(所得割の課税標準の算定の方法) <br>第七十二条の二十三 第七十二条の十二第一号ハの各事業年度の所得は、次の各号に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ当該各号に定めるところにより算定するものとする。 <br>一 連結申告法人以外の内国法人 各事業年度の益金の額から損金の額を控除した金額によるものとし、この法律又は政令で特別の定めをする場合を除くほか、当該各事業年度の法人税の課税標準である所得の計算の例によつて算定する。 <br>二 連結申告法人 各事業年度終了の日の属する各連結事業年度の個別帰属益金額から個別帰属損金額を控除した金額によるものとし、この法律又は政令で特別の定めをする場合を除くほか、当該各連結事業年度の法人税の課税標準である連結所得に係る当該連結申告法人の個別所得金額の計算の例によつて算定する。 <br>三 外国法人 各事業年度の法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額及び同号ロに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額の合算額によるものとし、この法律又は政令で特別の定めをする場合を除くほか、当該各事業年度の法人税の課税標準である同号イに掲げる国内源泉所得に係る所得及び同号ロに掲げる国内源泉所得に係る所得の計算の例によつて算定する。 <br>2 前項の規定によつて第七十二条の十二第一号ハの各事業年度の所得を算定する場合においては、法人税法第五十七条第八項及び第九項、第五十七条の二第四項、第五十八条第四項、第六十二条の五第五項、第八十一条の九並びに第八十一条の十並びに租税特別措置法第五十五条(同条第一項及び第九項に規定する特定株式等で政令で定めるものに係る部分を除く。)及び第六十八条の四十三(同条第一項及び第八項に規定する特定株式等で政令で定めるものに係る部分を除く。)の規定の例によらないものとし、医療法人又は医療施設(政令で定めるものを除く。)に係る事業を行う農業協同組合連合会(特定農業協同組合連合会を除く。)が社会保険診療につき支払を受けた金額は、益金の額又は個別帰属益金額に算入せず、また、当該社会保険診療に係る経費は、損金の額又は個別帰属損金額に算入しない。 <br>3 前項に規定する社会保険診療とは、次に掲げる給付又は医療、介護、助産若しくはサービスをいう。 <br>一 健康保険法(大正十一年法律第七十号)、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)、船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)、国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号。防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)第二十二条第一項においてその例によるものとされる場合を含む。以下この号において同じ。)、地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)、私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)、戦傷病者特別援護法(昭和三十八年法律第百六十八号)、母子保健法(昭和四十年法律第百四十一号)、児童福祉法又は原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成六年法律第百十七号)の規定に基づく療養の給付(健康保険法、国民健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律、船員保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法若しくは私立学校教職員共済法の規定によつて入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、家族療養費若しくは特別療養費(国民健康保険法第五十四条の三第一項又は高齢者の医療の確保に関する法律第八十二条第一項に規定する特別療養費をいう。以下この号において同じ。)を支給することとされる被保険者、組合員若しくは加入者若しくは被扶養者に係る療養のうち当該入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、家族療養費若しくは特別療養費の額の算定に係る当該療養に要する費用の額としてこれらの法律の規定により定める金額に相当する部分(特別療養費に係る当該部分にあつては、当該部分であることにつき総務省令で定めるところにより証明がされたものに限る。)又はこれらの法律の規定によつて訪問看護療養費若しくは家族訪問看護療養費を支給することとされる被保険者、組合員若しくは加入者若しくは被扶養者に係る指定訪問看護を含む。)、更生医療の給付、養育医療の給付、療育の給付又は医療の給付 <br>二 生活保護法の規定に基づく医療扶助のための医療、介護扶助のための介護(同法第十五条の二第一項第一号に掲げる居宅介護のうち同条第二項に規定する訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所リハビリテーション若しくは短期入所療養介護、同条第一項第五号に掲げる介護予防のうち同条第五項に規定する介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導、介護予防通所リハビリテーション若しくは介護予防短期入所療養介護又は同条第一項第四号に掲げる施設介護のうち同条第四項に規定する介護保健施設サービスに限る。)若しくは出産扶助のための助産若しくは健康保険法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第八十三号)附則第百三十条の二第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法附則第九十一条の規定による改正前の生活保護法の規定に基づく介護扶助のための介護(同法第十五条の二第一項第四号に掲げる施設介護のうち同条第四項に規定する介護療養施設サービスに限る。)又は中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律(平成六年法律第三十号)の規定(中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律(平成十九年法律第百二十七号)附則第四条第二項において準用する場合を含む。)に基づく医療支援給付のための医療その他の支援給付に係る政令で定める給付若しくは医療、介護、助産若しくはサービス若しくは中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律(平成二十五年法律第百六号)附則第二条第一項若しくは第二項の規定によりなお従前の例によることとされる同法による改正前の中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の規定に基づく医療支援給付のための医療その他の支援給付に係る政令で定める給付若しくは医療、介護、助産若しくはサービス <br>三 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号)、麻薬及び向精神薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)又は心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成十五年法律第百十号)の規定に基づく医療 <br>四 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の規定によつて居宅介護サービス費を支給することとされる被保険者に係る指定居宅サービス(訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所リハビリテーション又は短期入所療養介護に限る。)のうち当該居宅介護サービス費の額の算定に係る当該指定居宅サービスに要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分、同法の規定によつて介護予防サービス費を支給することとされる被保険者に係る指定介護予防サービス(介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導、介護予防通所リハビリテーション又は介護予防短期入所療養介護に限る。)のうち当該介護予防サービス費の額の算定に係る当該指定介護予防サービスに要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分若しくは同法の規定によつて施設介護サービス費を支給することとされる被保険者に係る介護保健施設サービスのうち当該施設介護サービス費の額の算定に係る当該介護保健施設サービスに要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分又は健康保険法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第八十三号)附則第百三十条の二第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第二十六条の規定による改正前の介護保険法の規定によつて施設介護サービス費を支給することとされる被保険者に係る指定介護療養施設サービスのうち当該施設介護サービス費の額の算定に係る当該指定介護療養施設サービスに要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分 <br>五 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)の規定によつて自立支援医療費を支給することとされる支給認定に係る障害者等に係る指定自立支援医療のうち当該自立支援医療費の額の算定に係る当該指定自立支援医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分若しくは同法の規定によつて療養介護医療費を支給することとされる支給決定に係る障害者に係る指定療養介護医療(療養介護に係る指定障害福祉サービス事業者等から提供を受ける療養介護医療をいう。)のうち当該療養介護医療費の額の算定に係る当該指定療養介護医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分又は児童福祉法の規定によつて肢体不自由児通所医療費を支給することとされる通所給付決定に係る障害児に係る肢体不自由児通所医療のうち当該肢体不自由児通所医療費の額の算定に係る当該肢体不自由児通所医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分若しくは同法の規定によつて障害児入所医療費を支給することとされる入所給付決定に係る障害児に係る障害児入所医療のうち当該障害児入所医療費の額の算定に係る当該障害児入所医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分 <br>六 難病の患者に対する医療等に関する法律(平成二十六年法律第五十号)の規定によつて特定医療費を支給することとされる支給認定を受けた指定難病の患者に係る指定特定医療のうち当該特定医療費の額の算定に係る当該指定特定医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分又は児童福祉法の規定によつて小児慢性特定疾病医療費を支給することとされる医療費支給認定に係る小児慢性特定疾病児童等に係る指定小児慢性特定疾病医療支援のうち当該小児慢性特定疾病医療費の額の算定に係る当該指定小児慢性特定疾病医療支援に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分 <br>4 第一項第二号の規定によつて、連結申告法人の事業税の課税標準である各事業年度の所得を算定する場合においては、当該連結申告法人の各事業年度開始の日前九年以内に開始した事業年度(連結事業年度に該当する期間を除く。)において生じた欠損金額又は当該連結申告法人の各事業年度開始の日前九年以内に開始した事業年度(連結事業年度に該当する期間に限る。)において生じた個別欠損金額(個別帰属損金額が個別帰属益金額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。)は、法人税法第五十七条(第六項から第九項までを除く。)、第五十七条の二(第四項を除く。)又は第五十八条(第四項を除く。)の規定の例によつて個別帰属損金額に算入するものとする。 <br>5 前項の規定の適用に関し必要な技術的読替えその他必要な事項は、政令で定める。 <br>(この法律の施行地外において事業を行う内国法人の所得割の課税標準の算定) <br>第七十二条の二十四 特定内国法人の所得割の課税標準は、当該特定内国法人の事業の所得の総額からこの法律の施行地外の事業に帰属する所得を控除して得た額とする。この場合において、この法律の施行地外の事業に帰属する所得の計算が困難であるときは、政令で定めるところにより計算した金額をもつて、当該特定内国法人のこの法律の施行地外の事業に帰属する所得とみなす。 <br>(収入割の課税標準の算定の方法) <br>第七十二条の二十四の二 第七十二条の十二第二号の各事業年度の収入金額は、電気供給業及びガス供給業にあつては、当該各事業年度においてその事業について収入すべき金額の総額から当該各事業年度において国又は地方団体から受けるべき補助金、固定資産の売却による収入金額その他政令で定める収入金額を控除した金額による。 <br>2 第七十二条の十二第二号の各事業年度の収入金額は、保険業を行う法人のうち保険業法第二条第三項に規定する生命保険会社又は同条第八項に規定する外国生命保険会社等にあつては、当該生命保険会社又は外国生命保険会社等が契約した次の各号に掲げる保険の区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる金額による。 <br>一 個人保険(第三号に規定する団体保険以外の保険をいう。次号において同じ。)のうち同号に規定する貯蓄保険以外のものにあつては、各事業年度の収入保険料(再保険料として収入する保険料を除く。以下この項において同じ。)に百分の二十四を乗じて得た金額 <br>二 貯蓄保険(個人保険のうち貯蓄を主目的とする保険で政令で定めるものをいう。)にあつては、各事業年度の収入保険料に百分の七を乗じて得た金額 <br>三 団体保険(普通保険約款において、団体の代表者を保険契約者とし、当該団体に所属する者を被保険者とすることとなつている保険をいう。次号において同じ。)のうち同号に規定する団体年金保険以外のものにあつては、各事業年度の収入保険料(被保険者が団体から脱退した場合に保険金以外の給付金を支払う定めのある保険につき収入した保険料については、当該給付金に対応する部分の金額を控除した金額)に百分の十六を乗じて得た金額 <br>四 団体年金保険(団体保険のうち当該団体に所属していた者に対する退職年金若しくは退職一時金又はこれらに準ずる年金若しくは一時金の支払を目的とする保険をいう。)にあつては、各事業年度の収入保険料に百分の五を乗じて得た金額 <br>3 第七十二条の十二第二号の各事業年度の収入金額は、保険業を行う法人のうち保険業法第二条第四項に規定する損害保険会社又は同条第九項に規定する外国損害保険会社等にあつては、当該損害保険会社又は外国損害保険会社等が契約した次の各号に掲げる保険の区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる金額による。 <br>一 船舶保険(船舶を保険の目的とする保険をいう。第五号において同じ。)にあつては、各事業年度の正味収入保険料(各事業年度において収入した、又は収入すべきことの確定した保険料(当該保険料のうちに払い戻した、又は払い戻すべきものがあるときは、その金額を控除した金額)及び再保険返戻金の合計額から当該事業年度において支払つた、又は支払うことの確定した再保険料及び解約返戻金の合計額を控除した金額をいう。以下この条において同じ。)に百分の二十五を乗じて得た金額 <br>二 運送保険(陸上運送中の運送品を保険の目的とする保険をいう。第五号において同じ。)及び積荷保険(商法第八百十九条又は第八百二十条に規定する保険をいう。第五号において同じ。)にあつては、各事業年度の正味収入保険料に百分の四十五を乗じて得た金額 <br>三 自動車損害賠償責任保険(自動車損害賠償保障法(昭和三十年法律第九十七号)第三章に規定する保険をいう。第五号において同じ。)にあつては、各事業年度の正味収入保険料に百分の十を乗じて得た金額 <br>四 地震保険(その保険契約が地震保険に関する法律(昭和四十一年法律第七十三号)第二条第二項各号に掲げる要件を備える保険をいう。次号において同じ。)にあつては、各事業年度の正味収入保険料に百分の二十を乗じて得た金額 <br>五 船舶保険、運送保険、積荷保険、自動車損害賠償責任保険及び地震保険以外の保険にあつては、各事業年度の正味収入保険料に百分の四十を乗じて得た金額 <br>4 第七十二条の十二第二号の各事業年度の収入金額は、保険業を行う法人のうち保険業法第二条第十八項に規定する少額短期保険業者にあつては、当該少額短期保険業者が契約した次の各号に掲げる保険の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める金額による。 <br>一 保険業法第三条第四項第一号及び第二号に掲げる保険 各事業年度の正味収入保険料に百分の十六を乗じて得た金額 <br>二 保険業法第三条第五項第一号に掲げる保険 各事業年度の正味収入保険料に百分の二十六を乗じて得た金額 <br>5 第七十二条の十二第二号の各事業年度の収入金額は、貿易保険業を行う株式会社日本貿易保険にあつては、各事業年度の正味収入保険料に百分の十五を乗じて得た金額による。 <br>(この法律の施行地外において事業を行う内国法人の収入割の課税標準の算定) <br>第七十二条の二十四の三 特定内国法人の収入割の課税標準は、当該特定内国法人の事業の収入金額の総額からこの法律の施行地外の事業に帰属する収入金額を控除して得た額とする。この場合において、この法律の施行地外の事業に帰属する収入金額の計算が困難であるときは、政令で定めるところにより計算した金額をもつて、当該特定内国法人のこの法律の施行地外の事業に帰属する収入金額とみなす。 <br>(法人の事業税の課税標準の特例) <br>第七十二条の二十四の四 第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人以外の法人の行う事業(電気供給業、ガス供給業、保険業及び貿易保険業を除く。)に対する事業税の課税標準については、事業の情況に応じ、第七十二条の十二第一号ハの所得と併せて、資本金額、売上金額、家屋の床面積又は価格、土地の地積又は価格、従業員数等を用いることができる。 <br>(鉱物の掘採事業と鉱物の精錬事業とを一貫して行う法人の付加価値額等の算定) <br>第七十二条の二十四の五 鉱物の掘採事業と精錬事業とを一貫して行う法人が納付すべき事業税の課税標準とすべき付加価値額及び所得は、これらの事業を通じて算定した付加価値額及び所得に、課税標準の算定期間中におけるこれらの事業の生産品について収入すべき金額から課税標準の算定期間中において掘採した鉱物について法人が納付すべき鉱産税の課税標準である鉱物の価格を控除した金額を当該生産品について収入すべき金額で除して得た数値を、それぞれ乗じて得た額とする。 <br>2 前項の法人が鉱物の掘採事業に係る付加価値額及び所得と精錬事業に係る付加価値額及び所得とを区分することができる場合においては、当該法人の精錬事業に係る事業税の課税標準とすべき付加価値額及び所得は、同項の規定にかかわらず、その区分して計算した付加価値額及び所得とする。 <br>3 前項の場合においては、その区分計算の方法について、事務所又は事業所所在地の道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)の承認を受けなければならない。その区分計算の方法を変更しようとする場合においても、また、同様とする。 <br>(課税標準の算定の細目) <br>第七十二条の二十四の六 第七十二条の十四から前条までに定めるもののほか、各事業年度の付加価値額、資本金等の額及び所得並びに収入金額の算定に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(法人の事業税の標準税率等) <br>第七十二条の二十四の七 法人の行う事業(電気供給業、ガス供給業、保険業及び貿易保険業を除く。第三項において同じ。)に対する事業税の額は、次の各号に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める金額とする。 <br>一 第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人 次に掲げる金額の合計額 <br>イ 各事業年度の付加価値額に百分の一・二の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>ロ 各事業年度の資本金等の額に百分の〇・五の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>ハ 次の表の上欄に掲げる金額の区分によつて各事業年度の所得を区分し、当該区分に応ずる同表の下欄に掲げる標準税率によつて定めた率を乗じて計算した金額を合計した金額 <br>二 特別法人 次の表の上欄に掲げる金額の区分によつて各事業年度の所得を区分し、当該区分に応ずる同表の下欄に掲げる標準税率によつて定めた率を乗じて計算した金額の合計額 <br>三 その他の法人 次の表の上欄に掲げる金額の区分によつて各事業年度の所得を区分し、当該区分に応ずる同表の下欄に掲げる標準税率によつて定めた率を乗じて計算した金額の合計額 <br>2 電気供給業、ガス供給業、保険業及び貿易保険業に対する事業税の額は、各事業年度の収入金額に百分の一・三の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額とする。 <br>3 二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人の第一項の各事業年度の所得は、第七十二条の四十八の規定により関係道府県に分割される前の各事業年度の所得によるものとし、三以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人で資本金の額又は出資金の額が千万円以上のものが行う事業に対する事業税の額は、第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる法人の区分に応じ、当該各号に定める金額とする。 <br>一 第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人 次に掲げる金額の合計額 <br>イ 各事業年度の付加価値額に百分の一・二の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>ロ 各事業年度の資本金等の額に百分の〇・五の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>ハ 各事業年度の所得に百分の三・六の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>二 特別法人 各事業年度の所得に百分の六・六の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>三 その他の法人 各事業年度の所得に百分の九・六の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>4 事業年度が一年に満たない場合における第一項の規定の適用については、同項中「年四百万円」とあるのは「四百万円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、「年八百万円」とあるのは「八百万円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」とする。この場合における月数は、暦に従い計算し、一月に満たない端数を生じたときは、一月とする。 <br>5 第一項第二号及び第三項第二号の「特別法人」とは、次に掲げる法人をいう。 <br>一 農業協同組合、農業協同組合連合会(特定農業協同組合連合会を除く。)及び農事組合法人(農業協同組合法第七十二条の十第一項第二号の事業を行う農事組合法人でその事業に従事する組合員に対し俸給、給料、賃金、賞与その他これらの性質を有する給与を支給するものを除く。)並びにたばこ耕作組合 <br>二 消費生活協同組合及び消費生活協同組合連合会 <br>三 信用金庫、信用金庫連合会、労働金庫及び労働金庫連合会 <br>四 中小企業等協同組合(企業組合を除く。)、出資組合である商工組合及び商工組合連合会、商店街振興組合、商店街振興組合連合会、内航海運組合、内航海運組合連合会、出資組合である生活衛生同業組合及び生活衛生同業組合連合会並びに生活衛生同業小組合 <br>五 出資組合である輸出組合及び輸入組合 <br>六 船主相互保険組合 <br>七 漁業協同組合、漁業協同組合連合会、漁業生産組合(当該組合の事業に従事する組合員に対し俸給、給料、賃金、賞与その他これらの性質を有する給与を支給するものを除く。)、水産加工業協同組合、水産加工業協同組合連合会、共済水産業協同組合連合会及び輸出水産業組合 <br>八 森林組合、森林組合連合会及び生産森林組合(当該組合の事業に従事する組合員に対し俸給、給料、賃金、賞与その他これらの性質を有する給与を支給するものを除く。) <br>九 農林中央金庫 <br>十 医療法人 <br>6 第三項の規定を適用する場合において、資本金の額又は出資金の額が千万円以上の法人であるかどうかの判定は、各事業年度の付加価値額、資本金等の額又は所得(清算中の各事業年度の付加価値額、資本金等の額又は所得を除く。)を課税標準とする事業税にあつては、各事業年度の終了の日(第七十二条の二十六第一項ただし書又は第七十二条の四十八第二項ただし書の規定により申告納付すべき事業税にあつては、その事業年度の開始の日から六月の期間の末日)の現況によるものとし、清算中の各事業年度の付加価値額、資本金等の額又は所得を課税標準とする事業税にあつては、解散の日の現況によるものとする。 <br>7 道府県は、第一項から第三項までに規定する標準税率を超える税率で事業税を課する場合には、第一項各号に掲げる法人の区分に応ずる当該各号に定める率、第二項に規定する率及び第三項各号に掲げる法人の区分に応ずる当該各号に定める率に、それぞれ一・二を乗じて得た率を超える税率で課することができない。 <br>8 道府県が第七十二条の二十四の四の規定によつて事業税を課する場合における税率は、第一項から第三項まで及び前項の税率による場合における負担と著しく均衡を失することのないようにしなければならない。 <br>(法人の事業税の税率の適用区分) <br>第七十二条の二十四の八 法人の行う事業に対する事業税の税率は、各事業年度終了の日現在における税率による。ただし、第七十二条の二十六第一項ただし書又は第七十二条の四十八第二項ただし書の規定により申告納付すべき事業税にあつては当該事業年度の開始の日から六月の期間の末日現在における税率による。 <br>第七十二条の二十四の九 削除 <br>(仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴う事業税額の控除及び還付) <br>第七十二条の二十四の十 事業を行う法人の各事業年度開始の日前に開始した事業年度(当該各事業年度終了の日以前に行われた当該法人を合併法人(合併により被合併法人(合併によりその有する資産及び負債の移転を行つた法人をいう。以下この節において同じ。)から資産及び負債の移転を受けた法人をいう。以下この節において同じ。)とする適格合併(法人税法第二条第十二号の八に規定する適格合併をいう。以下この節において同じ。)に係る被合併法人の当該適格合併の日前に開始した事業年度(以下この項において「被合併法人事業年度」という。)を含む。)の付加価値割、資本割、所得割又は収入割につき道府県知事が更正をした場合において、当該更正につき次項の規定の適用があつたときは、当該更正に係る同項に規定する仮装経理事業税額(既に第三項又は第七項の規定により還付すべきこととなつた金額及びこの項の規定により控除された金額を除く。)は、当該各事業年度(当該更正の日(当該更正が被合併法人事業年度の付加価値割、資本割、所得割又は収入割につき当該適格合併の日前にしたものである場合には、当該適格合併の日)以後に終了する事業年度に限る。)の付加価値割額、資本割額、所得割額又は収入割額から控除するものとする。 <br>2 事業を行う法人が第七十二条の二十五、第七十二条の二十八又は第七十二条の二十九の規定によつて提出した申告書に記載された各事業年度の付加価値額、資本金等の額、所得又は収入金額が当該事業年度の課税標準とされるべき付加価値額、資本金等の額、所得又は収入金額を超え、かつ、その超える金額のうちに事実を仮装して経理したところに基づくものがある場合において、道府県知事が当該事業年度に係る付加価値割、資本割、所得割又は収入割につき更正をしたとき(当該法人につき当該事業年度終了の日から当該更正の日の前日までの間に次項各号又は第四項各号に掲げる事実が生じたとき及び当該法人を被合併法人とする適格合併に係る合併法人につき当該適格合併の日から当該更正の日の前日までの間に当該事実が生じたときを除く。)は、当該事業年度に係る付加価値割、資本割、所得割又は収入割として納付された金額で政令で定めるもののうち当該更正により減少する部分の金額でその仮装して経理した金額に係るもの(以下この条において「仮装経理事業税額」という。)は、第十七条、第十七条の二、第十七条の四及び第七十二条の四十一の四の規定にかかわらず、次項又は第七項の規定の適用がある場合のこれらの規定により還付すべきこととなつた金額を除き、還付しないものとし、又は当該法人の未納に係る地方団体の徴収金に充当しないものとする。 <br>3 前項の規定の適用があつた事業を行う法人(当該法人が適格合併により解散をした場合には、当該適格合併に係る合併法人とする。以下この条において「適用法人」という。)について、同項の更正の日の属する事業年度開始の日(当該更正が当該適格合併に係る被合併法人の各事業年度に係る付加価値割、資本割、所得割又は収入割について当該適格合併の日前にされたものである場合には、当該被合併法人の当該更正の日の属する事業年度開始の日)から五年を経過する日の属する事業年度の第七十二条の二十五、第七十二条の二十八又は第七十二条の二十九の規定による申告書の提出期限(当該更正の日から当該五年を経過する日の属する事業年度終了の日までの間に当該適用法人につき次の各号に掲げる事実が生じたときは、当該各号に定める提出期限)が到来した場合(当該申告書の提出期限までに当該提出期限に係る申告書の提出がなかつた場合にあつては、当該提出期限後の当該申告書の提出又は当該申告書に係る事業年度の付加価値割、資本割、所得割若しくは収入割についての第七十二条の三十九第二項、第七十二条の四十一第二項若しくは第七十二条の四十一の二第二項の規定による決定があつた場合)には、道府県知事は、当該適用法人に対し、政令で定めるところにより、当該更正に係る仮装経理事業税額(既にこの項又は第七項の規定により還付すべきこととなつた金額及び第一項の規定により控除された金額を除く。)を還付し、又は当該適用法人の未納に係る地方団体の徴収金に充当するものとする。 <br>一 残余財産が確定したこと その残余財産の確定の日の属する事業年度の第七十二条の二十九の規定による申告書の提出期限 <br>二 合併による解散(適格合併による解散を除く。)をしたこと その合併の日の前日の属する事業年度の第七十二条の二十五又は第七十二条の二十八の規定による申告書の提出期限 <br>三 破産手続開始の決定による解散をしたこと その破産手続開始の決定の日の属する事業年度の第七十二条の二十五又は第七十二条の二十八の規定による申告書の提出期限 <br>四 法人税法第二条第九号に規定する普通法人又は同条第七号に規定する協同組合等が同条第六号に規定する公益法人等に該当することとなつたこと その該当することとなつた日の前日の属する事業年度の第七十二条の二十五、第七十二条の二十八又は第七十二条の二十九の規定による申告書の提出期限 <br>4 適用法人につき次に掲げる事実が生じた場合には、当該適用法人は、当該事実が生じた日以後一年以内に、道府県知事に対し、その適用に係る仮装経理事業税額(既に前項又は第七項の規定により還付すべきこととなつた金額及び第一項の規定により控除された金額を除く。第六項及び第七項において同じ。)の還付を請求することができる。 <br>一 更生手続開始の決定があつたこと。 <br>二 再生手続開始の決定があつたこと。 <br>三 前二号に掲げる事実に準ずる事実として政令で定める事実 <br>5 事業を行う法人につきその各事業年度の付加価値額、所得又は収入金額を減少させる更正で当該法人の当該各事業年度の開始の日前に終了した事業年度の付加価値割、所得割又は収入割についてされた更正(当該法人を合併法人とする適格合併に係る被合併法人の当該適格合併の日前に終了した事業年度の付加価値割、所得割又は収入割についてされた更正を含む。以下この項において「原更正」という。)に伴うもの(以下この項において「反射的更正」という。)があつた場合において、当該反射的更正により減少する部分の付加価値額、所得又は収入金額のうちに当該原更正に係る事業年度においてその事実を仮装して経理した金額に係るものがあるときは、当該金額は、当該各事業年度において当該法人が仮装して経理したところに基づく金額とみなして、前各項の規定を適用する。 <br>6 第四項の規定による還付の請求をしようとする適用法人は、その還付を受けようとする仮装経理事業税額、その計算の基礎その他総務省令で定める事項を記載した請求書を道府県知事に提出しなければならない。 <br>7 道府県知事は、前項の請求書の提出があつた場合には、その請求に係る事実その他必要な事項について調査し、その調査したところにより、その請求をした適用法人に対し、政令で定めるところにより、仮装経理事業税額を還付し、若しくは当該適用法人の未納に係る地方団体の徴収金に充当し、又は請求の理由がない旨を書面により通知するものとする。 <br>(租税条約の実施に係る更正に伴う事業税額の控除) <br>第七十二条の二十四の十一 事業を行う法人について、租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律第七条第一項に規定する合意に基づき国税通則法第二十四条又は第二十六条の規定による更正が行われた場合において、当該更正に係る法人税の所得又は当該更正に係る法人税の連結所得に係る個別所得金額に基づいて道府県知事が第七十二条の三十九第一項若しくは第三項、第七十二条の四十一第一項若しくは第三項又は第七十二条の四十一の二第一項若しくは第三項の規定による更正をしたことに伴い、第十七条又は第七十二条の四十一の四の規定により還付することとなる金額(以下この項及び次項において「租税条約の実施に係る還付すべき金額」という。)が生ずるときは、当該更正があつた日が当該更正に係る更正の請求があつた日の翌日から起算して三月を経過した日以後である場合を除き、第十七条、第十七条の二、第十七条の四及び第七十二条の四十一の四の規定にかかわらず、租税条約の実施に係る還付すべき金額は、当該更正の日の属する事業年度開始の日から一年以内に開始する各事業年度(当該更正の日後に当該法人が適格合併により解散をした場合の当該適格合併に係る合併法人の当該合併の日以後に終了する各事業年度を含む。)の付加価値額、資本金等の額又は所得について第七十二条の二十五の規定によつて納付すべき事業税額、第七十二条の二十八の規定によつて納付すべき事業税額又は第七十二条の二十九の規定によつて納付すべき事業税額から順次控除するものとする。 <br>2 前項に規定する第七十二条の三十九第一項若しくは第三項、第七十二条の四十一第一項若しくは第三項又は第七十二条の四十一の二第一項若しくは第三項の規定による更正に伴い当該更正に係る事業年度後の各事業年度の付加価値額又は所得を減少させる更正があつた場合において、当該更正により第十七条又は第七十二条の四十一の四の規定により還付することとなる金額が生ずるときは、当該金額は、租税条約の実施に係る還付すべき金額とみなして、前項の規定を適用する。 <br>3 前二項の規定は、第一項の事業を行う法人が適格合併により解散をした後に、当該法人に係る同項に規定する第七十二条の三十九第一項若しくは第三項、第七十二条の四十一第一項若しくは第三項若しくは第七十二条の四十一の二第一項若しくは第三項の規定による更正又は前項に規定する各事業年度の付加価値額若しくは所得を減少させる更正があつた場合について準用する。この場合において、第一項中「当該更正の日の」とあるのは「当該法人を被合併法人とする適格合併に係る合併法人の当該更正の日の」と、「当該法人が」とあるのは「当該合併法人が当該合併法人を被合併法人とする」と読み替えるものとする。 <br>4 第一項(第二項(前項において準用する場合を含む。)においてみなして適用する場合及び前項において準用する場合を含む。以下次項までにおいて同じ。)の規定により控除されるべき金額で第一項の規定により控除しきれなかつた金額があるときは、道府県は、政令で定めるところにより、同項の規定の適用を受ける法人に対しその控除しきれなかつた金額を還付し、又は当該法人の未納に係る地方団体の徴収金に充当するものとする。 <br>5 前条第一項及び第一項の規定による事業税額からの控除については、まず同条第一項の規定による控除をし、次に第一項の規定による控除をするものとする。 <br>(法人の事業税の徴収の方法) <br>第七十二条の二十四の十二 法人の行う事業に対する事業税の徴収については、申告納付の方法によらなければならない。 <br>(中間申告を要しない法人の事業税の申告納付) <br>第七十二条の二十五 事業を行う法人(清算中の法人を除く。以下この条、次条及び第七十二条の二十八において同じ。)は、次条の規定に該当する場合を除くほか、各事業年度に係る所得割(第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人にあつては、付加価値割、資本割及び所得割とする。以下この節において「所得割等」という。)又は収入割を各事業年度終了の日から二月以内(外国法人が第七十二条の九第一項に規定する納税管理人を定めないでこの法律の施行地に事務所又は事業所を有しないこととなる場合(同条第二項の認定を受けた場合を除く。)には、当該事業年度終了の日から二月を経過した日の前日と当該事務所又は事業所を有しないこととなる日とのいずれか早い日まで。第七十二条の二十八第一項において同じ。)に、確定した決算に基づき、事務所又は事業所所在の道府県に申告納付しなければならない。 <br>2 前項の場合において、同項の法人(外国法人で第七十二条の九第一項に規定する納税管理人を定めないでこの法律の施行地に事務所又は事業所を有しないこととなるもの(同条第二項の認定を受けたものを除く。)を除く。次項において同じ。)が、災害その他やむを得ない理由(次項及び第五項の規定の適用を受けることができる理由を除く。)により決算が確定しないため、各事業年度に係る所得割等又は収入割をそれぞれ前項の期限までに申告納付することができないときは、第二十条の五の二の規定により当該期限が延長されたときを除き、事務所又は事業所所在地の道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)の承認を受け、その指定した日までに申告納付することができる。 <br>3 第一項の場合において、同項の法人が、定款、寄附行為、規則、規約その他これらに準ずるもの(第一号及び第五項において「定款等」という。)の定めにより、又は当該法人に特別の事情があることにより、当該事業年度以後の各事業年度終了の日から二月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められるときは、当該法人は、事務所又は事業所所在地の道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)の承認を受け、当該事業年度以後の各事業年度に係る所得割等又は収入割を当該各事業年度(第五項の規定の適用に係る事業年度を除く。以下この項において同じ。)終了の日から三月以内(次の各号に掲げる場合に該当するときは、当該各号に定める期間内)に申告納付することができる。 <br>一 当該法人が会計監査人を置いている場合で、かつ、当該定款等の定めにより当該事業年度以後の各事業年度終了の日から三月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められる場合(次号に掲げる場合を除く。) 当該定めの内容を勘案して三月を超え六月を超えない範囲内において当該道府県知事が指定する月数の期間内 <br>二 当該特別の事情があることにより当該事業年度以後の各事業年度終了の日から三月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあることその他やむを得ない事情があると認められる場合 当該道府県知事が指定する三月を超える月数の期間内 <br>4 第一項の場合において、同項の法人が、災害その他やむを得ない理由(前項及び次項の規定の適用を受けることができる理由を除く。)により、当該法人との間に連結完全支配関係がある連結法人の決算が確定しないため、又は当該法人との間に連結完全支配関係がある連結親法人(当該法人が連結親法人である場合には、当該法人。次項及び第七項において同じ。)が各連結事業年度の連結所得の金額の計算を了することができないため、当該法人の各事業年度(第二項の規定の適用に係る事業年度を除く。)に係る付加価値割又は所得割をそれぞれ第一項の期限までに申告納付することができないときは、当該法人は、第二十条の五の二の規定により当該期限が延長された場合を除き、事務所又は事業所所在地の道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)の承認を受け、その指定した日までに当該各事業年度に係る所得割等又は収入割を申告納付することができる。 <br>5 第一項の場合において、同項の法人が、当該法人との間に連結完全支配関係がある連結親法人の定款等の定めにより、若しくは当該法人との間に連結完全支配関係がある連結法人に特別の事情があることにより、当該事業年度以後の各事業年度終了の日から二月以内に当該連結親法人の当該各連結事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められるとき、又は当該連結親法人が連結子法人が多数に上ることその他これに類する理由により各連結事業年度の連結所得の金額の計算を了することができないため、当該法人の当該事業年度以後の各事業年度に係る付加価値割又は所得割をそれぞれ同項の期限までに申告納付することができない常況にあると認められるときは、当該法人は、事務所又は事業所所在地の道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)の承認を受け、当該事業年度以後の各事業年度(その終了の日を連結親法人事業年度終了の日と同じくする事業年度に限る。以下この項において同じ。)に係る所得割等又は収入割を当該各事業年度終了の日から四月以内(次の各号に掲げる場合に該当するときは、当該各号に定める期間内)に申告納付することができる。 <br>一 当該連結親法人が会計監査人を置いている場合で、かつ、当該定款等の定めにより当該事業年度以後の各事業年度終了の日から四月以内に当該各連結事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められる場合(次号に掲げる場合を除く。) 当該定めの内容を勘案して四月を超え六月を超えない範囲内において当該道府県知事が指定する月数の期間内 <br>二 当該特別の事情があることにより当該事業年度以後の各事業年度終了の日から四月以内に当該連結親法人の当該各連結事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあること、当該連結法人に特別の事情があることにより当該事業年度以後の各事業年度終了の日から四月以内に当該連結親法人の当該各連結事業年度の連結所得の金額の計算を了することができない常況にあることその他やむを得ない事情があると認められる場合 当該道府県知事が指定する四月を超える月数の期間内 <br>6 第二項の規定は、第三項又は前項の規定の適用を受けている法人が、当該事業年度(第十四項の規定の適用に係る事業年度を除く。)につき災害その他やむを得ない理由により決算が確定しないため、第三項又は前項の期限までに当該事業年度に係る所得割等又は収入割を申告納付することができないと認められる場合について準用する。 <br>7 第四項の規定は、第五項の規定の適用を受けている法人が、当該事業年度(第十四項の規定の適用に係る事業年度を除く。)につき災害その他やむを得ない理由により、当該法人との間に連結完全支配関係がある連結法人の決算が確定しないため、又は当該法人との間に連結完全支配関係がある連結親法人が当該連結事業年度の連結所得の金額の計算を了することができないため、第五項の期限までに当該法人の当該事業年度に係る付加価値割又は所得割を申告納付することができないと認められる場合について準用する。 <br>8 第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人は、第一項の規定により申告納付する場合において、事務所又は事業所所在地の道府県知事に提出すべき申告書には、事業の種類、当該事業年度中に有していた事務所又は事業所の名称及び所在地、当該事業年度の付加価値額、資本金等の額、所得、付加価値割額、資本割額及び所得割額その他必要な事項を記載するとともに、これに当該事業年度の付加価値額、資本金等の額及び所得に関する計算書、貸借対照表及び損益計算書(貸借対照表又は損益計算書を作成することを要しない法人にあつては、これらに準ずるもの。第十項において同じ。)その他の書類のうち総務省令で定めるものを添付しなければならない。 <br>9 所得割を申告納付すべき法人(第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人を除く。)は、第一項の規定により申告納付する場合において、事務所又は事業所所在地の道府県知事に提出すべき申告書には、事業の種類、当該事業年度中に有していた事務所又は事業所の名称及び所在地、当該事業年度の所得及び所得割額その他必要な事項を記載するとともに、これに当該事業年度の所得に関する計算書を添付しなければならない。 <br>10 収入割を申告納付すべき法人は、第一項の規定により申告納付する場合において、事務所又は事業所所在地の道府県知事に提出すべき申告書には、事業の種類、当該事業年度中に有していた事務所又は事業所の名称及び所在地、当該事業年度の収入金額及び収入割額その他必要な事項を記載するとともに、これに当該事業年度の収入金額に関する計算書、貸借対照表及び損益計算書その他の書類のうち総務省令で定めるものを添付しなければならない。 <br>11 第八項から前項までに規定する申告書及び計算書の様式は、総務省令で定める。 <br>12 事業を行う法人は、各事業年度について納付すべき事業税額がない場合においても、前各項の規定に準じて申告書を提出しなければならない。 <br>13 外国法人に対する第二項及び第三項の規定の適用については、これらの規定中「主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事」とあるのは、「この法律の施行地において行う事業の経営の責任者が主として執務する事務所又は事業所所在地の道府県知事」とする。 <br>14 第三項又は第五項の規定の適用を受けている法人について当該事業年度終了の日から二月を経過した日前に災害その他やむを得ない理由が生じた場合には、当該事業年度に限り、同項の規定の適用がないものとみなして、第二項又は第四項及び第二十条の五の二の規定を適用することができる。 <br>15 第二項から前項までに定めるもののほか、第二項から第五項までの承認の手続その他第二項から前項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(事業年度の期間が六月を超える法人の中間申告納付) <br>第七十二条の二十六 事業を行う法人は、事業年度(新たに設立された内国法人のうち適格合併(被合併法人の全てが収益事業を行つていない第七十二条の五第一項各号に掲げる法人であるものを除く。次項及び第三項において同じ。)により設立されたもの以外のものの設立後最初の事業年度、同条第一項各号に掲げる法人(収益事業を行つていないものに限る。)が同項各号に掲げる法人以外の法人に該当することとなつた場合のその該当することとなつた日の属する事業年度又は恒久的施設を有しない外国法人が恒久的施設を有することとなつた場合のその有することとなつた日の属する事業年度を除く。)が六月を超える場合には、当該事業年度の開始の日から六月を経過した日の前日までに当該事業年度の前事業年度の事業税として納付した税額及び納付すべきことが確定した税額の合計額を当該事業年度の前事業年度の月数で除して得た額の六倍の額に相当する額の事業税(以下この条において「予定申告に係る事業税額」という。)を当該事業年度開始の日から六月を経過した日から二月以内に、事務所又は事業所所在の道府県に申告納付しなければならない。ただし、当該法人(連結法人のうち所得割を申告納付すべきものを除く。)は、当該事業年度開始の日から六月の期間を一事業年度とみなして第七十二条の十二、第七十二条の十四から第七十二条の二十四の三まで、第七十二条の二十四の五又は第七十二条の二十四の六の規定により当該期間の付加価値額、資本金等の額、所得又は収入金額を計算した場合には、当該付加価値額、資本金等の額、所得又は収入金額を課税標準として算定した事業税額が予定申告に係る事業税額を超えないときに限り、当該付加価値額、資本金等の額、所得又は収入金額を課税標準として算定した事業税額を申告納付することができる。 <br>2 適格合併(法人を設立するものを除く。以下この項において同じ。)に係る合併法人の事業年度の期間が六月を超え、前事業年度中又は当該事業年度開始の日から六月を経過した日の前日までの期間内にその適格合併がなされた場合には、予定申告に係る事業税額は、前項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に相当する金額に、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める金額を加算した金額とする。 <br>一 当該合併法人の前事業年度中に適格合併がなされた場合 前事業年度の月数に対する前事業年度開始の日からその適格合併の日の前日までの月数の割合に六を乗じた数を被合併法人の確定事業税額(当該合併法人の当該事業年度開始の日の一年前の日以後に終了した被合併法人の各事業年度に係る事業税額として当該合併法人の当該事業年度開始の日以後六月を経過した日の前日までに確定したもので、その計算の基礎となつた各事業年度(その月数が六月に満たないものを除く。)のうち最も新しい事業年度に係る事業税額をいう。次号及び次項において同じ。)に乗じて当該確定事業税額の計算の基礎となつた事業年度の月数で除して計算した金額 <br>二 当該合併法人の当該事業年度開始の日から六月を経過した日の前日までの期間内に適格合併がなされた場合 当該事業年度開始の日から六月の期間のうちその適格合併の日以後の期間の月数を被合併法人の確定事業税額に乗じて当該確定事業税額の計算の基礎となつた事業年度の月数で除して計算した金額 <br>3 適格合併(法人を設立するものに限る。)に係る合併法人の事業年度の期間が六月を超える場合におけるその設立後最初の事業年度につき第一項本文の規定を適用するときは、予定申告に係る事業税額は、同項の規定にかかわらず、各被合併法人の確定事業税額をその計算の基礎となつた当該被合併法人の事業年度の月数で除し、これに六を乗じて計算した金額の合計額とする。 <br>4 第一項の場合において、事務所又は事業所所在地の道府県知事に提出すべき申告書には、事業の種類、当該事業年度の開始の日から六月を経過した日の前日までの期間中に有していた事務所又は事業所の名称及び所在地、申告納付すべき事業税額その他必要な事項を記載し、これに同項ただし書の規定により申告納付する法人のうち、第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人にあつては当該事業年度開始の日から六月を経過した日の前日までの期間に係る付加価値額、資本金等の額及び所得に関する計算書、当該期間終了の日における貸借対照表及び当該期間の損益計算書(貸借対照表又は損益計算書を作成することを要しない法人にあつては、これらに準ずるもの。以下この項において同じ。)その他の書類のうち総務省令で定めるものを、所得割を申告納付すべき法人(同号イに掲げる法人を除く。)にあつては当該事業年度開始の日から六月を経過した日の前日までの期間に係る所得に関する計算書を、収入割を申告納付すべき法人にあつては当該事業年度開始の日から六月を経過した日の前日までの期間に係る収入金額に関する計算書、当該期間終了の日における貸借対照表及び当該期間の損益計算書その他の書類のうち総務省令で定めるものを添付しなければならない。申告書及び計算書の様式は、総務省令で定める。 <br>5 第一項に規定する法人(第八項本文の規定の適用を受けるものを除く。)が同項に規定する期間内に申告納付しなかつた場合には、当該法人については、当該期間を経過した時において、事務所又は事業所所在地の道府県知事に対し同項本文の規定により提出すべき申告書の提出があつたものとみなす。この場合においては、当該法人は、当該申告納付すべき期限内に、その提出があつたものとみなされる申告書に係る事業税に相当する税額の事業税を事務所又は事業所所在の道府県に納付しなければならない。 <br>6 第一項から第三項までの月数は、暦に従い計算し、一月に満たない端数を生じたときは、一月とする。 <br>7 第一項に規定する法人(次項本文の規定の適用を受けるものを除く。)について第一項の事業年度の前事業年度における次に掲げる申告納付の期限について第二十条の五第二項の規定の適用がある場合において、同項の規定の適用がないものとした場合における当該申告納付の期限の翌日から同項の規定により当該申告納付の期限とみなされる日までの間に当該前事業年度の事業税の納付があつたとき、又は納付すべき事業税額が確定したときは、当該前事業年度終了の日の翌日から六月を経過した日の前日までに当該金額の納付があつたもの又は当該金額が確定したものとみなして、当該事業年度の予定申告に係る事業税額を算出するものとする。 <br>一 前条第三項(第七十二条の二十八第二項及び第七十二条の二十九第二項において準用する場合を含む。)の規定により前条第一項、第七十二条の二十八第一項又は第七十二条の二十九第一項の規定による申告納付の期限が当該前事業年度終了の日の翌日から六月を経過した日の前日とされた法人の当該申告納付 <br>二 前条第五項(第七十二条の二十八第二項及び第七十二条の二十九第二項において準用する場合を含む。)の規定により前条第一項、第七十二条の二十八第一項又は第七十二条の二十九第一項の規定による申告納付の期限が当該前事業年度終了の日の翌日から六月を経過した日の前日とされた法人の当該申告納付 <br>8 法人税法第七十一条第一項ただし書若しくは第百四十四条の三第一項ただし書の規定により法人税の中間申告書を提出することを要しない法人又は当該事業年度開始の日の前日の属する連結事業年度の連結法人税個別帰属支払額(同法第七十一条第一項第一号に規定する連結法人税個別帰属支払額をいう。)を基準として政令で定めるところにより計算した金額(当該事業年度の前事業年度の期間が連結事業年度に該当しない場合には、当該前事業年度の法人税の額を基準として政令で定めるところにより計算した金額)が十万円以下である連結法人若しくは当該金額がない連結法人は、第一項の規定による申告納付をすることを要しない。ただし、第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人又は収入割を申告納付すべき法人については、この限りでない。 <br>9 前項の規定を適用する場合において、第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人であるかどうかの判定は、当該事業年度開始の日から六月の期間の末日の現況によるものとする。 <br>10 前各項の規定は、第七十二条の五第一項各号に掲げる法人、人格のない社団等及び第七十二条の二十四の七第五項各号に掲げる法人並びに外国法人で第一項に規定する申告納付の期限内に、第七十二条の九第一項に規定する納税管理人を定めないでこの法律の施行地に事務所又は事業所を有しないこととなるに至つたもの(当該事務所又は事業所を有しないこととなる日前に既に第一項の規定により申告書を提出したもの又は同条第二項の認定を受けたものを除く。)については、適用しない。 <br>11 第一項の収益事業の範囲は、政令で定める。 <br>(災害等による期限の延長に係る中間申告納付の特例) <br>第七十二条の二十七 第二十条の五の二の規定に基づく条例の定めるところにより申告及び納付に関する期限が延長されたことにより、前条第一項の規定による申告納付(以下この条において「中間申告納付」という。)に係る期限と当該中間申告納付に係る事業年度の次条第一項の規定による申告納付に係る期限とが同一の日となる場合には、前条第一項の規定にかかわらず、当該中間申告納付をすることを要しない。 <br>(中間申告を要する法人の確定申告納付) <br>第七十二条の二十八 事業を行う法人は、第七十二条の二十六の規定に該当する場合においては、当該事業年度終了の日から二月以内に、確定した決算に基づき、当該事業年度に係る所得割等又は収入割を事務所又は事業所所在の道府県に申告納付しなければならない。この場合において、当該法人の納付すべき事業税額は、当該法人が当該申告書に記載した事業税額から同条の規定による申告書に記載した事業税額又は同条第五項の規定によつて申告書の提出があつたとみなされる場合において納付すべき事業税額を控除した金額に相当する事業税額とする。ただし、法人が同条に規定する申告書を提出した場合において、この項の規定により申告納付すべき期限までに第七十二条の三十三第二項若しくは第三項の規定による修正申告書の提出があつたとき、又は第七十二条の三十九第一項若しくは第三項、第七十二条の四十一第一項若しくは第三項若しくは第七十二条の四十一の二第一項若しくは第三項の規定による更正があつたときは、当該法人がこの項の規定による申告書に記載した事業税額から控除すべき事業税額は、当該第七十二条の二十六に規定する申告書に記載した事業税額、当該修正申告により増加した事業税額及び当該更正に係る第七十二条の四十四第一項の不足税額の合計額とする。 <br>2 第七十二条の二十五第二項から第十一項まで、第十四項及び第十五項の規定は、前項の規定によつて法人がすべき申告納付及び同項の場合において当該法人が事務所又は事業所所在地の道府県知事に提出すべき申告書について準用する。 <br>3 事業を行う法人は、第一項の事業年度について納付すべき事業税額がない場合においても、前二項の規定に準じて申告書を提出しなければならない。 <br>4 第一項又は前項の場合において、事業を行う法人の申告書に記載された事業税額が、当該事業税額に係る第七十二条の二十六の規定による申告書に記載された、又は記載されるべきであつた事業税額(以下この条、第七十二条の四十一の四、第七十二条の四十四、第七十二条の四十六及び第七十二条の四十八において「中間納付額」という。)に満たないとき、又はないときは、道府県は、政令で定めるところにより、その満たない金額に相当する中間納付額又は中間納付額の全額を還付し、又は未納に係る地方団体の徴収金に充当するものとする。この場合においては、当該事業を行う法人は、第一項又は前項の申告書に併せて、当該還付を請求する旨の請求書を提出しなければならない。 <br>(清算中の法人の各事業年度の申告納付) <br>第七十二条の二十九 清算中の法人は、その清算中に事業年度(残余財産の確定の日の属する事業年度を除く。)が終了した場合においては、当該事業年度の付加価値額、所得又は収入金額を解散をしていない法人の付加価値額、所得又は収入金額とみなして、当該事業年度につき第七十二条の十二、第七十二条の十四から第七十二条の二十まで、第七十二条の二十三から第七十二条の二十四の三まで、第七十二条の二十四の五、第七十二条の二十四の六又は第七十二条の二十四の七第一項から第三項までの規定により当該事業年度の付加価値額、所得又は収入金額及びこれらに対する事業税額を計算し、その税額があるときは、当該事業年度終了の日から二月以内に当該事業年度に係る付加価値割、所得割又は収入割を事務所又は事業所所在の道府県に申告納付しなければならない。 <br>2 第七十二条の二十五第二項から第十一項まで、第十四項及び第十五項の規定は、前項の規定によつて法人がすべき申告納付及び同項の場合において当該法人が事務所又は事業所所在地の道府県知事に提出すべき申告書について準用する。この場合において、同条第八項中「付加価値額、資本金等の額」とあるのは「付加価値額」と、「付加価値割額、資本割額」とあるのは「付加価値割額」と読み替えるものとする。 <br>3 清算中の法人は、その清算中に残余財産の確定の日の属する事業年度が終了した場合においては、当該事業年度の所得を解散をしていない法人の所得とみなして、当該事業年度につき第七十二条の十二、第七十二条の二十三、第七十二条の二十四、第七十二条の二十四の六又は第七十二条の二十四の七第一項から第三項までの規定により当該事業年度の所得及びこれに対する事業税額を計算し、その税額があるときは、当該事業年度終了の日から一月以内(当該期間内に残余財産の最後の分配又は引渡しが行われるときは、その行われる日の前日まで)に当該事業年度に係る所得割を事務所又は事業所所在の道府県に申告納付しなければならない。 <br>4 第七十二条の二十五第八項から第十一項までの規定は、前項の場合において同項の法人が事務所又は事業所所在地の道府県知事に提出すべき申告書について準用する。この場合において、同条第八項中「付加価値額、資本金等の額、所得、付加価値割額、資本割額及び所得割額」とあるのは「所得及び所得割額」と、「付加価値額、資本金等の額及び所得」とあるのは「所得」と読み替えるものとする。 <br>5 清算中の法人は、清算中の各事業年度について納付すべき事業税額がない場合においても、前各項の規定に準じて申告書を提出しなければならない。 <br>(連結子法人が事業年度の中途において解散をした場合等の申告の特例) <br>第七十二条の三十 連結子法人が事業年度の中途において解散をした場合(破産手続開始の決定を受けた場合を除く。)の当該事業年度における前条第一項から第四項までの規定の適用については、同条第一項中「においては、当該事業年度の」とあるのは「においては、当該事業年度の解散の日以後の期間に対応する部分の」と、「第七十二条の二十まで」とあるのは「第七十二条の二十二まで」と、「により当該事業年度の付加価値額」とあるのは「により当該事業年度の付加価値額、資本金等の額」と、「付加価値割」とあるのは「付加価値割、資本割」と、同条第二項中「準用する。この場合において、同条第八項中「付加価値額、資本金等の額」とあるのは「付加価値額」と、「付加価値割額、資本割額」とあるのは「付加価値割額」と読み替えるものとする」とあるのは「準用する」と、同条第三項中「においては、当該事業年度の」とあるのは「においては、当該事業年度の解散の日以後の期間に対応する部分の」と、「第七十二条の十二」とあるのは「第七十二条の十二、第七十二条の十四から第七十二条の二十二まで」と、「第七十二条の二十四」とあるのは「第七十二条の二十四から第七十二条の二十四の三まで、第七十二条の二十四の五」と、「当該事業年度の所得及びこれ」とあるのは「当該事業年度の付加価値額、資本金等の額、所得又は収入金額及びこれら」と、「当該事業年度に係る所得割」とあるのは「当該事業年度に係る付加価値割、資本割、所得割又は収入割」と、同条第四項中「準用する。この場合において、同条第八項中「付加価値額、資本金等の額、所得、付加価値割額、資本割額及び所得割額」とあるのは「所得及び所得割額」と、「付加価値額、資本金等の額及び所得」とあるのは「所得」と読み替えるものとする」とあるのは「準用する」とする。 <br>2 清算中の連結子法人が事業年度の中途において継続した場合の当該事業年度においては、当該事業年度の開始の日から継続の日の前日までの期間に対応する部分の付加価値額、所得又は収入金額を解散をしていない法人の付加価値額、所得又は収入金額とみなして、第七十二条の二十五第一項、第七十二条の二十六第一項又は第七十二条の二十八第一項の規定を適用する。 <br>第七十二条の三十一 削除 <br>第七十二条の三十二 削除 <br>(法人の事業税の期限後申告及び修正申告納付) <br>第七十二条の三十三 第七十二条の二十五、第七十二条の二十八及び第七十二条の二十九の規定によつて申告書を提出すべき法人は、当該申告書の提出期限後においても、第七十二条の四十二の規定による決定の通知があるまでは、第七十二条の二十五、第七十二条の二十八及び第七十二条の二十九の規定によつて申告納付することができる。 <br>2 第七十二条の二十五、第七十二条の二十六、第七十二条の二十八、第七十二条の二十九若しくは前項若しくはこの項の規定によつて申告書若しくは修正申告書を提出した法人又は第七十二条の三十九、第七十二条の四十一若しくは第七十二条の四十一の二の規定による更正若しくは決定を受けた法人は、当該申告書若しくは修正申告書に記載した、又は当該更正若しくは決定に係る付加価値額、資本金等の額、所得若しくは収入金額(以下この節において「課税標準額」と総称する。)又は事業税額について不足額がある場合(納付すべき事業税額がない旨の申告書を提出した法人にあつては、納付すべき事業税額がある場合)においては、遅滞なく、総務省令で定める様式による修正申告書を提出するとともに、その修正により増加した事業税額を納付しなければならない。 <br>3 第七十二条の二十五、第七十二条の二十六、第七十二条の二十八、第七十二条の二十九又は第一項の規定によつて申告書を提出した法人(収入割のみを申告納付すべきものを除く。)は、前項の規定によるほか、当該申告に係る事業税の計算の基礎となつた事業年度に係る法人税の課税標準について税務官署の更正又は決定を受けたとき(当該法人が、当該事業年度において連結申告法人(連結子法人に限る。)である場合にあつては、当該事業年度終了の日の属する連結事業年度において当該法人との間に連結完全支配関係がある連結親法人が当該連結事業年度に係る法人税の課税標準について税務官署の更正又は決定を受けたとき)は、当該税務官署が当該更正又は決定の通知をした日から一月以内に、当該更正又は決定に係る課税標準を基礎として、総務省令で定める様式による修正申告書を提出するとともに、その修正により増加した事業税額を納付しなければならない。 <br>(更正の請求の特例) <br>第七十二条の三十三の二 第七十二条の二十五、第七十二条の二十八又は第七十二条の二十九の規定による申告書に記載すべき付加価値額、資本金等の額、所得若しくは収入金額又は事業税額につき、前条第二項若しくは第三項の規定による修正申告書(以下この款において「修正申告書」という。)を提出し、又は第七十二条の三十九、第七十二条の四十一若しくは第七十二条の四十一の二の規定による更正若しくは決定を受けた法人は、当該修正申告書の提出又は当該更正若しくは決定に伴い、当該修正申告又は当該更正若しくは決定に係る事業年度後の事業年度分の第七十二条の二十五、第七十二条の二十八又は第七十二条の二十九の規定による申告書に記載すべき付加価値額、資本金等の額、所得若しくは収入金額又は事業税額が過大となる場合には、当該修正申告書を提出した日又は当該更正若しくは決定の通知を受けた日から二月以内に限り、総務省令の定めるところにより、道府県知事に対し、当該付加価値額、資本金等の額、所得若しくは収入金額又は事業税額につき、更正の請求をすることができる。この場合においては、第二十条の九の三第三項に規定する更正請求書には、同項に規定する事項のほか、当該修正申告書を提出した日又は当該更正若しくは決定の通知を受けた日を記載しなければならない。 <br>2 第七十二条の二十五、第七十二条の二十六、第七十二条の二十八若しくは第七十二条の二十九の規定による申告書(以下この款において「申告書」という。)又は修正申告書を提出した法人(収入割のみを申告納付すべきものを除く。)が、当該申告又は修正申告に係る事業税の計算の基礎となつた事業年度に係る法人税の課税標準について国の税務官署の更正又は決定を受けたこと(当該法人が、当該事業年度において連結申告法人(連結子法人に限る。)である場合には、当該事業年度終了の日の属する連結事業年度において当該法人との間に連結完全支配関係がある連結親法人が当該連結事業年度に係る法人税の課税標準について税務官署の更正又は決定を受けたこと)に伴い、当該申告又は修正申告に係る付加価値額、資本金等の額若しくは所得又は事業税額が過大となる場合には、国の税務官署が当該更正又は決定の通知をした日から二月以内に限り、総務省令の定めるところにより、道府県知事に対し、当該付加価値額、資本金等の額若しくは所得又は事業税額につき、更正の請求をすることができる。この場合においては、第二十条の九の三第三項に規定する更正請求書には、同項に規定する事項のほか、国の税務官署が当該更正又は決定の通知をした日を記載しなければならない。 <br>(貸借対照表等の提出) <br>第七十二条の三十四 事務所又は事業所所在地の道府県知事は、所得割を申告納付すべき法人(第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人及び収入割を申告納付すべき法人を除く。)が第七十二条の二十五第九項(第七十二条の二十八第二項並びに第七十二条の二十九第二項及び第四項において準用する場合を含む。)の規定又は第七十二条の二十六第四項の規定による申告書若しくは修正申告書を提出する場合又は当該申告書若しくは修正申告書を提出した後において、事業税の賦課徴収について必要があると認めるときは、当該法人に対し、貸借対照表、損益計算書その他の事業税の賦課徴収について必要な書類の提出を求めることができる。 <br>(法人の代表者等の自署及び押印の義務) <br>第七十二条の三十五 申告書及び修正申告書には、法人の代表者(法人の代表者が法人である場合にあつては当該法人の職務を行うべき者とし、二人以上の者が共同して法人を代表する場合にあつてはその全員とし、人格のない社団等で代表者の定めがなく、かつ、管理人の定めがあるものにあつては管理人とする。以下この条において同じ。)が自署し、かつ、自己の印を押さなければならない。ただし、法人の代表者が二人以上ある場合(二人以上の者が共同して法人を代表する場合を除く。)においては、これらの者のうち、社長、理事長、専務取締役、常務取締役その他の者で当該申告書又は修正申告書の作成の時において法人の業務を主宰している者が自署し、かつ、自己の印を押さなければならない。 <br>2 申告書又は修正申告書には、前項の代表者のほか、法人の役員及び職員のうち申告書又は修正申告書の作成の時において当該法人の経理に関する事務の上席の責任者である者が自署し、かつ、自己の印を押さなければならない。 <br>3 前二項の規定によつて申告書又は修正申告書に自署し、かつ、自己の印を押すべき者は、外国法人にあつては、この法律の施行地にある資産又は事業の管理又は経営の責任者及び当該資産又は事業に係る経理に関する業務の上席の責任者とする。 <br>4 前三項の規定は、二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人が提出する申告書又は修正申告書にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事に提出するものに限り、適用があるものとする。 <br>5 第一項から第三項までの規定による自署及び押印の有無は、第一項の申告書又は修正申告書による申告の効力に影響を及ぼすものではない。 <br>(法人の代表者等の自署及び押印の義務違反に関する罪) <br>第七十二条の三十六 前条第一項から第三項までの規定に違反した者又はこれらの規定に違反する申告書若しくは修正申告書の提出があつた場合において、その行為をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。 <br>(法人の事業税に係る故意不申告の罪) <br>第七十二条の三十七 正当な事由がなくて第七十二条の二十五第一項、第七十二条の二十八第一項又は第七十二条の二十九第一項若しくは第三項の規定による申告書を当該各項に規定する申告書の提出期限内に提出しなかつた場合においては、法人の代表者(法人課税信託の受託者である個人を含む。)、代理人、使用人その他の従業者でその違反行為をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。 <br>2 法人の代表者又は代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務又は財産に関して、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(法人の事業税に係る虚偽の中間申告納付に関する罪) <br>第七十二条の三十八 第七十二条の二十六第一項ただし書の規定による申告書に虚偽の記載をして提出した場合においては、法人の代表者(法人課税信託の受託者である個人を含む。)、代理人、使用人その他の従業者でその違反行為をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>2 法人の代表者又は代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務又は財産に関して、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>(第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人に係る法人の事業税の徴収猶予) <br>第七十二条の三十八の二 道府県知事は、第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該道府県の事業税(第七十二条の二十五、第七十二条の二十八又は第七十二条の二十九の規定により申告納付する付加価値割、資本割及び所得割に限る。)を納付することが困難であると認めるときは、当該法人の申請に基づき、当該事業税の納期限の翌日から三年以内の期間を限り、当該事業税の全部又は一部の徴収を猶予することができる。この場合においては、その金額を適宜分割して納付すべき期限を定めることを妨げない。 <br>一 当該事業税の申告書に係る事業年度終了の日の翌日から起算して三年前の日の属する事業年度から当該事業税の申告書に係る事業年度までの各事業年度の所得がない法人で政令で定めるもの <br>二 当該事業税の申告書に係る事業年度(その終了の日が当該法人の設立の日から起算して五年を経過した日よりも前である事業年度に限る。)の所得がない法人で政令で定めるもの <br>2 道府県知事は、前項の規定により徴収を猶予する場合には、その猶予に係る金額に相当する担保で第十六条第一項各号に掲げるものを、政令で定めるところにより徴しなければならない。ただし、担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。 <br>3 第一項の申請は、当該事業税の申告書を提出する際、道府県の条例の定めるところによつて、併せてしなければならない。 <br>4 第一項の規定は、同項第一号の法人にあつては当該事業税の申告書に係る事業年度終了の日の翌日から起算して三年前の日の属する事業年度から、同項第二号の法人にあつては設立の日の属する事業年度から、それぞれ当該事業税の申告書に係る事業年度の前事業年度までの各事業年度について第七十二条の二十五、第七十二条の二十八又は第七十二条の二十九の規定によつて提出すべき申告書(第八項において「確定申告書」という。)を提出している場合であつて、当該事業税の申告書をその提出期限までに提出したときに限り、適用する。 <br>5 道府県知事は、第一項の規定により徴収を猶予した場合において、その猶予をした期間内にその猶予をした金額を納付することができないやむを得ない理由があると認めるときは、当該法人の申請により、三年以内の期間を限りその期間を延長することができる。ただし、その期間は、既に当該法人につき同項の規定により徴収を猶予した期間と合わせて六年を超えることができない。 <br>6 道府県知事は、第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該道府県の事業税(第七十二条の二十六の規定により申告納付する付加価値割、資本割及び所得割に限る。)を納付することが困難であると認めるときは、当該法人の申請に基づき、当該事業税の納期限の翌日から三年以内の期間を限り、当該事業税の全部又は一部の徴収を猶予することができる。この場合においては、その金額を適宜分割して納付すべき期限を定めることを妨げない。 <br>一 当該事業税の申告書に係る事業年度開始の日から起算して三年前の日の属する事業年度から当該事業税の申告書に係る事業年度の前事業年度までの各事業年度の所得がない法人のうち、当該事業税の申告書に係る事業年度開始の日から六月の期間の末日の現況により当該事業税の申告書に係る事業年度の所得がないと見込まれる法人で政令で定めるもの <br>二 事業年度開始の日から六月の期間の末日の現況により当該事業税の申告書に係る事業年度(その開始の日から六月の期間の末日が当該法人の設立の日から起算して五年を経過した日よりも前である事業年度に限る。)の所得がないと見込まれる法人で政令で定めるもの <br>7 第二項から第五項までの規定は、前項の規定による徴収の猶予について準用する。この場合において、第四項中「事業年度終了の日の翌日」とあるのは、「事業年度開始の日」と読み替えるものとする。 <br>8 道府県知事は、第一項又は第六項の規定により事業税について徴収の猶予を受けた法人が当該事業税の申告書に係る事業年度後の各事業年度について確定申告書をその提出期限までに提出しなかつたときは、その徴収の猶予を取り消し、その猶予に係る事業税を一時に徴収することができる。 <br>9 道府県知事は、第六項の規定により事業税について徴収の猶予を受けた法人が当該事業年度において第七十二条の二十八の規定によつて提出すべき申告書をその提出期限までに提出しなかつたとき、又は当該法人の当該事業年度の所得があるときは、当該徴収の猶予に係る事業税の全部についてその徴収の猶予を取り消し、これを直ちに徴収しなければならない。 <br>10 第一項又は第六項の規定による徴収の猶予をした場合(前項の規定により徴収の猶予を取り消した場合を除く。)には、その猶予をした事業税に係る延滞金額のうち、当該徴収の猶予をした期間(延滞金が年十四・六パーセントの割合により計算される期間に限る。次項において同じ。)に対応する部分の金額の二分の一に相当する金額は、免除する。ただし、第八項の規定又は第十二項において準用する第十五条の三第一項の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日以後の期間に対応する部分の金額については、道府県知事は、その免除をしないことができる。 <br>11 道府県知事は、第九項の規定により徴収の猶予を取り消した場合には、その猶予をした事業税に係る延滞金額のうち、当該徴収の猶予をした期間に対応する部分の金額の二分の一に相当する金額を免除することができる。 <br>12 第十五条の二の二、第十五条の二の三第一項、第十五条の三及び第十五条の九第二項並びに第十六条の二第一項から第三項までの規定は第一項又は第六項の規定による徴収の猶予について、第十一条、第十六条第三項、第十六条の二第四項並びに第十六条の五第一項及び第二項の規定は第二項(第七項において準用する場合を含む。)の規定による担保について、それぞれ準用する。 <br>(法人税の更正、決定等に係る課税標準を基準とする所得割の更正及び決定) <br>第七十二条の三十九 道府県知事は、事業を行う法人で事業税の納税義務があるもの(第七十二条の四十一第一項の規定に該当するものを除く。)が申告書又は修正申告書を提出した場合において、当該申告又は修正申告に係る所得割の課税標準である所得が、当該法人の当該所得割の計算の基礎となつた事業年度に係る法人税の申告若しくは修正申告又は更正若しくは決定において課税標準とされた所得(以下この条において「法人税の課税標準」という。)を基準として算定した所得割の課税標準である所得(以下この項において「所得割の基準課税標準」という。)と異なることを発見したときは、当該所得割の基準課税標準により、当該申告又は修正申告に係る所得割の計算の基礎となつた所得及び所得割額を更正するものとし、申告書又は修正申告書に記載された所得割額の算定について誤りがあることを発見したときは、所得割額を更正するものとする。 <br>2 道府県知事は、前項の法人が申告書を提出しなかつた場合(第七十二条の二十六第五項の規定により申告書の提出があつたものとみなされる場合を除く。)において、当該法人の当該事業年度に係る法人税の課税標準があるときは、当該法人税の課税標準を基準として、当該法人の所得割に係る所得及び所得割額を決定するものとする。 <br>3 道府県知事は、前二項又はこの項の規定によつて当該法人の当該所得割に係る所得及び所得割額を更正し、又は決定した場合において、法人税に係る更正又は修正申告があつたことにより当該更正又は決定の基準となつた当該法人の法人税の課税標準が増加し、又は減少したときは、当該増加し、又は減少した法人税の課税標準を基準として、当該所得割に係る所得及び所得割額を更正するものとし、当該更正し、又は決定した所得割額の算定について誤りがあることを発見したときは、当該所得割額を更正するものとする。 <br>(租税条約に基づく申立てが行われた場合における法人の事業税の徴収猶予) <br>第七十二条の三十九の二 道府県知事は、法人が法人税法第百三十九条第一項に規定する条約(以下この条から第七十二条の三十九の五までにおいて「租税条約」という。)の規定に基づき国税庁長官に対し当該租税条約に規定する申立て(租税特別措置法第六十六条の四第一項、第六十六条の四の三第一項又は第六十七条の十八第一項の規定の適用がある場合の申立てに限る。以下この項において同じ。)をした場合(次条において「国税庁長官に対する申立てが行われた場合」という。)又は租税条約の我が国以外の締約国若しくは締約者(以下この項及び第七十二条の三十九の四において「条約相手国等」という。)の権限ある当局に対し当該租税条約に規定する申立てをし、かつ、条約相手国等の権限ある当局から当該条約相手国等との間の租税条約に規定する協議(以下この条から第七十二条の三十九の五までにおいて「相互協議」という。)の申入れがあつた場合(次条において「条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合」という。)には、これらの申立てをした者の申請に基づき、これらの申立てに係る租税特別措置法第六十六条の四第二十一項第一号(同法第六十六条の四の三第十四項及び第六十七条の十八第十三項において準用する場合を含む。以下この項及び次条第一項において同じ。)に掲げる更正決定に係る法人税額(これらの申立てに係る相互協議の対象となるものに限る。以下この項及び次条において同じ。)の課税標準とされた所得に基づいて第七十二条の三十三第三項の規定により申告納付すべき所得割額若しくは付加価値割額又は当該更正決定に係る法人税額の課税標準とされた所得に基づいて道府県知事が前条第一項若しくは第二項若しくは第七十二条の四十一の二第一項若しくは第二項の規定により更正若しくは決定をした場合における当該更正若しくは決定により納付すべき所得割額若しくは付加価値割額並びに当該所得割額又は付加価値割額に係る過少申告加算金、不申告加算金及び重加算金として政令で定めるところにより計算した金額の合算額を限度として、第七十二条の三十三第三項又は第七十二条の四十四第一項の規定による納期限(当該申請が当該納期限後であるときは、当該申請の日とする。)から国税庁長官と当該条約相手国等の権限ある当局との間の合意に基づく国税通則法第二十六条の規定による更正に係る法人税額の課税標準とされた所得に基づいて道府県知事が前条第一項若しくは第三項又は第七十二条の四十一の二第一項若しくは第三項の規定により更正をした場合における当該更正があつた日(当該合意がない場合その他の政令で定める場合には、政令で定める日)の翌日から一月を経過する日までの期間(第五項において「徴収の猶予期間」という。)に限り、その徴収を猶予することができる。ただし、当該申請を行う者につき当該申請の時において当該所得割額若しくは付加価値割額又はこれらの申立てに係る租税特別措置法第六十六条の四第二十一項第一号に掲げる更正決定に係る法人税額に基づいて第五十三条第二十三項の規定により申告納付すべき法人税割額若しくは当該更正決定に係る法人税額に基づいて道府県知事が第五十五条第一項若しくは第二項の規定により更正若しくは決定をした場合における当該更正若しくは決定により納付すべき法人税割額以外の当該道府県の地方税の滞納がある場合は、この限りでない。 <br>2 道府県知事は、前項の規定による徴収の猶予(以下この条において「徴収の猶予」という。)をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保で第十六条第一項各号に掲げるものを、政令で定めるところにより徴さなければならない。ただし、その猶予に係る税額が百万円以下である場合、その猶予の期間が三月以内である場合又は担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。 <br>3 第十五条の二の二、第十五条の二の三、第十六条の二第一項から第三項まで及び第十八条の二第四項の規定は徴収の猶予について、第十一条、第十六条第二項及び第三項、第十六条の二第四項並びに第十六条の五第一項及び第二項の規定は前項の規定による担保について、それぞれ準用する。 <br>4 徴収の猶予を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、道府県知事は、その徴収の猶予を取り消すことができる。この場合においては、第十五条の三第二項及び第三項の規定を準用する。 <br>一 第一項の申立てを取り下げたとき。 <br>二 第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その者がその猶予に係る所得割額又は付加価値割額を猶予期間内に完納することができないと認められるとき。 <br>三 前項において準用する第十六条第三項の規定による担保の提供又は変更その他担保を確保するため必要な行為に関する道府県知事の求めに応じないとき。 <br>四 新たにその猶予に係る所得割額又は付加価値割額以外の当該道府県に係る地方団体の徴収金を滞納したとき(道府県知事がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)。 <br>五 徴収の猶予を受けた者の財産の状況その他の事情の変化によりその猶予を継続することが適当でないと認められるとき。 <br>5 徴収の猶予をした場合には、その猶予をした所得割又は付加価値割に係る延滞金額のうち徴収の猶予期間(第一項の申請が同項の納期限以前である場合には、当該申請の日を起算日として当該納期限までの期間を含む。)に対応する部分の金額は、免除する。ただし、前項の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日後の期間に対応する部分の金額については、道府県知事は、その免除をしないことができる。 <br>6 徴収の猶予に関する申請の手続に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(法人の事業税の徴収猶予に係る国税庁長官の通知) <br>第七十二条の三十九の三 国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合には、遅滞なく、その旨、これらの申立てに係る租税特別措置法第六十六条の四第二十一項第一号に掲げる更正決定に係る法人税額の課税標準とされた所得その他総務省令で定める事項をこれらの申立てをした法人の事務所又は事業所(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人にあつては、その主たる事務所又は事業所。次項及び第三項において同じ。)の所在地の道府県知事に通知しなければならない。 <br>2 国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合において、これらの申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意がない場合その他の政令で定める場合に該当することとなつたときは、遅滞なく、その旨その他総務省令で定める事項をこれらの申立てをした法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に通知しなければならない。 <br>3 国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合において、これらの申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意が行われたときは、遅滞なく、その旨、当該合意に基づく国税通則法第二十六条の規定による更正に係る法人税額の課税標準とされた所得その他総務省令で定める事項をこれらの申立てをした法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に通知しなければならない。 <br>4 前三項の通知を受けた主たる事務所又は事業所の所在地の道府県知事は、遅滞なく、これらの規定に規定する事項を関係道府県知事に通知しなければならない。 <br>(租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合における法人の事業税の徴収猶予) <br>第七十二条の三十九の四 道府県知事は、連結親法人が租税条約の規定に基づき国税庁長官又は当該租税条約の条約相手国等の権限ある当局に対し当該租税条約に規定する申立て(租税特別措置法第六十八条の八十八第一項又は第六十八条の百七の二第一項の規定の適用がある場合の申立てに限る。)をした場合(次条において「租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合」という。)には、当該申立ての対象となる取引の当事者である当該連結親法人又は当該連結親法人との間に連結完全支配関係がある連結子法人(以下この項及び次条において「対象連結法人」という。)の申請に基づき、当該申立てに係る同法第六十八条の八十八第二十二項第一号(同法第六十八条の百七の二第十三項において準用する場合を含む。以下この項及び次条第一項において同じ。)に掲げる更正決定に係る法人税額(当該申立てに係る相互協議の対象となるものに限る。以下この項及び次条において同じ。)の課税標準とされた連結所得に係る個別所得金額(当該申請をした対象連結法人に係るものに限る。以下この項において同じ。)に基づいて第七十二条の三十三第三項の規定により申告納付すべき所得割額若しくは付加価値割額又は当該更正決定に係る法人税額の課税標準とされた連結所得に係る個別所得金額に基づいて道府県知事が第七十二条の三十九第一項若しくは第二項若しくは第七十二条の四十一の二第一項若しくは第二項の規定により更正若しくは決定をした場合における当該更正若しくは決定により納付すべき所得割額若しくは付加価値割額並びに当該所得割額又は付加価値割額に係る過少申告加算金、不申告加算金及び重加算金として政令で定めるところにより計算した金額の合算額を限度として、第七十二条の三十三第三項又は第七十二条の四十四第一項の規定による納期限(当該申請が当該納期限後であるときは、当該申請の日とする。)から国税庁長官と当該条約相手国等の権限ある当局との間の合意に基づく国税通則法第二十六条の規定による更正に係る法人税額の課税標準とされた連結所得に係る個別所得金額に基づいて道府県知事が第七十二条の三十九第一項若しくは第三項又は第七十二条の四十一の二第一項若しくは第三項の規定により更正をした場合における当該更正があつた日(当該合意がない場合その他の政令で定める場合には、政令で定める日)の翌日から一月を経過する日までの期間(第五項において「徴収の猶予期間」という。)に限り、その徴収を猶予することができる。ただし、当該申請を行う対象連結法人につき当該申請の時において当該所得割額若しくは付加価値割額又は当該申立てに係る租税特別措置法第六十八条の八十八第二十二項第一号に掲げる更正決定に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額に基づいて第五十三条第二十三項の規定により申告納付すべき法人税割額若しくは当該更正決定に係る連結法人税額に係る個別帰属法人税額に基づいて道府県知事が第五十五条第一項若しくは第二項の規定により更正若しくは決定をした場合における当該更正若しくは決定により納付すべき法人税割額以外の当該道府県の地方税の滞納がある場合は、この限りでない。 <br>2 道府県知事は、前項の規定による徴収の猶予(以下この条において「徴収の猶予」という。)をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保で第十六条第一項各号に掲げるものを、政令で定めるところにより徴さなければならない。ただし、その猶予に係る税額が百万円以下である場合、その猶予の期間が三月以内である場合又は担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。 <br>3 第十五条の二の二、第十五条の二の三、第十六条の二第一項から第三項まで及び第十八条の二第四項の規定は徴収の猶予について、第十一条、第十六条第二項及び第三項、第十六条の二第四項並びに第十六条の五第一項及び第二項の規定は前項の規定による担保について、それぞれ準用する。 <br>4 徴収の猶予を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、道府県知事は、その徴収の猶予を取り消すことができる。この場合においては、第十五条の三第二項及び第三項の規定を準用する。 <br>一 第一項の申立てを取り下げたとき、又は当該申立てが取り下げられたとき。 <br>二 第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その者がその猶予に係る所得割額又は付加価値割額を猶予期間内に完納することができないと認められるとき。 <br>三 前項において準用する第十六条第三項の規定による担保の提供又は変更その他担保を確保するため必要な行為に関する道府県知事の求めに応じないとき。 <br>四 新たにその猶予に係る所得割額又は付加価値割額以外の当該道府県に係る地方団体の徴収金を滞納したとき(道府県知事がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)。 <br>五 徴収の猶予を受けた者の財産の状況その他の事情の変化によりその猶予を継続することが適当でないと認められるとき。 <br>5 徴収の猶予をした場合には、その猶予をした所得割又は付加価値割に係る延滞金額のうち徴収の猶予期間(第一項の申請が同項の納期限以前である場合には、当該申請の日を起算日として当該納期限までの期間を含む。)に対応する部分の金額は、免除する。ただし、前項の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日後の期間に対応する部分の金額については、道府県知事は、その免除をしないことができる。 <br>6 徴収の猶予に関する申請の手続に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(連結法人の事業税の徴収猶予に係る国税庁長官の通知) <br>第七十二条の三十九の五 国税庁長官は、租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合には、遅滞なく、当該申立てに係る対象連結法人の事務所又は事業所(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する対象連結法人にあつては、その主たる事務所又は事業所。次項及び第三項において同じ。)の所在地の道府県知事に、当該連結親法人が申立てをした旨、当該申立てに係る租税特別措置法第六十八条の八十八第二十二項第一号に掲げる更正決定に係る法人税額の課税標準とされた連結所得に係る個別所得金額その他総務省令で定める事項を通知しなければならない。 <br>2 国税庁長官は、租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合において、当該申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意がない場合その他の政令で定める場合に該当することとなつたときは、遅滞なく、当該申立てに係る対象連結法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に、その旨その他総務省令で定める事項を通知しなければならない。 <br>3 国税庁長官は、租税条約に基づく連結親法人の申立てが行われた場合において、当該申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意が行われたときは、遅滞なく、当該申立てに係る対象連結法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に、その旨、当該合意に基づく国税通則法第二十六条の規定による更正に係る法人税額の課税標準とされた連結所得に係る個別所得金額その他総務省令で定める事項を通知しなければならない。 <br>4 前三項の通知を受けた主たる事務所又は事業所の所在地の道府県知事は、遅滞なく、これらの規定に規定する事項を関係道府県知事に通知しなければならない。 <br>(税務官署に対する更正又は決定の請求) <br>第七十二条の四十 道府県知事は、次に掲げる場合においては、国の税務官署(以下「税務官署」という。)に対し、法人税に係る更正又は決定をすべき事由を記載した書類を添えて、その更正又は決定をすべき旨を請求することができる。この場合において、正当な事由がなくて当該税務官署が当該更正又は決定の請求を受けた日から三月以内に更正又は決定をしないときは、道府県知事は、当該税務官署を監督する税務官署に更正又は決定をすべき旨を請求することができる。 <br>一 第七十二条の三十九第一項の法人が申告書又は修正申告書を提出した場合において、当該申告又は修正申告に係る所得が過少であると認められる法人の当該所得割の計算の基礎となつた事業年度に係る法人税の課税標準について当該申告書の提出期限から一年を経過した日(第十三条の二第一項各号のいずれかに掲げる事由が発生した場合においては、その事由が発生した日)までに法人税に係る更正又は決定が行われないとき。 <br>二 第七十二条の三十九第一項の法人が申告書の提出期限までに申告書を提出しなかつた場合(第七十二条の二十六第五項の規定によつて申告書の提出があつたものとみなされる場合を除く。)において、当該法人の当該所得割の計算の基礎となつた事業年度に係る法人税の課税標準について当該法人が法人税法第七十四条第一項又は第百四十四条の六第一項の規定による申告書(これに係る期限後申告書を含む。)を提出せず、かつ、当該法人の所得割に係る申告書の提出期限から一年を経過した日(第十三条の二第一項各号のいずれかに掲げる事由が発生した場合においては、その事由が発生した日)までに法人税に係る決定が行われないとき。 <br>三 道府県知事が第七十二条の三十九の規定によつて同条第一項の法人の所得割に係る所得又は所得割額を更正し、又は決定した場合において、当該更正又は決定に係る所得が過少であると認められる法人の所得割の計算の基礎となつた事業年度に係る法人税の課税標準について当該法人の所得割に係る所得又は所得割額を更正し、又は決定した日から一年を経過した日(第十三条の二第一項各号のいずれかに掲げる事由が発生した場合においては、その事由が発生した日)までに法人税に係る更正が行われないとき。 <br>2 二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人に係る法人税の課税標準について、前項の規定によつて税務官署に対しすべき更正又は決定の請求は、当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事(外国法人にあつては、この法律の施行地において行う事業の経営の責任者が主として執務する事務所又は事業所所在地の道府県知事)又は当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事を経由して関係道府県知事が行うものとする。 <br>(道府県知事の調査による所得割等の更正及び決定) <br>第七十二条の四十一 道府県知事は、電気供給業、ガス供給業、保険業若しくは貿易保険業を行う法人、連結申告法人、第七十二条の二十三第二項の規定の適用を受ける医療法人若しくは農業協同組合連合会、第七十二条の二十四の規定の適用を受ける法人、法人税が課されない法人又は事業税を課されない事業とその他の事業とを併せて行う法人が申告書又は修正申告書を提出した場合において、当該申告又は修正申告に係る収入金額若しくは所得又は収入割額若しくは所得割額がその調査したところと異なるときは、これを更正するものとする。 <br>2 道府県知事は、前項の法人が申告書を提出しなかつた場合(第七十二条の二十六第五項の規定により申告書の提出があつたものとみなされる場合を除く。)においては、その調査によつて、収入金額又は所得及び収入割額又は所得割額を決定するものとする。 <br>3 道府県知事は、第一項若しくはこの項の規定によつて更正し、又は前項の規定によつて決定した収入金額若しくは所得又は収入割額若しくは所得割額について過不足額があることを知つたときは、その調査によつて、これを更正するものとする。 <br>4 第一項の法人が第七十二条の二十五、第七十二条の二十八又は第七十二条の二十九の規定によつて提出した申告書に記載された各事業年度の所得又は収入金額が当該事業年度の課税標準とされるべき所得又は収入金額を超えている場合において、その超える金額のうちに事実を仮装して経理したところに基づくものがあるときは、道府県知事は、当該事業年度に係る所得割又は収入割につき、その法人が当該事業年度後の各事業年度の確定した決算において当該事実に係る修正の経理をし、かつ、当該決算に基づく申告書を提出するまでの間は、更正をしないことができる。 <br>(道府県知事の調査による付加価値割等の更正及び決定) <br>第七十二条の四十一の二 道府県知事は、第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人が申告書又は修正申告書を提出した場合において、当該申告又は修正申告に係る付加価値額若しくは資本金等の額又は付加価値割額若しくは資本割額がその調査したところと異なるときは、これを更正するものとする。 <br>2 道府県知事は、前項の法人が申告書を提出しなかつた場合(第七十二条の二十六第五項の規定により申告書の提出があつたものとみなされる場合を除く。)においては、その調査によつて、付加価値額及び資本金等の額並びに付加価値割額及び資本割額を決定するものとする。 <br>3 道府県知事は、第一項若しくはこの項の規定によつて更正し、又は前項の規定によつて決定した付加価値額若しくは資本金等の額又は付加価値割額若しくは資本割額について過不足額があることを知つたときは、その調査によつて、これを更正するものとする。 <br>4 第一項の法人が第七十二条の二十五、第七十二条の二十八又は第七十二条の二十九の規定によつて提出した申告書に記載された各事業年度の付加価値額又は資本金等の額が当該事業年度の課税標準とされるべき付加価値額又は資本金等の額を超えている場合において、その超える金額のうちに事実を仮装して経理したところに基づくものがあるときは、道府県知事は、当該事業年度に係る付加価値割又は資本割につき、その法人が当該事業年度後の各事業年度の確定した決算において当該事実に係る修正の経理をし、かつ、当該決算に基づく申告書を提出するまでの間は、更正をしないことができる。 <br>(所得割の決定と付加価値割及び資本割の決定との関係) <br>第七十二条の四十一の三 道府県知事は、第七十二条の三十九第二項又は第七十二条の四十一第二項の規定による所得及び所得割額の決定と前条第二項の規定による決定をする場合には、これらの決定を併せてしなければならない。 <br>(更正又は決定による中間納付額の還付) <br>第七十二条の四十一の四 第七十二条の二十八第四項の規定は、同条第一項の規定によつて申告納付すべき法人(第七十二条の四十一第一項の規定に該当するものを除く。)について第七十二条の三十九又は第七十二条の四十一の二第一項から第三項までの規定により更正し、又は決定した事業税額が当該法人の当該事業税額に係る中間納付額に満たない場合について準用する。 <br>2 第七十二条の二十八第四項の規定は、同条第一項の規定によつて申告納付すべき法人(第七十二条の四十一第一項の規定に該当するものに限る。)について第七十二条の四十一第一項から第三項まで又は第七十二条の四十一の二第一項から第三項までの規定により更正し、又は決定した事業税額が当該法人の当該事業税額に係る中間納付額に満たない場合について準用する。 <br>(更正又は決定の通知) <br>第七十二条の四十二 道府県知事は、第七十二条の三十九、第七十二条の四十一又は第七十二条の四十一の二の規定によつて課税標準額又は事業税額を更正し、又は決定した場合においては、遅滞なく、これを納税者に通知しなければならない。 <br>(同族会社の行為又は計算の否認等) <br>第七十二条の四十三 道府県知事は、第七十二条の四十一又は第七十二条の四十一の二の規定により課税標準額又は事業税額の更正又は決定をする場合において、同族会社の行為又は計算でこれを容認した場合には事業税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、その行為又は計算にかかわらず、道府県知事の認めるところにより、当該同族会社の課税標準額又は事業税額を計算することができる。 <br>2 前項の規定は、三以上の支店、工場その他の事務所又は事業所(以下この項において「事業所等」という。)を有する法人で、その事業所等の二分の一以上に当たる事業所等につき、当該事業所等の所長、主任その他の当該事業所等に係る事業の主宰者又は当該主宰者の親族その他の当該主宰者と政令で定める特殊の関係のある個人(以下この項において「所長等」という。)が前に当該事業所等において個人として事業を営んでいた事実があり、かつ、当該所長等の有するその法人の株式の数又は出資の金額の合計額がその法人の発行済株式の総数又は出資の金額(その法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の三分の二以上に相当するものの行為又は計算で、これを容認した場合には事業税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがある場合について準用する。 <br>3 第一項の「同族会社」とは、法人税法第二条第十号の同族会社をいい、同族会社又は前項の法人であるかどうかの判定は、前二項の行為又は計算の事実のあつたときの現況によるものとする。 <br>4 道府県知事は、第七十二条の四十一又は第七十二条の四十一の二の規定により課税標準額又は事業税額の更正又は決定をする場合において、合併、分割、現物出資若しくは現物分配(法人税法第二条第十二号の五の二に規定する現物分配をいう。)又は株式交換等(同法第二条第十二号の十六に規定する株式交換等をいう。)若しくは株式移転(以下この項において「合併等」という。)に係る次に掲げる法人の行為又は計算でこれを容認した場合には事業税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、その行為又は計算にかかわらず、道府県知事の認めるところにより、その法人の課税標準額又は事業税額を計算することができる。 <br>一 合併等をした法人又は合併等により資産及び負債の移転を受けた法人 <br>二 合併等により交付された株式を発行した法人(前号に掲げる法人を除く。) <br>三 前二号に掲げる法人の株主等(株主又は合名会社、合資会社若しくは合同会社の社員その他法人の出資者をいう。)である法人(前二号に掲げる法人を除く。) <br>(法人の事業税の不足税額及びその延滞金の徴収) <br>第七十二条の四十四 道府県の徴税吏員は、第七十二条の三十九、第七十二条の四十一第一項から第三項まで又は第七十二条の四十一の二第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合において、不足税額(更正により増加した税額又は決定した税額(第七十二条の二十八の規定による申告書を提出すべき法人がその申告書を提出しなかつたことによる決定の場合には、当該税額に係る中間納付額を控除した税額)をいう。以下法人の行う事業に対する事業税について同じ。)があるときは、第七十二条の四十二の規定による更正又は決定の通知をした日から一月を経過した日を納期限として、これを徴収しなければならない。 <br>2 前項の場合においては、その不足税額に第七十二条の二十五第一項、第七十二条の二十六第一項、第七十二条の二十八第一項又は第七十二条の二十九第一項若しくは第三項の納期限(納期限の延長があつたときは、その延長された納期限。以下「法人の事業税の納期限」という。)の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(前項の納期限までの期間又は当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して徴収しなければならない。 <br>3 前項の場合において、第七十二条の四十二の規定により更正の通知をした日が申告書の提出の日(申告書がその提出期限前に提出された場合には、当該申告書の提出期限)の翌日から一年を経過する日後であるときは、詐偽その他不正の行為により事業税を免れた場合を除き、当該一年を経過する日の翌日から当該通知をした日(第七十二条の三十九の規定による更正に係るものにあつては、当該更正の基準となつた法人税の課税標準である所得に係る法人税の修正申告書を提出した日又は当該所得について税務官署が更正若しくは決定の通知をした日)までの期間は、延滞金の計算の基礎となる期間から控除するものとする。 <br>4 第二項の場合において、納付すべき税額を増加させる更正(これに類するものとして政令で定める更正を含む。以下この項において「増額更正」という。)があつたとき(当該増額更正に係る事業税について第七十二条の二十五、第七十二条の二十八及び第七十二条の二十九並びに第七十二条の三十三第一項の規定により提出する申告書(以下この款において「当初申告書」という。)が提出されており、かつ、当該当初申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正(これに類するものとして政令で定める更正を含む。以下この項において「減額更正」という。)があつた後に、当該増額更正があつたときに限る。)は、当該増額更正により納付すべき税額(当該当初申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの部分として政令で定める税額に限る。)については、前項の規定にかかわらず、次に掲げる期間(詐偽その他不正の行為により事業税を免れた法人についてされた当該増額更正により納付すべき事業税その他政令で定める事業税にあつては、第一号に掲げる期間に限る。)を延滞金の計算の基礎となる期間から控除する。 <br>一 当該当初申告書の提出により納付すべき税額の納付があつた日(その日が当該申告に係る法人の事業税の納期限より前である場合には、当該法人の事業税の納期限)の翌日から当該減額更正の通知をした日までの期間 <br>二 当該減額更正の通知をした日(当該減額更正が、更正の請求に基づくもの(法人税に係る更正によるものを除く。)である場合又は法人税に係る更正(法人税に係る更正の請求に基づくものに限る。)によるものである場合には、当該減額更正の通知をした日の翌日から起算して一年を経過する日)の翌日から当該増額更正の通知をした日(第七十二条の三十九の規定による更正に係るものにあつては、当該更正の基準となつた法人税の課税標準である所得に係る法人税の修正申告書を提出した日又は当該所得について税務官署が更正若しくは決定の通知をした日)までの期間 <br>5 道府県知事は、納税者が第七十二条の三十九、第七十二条の四十一第一項から第三項まで又は第七十二条の四十一の二第一項から第三項までの規定による更正又は決定を受けたことについてやむを得ない事由があると認める場合には、第二項の延滞金額を減免することができる。 <br>(納期限後に納付する法人の事業税の延滞金) <br>第七十二条の四十五 法人の行う事業に対する事業税の納税者は、法人の事業税の納期限後にその税金(第七十二条の三十三第二項又は第三項の規定による修正申告により増加した税額を含む。以下この条において同じ。)を納付する場合には、その税額に法人の事業税の納期限の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(次の各号に掲げる税額の区分に応じ、当該各号に定める日又は期限までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。 <br>一 法人の事業税の納期限前に提出した申告書に係る税額 法人の事業税の納期限の翌日から一月を経過する日 <br>二 法人の事業税の納期限後に提出した申告書に係る税額 当該提出した日又はその日の翌日から一月を経過する日 <br>三 修正申告書に係る税額 修正申告書を提出した日(修正申告書がその提出期限前に提出された場合には、当該修正申告書の提出期限。以下この号において同じ。)又は当該修正申告書を提出した日の翌日から一月を経過する日 <br>2 前項の場合において、法人が申告書を提出した日(申告書がその提出期限前に提出された場合には、当該申告書の提出期限)の翌日から一年を経過する日後に修正申告書を提出したときは、詐偽その他不正の行為により事業税を免れた法人が政府又は道府県知事の調査により第七十二条の三十九第一項若しくは第三項、第七十二条の四十一第一項若しくは第三項又は第七十二条の四十一の二第一項若しくは第三項の規定による更正があるべきことを予知して修正申告書を提出した場合を除き、当該一年を経過する日の翌日から当該修正申告書を提出した日(当該修正申告書がその提出期限前に提出された場合には、当該修正申告書の提出期限)までの期間は、延滞金の計算の基礎となる期間から控除する。 <br>3 第一項の場合において、第七十二条の三十三第二項又は第三項の規定による修正申告書の提出があつたとき(当該修正申告書に係る事業税について当初申告書が提出されており、かつ、当該当初申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正(これに類するものとして政令で定める更正を含む。以下この項において「減額更正」という。)があつた後に、当該修正申告書が提出されたときに限る。)は、当該修正申告書の提出により納付すべき税額(当該当初申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの部分として政令で定める税額に限る。)については、前項の規定にかかわらず、次に掲げる期間(詐偽その他不正の行為により事業税を免れた法人が第七十二条の三十九第一項若しくは第三項、第七十二条の四十一第一項若しくは第三項又は第七十二条の四十一の二第一項若しくは第三項の規定による更正があるべきことを予知して提出した修正申告書に係る事業税その他政令で定める事業税にあつては、第一号に掲げる期間に限る。)を延滞金の計算の基礎となる期間から控除する。 <br>一 当該当初申告書の提出により納付すべき税額の納付があつた日(その日が当該申告に係る法人の事業税の納期限より前である場合には、当該法人の事業税の納期限)の翌日から当該減額更正の通知をした日までの期間 <br>二 当該減額更正の通知をした日(当該減額更正が、更正の請求に基づくもの(法人税に係る更正によるものを除く。)である場合又は法人税に係る更正(法人税に係る更正の請求に基づくものに限る。)によるものである場合には、当該減額更正の通知をした日の翌日から起算して一年を経過する日)の翌日から当該修正申告書を提出した日(当該修正申告書がその提出期限前に提出された場合には、当該修正申告書の提出期限)までの期間 <br>4 道府県知事は、納税者が法人の事業税の納期限までにその税金を納付しなかつたことについてやむを得ない事由があると認める場合には、第一項の延滞金額を減免することができる。 <br>(法人の事業税に係る納期限の延長の場合の延滞金) <br>第七十二条の四十五の二 第七十二条の二十五第三項又は第五項(第七十二条の二十八第二項又は第七十二条の二十九第二項において準用する場合を含む。以下本条において同じ。)の規定の適用を受けている法人は、その適用に係る各事業年度に係る所得割等又は収入割を納付する場合には、当該税額に、当該各事業年度終了の日後二月を経過した日から第七十二条の二十五第三項又は第五項の規定により延長された当該事業税の申告書の提出期限までの期間の日数に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。 <br>(法人の事業税の過少申告加算金及び不申告加算金) <br>第七十二条の四十六 申告書(第七十二条の二十六第一項本文の規定による予定申告書を除く。以下この項において同じ。)の提出期限までにその提出があつた場合(申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、次項ただし書又は第七項の規定の適用があるときを含む。以下この項において同じ。)において、第七十二条の三十九第一項若しくは第三項、第七十二条の四十一第一項若しくは第三項又は第七十二条の四十一の二第一項若しくは第三項の規定による更正(以下この条において「事業税の更正」という。)があつたとき、又は第七十二条の三十三第二項の規定による修正申告書の提出があつたときは、道府県知事は、当該事業税の更正による不足税額又は当該修正申告により増加した税額(これらの税額の計算の基礎となつた事実のうちに、当該事業税の更正又は修正申告前の税額の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な事由があると認められるものがある場合には、その正当な事由があると認められる事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額とし、当該事業税の更正又は修正申告前に当該事業税の更正又は修正申告に係る事業税について当初申告書の提出により納付すべき税額を減少させる事業税の更正その他これに類するものとして政令で定める事業税の更正(更正の請求に基づくもののうち法人税に係る更正によらないもの及び法人税に係る更正の請求に基づく更正によるものを除く。)がある場合には、その事業税の当初申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの金額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額とする。以下この項において「対象不足税額等」という。)に百分の十の割合を乗じて計算した金額(当該対象不足税額等(当該事業税の更正又は修正申告前に当該事業税の更正又は修正申告に係る法人の事業税について事業税の更正又は第七十二条の三十三第二項若しくは第三項の規定による修正申告書の提出があつた場合には、当該事業税の更正による不足税額又は修正申告により増加した税額の合計額(これらの税額の計算の基礎となつた事実のうちに、当該事業税の更正又は修正申告前の税額の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な事由があると認められたものがあつたときは、その正当な事由があると認められた事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額とし、当該法人の事業税についてその納付すべき税額を減少させる事業税の更正又は事業税の更正に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときは、これらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額とする。)が申告書の提出期限までにその提出があつた場合における当該申告書に係る税額(当該申告書に係る法人の事業税について中間納付額があるときは、当該中間納付額を加算した金額とし、当該申告書に記載された還付金の額に相当する税額があるときは、当該税額を控除した金額とする。)に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、その超える部分に相当する金額(当該対象不足税額等が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該対象不足税額等)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。)に相当する過少申告加算金額を徴収しなければならない。ただし、同条第二項の規定による修正申告書の提出があつた場合において、その提出が当該修正申告書に係る事業税額について事業税の更正があるべきことを予知してされたものでないときは、この限りでない。 <br>2 次の各号のいずれかに該当する場合には、道府県知事は、当該各号に規定する申告、決定又は更正により納付すべき税額(第二号又は第三号の場合において、これらの税額の計算の基礎となつた事実のうちに、当該修正申告前又は更正前の税額の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な事由があると認められるものがあるときは、その正当な事由があると認められる事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額。第四項において「納付すべき税額」という。)に百分の十五の割合を乗じて計算した金額に相当する不申告加算金額を徴収しなければならない。ただし、申告書の提出期限までにその提出がなかつたことについて正当な事由があると認められる場合は、この限りでない。 <br>一 申告書の提出期限後にその提出があつた場合又は第七十二条の三十九第二項、第七十二条の四十一第二項若しくは第七十二条の四十一の二第二項の規定による決定があつた場合 <br>二 申告書の提出期限後にその提出があつた後において第七十二条の三十三第二項若しくは第三項の規定による修正申告書の提出又は事業税の更正があつた場合 <br>三 第七十二条の三十九第二項、第七十二条の四十一第二項又は第七十二条の四十一の二第二項の規定による決定があつた後において第七十二条の三十三第二項若しくは第三項の規定による修正申告書の提出又は第七十二条の三十九第三項、第七十二条の四十一第三項若しくは第七十二条の四十一の二第三項の規定による更正があつた場合 <br>3 前項の規定に該当する場合(同項ただし書又は第七項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納付すべき税額(同項第二号又は第三号の場合において、これらの規定に規定する修正申告又は事業税の更正前にされた当該法人の事業税に係る申告書の提出期限後の申告又は第七十二条の三十九、第七十二条の四十一第一項から第三項まで若しくは第七十二条の四十一の二第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定により納付すべき税額の合計額(当該納付すべき税額の計算の基礎となつた事実のうちに当該修正申告又は事業税の更正前の税額の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な事由があると認められるものがあるときはその正当な事由があると認められる事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額とし、当該納付すべき税額を減少させる事業税の更正又は事業税の更正に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額)が五十万円を超えるときは、前項に規定する不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する金額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>4 第二項の規定に該当する場合(同項ただし書若しくは第七項の規定の適用がある場合又は次項各号に該当する場合を除く。)において、申告書の提出期限後のその提出、第七十二条の三十三第二項若しくは第三項の規定による修正申告書の提出(当該修正申告書の提出がその提出期限までにあつた場合を除く。)又は第七十二条の三十九、第七十二条の四十一第一項から第三項まで若しくは第七十二条の四十一の二第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定があつた日の前日から起算して五年前の日までの間に、事業税について、不申告加算金(次項各号に該当する場合において徴収されたものを除く。)又は重加算金(次条第三項において「不申告加算金等」という。)を徴収されたことがあるときは、第二項に規定する不申告加算金額は、前二項の規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、納付すべき税額に百分の十の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>5 次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める税額に係る第二項に規定する不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、当該税額に百分の五の割合を乗じて計算した金額に相当する額とする。 <br>一 申告書の提出期限後のその提出又は第七十二条の三十三第二項の規定による修正申告書の提出があり、かつ、その提出が当該申告書又は修正申告書に係る事業税額について第七十二条の三十九、第七十二条の四十一第一項から第三項まで又は第七十二条の四十一の二第一項から第三項までの規定による更正又は決定があるべきことを予知してされたものでない場合 当該申告書又は修正申告書に係る税額 <br>二 第七十二条の三十三第三項の規定による修正申告書の提出があつた場合(当該修正申告書の提出がその提出期限後にあつた場合を除く。) 当該修正申告書に係る税額 <br>6 道府県知事は、第一項の規定により徴収すべき過少申告加算金額又は第二項の規定により徴収すべき不申告加算金額を決定した場合には、遅滞なく、これを納税者に通知しなければならない。 <br>7 第二項の規定は、第五項の規定に該当する申告書の提出があつた場合において、その提出が、申告書の提出期限までに提出する意思があつたと認められる場合として政令で定める場合に該当して行われたものであり、かつ、申告書の提出期限から一月を経過する日までに行われたものであるときは、適用しない。 <br>(法人の事業税の重加算金) <br>第七十二条の四十七 前条第一項の規定に該当する場合において、納税者が事業税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、かつ、その隠蔽し、又は仮装した事実に基づいて申告書を提出し、又は第七十二条の三十三第二項若しくは第三項の規定により修正申告書を提出したときは、道府県知事は、政令で定めるところにより、前条第一項に規定する過少申告加算金額の計算の基礎となるべき事業税の更正による不足税額又は修正申告により増加した税額(これらの税額の一部が、事業税額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽され、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるときは、当該隠蔽され、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に係る過少申告加算金額に代えて、当該税額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。 <br>2 前条第二項の規定に該当する場合(同項ただし書の規定の適用がある場合を除く。)において、納税者が事業税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、かつ、その隠蔽し、又は仮装した事実に基づいて申告書の提出期限までにこれを提出せず、又は申告書の提出期限後にその提出をし、若しくは第七十二条の三十三第二項若しくは第三項の規定により修正申告書を提出したときは、道府県知事は、前条第二項に規定する不申告加算金額の計算の基礎となるべき税額(その税額の一部が、その計算の基礎となるべき事実で隠蔽され、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるときは、当該隠蔽され、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に係る不申告加算金額に代えて、当該税額に百分の四十の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。 <br>3 前二項の規定に該当する場合において、これらの規定に規定する事業税額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽し、又は仮装されたものに基づき申告書の提出期限後のその提出、第七十二条の三十三第二項若しくは第三項の規定による修正申告書の提出又は第七十二条の三十九、第七十二条の四十一第一項から第三項まで若しくは第七十二条の四十一の二第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定があつた日の前日から起算して五年前の日までの間に、事業税について、不申告加算金等を徴収されたことがあるときは、前二項に規定する重加算金額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第一項の規定に該当するときは同項に規定する計算の基礎となるべき事業税の更正による不足税額又は修正申告により増加した税額(これらの税額の一部が、事業税額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽され、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるときは、当該隠蔽され、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に、前項の規定に該当するときは同項に規定する計算の基礎となるべき税額(その税額の一部が、その計算の基礎となるべき事実で隠蔽され、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるときは、当該隠蔽され、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に、それぞれ百分の十の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。 <br>4 道府県知事は、前三項の規定に該当する場合において、申告書又は第七十二条の三十三第二項の規定による修正申告書の提出について前条第一項ただし書又は第五項各号に掲げる場合に該当するときは、当該申告により納付すべき税額又は当該修正申告により増加した税額(これらの税額の一部が、事業税額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽され、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるときは、当該隠蔽され、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)を基礎として計算した重加算金額を徴収しない。 <br>5 道府県知事は、第一項又は第二項の規定により徴収すべき重加算金額を決定した場合には、遅滞なく、これを納税者に通知しなければならない。 <br>(分割法人の申告納付等) <br>第七十二条の四十八 二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人(以下この条において「分割法人」という。)は、第七十二条の二十五、第七十二条の二十六(第五項を除く。)、第七十二条の二十八若しくは第七十二条の二十九の規定により事業税を申告納付し、又は第七十二条の三十三第二項若しくは第三項の規定により事業税を修正申告納付する場合には、当該事業に係る課税標準額の総額(第七十二条の二十四の七第一項第一号若しくは第三号に掲げる法人で各事業年度の所得の総額が年四百万円(当該法人の当該事業年度が一年に満たない場合には、同条第四項の規定を適用して計算した金額。以下この項において同じ。)を超え年八百万円(当該法人の当該事業年度が一年に満たない場合には、同条第四項の規定を適用して計算した金額。以下この項において同じ。)以下のもの又は同条第一項第二号に掲げる法人で各事業年度の所得の総額が年四百万円を超えるものにあつては、当該各事業年度の所得の総額を年四百万円以下の部分の金額及び年四百万円を超える部分の金額に区分した金額とし、同項第一号又は第三号に掲げる法人で各事業年度の所得の総額が年八百万円を超えるものにあつては、当該各事業年度の所得の総額を年四百万円以下の部分の金額、年四百万円を超え年八百万円以下の部分の金額及び年八百万円を超える部分の金額に区分した金額とする。以下法人の行う事業に対する事業税について同じ。)を分割基準により関係道府県ごとに分割し、その分割した額を課税標準として、関係道府県ごとに事業税額を算定し、これを関係道府県に申告納付し、又は修正申告納付しなければならない。この場合において、関係道府県知事に提出すべき申告書又は修正申告書には、総務省令で定める課税標準額の総額の分割に関する明細書を添付しなければならない。 <br>2 分割法人の事業年度の期間が六月を超える場合には、当該分割法人が第七十二条の二十六第一項本文の規定により関係道府県に申告納付すべき事業税額又は当該申告納付に係る修正申告納付すべき事業税額は、前項の規定にかかわらず、関係道府県ごとの当該事業年度の前事業年度の事業税として納付した税額及び納付すべきことが確定した税額の合計額を当該事業年度の前事業年度の月数で除して得た額の六倍に相当する額とする。ただし、当該分割法人の当該事業年度の開始の日から六月を経過した日の前日現在において関係道府県に所在する事務所若しくは事業所が移動その他の事由により当該事業年度の前事業年度の関係道府県に所在する事務所若しくは事業所と異なる場合又は当該事業年度の開始の日から六月を経過した日の前日現在における関係道府県ごとの分割基準の数値が当該事業年度の前事業年度の関係道府県ごとの分割基準の数値と著しく異なると認める場合には、当該分割法人が第七十二条の二十六第一項本文の規定により関係道府県に申告納付すべき事業税額又は当該申告納付に係る修正申告納付すべき事業税額は、当該事業年度の前事業年度の事業税として納付した税額及び納付すべきことが確定した税額の合計額の算定の基礎となつた課税標準額の総額を当該事業年度の前事業年度の月数で除して得た額の六倍に相当する額を同項ただし書の規定による申告納付をする法人に準じて前項の規定により関係道府県ごとに分割した額を課税標準として算定した税額とすることができる。 <br>3 前二項の「分割基準」とは、次の各号に掲げる事業の区分に応じ、当該各号に定めるところにより課税標準額の総額を関係道府県ごとに分割する基準をいう。 <br>一 製造業 課税標準額の総額を申告書又は修正申告書に記載された関係道府県に所在する事務所又は事業所(以下この項から第五項までにおいて「事業所等」という。)の従業者の数に按分すること。 <br>二 電気供給業 次に掲げる事業の区分に応じ、それぞれ次に定めるところにより課税標準額の総額を関係道府県ごとに分割すること。 <br>イ 電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二条第一項第二号に規定する小売電気事業(第九項第一号において「小売電気事業」という。)(これに準ずるものとして総務省令で定めるものを含む。) 課税標準額の総額の二分の一に相当する額を事業所等の数に、課税標準額の総額の二分の一に相当する額を事業所等の従業者の数に按分すること。 <br>ロ 電気事業法第二条第一項第八号に規定する一般送配電事業(第九項第一号において「一般送配電事業」という。)、同条第一項第十号に規定する送電事業(第九項第一号において「送電事業」という。)(これに準ずるものとして総務省令で定めるものを含む。)及び同条第一項第十二号に規定する特定送配電事業 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定めるところにより課税標準額の総額を関係道府県ごとに分割すること。 <br>(1) (2)に掲げる場合以外の場合 課税標準額の総額の四分の三に相当する額を事業所等の所在する道府県において発電所の発電用の電気工作物(電気事業法第二条第一項第十八号に規定する電気工作物をいう。(2)において同じ。)と電気的に接続している電線路(総務省令で定める要件に該当するものに限る。(2)及び次項第三号において同じ。)の電力の容量(キロワットで表した容量をいう。同号において同じ。)に、課税標準額の総額の四分の一に相当する額を事業所等の固定資産の価額に按分すること。 <br>(2) 事業所等の所在するいずれの道府県においても発電所の発電用の電気工作物と電気的に接続している電線路がない場合 課税標準額の総額を事業所等の固定資産の価額に按分すること。 <br>ハ 電気事業法第二条第一項第十四号に規定する発電事業(第九項第一号及び第二号において「発電事業」という。)(これに準ずるものとして総務省令で定めるものを含む。) 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定めるところにより課税標準額の総額を関係道府県ごとに分割すること。 <br>(1) (2)に掲げる場合以外の場合 課税標準額の総額の四分の三に相当する額を事業所等の固定資産で発電所の用に供するものの価額に、課税標準額の総額の四分の一に相当する額を事業所等の固定資産の価額に按分すること。 <br>(2) 事業所等の固定資産で発電所の用に供するものがない場合 課税標準額の総額を事業所等の固定資産の価額に按分すること。 <br>三 ガス供給業及び倉庫業 課税標準額の総額を事業所等の固定資産の価額に按分すること。 <br>四 鉄道事業及び軌道事業 課税標準額の総額を事業所等の所在する道府県における軌道の延長キロメートル数に按分すること。 <br>五 前各号に掲げる事業以外の事業 課税標準額の総額の二分の一に相当する額を事業所等の数に、課税標準額の総額の二分の一に相当する額を事業所等の従業者の数に按分すること。 <br>4 前項に規定する分割基準(以下この款において「分割基準」という。)の数値の算定については、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるところによる。 <br>一 従業者の数 事業年度終了の日現在における数値。ただし、資本金の額又は出資金の額が一億円以上の製造業を行う法人の工場である事業所等については、当該数値に当該数値(当該数値が奇数である場合には、当該数値に一を加えた数値)の二分の一に相当する数値を加えた数値 <br>二 事業所等の数 事業年度に属する各月の末日現在における数値を合計した数値(当該事業年度中に月の末日が到来しない場合には、当該事業年度終了の日現在における数値) <br>三 電線路の電力の容量、固定資産の価額及び軌道の延長キロメートル数 事業年度終了の日現在における数値 <br>5 次の各号に掲げる事業所等については、当該各号に定める数(その数に一人に満たない端数を生じたときは、これを一人とする。)を前項第一号に掲げる従業者の数とみなす。 <br>一 事業年度の中途において新設された事業所等 当該事業年度終了の日現在における従業者の数に、当該事業年度の月数に対する当該事業所等が新設された日から当該事業年度終了の日までの月数の割合を乗じて得た数 <br>二 事業年度の中途において廃止された事業所等 当該廃止の日の属する月の直前の月の末日現在における従業者の数に、当該事業年度の月数に対する当該廃止された事業所等が当該事業年度中において所在していた月数の割合を乗じて得た数 <br>三 事業年度中を通じて従業者の数に著しい変動がある事業所等として政令で定める事業所等 当該事業年度に属する各月の末日現在における従業者の数を合計した数を当該事業年度の月数で除して得た数 <br>6 前項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。 <br>7 第七十二条の二十六第一項ただし書の規定又は第二項ただし書の規定により申告納付すべき法人の中間納付額に係る分割基準について第四項の規定を適用する場合には、当該法人の当該事業年度の開始の日から六月を経過した日の前日までの期間を一事業年度とみなす。 <br>8 分割法人が二以上の分割基準を適用すべき事業を併せて行う場合における当該分割法人の事業に係る課税標準額の総額の分割については、これらの事業のうち主たる事業について定められた分割基準によるものとする。 <br>9 分割法人が電気供給業を行う場合において、当該電気供給業に係る分割基準が二以上であるときにおける当該分割法人の事業に係る課税標準額の総額の分割については、前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める分割基準によるものとする。 <br>一 一般送配電事業又は送電事業と一般送配電事業、送電事業及び発電事業(小売電気事業の用に供するための電気を発電するものに限る。)以外の事業とを併せて行う場合 第三項第二号ロに定める分割基準 <br>二 発電事業と発電事業以外の事業とを併せて行う場合(前号に掲げる場合を除く。) 第三項第二号ハに定める分割基準 <br>三 前二号に掲げる場合以外の場合 電気供給業のうち主たる事業について定められた分割基準 <br>10 前項の場合において、分割法人が電気供給業と電気供給業以外の事業とを併せて行うときにおける当該分割法人の事業に係る課税標準額の総額の分割については、前二項の規定にかかわらず、まず、電気供給業又は電気供給業以外の事業のいずれを主たる事業とするかを判定するものとし、当該判定により、電気供給業を主たる事業とするときは、前項各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める分割基準によるものとし、電気供給業以外の事業を主たる事業とするときは、当該事業について定められた分割基準によるものとする。 <br>11 分割法人が鉄道事業又は軌道事業とこれらの事業以外の事業とを併せて行う場合には、前三項の規定にかかわらず、鉄道事業又は軌道事業に係る部分についてはこれらの事業について定められた分割基準により、これらの事業以外の事業に係る部分についてはこれらの事業以外の事業のうち主たる事業について定められた分割基準により、政令で定めるところにより関係道府県ごとに当該分割法人の事業に係る課税標準額の総額を分割するものとする。 <br>12 前各項に定めるもののほか、課税標準額の総額の分割について必要な事項は、総務省令で定める。 <br>(二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人の課税標準額の総額の更正、決定等) <br>第七十二条の四十八の二 前条第一項の法人の行う事業に係る課税標準額の総額について第七十二条の三十九、第七十二条の四十一又は第七十二条の四十一の二の規定によつてすべき更正又は決定は、当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事が行う。 <br>2 関係道府県知事は、前条第一項の法人の行う事業に係る課税標準額の総額について第七十二条の四十一又は第七十二条の四十一の二の規定による更正又は決定をする必要があると認める場合においては、更正又は決定をすべき事由を記載した書類を添えて、当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事に対し、更正又は決定をすべき旨を請求することができる。この場合において、当該更正又は決定の請求が次の各号のいずれかに該当するときは、当該更正又は決定の請求は、それぞれ当該各号に掲げる日から二月以内にしなければならない。 <br>一 第七十二条の四十一第一項又は第七十二条の四十一の二第一項の規定によつてすべき更正の請求にあつては、申告書又は修正申告書の提出があつた日 <br>二 第七十二条の四十一第二項又は第七十二条の四十一の二第二項の規定によつてすべき決定の請求にあつては、申告書の提出期限 <br>三 第七十二条の四十一第三項又は第七十二条の四十一の二第三項の規定によつてすべき更正の請求にあつては、第七十二条の四十一第一項若しくは第七十二条の四十一の二第一項の規定による更正又は第七十二条の四十一第二項若しくは第七十二条の四十一の二第二項の規定による決定があつた日 <br>3 前条第一項の法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事は、同項の法人が提出した申告書若しくは修正申告書に係る分割課税標準額(関係道府県ごとに分割された又は分割されるべき課税標準額をいう。以下本条において同じ。)の分割基準又は本項の規定による修正若しくは決定をした分割基準に誤りがあると認める場合(課税標準額の総額についてすべき分割をしなかつた場合を含む。)には、これを修正し、同条第一項の法人が申告書を提出しなかつた場合(第七十二条の二十六第五項の規定により申告書の提出があつたものとみなされる場合を除く。)には、その分割基準を決定するものとする。 <br>4 前条第一項の法人が主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事に申告書若しくは修正申告書を提出した場合又は第七十二条の三十九、第七十二条の四十一若しくは第七十二条の四十一の二の規定による更正若しくは決定を受けた場合において、当該申告若しくは修正申告又は当該更正若しくは決定に係る分割課税標準額の分割基準に誤りがあつたこと(課税標準額の総額についてすべき分割をしなかつた場合を含む。)により、分割課税標準額又は事業税額が過大である関係道府県があるときは、当該法人は、総務省令の定めるところにより、当該関係道府県知事に対し、当該過大となつた分割課税標準額又は事業税額につき、第七十二条の三十九、第七十二条の四十一又は第七十二条の四十一の二の規定による更正をすべき旨を請求することができる。 <br>5 前項の規定による更正の請求をしようとする法人は、その請求に係る更正前の第二十条の九の三第六項に規定する課税標準等又は税額等、当該更正後の同項に規定する課税標準等又は税額等その他参考となるべき事項を記載した更正請求書を関係道府県知事に提出しなければならない。 <br>6 関係道府県知事は、分割基準について第三項の規定による修正又は決定の必要があると認めるときは、その事由を記載した書類を添えて、当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事に対し、分割基準の修正又は決定の請求をすることができる。 <br>7 前条第一項の法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事は、当該法人の課税標準額の総額について第二項の規定による更正若しくは決定の請求に係る書類又は当該法人の分割基準について前項の規定による修正若しくは決定の請求に係る書類を受け取つた場合において、必要があると認めたときは、当該法人の課税標準額の総額の更正若しくは決定をし、又は当該法人の分割基準の修正若しくは決定をしなければならない。但し、関係道府県知事と意見を異にする場合においては、当該書類を受け取つた日から二月以内に、自己の意見を附して、当該書類を総務大臣に送付するとともに、その指示を受けなければならない。 <br>8 総務大臣は、前項ただし書の規定による指示の請求があつた場合において、課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定の必要があると認めたときは、当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事に対し、その課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定の指示をしなければならない。この場合においては、当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事は、その指示に基いて当該法人の課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定をし、その旨を関係道府県知事に通知するとともに、総務大臣に報告しなければならない。 <br>9 総務大臣は、第七項ただし書の規定による指示の請求があつた場合において、課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定の必要がないと認めたときは、その旨を当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事及び関係道府県知事に通知しなければならない。 <br>10 総務大臣は、第八項前段の指示又は前項の規定による通知をしようとするときは、地方財政審議会の意見を聴かなければならない。 <br>11 第一項又は第三項の規定によつて当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事がした課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定は、それぞれ関係道府県知事がした課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定とみなす。 <br>12 法人の主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事は、第一項又は第三項の規定によつて当該法人の課税標準の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定を行つた場合においては、その旨を関係道府県知事に通知しなければならない。 <br>13 外国法人に対する前各項の規定の適用については、これらの規定中「主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事」とあるのは、「この法律の施行地において行う事業の経営の責任者が主として執務する事務所又は事業所所在地の道府県知事」とする。 <br>(虚偽の更正の請求に関する罪) <br>第七十二条の四十九 前条第五項に規定する更正請求書に偽りの記載をして関係道府県知事に提出した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>2 法人の代表者又は代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務又は財産に関して、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(法人税に関する書類の供覧等) <br>第七十二条の四十九の二 道府県知事が事業税の賦課徴収について、政府に対し、事業税の納税義務者で法人税の納税義務がある法人が政府に提出した申告書若しくは修正申告書、連結子法人が政府に提出した法人税法第八十一条の二十五に規定する書類又は政府が当該法人の課税標準若しくは税額についてした更正若しくは決定に関する書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合においては、政府は、関係書類を道府県知事又はその指定する職員に閲覧させ、又は記録させるものとする。 <br>(法人の事業税の脱税に関する罪) <br>第七十二条の四十九の三 偽りその他不正の行為によつて法人の行う事業に対する事業税の全部又は一部を免れた場合においては、法人の代表者(法人課税信託の受託者である個人を含む。第三項において同じ。)、代理人、使用人その他の従業者で、その違反行為をした者は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 前項の免れた税額が千万円を超える場合においては、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、千万円を超える額でその免れた税額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>3 第一項に規定するもののほか、第七十二条の二十五第一項、第七十二条の二十八第一項又は第七十二条の二十九第一項若しくは第三項の規定による申告書を当該各項に規定する申告書の提出期限内に提出しないことにより、法人の行う事業に対する事業税の全部又は一部を免れた場合においては、法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者で、その違反行為をした者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>4 前項の免れた税額が五百万円を超える場合においては、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、五百万円を超える額でその免れた税額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>5 法人の代表者又は代理人、使用人その他の従業者がその法人の業務又は財産に関して第一項又は第三項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>6 前項の規定により第一項又は第三項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、これらの項の罪についての時効の期間による。 <br>7 人格のない社団等について第五項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(法人の事業税の減免) <br>第七十二条の四十九の四 道府県知事は、天災その他特別の事情がある場合において法人の行う事業に対する事業税の減免を必要とすると認める法人その他特別の事情がある法人に限り、当該道府県の条例の定めるところにより、法人の行う事業に対する事業税を減免することができる。 <br>(総務省の職員の法人の事業税に関する調査に係る質問検査権) <br>第七十二条の四十九の五 第七十二条の四十八の二第八項又は第九項に規定する場合において、総務省の職員で総務大臣が指定する者(以下この条から第七十二条の四十九の十までにおいて「総務省指定職員」という。)は、課税標準額の更正又は決定及びその分割の調査のために必要があるときは、次に掲げる者に質問し、又は第一号若しくは第二号の者の事業に関する帳簿書類その他の物件を検査し、若しくは当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。 <br>一 法人の行う事業に対する事業税の納税義務者又は納税義務があると認められる法人 <br>二 前号に規定する法人に金銭又は物品を給付する義務があると認められる者 <br>三 前二号に掲げる者以外の者で当該事業税の賦課徴収に関し直接関係があると認められる者 <br>2 前項第一号に掲げる法人を分割法人とする分割に係る分割承継法人及び同号に掲げる法人を分割承継法人とする分割に係る分割法人は、同項第二号に規定する金銭又は物品を給付する義務があると認められる者に含まれるものとする。 <br>3 第一項の場合においては、当該総務省指定職員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。 <br>4 総務省指定職員は、政令で定めるところにより、第一項の規定により提出を受けた物件を留め置くことができる。 <br>5 第一項及び前項の規定による総務省指定職員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 <br>(総務省の職員の法人の事業税に関する調査の事前通知等) <br>第七十二条の四十九の六 総務大臣は、総務省指定職員に前条第一項第一号に掲げる者(以下この条から第七十二条の四十九の八までにおいて「納税義務者」という。)に対し実地の調査において前条の規定による質問、検査又は提示若しくは提出の要求(以下この条及び第七十二条の四十九の八において「質問検査等」という。)を行わせる場合には、あらかじめ、当該納税義務者(当該納税義務者について税務代理人(税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第三十条(同法第四十八条の十六において準用する場合を含む。)の書面を提出している税理士若しくは同法第四十八条の二に規定する税理士法人又は同法第五十一条第一項の規定による通知をした弁護士若しくは同条第三項の規定による通知をした弁護士法人をいう。以下この款及び次款において同じ。)がある場合には、当該税務代理人を含む。)に対し、その旨及び次に掲げる事項を通知するものとする。 <br>一 質問検査等を行う実地の調査(以下この条において単に「調査」という。)を開始する日時 <br>二 調査を行う場所 <br>三 調査の目的 <br>四 法人の行う事業に対する事業税に関する調査である旨 <br>五 調査の対象となる期間 <br>六 調査の対象となる帳簿書類その他の物件 <br>七 その他調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項 <br>2 総務大臣は、前項の規定による通知を受けた納税義務者から合理的な理由を付して同項第一号又は第二号に掲げる事項について変更するよう求めがあつた場合には、当該事項について協議するよう努めるものとする。 <br>3 第一項の規定は、総務省指定職員が、当該調査により当該調査に係る同項第三号から第六号までに掲げる事項以外の事項について課税標準額の更正又は決定及びその分割の調査のために必要があることとなつた場合において、当該事項に関し質問検査等を行うことを妨げるものではない。この場合において、同項の規定は、当該事項に関する質問検査等については、適用しない。 <br>4 納税義務者について税務代理人がある場合において、当該納税義務者の同意がある場合として総務省令で定める場合に該当するときは、当該納税義務者への第一項の規定による通知は、当該税務代理人に対してすれば足りる。 <br>5 納税義務者について税務代理人が数人ある場合において、当該納税義務者がこれらの税務代理人のうちから代表する税務代理人を定めた場合として総務省令で定める場合に該当するときは、これらの税務代理人への第一項の規定による通知は、当該代表する税務代理人に対してすれば足りる。 <br>(事前通知を要しない場合) <br>第七十二条の四十九の七 前条第一項の規定にかかわらず、総務大臣が調査の相手方である納税義務者の過去の調査結果の内容又はその営む事業内容に関する情報その他総務大臣が保有する情報に鑑み、違法又は不当な行為を容易にし、正確な事実の把握を困難にするおそれその他法人の行う事業に対する事業税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認める場合には、同項の規定による通知を要しない。 <br>(総務省の職員の法人の事業税に関する調査の終了の際の手続) <br>第七十二条の四十九の八 総務大臣は、法人の行う事業に対する事業税に関する実地の調査を行つた結果、課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定の必要があると認められない場合には、納税義務者であつて当該調査において質問検査等の相手方となつた者に対し、その時点において課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定の必要があると認められない旨を書面により通知するものとする。 <br>2 総務大臣は、法人の行う事業に対する事業税に関する調査の結果、課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定の必要があると認められる場合には、当該納税義務者に対し、その時点において課税標準額の総額の更正若しくは決定又は分割基準の修正若しくは決定の必要があると認められる旨及びその理由を説明するものとする。 <br>3 実地の調査により質問検査等を行つた納税義務者について税務代理人がある場合において、当該納税義務者の同意がある場合には、当該納税義務者への第一項又は前項の規定による通知又は説明に代えて、当該税務代理人へのこれらの規定による通知又は説明を行うことができる。 <br>(政令への委任) <br>第七十二条の四十九の九 第七十二条の四十九の五から前条までに定めるもののほか、総務省の職員の法人の事業税に関する調査の実施に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(法人の事業税に係る総務省の職員の行う検査拒否等に関する罪) <br>第七十二条の四十九の十 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 第七十二条の四十九の五第一項の規定による帳簿書類その他の物件の検査を拒み、妨げ、又は忌避した者 <br>二 第七十二条の四十九の五第一項の規定による物件の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応ぜず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出した者 <br>三 第七十二条の四十九の五第一項の規定による総務省指定職員の質問に対し答弁をしない者又は虚偽の答弁をした者 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第三款 個人の事業税に係る課税標準及び税率等 <br>(個人の事業税の課税標準) <br>第七十二条の四十九の十一 個人の行う事業に対する事業税の課税標準は、当該年度の初日の属する年の前年中における個人の事業の所得による。 <br>2 個人が年の中途において事業を廃止した場合における事業税の課税標準は、前項に規定する所得によるほか、当該年の一月一日から事業の廃止の日までの個人の事業の所得による。 <br>(個人の事業税の課税標準の算定の方法) <br>第七十二条の四十九の十二 前条第一項の当該年度の初日の属する年の前年中における個人の事業の所得又は同条第二項の当該年の一月一日から事業の廃止の日までの個人の事業の所得は、それぞれ当該個人の当該年度の初日の属する年の前年中における事業又は当該年の一月一日から事業の廃止の日までの事業に係る総収入金額から必要な経費を控除した金額によるものとし、この法律又は政令で特別の定めをする場合を除くほか、当該年度の初日の属する年の前年中又は当該年の一月一日から事業の廃止の日までの所得税の課税標準である所得につき適用される所得税法第二十六条及び第二十七条(同法第百六十五条第一項の規定によりこれらの規定に準ずる場合を含む。)に規定する不動産所得及び事業所得の計算の例によつて算定する。ただし、租税特別措置法第二十八条の四の規定の例によらないものとし、第七十二条の二第十項第一号から第五号までに掲げる事業を行う個人が社会保険診療(第七十二条の二十三第三項に規定する社会保険診療をいう。以下この項において同じ。)につき支払を受けた金額は、総収入金額に算入せず、また、当該社会保険診療に係る経費は、必要な経費に算入しない。 <br>2 事業を行う個人(所得税法第二条第一項第四十号に規定する青色申告書(以下この節において「個人の青色申告書」という。)を提出することにつき国の税務官署の承認を受けている者に限る。)と生計を一にする親族(当該年度の初日の属する年の前年の十二月三十一日(年の中途において当該親族の死亡又は当該事業の廃止があつた場合には、当該死亡又は廃止の時)において年齢が十五歳未満である者を除く。)で専ら当該個人の行う事業に従事するもの(以下この項において「青色事業専従者」という。)が当該事業から同法第五十七条第二項の書類に記載されている方法に従いその記載されている金額の範囲内において給与の支払を受けた場合には、同条第一項の規定による計算の例によつて当該個人の事業の所得を算定するものとする。前年分の所得税につき納税義務を負わないと認められたことその他政令で定める理由により同条第二項の書類を提出しなかつた事業税の納税義務者に係る青色事業専従者が当該事業から給与の支払を受けた場合において、第七十二条の五十五の規定による申告(当該申告に係る期限後において事業税の納税通知書が送達される時までにされたものを含む。)をしているとき(同条の規定により申告すべき事項のうちこの項に関する事項についての申告がないことについてやむを得ない事情があると道府県知事が認めるときを含む。)も、同様とする。 <br>3 事業を行う個人(前項の規定に該当する者を除く。)と生計を一にする親族(当該年度の初日の属する年の前年の十二月三十一日(年の中途において当該親族の死亡又は当該事業の廃止があつた場合には、当該死亡又は廃止の時)において年齢が十五歳未満である者を除く。)で専ら当該個人の行う事業に従事するもの(以下この項において「事業専従者」という。)がある場合には、各事業専従者について、次に掲げる金額のうちいずれか低い金額を当該個人の事業の所得の計算上必要な経費とみなす。 <br>一 次に掲げる事業専従者の区分に応じそれぞれ次に定める金額 <br>イ 当該事業を行う個人の配偶者である事業専従者 八十六万円 <br>ロ イに掲げる者以外の事業専従者 五十万円 <br>二 当該個人の事業の所得の金額(この項の規定を適用しないで計算した金額とする。)を事業専従者の数に一を加えた数で除して得た金額 <br>4 前項の規定は、第七十二条の五十五の規定による申告(当該申告に係る期限後において事業税の納税通知書が送達される時までにされたものを含む。)をしている場合(同条の規定により申告すべき事項のうち同項に関する事項についての申告がないことについてやむを得ない事情があると道府県知事が認める場合を含む。)に限り、適用する。 <br>5 第一項の規定によつて個人の所得を計算する場合において、当該個人が同項の不動産所得を生ずべき事業と同項の事業所得を生ずべき事業とを併せて行つているときは、当該不動産所得の計算上生じた所得又は損失と当該事業所得の計算上生じた所得又は損失とを合算し、又は通算して算定する。 <br>6 第一項の規定によつて個人の事業の所得を計算する場合において、当該個人の前年前三年間における所得の計算上生じた損失の金額で前年前に控除されなかつた部分の金額については、当該損失の生じた年分につき第七十二条の五十五の規定による申告をしている場合(道府県知事においてやむを得ない事情があると認める場合には、当該申告に係る期限後において事業税の納税通知書が送達される時までに申告をしている場合を含む。)で、かつ、その後の年分につき連続して当該申告(当該申告に係る期限後において事業税の納税通知書が送達される時までにされたものを含む。)をしている場合には、当該損失の生じた年分につき当該個人が、個人の青色申告書を提出することについて国の税務官署の承認を受けている者であるときに限り、当該個人の事業の所得の計算上控除する。 <br>7 第一項の規定によつて個人の事業の所得を計算する場合において、当該個人の前年前三年間における事業の所得の計算上生じた損失のうち被災事業用資産の損失の金額で前年前に控除されなかつた部分の金額については、前項の規定の適用がない場合においても、当該損失の生じた年分につき第七十二条の五十五の規定による申告をしている場合(道府県知事においてやむを得ない事情があると認める場合には、当該申告に係る期限後において事業税の納税通知書が送達される時までに申告をしている場合を含む。)で、かつ、その後の年分につき連続して当該申告(当該申告に係る期限後において事業税の納税通知書が送達される時までにされたものを含む。)をしている場合に限り、当該個人の事業の所得の計算上控除する。 <br>8 前項の被災事業用資産の損失の金額とは、棚卸資産(事業所得を生ずべき事業に係る商品、製品、半製品、仕掛品、原材料その他の資産(有価証券及び山林を除く。)で棚卸をすべきものとして政令で定めるものをいう。)、所得税法第二十六条に規定する不動産所得若しくは同法第二十七条に規定する事業所得を生ずべき事業の用に供される固定資産その他これに準ずる資産で政令で定めるもの又は山林の災害(震災、風水害、火災その他政令で定める災害をいう。以下この項において同じ。)による損失の金額(その災害に関連するやむを得ない支出で政令で定めるものの金額を含むものとし、保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより埋められた部分の金額を除く。)をいう。 <br>9 第一項の規定によつて個人の事業の所得を計算する場合において、当該個人が直接事業の用に供する資産で政令で定めるものを譲渡したため生じた損失(第七十二条の五十五第一項において「譲渡損失」という。)の金額は、同条の規定による申告をしている場合(道府県知事においてやむを得ない事情があると認める場合には、当該申告に係る期限後において事業税の納税通知書が送達される時までに申告をしている場合を含む。)に限り、当該個人の事業の所得の計算上控除する。 <br>10 第一項の規定によつて個人の事業の所得を計算する場合において、当該個人の前年前三年間における前項の損失の金額で前年前に控除されなかつた部分の金額については、当該損失の生じた年分につき第七十二条の五十五の規定による申告をしている場合(道府県知事においてやむを得ない事情があると認める場合には、当該申告に係る期限後において事業税の納税通知書が送達される時までに申告をしている場合を含む。)で、かつ、その後の年分につき連続して当該申告(当該申告に係る期限後において事業税の納税通知書が送達される時までにされたものを含む。)をしている場合には、当該損失の生じた年分につき当該個人が、個人の青色申告書を提出することについて国の税務官署の承認を受けている者であるときに限り、当該個人の事業の所得の計算上控除する。 <br>11 第六項、第七項、第九項、前項及び第七十二条の四十九の十四第一項の控除は、まず第六項の控除又は第七項の控除をし、次に第九項の控除、前項の控除及び同条第一項の控除の順序に控除をするものとする。 <br>12 前各項に定めるもののほか、個人の事業の所得の算定について必要な事項は、政令で定める。 <br>(この法律の施行地外において事業を行う個人の課税標準の算定) <br>第七十二条の四十九の十三 この法律の施行地に主たる事務所又は事業所を有する個人で、この法律の施行地外にその事業が行われる場所で政令で定めるものを有するものの事業税の課税標準とすべき所得は、当該個人の事業の所得の総額からこの法律の施行地外の事業に帰属する所得を控除して得た額とする。この場合において、この法律の施行地外の事業に帰属する所得の計算が困難であるときは、政令で定めるところにより計算した金額をもつて、当該個人のこの法律の施行地外の事業に帰属する所得とみなす。 <br>(事業主控除) <br>第七十二条の四十九の十四 事業を行う個人については、当該個人の事業の所得の計算上二百九十万円を控除する。 <br>2 前項の場合において、事業を行つた期間が一年に満たないときは、同項に規定する控除額は、二百九十万円に当該年において事業を行つた月数を乗じて得た額を十二で除して算定した金額とする。 <br>3 前項の月数は、暦に従い計算し、一月に満たない端数を生じたときは、一月とする。 <br>(個人の事業税の課税標準の特例) <br>第七十二条の四十九の十五 個人の行う事業に対する事業税の課税標準については、事業の情況に応じ、第七十二条の二第三項及び第七十二条の四十九の十一の所得によらないで、売上金額、家屋の床面積若しくは価格、土地の地積若しくは価格、従業員数等を課税標準とし、又は所得とこれらの課税標準とを併せ用いることができる。 <br>(鉱物の掘採事業と鉱物の精錬事業とを一貫して行う個人の所得の算定) <br>第七十二条の四十九の十六 鉱物の掘採事業と精錬事業とを一貫して行う個人が納付すべき事業税の課税標準とすべき所得は、これらの事業を通じて算定した所得に、課税標準の算定期間中におけるこれらの事業の生産品について収入すべき金額から課税標準の算定期間中において掘採した鉱物について個人が納付すべき鉱産税の課税標準である鉱物の価格を控除した金額を当該生産品について収入すべき金額で除して得た数値を乗じて得た額とする。 <br>2 前項の個人が鉱物の掘採事業に係る所得と精錬事業に係る所得とを区分することができる場合においては、当該個人の精錬事業に係る事業税の課税標準とすべき所得は、同項の規定にかかわらず、その区分して計算した所得とする。 <br>3 前項の場合においては、その区分計算の方法について、事務所又は事業所所在地の道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う個人にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)の承認を受けなければならない。その区分計算の方法を変更しようとする場合においても、また、同様とする。 <br>(個人の事業税の標準税率等) <br>第七十二条の四十九の十七 個人の行う事業に対する事業税の額は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める金額とする。 <br>一 第一種事業を行う個人 所得に百分の五の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>二 第二種事業を行う個人 所得に百分の四の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>三 第三種事業(次号に掲げるものを除く。)を行う個人 所得に百分の五の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>四 第三種事業のうち第七十二条の二第十項第五号及び第七号に掲げる事業を行う個人 所得に百分の三の標準税率によつて定めた率を乗じて得た金額 <br>2 前項の規定により区分された事業を併せて行う場合における同項各号に掲げる税率を適用すべき所得は、当該個人の事業の所得をそれぞれの事業につき第七十二条の四十九の十二第一項から第三項までの規定によつて計算した所得金額に按分して算定するものとする。 <br>3 道府県は、第一項に規定する標準税率を超える税率で事業税を課する場合には、同項各号に掲げる区分に応ずる当該各号に定める率に、それぞれ一・一を乗じて得た率を超える税率で課することができない。 <br>4 道府県が第七十二条の四十九の十五の規定によつて事業税を課する場合における税率は、第一項及び前項の税率による場合における負担と著しく均衡を失することのないようにしなければならない。 <br>(個人の事業税の徴収の方法) <br>第七十二条の四十九の十八 個人の行う事業に対する事業税の徴収については、普通徴収の方法によらなければならない。 <br>(個人の事業税の賦課の方法) <br>第七十二条の五十 個人の行う事業に対し事業税を課する場合においては、第四項に規定する場合を除き、道府県知事は、当該個人の当該年度の初日の属する年の前年中の所得税の課税標準である所得のうち第七十二条の四十九の十二第一項においてその計算の例によるものとされる所得税法第二十六条及び第二十七条に規定する不動産所得及び事業所得について当該個人が税務官署に申告し、若しくは修正申告し、又は税務官署が更正し、若しくは決定した課税標準を基準として、事業税を課するものとする。ただし、第七十二条の四十九の十二第一項ただし書の規定の適用を受ける第七十二条の二第十項第一号から第五号までに掲げる事業を行う個人若しくは事業税を課されない事業とその他の事業とを併せて行う個人又は当該申告若しくは修正申告において同法第二十六条若しくは第二十七条に規定する不動産所得若しくは事業所得を同法第二十三条から第三十五条までに規定する他の種類の所得としたため、当該申告若しくは修正申告に係る課税標準が第七十二条の四十九の十二第一項の規定により算定される課税標準と異なることとなる個人の行う事業に対し事業税を課する場合においては、道府県知事は、その調査によつて、当該年度の初日の属する年の前年中の所得を決定して事業税を課するものとする。 <br>2 道府県知事は、前項の個人が不動産所得及び事業所得に係る課税標準について税務官署に申告しなかつた場合において、税務官署が当該年度の初日の属する年の五月三十一日(第十三条の二第一項各号の一に掲げる事由が発生した場合においては、その事由が発生した日)までに課税標準を決定しないときは、前項の規定にかかわらず、その調査によつて、個人の行う事業の所得を決定して事業税を課するものとする。所得税法第百二十条(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)の規定により税務官署に申告したが、当該申告した所得から同法第七十二条から第七十九条まで、第八十一条から第八十四条まで及び第八十六条(同法第百六十五条第一項の規定により同法第七十二条、第七十八条及び第八十六条の規定に準ずる場合を含む。)に規定する控除額を控除することにより納付すべき所得税額がなくなる場合においても、また同様とする。 <br>3 道府県知事は、個人が税務官署に申告し、若しくは修正申告し、又は税務官署が更正し、若しくは決定した不動産所得及び事業所得に係る課税標準が過少であると認めるときは、当該年の十月一日から十月三十一日までに、税務官署に対し、更正をすべき事由を記載した書類を添えて、更正をすべき旨を請求することができる。この場合において、正当な事由がなくて当該税務官署が当該更正の請求を受けた日から三月以内に更正をしないときは、道府県知事は、当該税務官署を監督する税務官署に更正をすべき旨を請求することができる。 <br>4 年の中途において事業を廃止した個人の行う事業に対し事業税を課する場合においては、第一項の規定によるほか、道府県知事は、その調査によつて、当該年度の初日の属する年の一月一日から事業の廃止の日までの期間に係る所得を決定して事業税を課するものとする。 <br>(個人の事業税の納期) <br>第七十二条の五十一 個人の行う事業に対する事業税の納期は、八月及び十一月中において当該道府県の条例で定める。但し、特別の事情がある場合においては、これと異なる納期を定めることができる。 <br>2 個人の事業税額が道府県の条例で定める金額以下であるものについては、当該道府県は、前項の規定によつて定められた納期のうちいずれか一の納期において、その全額を徴収することができる。 <br>3 年の中途において事業を廃止した場合における個人の行う事業に対する事業税は、前二項の規定にかかわらず、当該事業の廃止後(当該個人が当該年の一月一日から三月三十一日までの間において事業を廃止した場合においては、当該年の三月三十一日後)直ちに課するものとする。 <br>(個人の事業税の徴収の手続) <br>第七十二条の五十二 個人の行う事業に対する事業税を徴収しようとする場合において納税者に交付すべき納税通知書は、遅くとも、その納期限前十日までに納税者に交付しなければならない。 <br>(納期限後に納付する個人の事業税の延滞金) <br>第七十二条の五十三 個人の行う事業に対する事業税の納税者は、その納期限(納期限の延長があつた場合においては、その延長された納期限とする。以下個人の行う事業に対する事業税について同じ。)後にその税金を納付する場合においては、当該税額に、その納期限の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金を加算して納付しなければならない。 <br>2 道府県知事は、前項の納税者が納期限までに税金を納付しなかつたことについてやむを得ない事由があると認める場合においては、同項の延滞金額を減免することができる。 <br>(二以上の道府県において個人の行う事業に対する事業税の課税標準とすべき所得) <br>第七十二条の五十四 二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う個人に課する事業税の課税標準とすべき所得の総額は、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事が決定しなければならない。 <br>2 二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う個人に関係道府県において所得を課税標準として事業税を課する場合には、その所得(第七十二条の四十九の十七第一項の規定により、異なる税率を適用される所得があるときは、その異なる税率を適用される所得ごとに区分した所得とする。以下この条において同じ。)は、総務省令で定めるところにより、前項の道府県知事が関係道府県内に所在する事務所又は事業所について同項の所得の総額を当該事務所又は事業所の従業者の数に按分して定める。この場合において、従業者の数は、第七十二条の四十八第四項第一号本文、第五項及び第六項の規定の例により算定した数によるものとする。 <br>3 第一項の道府県知事が所得の総額を決定した場合には、直ちに前項の規定により関係道府県において課する事業税の課税標準とすべき所得を決定しなければならない。この場合において、当該道府県知事は、当該所得の総額及び当該課税標準とすべき所得を関係道府県知事及び当該納税者に通知しなければならない。 <br>4 関係道府県知事は、第一項の道府県知事が第二項の規定により定めた所得について不服がある場合には、その事由を記載した書類を添えて、総務大臣に対し、前項の通知を受けた日から三十日以内に決定を求める旨を申し出ることができる。 <br>5 前項の規定による申出に対する総務大臣の決定は、その申出を受理した日から六十日以内にしなければならない。 <br>6 総務大臣は、前項の決定をした場合には、遅滞なく、その旨を関係道府県知事及び当該納税者に通知しなければならない。 <br>7 総務大臣は、特別の必要があると認める場合には、第一項の規定により同項の道府県知事が定めた所得の総額又は第二項の規定により第一項の道府県知事が定めた所得の変更の指示をすることができる。 <br>8 総務大臣は、第五項の決定又は前項の指示をしようとするときは、地方財政審議会の意見を聴かなければならない。 <br>(個人の事業税の賦課徴収に関する申告又は報告の義務) <br>第七十二条の五十五 個人の行う事業に対する事業税の納税義務者で、第七十二条の四十九の十二第一項の規定によつて計算した個人の事業の所得の金額が第七十二条の四十九の十四第一項の規定による控除額を超えるものは、総務省令の定めるところにより、当該年度の初日の属する年(以下この項及び次項において「当該年」という。)の三月十五日までに(年の中途において事業を廃止した場合においては、当該事業の廃止の日から一月以内(当該事業の廃止が納税義務者の死亡によるときは、四月以内)に)、当該年の前年中の事業の所得(年の中途において事業を廃止した場合においては、当該年の一月一日から事業の廃止の日までの事業の所得)並びに当該年の前年において生じた譲渡損失の金額(年の中途において事業を廃止した場合においては、当該年の一月一日から事業の廃止の日までに生じた譲渡損失の金額)及び第七十二条の四十九の十二第二項及び第三項の事業専従者控除に関する事項その他当該事業の所得の計算に必要な事項を事務所又は事業所所在地の道府県知事に申告しなければならない。 <br>2 前項の規定による申告の義務を有しない者で当該年度の翌年度以後において第七十二条の四十九の十二第六項、第七項又は第十項の規定の適用を受けようとするものは、当該年の三月十五日までに、総務省令で定めるところにより、その事務所又は事業所所在地の道府県知事に申告することができる。 <br>3 二以上の道府県に事務所又は事業所を設けて事業を行なう個人がする前二項の申告は、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事にしなければならない。この場合において、第一項の規定による申告をするときは、同項の規定により申告すべき事項のほか、総務省令の定めるところにより、事務所又は事業所の従業者の数その他必要な事項をあわせて申告しなければならない。 <br>4 道府県は、前三項の規定により申告すべき事項のほか、当該道府県の条例の定めるところにより、個人の行なう事業に対する事業税の賦課徴収に関し必要な事項の報告を求めることができる。 <br>第七十二条の五十五の二 個人の行なう事業に対する事業税の納税義務者が前年分の所得税につき所得税法第二条第一項第三十七号の確定申告書を提出し、又は道府県民税につき第四十五条の二第一項の申告書を提出した場合(政令で定める場合を除く。)には、本節の規定の適用については、当該申告書が提出された日に前条第一項から第三項までの規定による申告がされたものとみなす。ただし、同日前に当該申告がされた場合は、この限りでない。 <br>2 前項本文の場合には、当該申告書に記載された事項のうち前条第一項から第三項までに規定する事項に相当するもの及び次項の規定により附記された事項は、同条第一項から第三項までの規定により申告されたものとみなす。 <br>3 第一項本文の場合には、同項に規定する申告書を提出する者は、当該申告書に、総務省令で定めるところにより、事業税の賦課徴収につき必要な事項を附記しなければならない。 <br>(個人の事業税に係る虚偽の申告等に関する罪) <br>第七十二条の五十六 第七十二条の五十五の規定によつて申告し、又は報告すべき事項について虚偽の申告又は報告をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>2 人の代理人、使用人その他の従業者がその人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>(個人の事業税に係る不申告等に関する過料) <br>第七十二条の五十七 道府県は、個人の行う事業に対する事業税の納税義務者が第七十二条の五十五の規定によつて申告し、又は報告すべき事項について正当な理由がなくて申告又は報告をしなかつた場合においては、その者に対し、当該道府県の条例で十万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。 <br>(道府県知事の通知義務) <br>第七十二条の五十八 道府県知事が第七十二条の五十第一項但書又は第四項の規定によつて個人の所得を決定した場合においては、当該道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う個人に係るものにあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)は、遅滞なく、当該決定に係る個人の所得を税務官署に通知するものとする。 <br>(所得税又は道府県民税に関する書類の供覧等) <br>第七十二条の五十九 道府県知事が事業税の賦課徴収について、政府に対し、事業税の納税義務者で所得税の納税義務がある個人が政府に提出した申告書若しくは修正申告書又は政府が当該個人の課税標準若しくは税額についてした更正若しくは決定に関する書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合においては、政府は、関係書類を道府県知事又はその指定する職員に閲覧させ、又は記録させるものとする。この場合において、政府が行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律第四条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して当該関係書類を閲覧させ、又は記録させるときは、情報通信の技術の利用における安全性及び信頼性を確保するために必要な基準として総務省令で定める基準に従つて行うものとする。 <br>2 道府県知事が事業税の賦課徴収について、市町村長に対し、事業税の納税義務者で道府県民税の納税義務がある個人が市町村長に提出した申告書又は市町村長が当該個人に係る道府県民税についてした賦課決定に関する書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合においては、市町村長は、関係書類を道府県知事又はその指定する職員に閲覧させ、又は記録させるものとする。 <br>(個人の事業税の脱税に関する罪) <br>第七十二条の六十 偽りその他不正の行為によつて個人の行う事業に対する事業税の全部又は一部を免れた者は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 前項の免れた税額が千万円を超える場合においては、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、千万円を超える額でその免れた税額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>3 第一項に規定するもののほか、第七十二条の五十五の規定によつて申告し、又は報告すべき事項について申告又は報告をしないことにより、個人の行う事業に対する事業税の全部又は一部を免れた者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>4 前項の免れた税額が五百万円を超える場合においては、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、五百万円を超える額でその免れた税額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>5 人の代理人、使用人その他の従業者がその人の業務又は財産に関して第一項又は第三項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>6 前項の規定により第一項又は第三項の違反行為につき人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、これらの項の罪についての時効の期間による。 <br>第七十二条の六十一 削除 <br>(個人の事業税の減免) <br>第七十二条の六十二 道府県知事は、天災その他特別の事情がある場合において個人の行う事業に対する事業税の減免を必要とすると認める者、貧困により生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り、当該道府県の条例の定めるところにより、個人の行う事業に対する事業税を減免することができる。 <br>(総務省の職員の個人の事業税に関する調査に係る質問検査権) <br>第七十二条の六十三 第七十二条の五十四第五項又は第七項の場合において、総務省の職員で総務大臣が指定する者(以下この条から第七十二条の六十四までにおいて「総務省指定職員」という。)は、課税標準額の更正又は決定及びその分割の調査のために必要があるときは、次に掲げる者に質問し、又は第一号若しくは第二号の者の事業に関する帳簿書類その他の物件を検査し、若しくは当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。 <br>一 個人の行う事業に対する事業税の納税義務者又は納税義務があると認められる者 <br>二 前号に規定する者に金銭又は物品を給付する義務があると認められる者 <br>三 前二号に掲げる者以外の者で当該事業税の賦課徴収に関し直接関係があると認められる者 <br>2 前項の場合においては、当該総務省指定職員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。 <br>3 総務省指定職員は、政令で定めるところにより、第一項の規定により提出を受けた物件を留め置くことができる。 <br>4 第一項又は前項の規定による総務省指定職員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 <br>(総務省の職員の個人の事業税に関する調査の事前通知等) <br>第七十二条の六十三の二 総務大臣は、総務省指定職員に前条第一項第一号に掲げる者(以下この条から第七十二条の六十三の四までにおいて「納税義務者」という。)に対し実地の調査において前条の規定による質問、検査又は提示若しくは提出の要求(以下この条及び第七十二条の六十三の四において「質問検査等」という。)を行わせる場合には、あらかじめ、当該納税義務者(当該納税義務者について税務代理人がある場合には、当該税務代理人を含む。)に対し、その旨及び次に掲げる事項を通知するものとする。 <br>一 質問検査等を行う実地の調査(以下この条において単に「調査」という。)を開始する日時 <br>二 調査を行う場所 <br>三 調査の目的 <br>四 個人の行う事業に対する事業税に関する調査である旨 <br>五 調査の対象となる期間 <br>六 調査の対象となる帳簿書類その他の物件 <br>七 その他調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項 <br>2 総務大臣は、前項の規定による通知を受けた納税義務者から合理的な理由を付して同項第一号又は第二号に掲げる事項について変更するよう求めがあつた場合には、当該事項について協議するよう努めるものとする。 <br>3 第一項の規定は、総務省指定職員が、当該調査により当該調査に係る同項第三号から第六号までに掲げる事項以外の事項について課税標準額の更正又は決定及びその分割の調査のために必要があることとなつた場合において、当該事項に関し質問検査等を行うことを妨げるものではない。この場合において、同項の規定は、当該事項に関する質問検査等については、適用しない。 <br>4 納税義務者について税務代理人がある場合において、当該納税義務者の同意がある場合として総務省令で定める場合に該当するときは、当該納税義務者への第一項の規定による通知は、当該税務代理人に対してすれば足りる。 <br>5 納税義務者について税務代理人が数人ある場合において、当該納税義務者がこれらの税務代理人のうちから代表する税務代理人を定めた場合として総務省令で定める場合に該当するときは、これらの税務代理人への第一項の規定による通知は、当該代表する税務代理人に対してすれば足りる。 <br>(事前通知を要しない場合) <br>第七十二条の六十三の三 前条第一項の規定にかかわらず、総務大臣が調査の相手方である納税義務者の過去の調査結果の内容又はその営む事業内容に関する情報その他総務大臣が保有する情報に鑑み、違法又は不当な行為を容易にし、正確な事実の把握を困難にするおそれその他個人の行う事業に対する事業税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認める場合には、同項の規定による通知を要しない。 <br>(総務省の職員の個人の事業税に関する調査の終了の際の手続) <br>第七十二条の六十三の四 総務大臣は、個人の行う事業に対する事業税に関する実地の調査を行つた結果、課税標準額の総額の更正若しくは決定又は事務所若しくは事業所の従業者の数(第七十二条の五十四第二項に規定する従業者の数をいう。以下この項及び次項において同じ。)の修正若しくは決定の必要があると認められない場合には、納税義務者であつて当該調査において質問検査等の相手方となつた者に対し、その時点において課税標準額の総額の更正若しくは決定又は事務所若しくは事業所の従業者の数の修正若しくは決定の必要があると認められない旨を書面により通知するものとする。 <br>2 総務大臣は、個人の行う事業に対する事業税に関する調査の結果、課税標準額の総額の更正若しくは決定又は事務所若しくは事業所の従業者の数の修正若しくは決定の必要があると認められる場合には、当該納税義務者に対し、その時点において課税標準額の総額の更正若しくは決定又は事務所若しくは事業所の従業者の数の修正若しくは決定の必要があると認められる旨及びその理由を説明するものとする。 <br>3 実地の調査により質問検査等を行つた納税義務者について税務代理人がある場合において、当該納税義務者の同意がある場合には、当該納税義務者への第一項又は前項の規定による通知又は説明に代えて、当該税務代理人へのこれらの規定による通知又は説明を行うことができる。 <br>(政令への委任) <br>第七十二条の六十三の五 第七十二条の六十三から前条までに定めるもののほか、総務省の職員の個人の事業税に関する調査の実施に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(個人の事業税に係る総務省の職員の行う検査拒否等に関する罪) <br>第七十二条の六十四 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 第七十二条の六十三第一項の規定による帳簿書類その他の物件の検査を拒み、妨げ、又は忌避した者 <br>二 第七十二条の六十三第一項の規定による物件の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応ぜず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出した者 <br>三 第七十二条の六十三第一項の規定による総務省指定職員の質問に対し答弁をしない者又は虚偽の答弁をした者 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰する外、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第七十二条の六十五 削除 <br>第四款 督促及び滞納処分 <br>(事業税に係る督促) <br>第七十二条の六十六 納税者が納期限(法人の行う事業に対する事業税について更正又は決定があつた場合においては、不足税額の納期限をいう。以下法人の行う事業に対する事業税について同じ。)までに事業税に係る地方団体の徴収金を完納しない場合においては、道府県の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。但し、繰上徴収をする場合においては、この限りでない。 <br>2 第十五条の四第一項の規定によつて徴収猶予をした事業税に係る地方団体の徴収金については、前項本文の規定にかかわらず、その徴収猶予をした期間内にこれを完納しない場合でなければ、督促状を発することができない。 <br>3 特別の事情がある道府県においては、当該道府県の条例で第一項に規定する期間と異なる期間を定めることができる。 <br>(事業税に係る督促手数料) <br>第七十二条の六十七 道府県の徴税吏員は、督促状を発した場合においては、当該道府県の条例の定めるところによつて、手数料を徴収することができる。 <br>(事業税に係る滞納処分) <br>第七十二条の六十八 事業税に係る滞納者が次の各号の一に該当するときは、道府県の徴税吏員は、当該事業税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押えなければならない。 <br>一 滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日までにその督促に係る事業税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>二 滞納者が繰上徴収に係る告知により指定された納期限までに事業税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。 <br>2 第二次納税義務者又は保証人について前項の規定を適用する場合には、同項第一号中「督促状」とあるのは、「納付の催告書」とする。 <br>3 事業税に係る地方団体の徴収金の納期限後第一項第一号に規定する十日を経過した日までに、督促を受けた滞納者につき第十三条の二第一項各号の一に該当する事実が生じたときは、道府県の徴税吏員は、直ちにその財産を差し押えることができる。 <br>4 滞納者の財産につき強制換価手続が行われた場合には、道府県の徴税吏員は、執行機関(破産法第百十四条第一号に掲げる請求権に係る事業税に係る地方団体の徴収金の交付要求を行う場合には、その交付要求に係る破産事件を取り扱う裁判所)に対し、滞納に係る事業税に係る地方団体の徴収金につき、交付要求をしなければならない。 <br>5 道府県の徴税吏員は、第一項から第三項までの規定により差押をすることができる場合において、滞納者の財産で国税徴収法第八十六条第一項各号に掲げるものにつき、すでに他の地方団体の徴収金若しくは国税の滞納処分又はこれらの滞納処分の例による処分による差押がされているときは、当該財産についての交付要求は、参加差押によりすることができる。 <br>6 前各項に定めるものその他事業税に係る地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例による。 <br>7 前各項の規定による処分は、当該道府県の区域外においても行うことができる。 <br>(事業税に係る滞納処分に関する罪) <br>第七十二条の六十九 事業税の納税者が滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠蔽し、損壊し、道府県の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 納税者の財産を占有する第三者が納税者に滞納処分の執行を免かれさせる目的で前項の行為をしたときも、また同項と同様とする。 <br>3 情を知つて前二項の行為につき納税者又はその財産を占有する第三者の相手方となつた者は、二年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前三項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰する外、その法人又は人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>5 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(国税徴収法の例による事業税に係る滞納処分に関する検査拒否等の罪) <br>第七十二条の七十 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 第七十二条の六十八第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者 <br>二 第七十二条の六十八第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の同条に規定する帳簿書類の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又はその帳簿書類で偽りの記載若しくは記録をしたものを提示した者 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰する外、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第五款 削除 <br>第七十二条の七十一 削除 <br>第七十二条の七十二 削除 <br>第六款 犯則取締 <br>(事業税に係る犯則事件に関する国税犯則取締法の準用) <br>第七十二条の七十三 事業税に関する犯則事件については、国税犯則取締法の規定(第十九条ノ二及び第二十二条の規定を除く。)を準用する。 <br>第七十二条の七十四 前条の場合において、国税局長の職務は道府県知事が、税務署長の職務は道府県知事又は当該道府県の条例で設置する支庁、地方事務所若しくは税務に関する事務所の長がそれぞれ行い、国税局又は税務署の収税官吏の職務は道府県知事がその職務を定めて指定する道府県の徴税吏員が行うものとする。この場合において、道府県知事は、事業税に関する犯則事件が道府県知事を除く税務署長の職務を行う者がその職務を行う区域外において発見された場合に限り、税務署長の職務を行うことができる。 <br>第七十二条の七十五 第七十二条の七十三の場合において、収税官吏の職務を行う者は、その所属する道府県の区域外においても事業税に関する犯則事件の調査を行うことができる。 <br>第七十二条の七十六 第七十二条の七十三の場合において、事業税に関する犯則事件は、間接国税以外の国税に関する犯則事件とする。 <br>第三節 地方消費税 <br>第一款 通則 <br>(地方消費税に関する用語の意義) <br>第七十二条の七十七 地方消費税について、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 <br>一 事業者 個人事業者(事業を行う個人をいう。次条第二項において同じ。)及び法人をいう。 <br>二 譲渡割 消費税法第四十五条第一項第四号に掲げる消費税額を課税標準として課する地方消費税をいう。 <br>三 貨物割 消費税法第四十七条第一項第二号に掲げる課税標準額に対する消費税額又は同法第五十条第二項の規定により徴収すべき消費税額(消費税に係る延滞税の額を含まないものとする。)を課税標準として課する地方消費税をいう。 <br>(地方消費税の納税義務者等) <br>第七十二条の七十八 地方消費税は、事業者の行つた課税資産の譲渡等(消費税法第二条第一項第九号に規定する課税資産の譲渡等のうち、特定資産の譲渡等(同項第八号の二に規定する特定資産の譲渡等をいう。第七十二条の八十四第一項第二号及び第二項において同じ。)並びに同法その他の法律又は条約の規定により消費税を課さないこととされるもの及び免除されるもの以外のものをいう。以下この節において同じ。)及び特定課税仕入れ(消費税法第五条第一項に規定する特定課税仕入れのうち、同法その他の法律又は条約の規定により消費税を課さないこととされるもの及び免除されるもの以外のものをいう。以下この節において同じ。)については、当該事業者(消費税法第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者(同法第十五条第一項に規定する法人課税信託の受託者にあつては、同条第三項に規定する受託事業者及び同条第四項に規定する固有事業者に係る消費税を納める義務が全て免除される事業者に限る。)を除く。)に対し、次項に規定する道府県が譲渡割によつて、同法第二条第一項第十一号に規定する課税貨物(輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(昭和三十年法律第三十七号)その他の法律又は条約の規定により消費税を課さないこととされるもの及び免除されるものを除く。)については、当該課税貨物を消費税法第二条第一項第二号に規定する保税地域から引き取る者に対し、当該保税地域所在の道府県が貨物割によつて課する。 <br>2 譲渡割を課する道府県は、次の各号に掲げる事業者の区分に応じ、当該各号に定める場所の所在する道府県とする。 <br>一 国内に住所を有する個人事業者 その住所地 <br>二 国内に住所を有せず、居所を有する個人事業者 その居所地 <br>三 国内に住所及び居所を有しない個人事業者で、国内にその行う事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるもの(以下この号及び第六号において「事務所等」という。)を有する個人事業者 その事務所等の所在地(その事務所等が二以上ある場合には、主たるものの所在地) <br>四 前三号に掲げる個人事業者以外の個人事業者 政令で定める場所 <br>五 国内に本店又は主たる事務所を有する法人(次号において「内国法人」という。) その本店又は主たる事務所の所在地 <br>六 内国法人以外の法人で国内に事務所等を有する法人 その事務所等の所在地(その事務所等が二以上ある場合には、主たるものの所在地) <br>七 前二号に掲げる法人以外の法人 政令で定める場所 <br>3 前項各号(第四号及び第七号を除く。)に定める場所は、それぞれ同項の譲渡割の課税標準である消費税額の算定に係る課税期間(消費税法第十九条に規定する課税期間をいう。以下この節において同じ。)の開始の日現在における場所による。 <br>4 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下地方消費税について「人格のない社団等」という。)は、法人とみなして、この節の規定を適用する。 <br>5 消費税法第六十条第一項の規定により一の法人が行う事業とみなされる国若しくは地方公共団体が一般会計に係る業務として行う事業又は国若しくは地方公共団体が特別会計を設けて行う事業は、当該一般会計又は特別会計ごとに一の法人が行う事業とみなして、この節の規定を適用する。 <br>6 輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第八条第一項の規定に基づき税関長が消費税を徴収する場合その他消費税に関する法律の規定で政令で定めるものに基づき税務署長又は税関長が消費税を徴収する場合には、当該税務署長の所属する税務署又は当該税関長の所属する税関所在の道府県が、当該消費税を納付すべき者に対し、当該徴収すべき消費税額を課税標準として、地方消費税を課するものとし、税務署長が消費税を徴収する場合に課すべき地方消費税にあつては譲渡割に、税関長が消費税を徴収する場合に課すべき地方消費税にあつては貨物割に含まれるものとして、この節(第一項から第三項まで及びこの項を除く。)の規定を適用する。この場合において、譲渡割に含まれるものとされる地方消費税の徴収については、普通徴収の方法によるものとする。 <br>7 輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第五条第一項の規定に基づき外国貨物の保税地域からの引取りとみなす場合その他消費税に関する法律の規定で政令で定めるものに基づき外国貨物の保税地域からの引取りとみなして消費税法の規定を適用する場合には、当該外国貨物の引取りを第一項に規定する課税貨物の引取りとみなして、この節の規定を適用する。この場合において、同項中「当該保税地域所在の道府県」とあるのは、「輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第五条第一項の規定その他第七項に規定する政令で定める法律の規定に基づいて適用される消費税法の規定により課される消費税に係る税関長の所属する税関所在の道府県」とする。 <br>8 前二項の規定によるこの節の規定の適用に関し必要な技術的読替えその他必要な事項は、政令で定める。 <br>(課税資産の譲渡等又は特定課税仕入れを行う者が名義人である場合における譲渡割の納税義務者) <br>第七十二条の七十九 法律上課税資産の譲渡等を行つたとみられる者が単なる名義人であつて、その課税資産の譲渡等に係る対価を享受せず、その者以外の者がその課税資産の譲渡等に係る対価を享受する場合には、当該課税資産の譲渡等は、当該対価を享受する者が行つたものとして、この節の規定を適用する。 <br>2 法律上特定課税仕入れを行つたとみられる者が単なる名義人であつて、その特定課税仕入れに係る対価の支払をせず、その者以外の者がその特定課税仕入れに係る対価を支払うべき者である場合には、当該特定課税仕入れは、当該対価を支払うべき者が行つたものとして、この節の規定を適用する。 <br>(譲渡割と信託財産) <br>第七十二条の八十 信託の受益者(受益者としての権利を現に有するものに限る。)は当該信託の信託財産に属する資産を有するものとみなし、かつ、当該信託財産に属する資産に係る課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れは当該受益者の課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れとみなして、この節の規定を適用する。ただし、集団投資信託(法人税法第二条第二十九号に規定する集団投資信託をいう。)、法人課税信託(同条第二十九号の二に規定する法人課税信託をいう。次条において同じ。)、退職年金等信託(同法第十二条第四項第一号に規定する退職年金等信託をいう。)又は特定公益信託等(同項第二号に規定する特定公益信託等をいう。)の信託財産に属する資産並びに当該信託財産に属する資産に係る課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、この限りでない。 <br>2 信託の変更をする権限(軽微な変更をする権限として政令で定めるものを除く。)を現に有し、かつ、当該信託の信託財産の給付を受けることとされている者(受益者を除く。)は、前項に規定する受益者とみなして、同項の規定を適用する。 <br>3 受益者が二以上ある場合における第一項の規定の適用、前項に規定する信託財産の給付を受けることとされている者に該当するかどうかの判定その他前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(法人課税信託の受託者に関するこの節の規定の適用) <br>第七十二条の八十の二 法人課税信託の受託者は、各法人課税信託の信託資産等(信託財産に属する資産並びに当該信託財産に属する資産に係る課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れをいう。以下この条において同じ。)及び固有資産等(法人課税信託の信託資産等以外の資産、課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れをいう。次項において同じ。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この節(第七十二条の七十八から前条まで、第七十二条の八十五、第七十二条の九十一、第七十二条の九十二、第七十二条の九十五から第七十二条の九十九まで、第七十二条の百一から第七十二条の百四まで及び第七十二条の百九から第七十二条の百十一までを除く。以下この条において同じ。)の規定を適用する。 <br>2 前項の場合において、各法人課税信託の信託資産等及び固有資産等は、同項の規定によりみなされた各別の者にそれぞれ帰属するものとする。 <br>3 個人事業者が受託事業者(法人課税信託の受託者について、前二項の規定により、当該法人課税信託に係る信託資産等が帰属する者としてこの節の規定を適用する場合における当該受託者をいう。以下この項において同じ。)である場合には、当該受託事業者は、法人とみなして、この節の規定を適用する。 <br>4 一の法人課税信託の受託者が二以上ある場合には、各受託者の当該法人課税信託に係る信託資産等は、当該法人課税信託の信託事務を主宰する受託者(次項において「主宰受託者」という。)の信託資産等とみなして、この節の規定を適用する。 <br>5 前項の規定により主宰受託者の信託資産等とみなされた当該信託資産等に係る地方消費税については、主宰受託者以外の受託者は、その地方消費税について、連帯納付の責めに任ずる。 <br>6 前各項に定めるもののほか、法人課税信託の受託者についてのこの節の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>(地方消費税の課税免除の特例) <br>第七十二条の八十一 第六条及び第七条の規定は、地方消費税については適用しない。 <br>(地方消費税の課税標準額の端数計算の特例) <br>第七十二条の八十二 地方消費税については、第二十条の四の二第一項の規定にかかわらず、消費税額を課税標準額とする。 <br>(地方消費税の税率) <br>第七十二条の八十三 地方消費税の税率は、六十三分の十七とする。 <br>(徴税吏員の譲渡割に関する調査に係る質問検査権) <br>第七十二条の八十四 道府県の徴税吏員は、譲渡割の賦課徴収に関する調査のために必要がある場合においては、次に掲げる者に質問し、又はその者の事業に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。次条第一項第一号及び第二号において同じ。)その他の物件を検査し、若しくは当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。 <br>一 納税義務者、納税義務があると認められる者又は第七十二条の八十八第二項の規定による申告書を提出した者 <br>二 前号に掲げる者に金銭の支払、課税資産の譲渡等若しくは特定資産の譲渡等をする義務があると認められる者又は同号に掲げる者から金銭の支払、課税資産の譲渡等若しくは特定資産の譲渡等を受ける権利があると認められる者 <br>2 分割があつた場合の前項の規定の適用については、分割法人(分割をした法人をいう。以下この項において同じ。)は前項第二号に規定する課税資産の譲渡等又は特定資産の譲渡等をする義務があると認められる者とみなし、分割承継法人(分割により分割法人の事業を承継した法人をいう。)は同号に規定する課税資産の譲渡等又は特定資産の譲渡等を受ける権利があると認められる者とみなす。 <br>3 第一項の場合においては、当該徴税吏員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。 <br>4 道府県の徴税吏員は、政令で定めるところにより、第一項の規定により提出を受けた物件を留め置くことができる。 <br>5 第一項又は前項の規定による道府県の徴税吏員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 <br>(譲渡割に係る検査拒否等に関する罪) <br>第七十二条の八十五 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>一 前条の規定による帳簿書類その他の物件の検査を拒み、妨げ、又は忌避した者 <br>二 前条第一項の規定による物件の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応ぜず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出した者 <br>三 前条の規定による徴税吏員の質問に対し答弁をしない者又は虚偽の答弁をした者 <br>2 法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。第七十二条の九十一第二項、第七十二条の九十二第二項、第七十二条の九十五第六項、第七十二条の百二第二項及び第七十二条の百九第三項において同じ。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第二款 譲渡割 <br>(譲渡割の徴収の方法) <br>第七十二条の八十六 譲渡割の徴収については、申告納付の方法によらなければならない。 <br>(譲渡割の中間申告納付) <br>第七十二条の八十七 消費税法第四十二条第一項(同法第四十三条第一項の規定が適用される場合を含む。)の規定により消費税に係る申告書を提出する義務がある事業者(同法第五十九条の規定により当該義務を承継した相続人(以下第七十二条の八十九までにおいて「承継相続人」という。)を含む。)は、当該申告書の提出期限までに、同法第四十二条第一項第一号に掲げる金額(同法第四十三条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出する場合にあつては、同項第四号に掲げる金額)、当該金額に六十三分の十七を乗じて得た金額その他必要な事項を記載した申告書を第七十二条の七十八第二項各号に掲げる事業者の区分に応じ当該各号に定める場所の所在する道府県(以下本条及び次条において「譲渡割課税道府県」という。)の知事に提出し、及びその申告した金額に相当する譲渡割を当該譲渡割課税道府県に納付しなければならない。この場合において、当該事業者が当該申告書を当該提出期限までに提出しなかつたときは、当該申告書の提出期限において当該譲渡割課税道府県の知事に対し、政令で定めるところにより計算した金額を記載した申告書の提出があつたものとみなし、当該事業者は当該申告納付すべき期限内にその提出があつたものとみなされる申告書に係る金額に相当する譲渡割を当該譲渡割課税道府県に納付しなければならない。 <br>2 消費税法第四十二条第四項(同法第四十三条第一項の規定が適用される場合を含む。)の規定により消費税に係る申告書を提出する義務がある事業者(承継相続人を含む。)は、当該申告書の提出期限までに、同法第四十二条第四項第一号に掲げる金額(同法第四十三条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出する場合にあつては、同項第四号に掲げる金額)、当該金額に六十三分の十七を乗じて得た金額その他必要な事項を記載した申告書を譲渡割課税道府県の知事に提出し、及びその申告した金額に相当する譲渡割を当該譲渡割課税道府県に納付しなければならない。この場合において、当該事業者が当該申告書を当該提出期限までに提出しなかつたときは、前項後段の規定を準用する。 <br>3 消費税法第四十二条第六項(同条第八項又は同法第四十三条第一項の規定が適用される場合を含む。)の規定により消費税に係る申告書を提出する義務がある事業者(承継相続人を含む。)は、当該申告書の提出期限までに、同法第四十二条第六項第一号に掲げる金額(同法第四十三条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出する場合にあつては、同項第四号に掲げる金額)、当該金額に六十三分の十七を乗じて得た金額その他必要な事項を記載した申告書を譲渡割課税道府県の知事に提出し、及びその申告した金額に相当する譲渡割を当該譲渡割課税道府県に納付しなければならない。この場合において、当該事業者が当該申告書を当該提出期限までに提出しなかつたときは、第一項後段の規定を準用する。 <br>(譲渡割の確定申告納付) <br>第七十二条の八十八 消費税法第四十五条第一項の規定により消費税に係る申告書を提出する義務がある事業者(承継相続人を含み、当該申告書に記載すべき同項第四号に掲げる消費税額がある者に限る。)は、当該申告書の提出期限までに、当該消費税額、これを課税標準として算定した譲渡割額その他必要な事項を記載した申告書を譲渡割課税道府県の知事に提出し、及びその申告に係る譲渡割額を当該譲渡割課税道府県に納付しなければならない。この場合において、当該事業者のうち前条各項の規定により譲渡割を納付すべき者が納付すべき譲渡割額は、当該事業者が当該申告書に記載した譲渡割額から当該申告書に係る課税期間につき同条各項の規定により納付すべき譲渡割の額(その額につき次条第二項若しくは第三項の規定による申告書の提出又は第七十二条の九十三第二項若しくは第四項の規定による更正があつた場合には、その申告又は更正後の譲渡割の額(第三項並びに第七十二条の九十三第二項及び第四項において「譲渡割の中間納付額」という。))を控除した額とする。 <br>2 消費税法第五十二条第一項の規定により消費税の還付を受ける事業者(承継相続人を含む。)は、同項の不足額、当該不足額に六十三分の十七を乗じて得た金額その他必要な事項を記載した申告書を譲渡割課税道府県の知事に提出することができる。この場合において、当該譲渡割課税道府県は、政令で定めるところにより、当該申告書を提出した者に対し、当該金額に相当する譲渡割額を還付し、又はその者の未納に係る地方団体の徴収金に充当するものとする。 <br>3 第一項の場合において、事業者が同項の規定により提出する申告書に係る消費税額に基づいて算定した譲渡割額が、当該譲渡割額に係る譲渡割の中間納付額に満たないとき若しくはないとき、又は前項の場合において、同項の規定による申告書に係る課税期間において譲渡割の中間納付額があるときその他政令で定めるときは、譲渡割課税道府県は、政令で定めるところにより、その満たない金額に相当する譲渡割の中間納付額若しくは譲渡割の中間納付額の全額を還付し、又は未納に係る地方団体の徴収金に充当するものとする。 <br>(譲渡割の期限後申告及び修正申告納付) <br>第七十二条の八十九 前条第一項及びこの条第三項の規定により申告書を提出すべき事業者は、当該申告書の提出期限後においても、第七十二条の九十三第五項の規定による更正又は決定の通知があるまでは、前条第一項及びこの条第三項の規定により申告書を提出し、並びにその申告に係る譲渡割額を納付することができる。 <br>2 第七十二条の八十七各項、前条第一項若しくは第二項若しくは前項若しくは本項の規定により申告書を提出した事業者(承継相続人を含む。以下本項において同じ。)又は第七十二条の九十三の規定による更正若しくは決定を受けた事業者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、次項に該当する場合を除くほか、遅滞なく、総務省令で定める様式により、当該申告書を提出し又は当該更正若しくは決定をした道府県知事に、当該申告書に記載し又は当該更正若しくは決定に係る通知書に記載された譲渡割額又は譲渡割に係る還付金の額を修正する申告書を提出し、及びその申告により増加した譲渡割額(第二号の場合にあつては、その申告により減少した還付金の額に相当する譲渡割額)を納付しなければならない。 <br>一 先の申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載し、又は当該更正若しくは決定により納付すべきものとして当該更正若しくは決定に係る通知書に記載された譲渡割額に不足額があるとき。 <br>二 先の申告書に記載し、又は当該更正若しくは決定に係る通知書に記載された譲渡割額に係る還付金の額に相当する税額が過大であるとき。 <br>三 先の申告書に納付すべき譲渡割額を記載しなかつた場合又は納付すべき譲渡割額がない旨の更正を受けた場合において、その納付すべき譲渡割額があるとき。 <br>3 前条第一項又は第二項の事業者が消費税に係る修正申告書の提出又は消費税に係る更正若しくは決定の通知により前項各号のいずれかに該当することとなつた場合においては、当該事業者は、当該修正申告又は当該更正若しくは決定により納付すべき税額を納付すべき日までに、同項の規定により申告納付しなければならない。 <br>(更正の請求の特例) <br>第七十二条の九十 第七十二条の八十八第一項若しくは第二項又は前条第一項若しくは第二項の申告書を提出した事業者は、当該申告書に係る譲渡割額の算定の基礎となつた消費税の額又は第七十二条の八十八第二項の不足額に相当する還付金の額について税務官署の更正を受けたことに伴い当該申告書に係る譲渡割額が過大となる場合又は譲渡割に係る還付金の額が過少となる場合には、税務官署が当該更正の通知をした日から二月以内に限り、総務省令で定めるところにより、道府県知事に対し、当該譲渡割額又は譲渡割に係る還付金の額につき、更正の請求をすることができる。この場合においては、第二十条の九の三第三項に規定する更正請求書には、同項に規定する事項のほか、税務官署が当該更正の通知をした日を記載しなければならない。 <br>(譲渡割に係る虚偽の中間申告に関する罪) <br>第七十二条の九十一 第七十二条の八十七各項の規定による申告書で消費税法第四十三条第一項第四号に掲げる金額を記載したものに虚偽の記載をして提出した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(譲渡割に係る故意不申告の罪) <br>第七十二条の九十二 正当な理由がなくて第七十二条の八十八第一項の規定による申告書をその提出期限までに提出しなかつた者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(譲渡割の更正及び決定等) <br>第七十二条の九十三 道府県知事は、第七十二条の八十八第一項若しくは第二項の規定による申告書又は第七十二条の八十九各項の規定による申告書(第七十二条の八十七各項の規定による申告書に係るものを除く。)の提出があつた場合において、当該申告に係る消費税額若しくはこれを課税標準として算定した譲渡割額がその調査により、消費税に関する法律の規定により申告し、修正申告し、更正され、若しくは決定された消費税額(以下本項において「確定消費税額」という。)若しくはこれを課税標準として算定すべき譲渡割額と異なることを発見したとき、又は当該申告に係る譲渡割に係る還付金の額がその調査したところと異なることを発見したときは、当該申告に係る確定消費税額若しくはこれを課税標準として算定した譲渡割額(第三項及び第四項において「譲渡割額等」という。)又は譲渡割に係る還付金の額を更正するものとする。 <br>2 道府県知事は、第七十二条の八十七各項の規定による申告書又は当該申告書に係る第七十二条の八十九各項の規定による申告書の提出があつた場合において、当該申告に係る譲渡割の中間納付額がその調査したところと異なることを発見したときは、当該譲渡割の中間納付額を更正するものとする。 <br>3 道府県知事は、納税者が第七十二条の八十八第一項の規定による申告書を提出しなかつた場合においては、その調査により申告すべき譲渡割額等を決定するものとする。 <br>4 道府県知事は、第一項、第二項若しくは本項の規定による更正又は前項の規定による決定をした場合において、当該更正又は決定をした譲渡割額等、譲渡割に係る還付金の額又は譲渡割の中間納付額がその調査したところと異なることを発見したときは、当該譲渡割額等、譲渡割に係る還付金の額又は譲渡割の中間納付額を更正するものとする。 <br>5 道府県知事は、前各項の規定により更正し、又は決定した場合においては、遅滞なく、これを納税者に通知しなければならない。 <br>6 道府県の徴税吏員は、第一項、第二項若しくは第四項の規定による更正又は第三項の規定による決定があつた場合において、不足税額(更正による不足税額又は決定による税額をいい、譲渡割に係る還付金の額に相当する税額が過大であつたことによる納付すべき額を含む。)があるときは、前項の規定による通知をした日から一月を経過した日を納期限としてこれを徴収しなければならない。 <br>(課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れに係る消費税に関する書類の供覧等) <br>第七十二条の九十四 道府県知事が譲渡割の賦課徴収について、政府に対し、課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れに係る消費税の納税義務者が政府に提出した申告書又は政府がした更正若しくは決定に関する書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合においては、政府は、関係書類を道府県知事又はその指定する職員に閲覧させ、又は記録させるものとする。 <br>2 政府は、課税資産の譲渡等又は特定課税仕入れに係る消費税に係る更正又は決定の通知をした場合においては、遅滞なく、当該更正又は決定に係る課税資産の譲渡等又は特定課税仕入れの対価の額及び消費税額を当該更正又は決定に係る消費税額の算定に係る課税期間の開始の日現在における第七十二条の八十七第一項に規定する譲渡割課税道府県の知事に通知しなければならない。 <br>(譲渡割の脱税に関する罪) <br>第七十二条の九十五 次の各号のいずれかに該当する者は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>一 偽りその他不正の行為によつて、譲渡割の全部又は一部を免れた者 <br>二 偽りその他不正の行為によつて、第七十二条の八十八第二項又は第三項の規定による還付を受けた者 <br>2 前項第二号の罪の未遂(第七十二条の八十八第二項に規定する申告書を提出した者に係るものに限る。)は、罰する。 <br>3 第一項第一号の免れた税額若しくは同項第二号の還付を受けた金額又は前項の犯罪に係る還付を受けようとした金額が千万円を超える場合においては、情状により、当該各項の罰金の額は、当該各項の規定にかかわらず、千万円を超える額でその免れた税額若しくは還付を受けた金額又は還付を受けようとした金額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>4 第一項第一号に規定するもののほか、第七十二条の八十八第一項の規定による申告書をその提出期限までに提出しないことにより、譲渡割の全部又は一部を免れた者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>5 前項の免れた税額が五百万円を超える場合においては、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、五百万円を超える額でその免れた税額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>6 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して第一項、第二項又は第四項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、当該各項の罰金刑を科する。 <br>7 前項の規定により第一項、第二項又は第四項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、これらの項の罪についての時効の期間による。 <br>8 人格のない社団等について第六項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(譲渡割に係る犯則事件に関する国税犯則取締法の準用) <br>第七十二条の九十六 譲渡割に関する犯則事件については、国税犯則取締法の規定(同法第十九条ノ二及び第二十二条の規定を除く。)を準用する。 <br>第七十二条の九十七 前条の場合において、国税局長の職務は道府県知事が、税務署長の職務は道府県知事又は当該道府県の条例で設置する支庁、地方事務所若しくは税務に関する事務所の長がそれぞれ行い、国税局又は税務署の収税官吏の職務は道府県知事がその職務を定めて指定する道府県の徴税吏員が行うものとする。この場合において、道府県知事は、譲渡割に関する犯則事件が道府県知事を除く税務署長の職務を行う者がその職務を行う区域外において発見された場合に限り、税務署長の職務を行うことができる。 <br>第七十二条の九十八 第七十二条の九十六の場合において、収税官吏の職務を行う者は、その所属する道府県の区域外においても譲渡割に関する犯則事件の調査を行うことができる。 <br>第七十二条の九十九 第七十二条の九十六の場合において、譲渡割に関する犯則事件は、間接国税以外の国税に関する犯則事件とする。 <br>第三款 貨物割 <br>(貨物割の賦課徴収等) <br>第七十二条の百 貨物割の賦課徴収は、第七十二条の百七の規定を除くほか、前章第二節から第十四節までの規定にかかわらず、国が、消費税の賦課徴収の例により、消費税の賦課徴収と併せて行うものとする。 <br>2 貨物割に係る延滞税及び加算税(その賦課徴収について消費税の例によることとされる貨物割について納付される延滞税及び課される加算税をいう。第七十二条の百六において同じ。)は、貨物割として、本款の規定を適用する。 <br>(貨物割の申告) <br>第七十二条の百一 消費税法第四十七条第一項の規定により消費税に係る申告書を提出する義務がある者は、前章第二節から第十四節までの規定にかかわらず、当該申告書に記載すべき同項第二号に掲げる課税標準額に対する消費税額、これを課税標準として算定した貨物割額その他必要な事項を記載した申告書を、消費税の申告の例により、消費税の申告と併せて、税関長に提出しなければならない。 <br>(貨物割に係る故意不申告の罪) <br>第七十二条の百二 正当な理由がなくて前条の規定による申告書をその提出期限までに提出しなかつた者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。 <br>2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>3 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>(貨物割の納付等) <br>第七十二条の百三 貨物割の納税義務者は、前章第二節から第十四節までの規定にかかわらず、貨物割を、消費税の納付の例により、消費税の納付と併せて国に納付しなければならない。 <br>2 貨物割及び消費税の納付があつた場合においては、その納付額を第七十二条の百又は第七十二条の百一の規定により併せて賦課され又は申告された貨物割及び消費税の額にあん分した額に相当する貨物割及び消費税の納付があつたものとする。 <br>3 国は、貨物割の納付があつた場合においては、当該納付があつた月の翌々月の末日までに、政令で定めるところにより、貨物割として納付された額を当該貨物割に係る第七十二条の七十八第一項の保税地域所在の道府県(同条第六項又は第七項の規定の適用がある場合にあつては、当該税関長の所属する税関所在の道府県)に払い込むものとする。 <br>(貨物割の還付等) <br>第七十二条の百四 国は、輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律の規定により消費税の全部又は一部に相当する金額を還付する場合においては、消費税の還付の例により、前条第一項の規定により当該消費税と併せて納付された貨物割の全部又は一部に相当する金額を還付しなければならない。この場合においては、当該還付すべき消費税に係る還付金に相当する額に六十三分の十七を乗じて得た額を還付するものとする。 <br>2 国は、貨物割に係る過誤納金があるときは、前章第二節から第十四節までの規定にかかわらず、消費税に係る過誤納金の還付の例により、遅滞なく、金銭で還付しなければならない。 <br>3 前二項の規定による貨物割に係る還付金又は過誤納金(これらに加算すべき還付加算金を含む。以下本項、次条及び第七十二条の百七において「還付金等」という。)の還付は、消費税に係る還付金等の還付と併せて行わなければならない。 <br>(貨物割に係る還付金等の道府県への払込額からの控除等) <br>第七十二条の百五 国は、前条の規定により貨物割に係る還付金等を還付した場合には、当該還付金等に相当する額を、当該貨物割に係る第七十二条の百三第三項に規定する道府県に同項の規定により払い込む貨物割として納付された額で当該還付金等を還付した日の属する月に納付されたものの総額から控除するものとする。 <br>2 貨物割として納付された額の総額から前項の規定によりその相当額が控除された還付金等について返納があつた場合その他政令で定める事由が生じた場合には、当該返納があつた額その他政令で定める額に相当する額を、第七十二条の百三第三項の規定により当該道府県に払い込む貨物割として納付された額で当該返納があつた又は政令で定める事由が生じた日の属する月に納付されたものの総額に加算するものとする。 <br>3 第一項の規定により控除すべき還付金等に相当する額が、当該還付金等を還付した日の属する月に貨物割として納付された額の総額(同月に前項の規定による加算すべき額がある場合にあつては、これを加算した額)を超える場合には、当該超える額に相当する還付金等をその翌月に還付したものとみなして、第一項の規定を適用する。 <br>(貨物割に係る延滞税等の計算) <br>第七十二条の百六 貨物割に係る延滞税及び加算税並びに消費税に係る延滞税及び加算税並びにこれらの延滞税の免除に係る金額(以下本条において「延滞税等」という。)の計算については、貨物割及び消費税の合算額によつて行い、算出された延滞税等をその計算の基礎となつた貨物割及び消費税の額にあん分した額に相当する金額を貨物割又は消費税に係る延滞税等の額とする。 <br>2 貨物割及び消費税に係る還付加算金の計算については、貨物割及び消費税に係る還付金又は過誤納金の合算額によつて行い、算出された還付加算金をその計算の基礎となつた貨物割及び消費税に係る還付金又は過誤納金の額にあん分した額に相当する金額を貨物割又は消費税に係る還付加算金の額とする。 <br>3 前二項の規定により貨物割及び消費税に係る延滞税等及び還付加算金の計算をする場合の端数計算は、貨物割及び消費税を一の税とみなしてこれを行う。 <br>(貨物割に係る充当等の特例) <br>第七十二条の百七 国税通則法第五十七条の規定は、次の各号のいずれかに該当する還付金等については適用しない。 <br>一 第七十二条の百の規定により併せて更正され若しくは決定され若しくは第七十二条の百一の規定により併せて申告され又は第七十二条の百三の規定により併せて納付された貨物割及び消費税に係る還付金等の還付を受けるべき者につき納付すべきこととなつている国税がある場合における当該還付金等 <br>二 国税に係る還付金等(前号に該当するものを除く。)の還付を受けるべき者につき第七十二条の百又は第七十二条の百一の規定により併せて賦課され又は申告された貨物割及び消費税で納付すべきこととなつているもの(次項及び第三項において「未納貨物割等」という。)がある場合における当該還付金等 <br>2 前項第一号に規定する場合にあつては、同号の還付金等の還付を受けるべき者は、当該還付をすべき税関長に対し、当該還付金等(未納貨物割等又は納付すべきこととなつているその他の国税に係る金額に相当する額を限度とする。)により未納貨物割等又は納付すべきこととなつているその他の国税を納付することを委託したものとみなす。 <br>3 第一項第二号に規定する場合にあつては、同号の還付金等の還付を受けるべき者は、当該還付をすべき税関長に対し、当該還付金等(未納貨物割等に係る金額に相当する額を限度とする。)により未納貨物割等を納付することを委託したものとみなす。 <br>4 前二項の規定が適用される場合には、これらの規定の委託をするのに適することとなつた時として政令で定める時に、その委託納付に相当する額の還付及び納付があつたものとみなす。 <br>5 第二項又は第三項の規定が適用される場合には、これらの規定による納付をした税関長は、遅滞なく、その旨をこれらの規定により委託したものとみなされた者に通知しなければならない。 <br>(貨物割に係る処分に関する不服審査等の特例) <br>第七十二条の百八 第七十二条の百第一項の規定により税関長が消費税の賦課徴収の例により消費税と併せて賦課徴収を行う貨物割に関する処分は、不服申立て及び訴訟については、国税に関する法律に基づく処分とみなして、国税通則法第八章の規定を適用する。この場合において、同法第百五条第二項中「処分に係る国税」とあるのは「処分に係る国税若しくは地方消費税の貨物割」と、同条第三項中「処分に係る国税」とあるのは「処分に係る国税又は地方消費税の貨物割」と、同条第四項中「処分に係る国税」とあるのは「処分に係る国税又は地方消費税の貨物割」と、「当該国税」とあるのは「当該国税若しくは地方消費税の貨物割」と、同条第五項中「処分に係る国税」とあるのは「処分に係る国税又は地方消費税の貨物割」と、同条第六項中「処分に係る国税」とあるのは「処分に係る国税若しくは地方消費税の貨物割」とする。 <br>2 前項の規定により国税に関する法律に基づく処分とみなされた処分に係る貨物割又は消費税に係る国税通則法第五十八条第一項第一号イに規定する更正決定等(以下本項において「更正決定等」という。)について不服申立てがされている場合において、当該貨物割又は消費税と納税義務者が同一である他の消費税又は貨物割についてされた更正決定等があるときは、同法第九十条第一項若しくは第二項、第百四条第二項又は第百十五条第一項第二号の規定の適用については、当該他の消費税又は貨物割についてされた更正決定等は、当該貨物割又は消費税の同法第十九条第一項に規定する課税標準等又は税額等についてされた他の更正決定等とみなす。 <br>(貨物割の脱税に関する罪) <br>第七十二条の百九 偽りその他不正の行為によつて貨物割の全部又は一部を免れ、又は免れようとした者は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 前項の免れ、又は免れようとした税額が千万円を超える場合においては、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、千万円を超える額でその免れ、又は免れようとした税額に相当する額以下の額とすることができる。 <br>3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して第一項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>4 前項の規定により第一項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同項の罪についての時効の期間による。 <br>5 人格のない社団等について第三項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。 <br>第七十二条の百十 偽りその他不正の行為によつて第七十二条の百四第一項の規定による還付を受けた者は、十年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 <br>2 前項の還付を受けた金額の三倍が百万円を超える場合においては、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、百万円を超え当該相当額の三倍以下の額とすることができる。 <br>3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して第一項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。 <br>4 前項の規定により第一項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同項の罪についての時効の期間による。 <br>(貨物割に係る犯則取締りの特例) <br>第七十二条の百十一 貨物割に関する犯則事件については、税関長又は税関職員を国税局長若しくは税務署長又は収税官吏とみなして、国税犯則取締法の規定(同法第十一条及び第十二条第一項の規定を除く。)を適用する。 <br>2 国税犯則取締法第十一条第五項の規定は、前項の犯則事件を国税庁、国税局又は税務署の収税官吏及び税関職員が発見した場合について準用する。この場合において、同条第五項中「所轄税務署ノ収税官吏」とあるのは「所轄税務署ノ収税官吏(税関職員ガ最初ニ発見シタルトキハ当該発見地又ハ犯則物件ノ輸入地若ハ納税地所轄税関ノ税関職員)」と、「所轄国税局ノ収税官吏」とあるのは「所轄国税局ノ収税官吏(税関職員ガ最初ニ発見シタルトキハ当該発見地又ハ犯則物件ノ輸入地若ハ納税地所轄税関ノ税関職員)」と読み替えるものとする。 <br>3 第一項の場合において、消費税法第四十七条第一項第二号に掲げる課税標準額に対する消費税額を課税標準として課する貨物割に関する犯則事件は、間接国税以外の国税に関する犯則事件とし、同法第五十条第二項の規定により徴収すべき消費税額(消費税に係る延滞税の額を含まないものとする。)を課税標準として課する貨物割に関する犯則事件は、間接国税に関する犯則事件とする。 <br>(貨物割の賦課徴収又は申告納付に関する報告等) <br>第七十二条の百十二 税関長は、政令で定めるところにより、道府県知事に対し、貨物割の申告の件数、貨物割額、貨物割に係る滞納の状況その他必要な事項を報告するものとする。 <br>2 道府県知事は、税関長に対し、必要があると認める事項を示して、当該税関長に係る貨物割の賦課徴収又は申告納付に関する事項について、これらに関する書類を閲覧し、又は記録することを請求することができる。この場合において、当該請求に理由があると認めるときは、税関長は、関係書類を道府県知事又はその指定する職員に閲覧させ、又は記録させるものとする。 <br>3 税関長は、貨物割の賦課徴収を行うため必要があるときは、道府県知事及び市町村長に対し、当該事務に関し参考となるべき資料又は情報の提供その他の協力を求めることができる。 <br>(貨物割に係る徴収取扱費の支払) <br>第七十二条の百十三 道府県は、国が貨物割の賦課徴収に関する事務を行うために要する費用を補償するため、政令で定めるところにより、徴収取扱費を国に支払わなければならない。 <br>2 国は、政令で定めるところにより、前項の徴収取扱費の算定に関し必要な事項を道府県知事に通知しなければならない。 <br>3 道府県知事は、前項の規定による通知があつた場合においては、その通知があつた日から三十日以内に、第一項の徴収取扱費を支払うものとする。 <br>第四款 清算及び交付 <br>(地方消費税の清算) <br>第七十二条の百十四 道府県は、当該道府県に納付された譲渡割額に相当する額及び第七十二条の百三第三項の規定により払い込まれた貨物割の納付額の合算額の十七分の十に相当する額から前条第一項の規定により国に支払つた金額に相当する額を減額した額を、政令で定めるところにより、各道府県ごとの消費に相当する額に応じて按分し、当該按分した額のうち他の道府県に係る額を他の道府県に対し、それぞれ支払うものとする。 <br>2 道府県は、前項に規定する合算額の十七分の七に相当する額を、政令で定めるところにより、各道府県ごとの消費に相当する額に応じて按分し、当該按分した額のうち他の道府県に係る額を他の道府県に対し、それぞれ支払うものとする。 <br>3 前二項の規定により他の道府県に支払うべき金額とこれらの規定により他の道府県から支払を受けるべき金額は、関係道府県間で、それぞれ相殺するものとする。 <br>4 第一項及び第二項の各道府県ごとの消費に相当する額とは、各道府県ごとに、当該道府県の小売年間販売額(統計法(平成十九年法律第五十三号)第二条第四項に規定する基幹統計である商業統計の最近に公表された結果に基づき総務省令で定める額をいう。)と当該道府県の当該小売年間販売額に相当する消費以外の消費に相当する額(消費に関連する指標で政令で定めるものを基準として政令で定めるところにより算定した額をいう。)とを合計して得た額をいう。 <br>5 前各項に定めるもののほか、これらの規定の実施のための手続その他その執行のために必要な事項は、総務省令で定める。 <br>(地方消費税の市町村に対する交付) <br>第七十二条の百十五 道府県は、前条第一項に規定する合算額の十七分の十に相当する額から第七十二条の百十三第一項の規定により国に支払つた金額に相当する額を減額した額に、前条第一項の規定により他の道府県から支払を受けた金額に相当する額を加算し、同項の規定により他の道府県に支払つた金額に相当する額を減額して得た合計額の二分の一に相当する額を、政令で定めるところにより、当該道府県内の市町村(特別区を含む。以下この条及び次条において同じ。)に対し、官報で公示された最近の国勢調査の結果による各市町村の人口及び統計法第二条第四項に規定する基幹統計である事業所統計の最近に公表された結果による各市町村の従業者数に按分して交付するものとする。 <br>2 道府県は、前条第一項に規定する合算額の十七分の七に相当する額に、同条第二項の規定により他の道府県から支払を受けた金額に相当する額を加算し、同項の規定により他の道府県に支払つた金額に相当する額を減額して得た合計額の二分の一に相当する額を、政令で定めるところにより、当該道府県内の市町村に対し、前項の人口に按分して交付するものとする。 <br>3 第一項の場合においては、市町村に対して交付すべき額の二分の一の額を同項の人口で、他の二分の一の額を同項の従業者数で按分するものとする。 <br>第五款 使途等 <br>(地方消費税の使途) <br>第七十二条の百十六 道府県は、前条第二項に規定する合計額から同項の規定により当該道府県内の市町村に交付した額を控除した額に相当する額を、消費税法第一条第二項に規定する経費その他社会保障施策(社会福祉、社会保険及び保健衛生に関する施策をいう。次項において同じ。)に要する経費に充てるものとする。 <br>2 市町村は、前条第二項の規定により道府県から交付を受けた額に相当する額を、消費税法第一条第二項に規定する経費その他社会保障施策に要する経費に充てるものとする。 <br>(政令への委任) <br>第七十二条の百十七 第七十二条の七十八から前条までに定めるもののほか、本節の規定の実施のための手続その他その施行に関し必要な事項は、政令で定める。 <br>第四節 不動産取得税 <br>第一款 通則 <br>(不動産取得税に関する用語の意義) <br>第七十三条 不動産取得税について、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 <br>一 不動産 土地及び家屋を総称する。 <br>二 土地 田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野その他の土地をいう。 <br>三 家屋 住宅、店舗、工場、倉庫その他の建物をいう。 <br>四 住宅 人の居住の用に供する家屋又は家屋のうち人の居住の用に供する部分で、政令で定めるものをいう。 <br>五 価格 適正な時価をいう。 <br>六 建築 家屋を新築し、増築し、又は改築することをいう。 <br>七 増築 家屋の床面積又は体積を増加することをいう。 <br>八 改築 家屋の壁、柱、床、はり、屋根、天井、基礎、昇降の設備その他家屋と一体となつて効用を果たす設備で政令で定めるものについて行われた取替え又は取付けで、その取替え又は取付けのための支出が資本的支出と認められるものをいう。 <br>(不動産取得税の納税義務者等) <br>第七十三条の二 不動産取得税は、不動産の取得に対し、当該不動産所在の道府県において、当該不動産の取得者に課する。 <br>2 家屋が新築された場合においては、当該家屋について最初の使用又は譲渡(独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社又は家屋を新築して譲渡することを業とする者で政令で定めるものが注文者である家屋の新築に係る請負契約に基づく当該注文者に対する請負人からの譲渡が当該家屋の新築後最初に行われた場合は、当該譲渡の後最初に行われた使用又は譲渡。以下この項において同じ。)が行われた日において家屋の取得がなされたものとみなし、当該家屋の所有者又は譲受人を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。ただし、家屋が新築された日から六月を経過して、なお、当該家屋について最初の使用又は譲渡が行われない場合においては、当該家屋が新築された日から六月を経過した日において家屋の取得がなされたものとみなし、当該家屋の所有者を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。 <br>3 家屋を改築したことにより、当該家屋の価格が増加した場合においては、当該改築をもつて家屋の取得とみなして、不動産取得税を課する。 <br>4 建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第二条第三項の専有部分の取得があつた場合においては、当該専有部分の属する一むねの建物(同法第四条第二項の規定により共用部分とされた附属の建物を含む。)の価格を同法第十四条第一項から第三項までに規定する計算の例によつて算定して得られる専有部分の床面積の割合(専有部分の天じようの高さ、附帯設備の程度等について著しい差違がある場合においては、その差違に応じて総務省令で定めるところにより当該割合を補正した割合。次項において同じ。)によつてあん分して得た額に相当する価格の家屋の取得があつたものとみなして、不動産取得税を課する。 <br>5 建物の区分所有等に関する法律第二条第四項の共用部分のみの建築があつた場合においては、当該建築に係る共用部分に係る同条第二項の区分所有者が、当該建築に係る共用部分の価格を同法第十四条第一項から第三項までに規定する計算の例によつて算定して得られる専有部分の床面積の割合によつてあん分して得た額に相当する価格の家屋を取得したものとみなして、不動産取得税を課する。 <br>6 家屋が建築された場合において、当該家屋のうち造作その他の附帯設備に属する部分でそれらの部分以外の部分(以下この条において「主体構造部」という。)と一体となつて家屋として効用を果しているものについては、主体構造部の取得者以外の者がこれを取り付けたものであつても、主体構造部の取得者が附帯設備に属する部分をも併せて当該家屋を取得したものとみなして、これに対して不動産取得税を課することができる。この場合においては、主体構造部の取得者が納税通知書の交付を受けた日から三十日以内に、附帯設備に属する部分の取得者と協議の上、当該不動産取得税の課税標準となるべき価額のうち附帯設備に属する部分の取得者の所有に属する部分の価額を申し出たときは、その部分の価額に基づいて附帯設備に属する部分の取得者に不動産取得税を課するものとし、主体構造部の取得者に課した不動産取得税の税額から附帯設備の取得者に課した不動産取得税の税額に相当する額を減額するものとする。 <br>7 道府県は、前項前段の規定により家屋の取得に対して課する不動産取得税に係る地方団体の徴収金を徴収した場合において、同項後段の規定の適用があることとなつたときは、家屋の主体構造部の取得者の申請に基づいて、同項後段の規定によつて減額すべき額に相当する税額及びこれに係る地方団体の徴収金を還付するものとする。 <br>8 道府県は、前項の規定により、不動産取得税額及びこれに係る地方団体の徴収金を還付する場合において、還付を受ける納税義務者の未納に係る地方団体の徴収金があるときは、当該還付すべき額をこれに充当することができる。 <br>9 第七項又は前項の規定によつて不動産取得税額及びこれに係る地方団体の徴収金を還付し、又は充当する場合においては、第七項の規定による還付の申請があつた日から起算して十日を経過した日を第十七条の四第一項各号に掲げる日とみなして、同項の規定を適用する。 <br>10 土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)による土地区画整理事業(農住組合法(昭和五十五年法律第八十六号)第八条第一項の規定により土地区画整理法の規定が適用される農住組合法第七条第一項第一号の事業及び密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(平成九年法律第四十九号)第四十六条第一項の規定により土地区画整理法の規定が適用される密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第四十五条第一項第一号の事業並びに大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(昭和五十年法律第六十七号)による住宅街区整備事業を含む。次項及び第七十三条の二十九において同じ。)又は土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)による土地改良事業の施行に係る土地について法令の定めるところによつて仮換地又は一時利用地(以下この項及び第七十三条の二十九において「仮換地等」という。)の指定があつた場合において、当該仮換地等である土地について使用し、又は収益することができることとなつた日以後に当該仮換地等である土地に対応する従前の土地(以下この項において「従前の土地」という。)の取得があつたときは、当該従前の土地の取得をもつて当該仮換地等である土地の取得とみなし、当該従前の土地の取得者を取得者とみなして、不動産取得税を課する。 <br>11 土地区画整理法による土地区画整理事業の施行に係る土地について当該土地区画整理事業の施行者が同法第百条の二(農住組合法第八条第一項及び密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第四十六条第一項において適用する場合並びに大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第八十三条において準用する場合を含む。)の規定によつて管理する土地(以下この項において「保留地予定地等」という。)がある場合において、当該施行者以外の者が、当該土地区画整理事業に係る換地処分の公告がある日までの間当該保留地予定地等である土地について使用し、若しくは収益することができること及び同日の翌日に当該施行者が取得する当該保留地予定地等である土地を取得することを目的とする契約が締結されたとき又は同日の翌日に土地区画整理組合の参加組合員が取得する当該保留地予定地等である土地について当該参加組合員が使用し、若しくは収益することができることを目的とする契約が締結されたときは、それらの契約の効力が発生した日として政令で定める日においてそれらの保留地予定地等である土地の取得がされたものとみなし、それらの保留地予定地等である土地を取得することとされている者を取得者とみなして、不動産取得税を課する。 <br>(国等に対する不動産取得税の非課税) <br>第七十三条の三 道府県は、国、非課税独立行政法人、国立大学法人等及び日本年金機構並びに都道府県、市町村、特別区、地方公共団体の組合、財産区、合併特例区及び地方独立行政法人に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>2 不動産取得税は、皇室経済法(昭和二十二年法律第四号)第七条に規定する皇位とともに伝わるべき由緒ある物である不動産については、課することができない。 <br>(用途による不動産取得税の非課税) <br>第七十三条の四 道府県は、次の各号に規定する者が不動産をそれぞれ当該各号に掲げる不動産として使用するために取得した場合には、当該不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>一 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構、独立行政法人水資源機構、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構、日本放送協会、土地改良区、土地改良区連合、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、国立研究開発法人理化学研究所及び国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構が直接その本来の事業の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>二 宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法(昭和二十六年法律第百二十六号)第三条に規定する境内建物及び境内地(旧宗教法人令(昭和二十年勅令第七百十九号)の規定による宗教法人のこれに相当する建物及び土地を含む。) <br>三 学校法人又は私立学校法第六十四条第四項の法人(以下この号において「学校法人等」という。)がその設置する学校において直接保育又は教育の用に供する不動産(第四号の四に該当するものを除く。)、学校法人等がその設置する寄宿舎で学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条の学校又は同法第百二十四条の専修学校に係るものにおいて直接その用に供する不動産、公益社団法人若しくは公益財団法人、宗教法人又は社会福祉法人がその設置する幼稚園において直接保育の用に供する不動産(同号に該当するものを除く。)及び公益社団法人若しくは公益財団法人で職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第二十四条の規定による認定職業訓練を行うことを目的とするもの又は職業訓練法人で政令で定めるもの若しくは都道府県職業能力開発協会がその職業訓練施設において直接職業訓練の用に供する不動産並びに公益社団法人又は公益財団法人がその設置する図書館において直接その用に供する不動産及び公益社団法人若しくは公益財団法人又は宗教法人がその設置する博物館法第二条第一項の博物館において直接その用に供する不動産 <br>三の二 医療法第三十一条の公的医療機関の開設者、医療法人(政令で定めるものに限る。)、公益社団法人及び公益財団法人、一般社団法人(非営利型法人(法人税法第二条第九号の二に規定する非営利型法人をいう。以下この号において同じ。)に該当するものに限る。)及び一般財団法人(非営利型法人に該当するものに限る。)、社会福祉法人、健康保険組合及び健康保険組合連合会並びに国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会がその設置する看護師、准看護師、歯科衛生士その他政令で定める医療関係者の養成所において直接教育の用に供する不動産 <br>四 社会福祉法人(日本赤十字社を含む。次号から第四号の七までにおいて同じ。)が生活保護法第三十八条第一項に規定する保護施設の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>四の二 社会福祉法人その他政令で定める者が児童福祉法第六条の三第十項に規定する小規模保育事業の用に供する不動産 <br>四の三 社会福祉法人その他政令で定める者が児童福祉法第七条第一項に規定する児童福祉施設の用に供する不動産で政令で定めるもの(次号に該当するものを除く。) <br>四の四 学校法人、社会福祉法人その他政令で定める者が就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成十八年法律第七十七号)第二条第六項に規定する認定こども園の用に供する不動産 <br>四の五 社会福祉法人その他政令で定める者が老人福祉法第五条の三に規定する老人福祉施設の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>四の六 社会福祉法人が障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第五条第十一項に規定する障害者支援施設の用に供する不動産 <br>四の七 第四号から前号までに掲げる不動産のほか、社会福祉法人その他政令で定める者が社会福祉法第二条第一項に規定する社会福祉事業(同条第三項第一号の二に掲げる事業を除く。)の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>四の八 更生保護法人が更生保護事業法(平成七年法律第八十六号)第二条第一項に規定する更生保護事業の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>四の九 介護保険法第百十五条の四十七第一項の規定により市町村から同法第百十五条の四十六第一項に規定する包括的支援事業の委託を受けた者が当該事業の用に供する不動産 <br>四の十 児童福祉法第三十四条の十五第二項の規定により同法第六条の三第十二項に規定する事業所内保育事業の認可を得た者が当該事業(利用定員が六人以上であるものに限る。)の用に供する不動産 <br>五 第三号の二から第四号の七までに掲げる不動産のほか、日本赤十字社が直接その本来の事業の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>六 独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園が独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法(平成十四年法律第百六十七号)第十一条第一号又は第二号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>七 公益社団法人又は公益財団法人で学術の研究を目的とするものがその目的のため直接その研究の用に供する不動産 <br>八 健康保険組合、健康保険組合連合会、国民健康保険組合、国民健康保険団体連合会、日本私立学校振興・共済事業団並びに国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、農業協同組合法、消費生活協同組合法(昭和二十三年法律第二百号)、水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)による組合及び連合会が経営する病院及び診療所の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>八の二 医療法第四十二条の二第一項に規定する社会医療法人が直接同項第四号に規定する救急医療等確保事業に係る業務(同項第五号に規定する基準に適合するものに限る。)の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>九 農業共済組合及び農業共済組合連合会が経営する家畜診療所の用に供する不動産並びにこれらの組合及び連合会が直接農業災害補償法(昭和二十二年法律第百八十五号)第九十八条の二(同法第百三十二条第一項において準用する場合を含む。)の規定による損害の額の認定の用に供する不動産 <br>十 独立行政法人自動車事故対策機構が独立行政法人自動車事故対策機構法(平成十四年法律第百八十三号)第十三条第三号に規定する施設において直接その用に供する不動産 <br>十一 独立行政法人都市再生機構が独立行政法人都市再生機構法(平成十五年法律第百号)第十一条第一項第一号から第三号まで、第七号又は第十五号イに規定する業務の用に供する土地で政令で定めるもの及び同条第一項第一号から第三号までに規定する業務を行う場合における敷地の整備若しくは宅地の造成又は同条第一項第十三号若しくは第十六号の賃貸住宅の建設と併せて建設する家屋で国又は地方公共団体が公用又は公共の用に供するもののうち政令で定めるもの <br>十二 地方住宅供給公社が地方住宅供給公社法(昭和四十年法律第百二十四号)第二十一条第一項又は第三項第二号若しくは第四号に規定する業務の用に供する土地及び同項第一号の住宅の建設又は同項第二号の宅地の取得若しくは造成と併せ、同項第六号に規定する業務として土地又は家屋で国又は地方公共団体が公用又は公共の用に供するものを取得し、若しくは造成し、又は建設する場合における当該土地及び家屋 <br>十三 独立行政法人労働者健康安全機構が独立行政法人労働者健康安全機構法(平成十四年法律第百七十一号)第十二条第一項第一号、第三号、第四号又は第七号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>十四 独立行政法人日本芸術文化振興会が独立行政法人日本芸術文化振興会法(平成十四年法律第百六十三号)第十四条第一項第一号から第五号までに規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>十五 独立行政法人日本スポーツ振興センターが独立行政法人日本スポーツ振興センター法(平成十四年法律第百六十二号)第十五条第一項第一号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>十六 削除 <br>十七 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構法(平成十四年法律第百六十五号)第十四条第一項第四号若しくは第七号又は附則第五条第三項第三号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>十八 国立研究開発法人科学技術振興機構が国立研究開発法人科学技術振興機構法(平成十四年法律第百五十八号)第十八条第一号、第三号(同条第一号に係る部分に限る。)、第六号イ又は第八号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>十九 削除 <br>二十 削除 <br>二十一 独立行政法人中小企業基盤整備機構が独立行政法人中小企業基盤整備機構法(平成十四年法律第百四十七号)第十五条第一項第二号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの、中心市街地の活性化に関する法律(平成十年法律第九十二号)第三十九条第一項の業務(政令で定めるものに限る。)の用に供する土地及び中小企業等経営強化法(平成十一年法律第十八号)第四十二条第一項第一号に規定する業務(政令で定めるものに限る。)の用に供する土地 <br>二十二 削除 <br>二十三 成田国際空港株式会社が成田国際空港株式会社法(平成十五年法律第百二十四号)第五条第一項第一号、第二号又は第四号に規定する事業の用に供する不動産で政令で定めるもの、新関西国際空港株式会社が関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律(平成二十三年法律第五十四号)第九条第一項第一号、第二号又は第四号に規定する事業の用に供する不動産で政令で定めるもの及び同法第十二条第一項第一号に規定する指定会社が同項第二号に掲げる事業の用に供する不動産で政令で定めるもの並びに中部国際空港の設置及び管理に関する法律(平成十年法律第三十六号)第四条第二項に規定する指定会社が同法第六条第一項第一号又は第二号に規定する事業の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>二十四 削除 <br>二十五 独立行政法人国際協力機構が独立行政法人国際協力機構法(平成十四年法律第百三十六号)第十三条第一項第一号イ若しくはロ、第四号イ、ロ若しくはニ又は第五号イに規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>二十六 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構が国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構法(平成十四年法律第百六十一号)第十八条第一項第一号から第四号までに規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>二十七 国立研究開発法人海洋研究開発機構が国立研究開発法人海洋研究開発機構法(平成十五年法律第九十五号)第十七条第一号、第三号、第四号又は第六号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>二十八 独立行政法人国民生活センターが独立行政法人国民生活センター法(平成十四年法律第百二十三号)第十条第一号から第五号までに規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>二十九 削除 <br>三十 日本下水道事業団が日本下水道事業団法(昭和四十七年法律第四十一号)第二十六条第一項第七号又は第八号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>三十一 商工会議所又は日本商工会議所が商工会議所法(昭和二十八年法律第百四十三号)第九条又は第六十五条に規定する事業の用に供する不動産及び商工会又は都道府県商工会連合会若しくは全国商工会連合会が商工会法(昭和三十五年法律第八十九号)第十一条又は第五十五条の八第一項若しくは第二項に規定する事業の用に供する不動産で、政令で定めるもの <br>三十二 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構が国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構法(平成十一年法律第百九十二号)第十四条第一項第一号から第四号まで又は第三項から第五項までに規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>三十三 国立研究開発法人水産研究・教育機構が国立研究開発法人水産研究・教育機構法(平成十一年法律第百九十九号)第十二条第一項第一号から第五号までに規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>三十四 国立研究開発法人情報通信研究機構が国立研究開発法人情報通信研究機構法(平成十一年法律第百六十二号)第十四条第一項第一号から第八号までに規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>三十五 独立行政法人日本学生支援機構が独立行政法人日本学生支援機構法(平成十五年法律第九十四号)第十三条第一項第三号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>三十六 日本司法支援センターが総合法律支援法(平成十六年法律第七十四号)第三十条第一項に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>三十七 国立研究開発法人森林研究・整備機構が国立研究開発法人森林研究・整備機構法(平成十一年法律第百九十八号)第十三条第一項第一号から第三号まで又は第二項第一号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>三十八 特定建設線(全国新幹線鉄道整備法(昭和四十五年法律第七十一号)第四条第一項に規定する基本計画に定められた同項に規定する建設線のうち政令で定めるものをいう。)の同法第六条第一項に規定する建設主体として同項の規定により国土交通大臣が指名した法人が同法第九条第一項の規定による国土交通大臣の認可を受けた当該特定建設線の工事実施計画に係る同法第二条に規定する新幹線鉄道の鉄道事業法(昭和六十一年法律第九十二号)第八条第一項に規定する鉄道施設の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>三十九 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所が国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所法(平成十六年法律第百三十五号)第十五条第一項第三号から第五号まで又は第二項に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの <br>2 道府県は、外国の政府が不動産を次に掲げる施設の用に供する不動産として使用するために取得した場合においては、当該不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。ただし、第三号に掲げる施設の用に供する不動産については、外国が不動産取得税に相当する税を当該外国において日本国の同号に掲げる施設の用に供する不動産の取得に対して課する場合においては、この限りでない。 <br>一 大使館、公使館又は領事館 <br>二 専ら大使館、公使館若しくは領事館の長又は大使館若しくは公使館の職員の居住の用に供する施設 <br>三 専ら領事館の職員の居住の用に供する施設 <br>3 道府県は、公共の用に供する道路の用に供するために不動産を取得した場合における当該不動産の取得又は保安林、墓地若しくは公共の用に供する運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤とヽ うヽ若しくは井溝の用に供するために土地を取得した場合における当該土地(保安林の用に供するために取得した土地については、森林の保健機能の増進に関する特別措置法(平成元年法律第七十一号)第二条第二項第二号に規定する施設の用に供する土地で政令で定めるものを除く。)の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>(土地開発公社の不動産の取得に対する不動産取得税の非課税) <br>第七十三条の五 道府県は、土地開発公社が公有地の拡大の推進に関する法律(昭和四十七年法律第六十六号)第十七条第一項第一号若しくは第二号又は第二項第一号に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるものを取得する場合における当該不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>(土地改良事業の施行に伴う換地の取得等に対する不動産取得税の非課税) <br>第七十三条の六 道府県は、土地改良法による土地改良事業の施行に伴う換地の取得で政令で定めるもの又は同法による農用地の交換分合による土地の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>2 道府県は、土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第八十二条の規定によつて土地をもつて損失を補償された場合における当該土地の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>3 道府県は、土地区画整理法による土地区画整理事業の施行に伴う換地の取得(農住組合法第八条第一項及び密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第四十六条第一項において適用する土地区画整理法第百四条第一項又は第九項の規定による換地の取得を含む。)、同法第百四条第六項の規定により土地の共有持分を取得した場合における当該土地の共有持分の取得若しくは土地区画整理法第百四条第七項(農住組合法第八条第一項及び密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第四十六条第一項において適用する場合を含む。)の規定により建築物の一部(その建築物の共用部分の共有持分を含む。以下この項において同じ。)及びその建築物の存する土地の共有持分を取得した場合における当該建築物の一部及びその建築物の存する土地の共有持分の取得又は土地区画整理法第百四条第十一項(農住組合法第八条第一項及び密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第四十六条第一項において適用する場合並びに大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第二十一条第二項、地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律(平成四年法律第七十六号)第二十八条第二項、被災市街地復興特別措置法(平成七年法律第十四号)第十七条第二項、中心市街地の活性化に関する法律第十六条第二項及び高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成十八年法律第九十一号)第三十九条第二項において準用する場合を含む。)の規定により保留地を取得した場合における当該保留地の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>4 道府県は、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第十六条第四項若しくは被災市街地復興特別措置法第十四条第四項の規定により土地の共有持分を取得した場合における当該土地の共有持分の取得又は同法第十五条第五項の規定により住宅若しくは住宅等を取得した場合における当該住宅若しくは住宅等の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>5 道府県は、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法による住宅街区整備事業の施行に伴う換地の取得若しくは同法第八十三条において準用する土地区画整理法第百四条第七項の規定により施設住宅の一部等を取得した場合若しくは大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第九十条第二項の規定により施設住宅の一部若しくは施設住宅の敷地若しくはその共有持分を取得した場合(住宅街区整備事業を施行する者及び住宅街区整備組合の参加組合員以外の者が取得した場合に限る。)における当該施設住宅の一部等若しくは施設住宅の一部若しくは施設住宅の敷地若しくはその共有持分の取得で政令で定めるもの又は同法第八十三条において準用する土地区画整理法第百四条第十一項の規定により保留地を取得した場合における当該保留地の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>6 道府県は、新都市基盤整備法(昭和四十七年法律第八十六号)による新都市基盤整備事業の施行に伴う換地の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>(形式的な所有権の移転等に対する不動産取得税の非課税) <br>第七十三条の七 道府県は、次に掲げる不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。 <br>一 相続(包括遺贈及び被相続人から相続人に対してなされた遺贈を含む。)による不動産の取得 <br>二 法人の合併又は政令で定める分割による不動産の取得 <br>二の二 法人が新たに法人を設立するために現物出資(現金出資をする場合における当該出資の額に相当する資産の譲渡を含む。)を行う場合(政令で定める場合に限る。)における不動産の取得 <br>二の三 共有物の分割による不動産の取得(当該不動産の取得者の分割前の当該共有物に係る持分の割合を超える部分の取得を除く。) <br>二の四 会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第百八十三条(金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号。以下この号において「更生特例法」という。)第百四条又は第二百七十三条において準用する場合を含む。)、更生特例法第百三条第一項(更生特例法第三百四十六条において準用する場合を含む。)又は更生特例法第二百七十二条(更生特例法第三百六十三条において準用する場合を含む。)の規定により更生計画において株式会社、協同組織金融機関(更生特例法第二条第二項に規定する協同組織金融機関をいう。以下この号において同じ。)又は相互会社(更生特例法第二条第六項に規定する相互会社をいう。以下この号において同じ。)から新株式会社、新協同組織金融機関又は新相互会社に移転すべき不動産を定めた場合における新株式会社、新協同組織金融機関又は新相互会社の当該不動産の取得 <br>三 委託者から受託者に信託財産を移す場合における不動産の取得(当該信託財産の移転が第七十三条の二第二項本文の規定に該当する場合における不動産の取得を除く。) <br>四 信託の効力が生じた時から引き続き委託者のみが信託財産の元本の受益者である信託により受託者から当該受益者(次のいずれかに該当する者に限る。)に信託財産を移す場合における不動産の取得 <br>イ 当該信託の効力が生じた時から引き続き委託者である者 <br>ロ 当該信託の効力が生じた時における委託者から第一号に規定する相続をした者 <br>ハ 当該信託の効力が生じた時における委託者が合併により消滅した場合における当該合併後存続する法人又は当該合併により設立された法人 <br>ニ 当該信託の効力が生じた時における委託者が第二号に規定する政令で定める分割をした場合における当該分割により設立された法人又は当該分割により事業を承継した法人 <br>四の二 資産の流動化に関する法律第二条第十三項に規定する特定目的信託で次に掲げる要件の全てを満たすものの原委託者(同法第二百二十四条に規定する原委託者をいい、当該特定目的信託の効力が生じた時から引き続き委託者である者に限る。)が、当該特定目的信託の信託財産に属する不動産(同法第二条第十六項に規定する受託信託会社等が、当該特定目的信託の効力が生じた時に当該原委託者から当該特定目的信託の信託財産として取得したものであつて、当該原委託者に賃貸したものに限る。)を当該特定目的信託に係る信託契約の終了の時に買い戻す場合における当該不動産の取得 <br>イ 当該特定目的信託に係る信託契約において、資産の流動化に関する法律第二百三十条第一項第二号に規定する社債的受益権(ハにおいて「社債的受益権」という。)の定めがあること及び当該社債的受益権の元本の償還に関する事項として政令で定める事項を定めていること。 <br>ロ 当該原委託者の信託した特定資産(資産の流動化に関する法律第二条第一項に規定する特定資産をいう。)が投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすものとして政令で定める要件を満たすものであること。 <br>ハ 当該特定目的信託の効力が生じた時から引き続き当該原委託者及び当該特定目的信託の社債的受益権を有する者のみが当該特定目的信託の信託財産の元本の受益者であること。 <br>五 信託の受託者の変更があつた場合における新たな受託者による不動産の取得 <br>五の二 相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)第四十六条第一項の規定による承認に基づき物納の許可があつた不動産をその物納の許可を受けた者に移す場合における不動産の取得 <br>六 建物の区分所有等に関する法律第二条第三項の専有部分の取得に伴わない同条第四項の共用部分である家屋の取得(当該家屋の建築による取得を除く。) <br>七 保険業法の規定によつて会社がその保険契約の全部の移転契約に基づいて不動産を移転する場合における不動産の取得 <br>八 譲渡により担保の目的となつている財産(以下この節において「譲渡担保財産」という。)により担保される債権の消滅により当該譲渡担保財産の設定の日から二年以内に譲渡担保財産の権利者(以下この節において「譲渡担保権者」という。)から譲渡担保財産の設定者(設定者が更迭した場合における新設定者を除く。以下この節において同じ。)に当該譲渡担保財産を移転する場合における不動産の取得 <br>九 生産森林組合がその組合員となる資格を有する者から現物出資を受ける場合における土地の取得 <br>十 削除 <br>十一 沖縄振興開発金融公庫が沖縄振興開発金融公庫法(昭和四十七年法律第三十一号)第十九条第一項第三号に規定する業務で政令で定めるものを行う場合における不動産の取得 <br>十二 独立行政法人住宅金融支援機構又は沖縄振興開発金融公庫の貸付金の回収に関連する不動産の取得(独立行政法人住宅金融支援機構又は沖縄振興開発金融公庫が建築中の住宅を取得し、建築工事を完了した住宅の取得を含む。) <br>十三 独立行政法人都市再生機構、独立行政法人中小企業基盤整備機構、地方住宅供給公社又は土地開発公社がその譲渡した不動産を当該不動産に係る譲渡契約の解除又は買戻し特約により取得する場合における当該不動産の取得 <br>十四 農業協同組合又は農業協同組合連合会が農業協同組合法第七十条第一項の規定により権利を承継する場合における不動産の取得 <br>十五 漁業協同組合、漁業生産組合若しくは漁業協同組合連合会又は水産加工業協同組合若しくは水産加工業協同組合連合会が水産業協同組合法第九十一条の二第一項(同法第百条第五項において準用する場合を含む。)の規定により権利を承継する場合における不動産の取得 <br>十六 森林組合又は森林組合連合会が森林組合法(昭和五十三年法律第三十六号)第百八条の三第一項の規定により権利を承継する場合における不動産の取得 <br>十七 農業共済組合が農業災害補償法第五十三条の二第二項の規定により権利を承継する場合における不動産の取得 <br>十八 削除 <br>十九 預金保険法第二条第十三項に規定する承継銀行(同法附則第十五条の二第三項の規定により承継銀行とみなされる同項に規定する承継協定銀行を含む。)が同法第九十一条第一項又は第二項の規定による同条第一項第二号に掲げる決定を受けて行う同法第二条第十二項に規定する被管理金融機関からの同条第十三項に規定する事業の譲受け等による不動産(同法第九十三条第二項の規定により当該承継銀行が保有する資産として適当であることの確認がされたものに限る。)の取得 <br>二十 預金保険法第百二十六条の三十四第三項第五号に規定する特定承継金融機関等(同法附則第十五条の二第